「biotech」カテゴリーアーカイブ

マウスでのエイズウイルスの完全除去に初成功

Anonymous Coward曰く、

米テンプル大とネブラスカ大の研究チームが、エイズウイルス(HIV)に感染したマウスの染色体からHIVのDNAを除去する実験に成功したと発表した(VAIENCE時事通信日刊工業新聞Nature Communications掲載論文Nature asia)。

HIVは感染者の細胞内に侵入してその細胞内に自身のDNAを組み込むが、今回の実験では抗ウイルス剤でウイルスの活動を抑制しながら遺伝子編集技術を活用してHIVに感染した細胞のDNAのうちHIVに関連する部分を切り離すという手法が使われた。その結果、約3割のマウスでHIVを除去できたという。

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金魚遺伝子は7万個で魚類では突出して多い

Anonymous Coward曰く、

大阪大や国立遺伝学研究所、米国国立衛生研究所(NIH)などの研究者が、金魚の全遺伝子情報の解読に成功したと発表した朝日新聞Science Advances掲載論文)。

金魚は一般の魚類と比べて約2倍の遺伝子を持っていることから全ゲノム解読が困難だったという。今回の研究の結果、金魚の祖先となる種では1400万年前に染色体数が2倍になる「全ゲノム重複」が発生し、それによって遺伝子数が大きく増加したことや、倍加した遺伝子の12%が失われていることなどが分かったという。

こういった全ゲノム重複はほかの種でも発生しており、たとえばサケの祖先でも約8千万年前に起きたが、サケの場合進化の過程で不要な遺伝子の多くは失われてしまっているという。金魚は品種改良によってさまざまな品種が生まれたが、遺伝子が多いことが多くの品種改良につながったのではないかとも推測されている。

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中国で3人目の遺伝子操作ベビーが誕生か

Anonymous Coward曰く、

2018年11月、中国・南方科技大学准教授の賀建奎(He Jiankui)教授がゲノム編集技術CRISPRを使用して遺伝子改変を行った双子を誕生させたと発表、世界に衝撃を与えた(過去記事)。また、後に別の女性1人も同様の遺伝子改変を行った子供を妊娠中していることも判明した(過去記事)。MIT Technology Reviewによると、これによって遺伝子操作された3人目の子供はすでに生まれているかもしれないという。

賀教授が発表を行った2018年11月時点でこの3人目の子供は妊娠初期の段階だったとのことで、一般的な新生児は妊娠から38~42週で生まれることから、6月下旬から7月上旬頃に生まれる可能性が高いという。

しかし、最初の双子が発表されたのち、中国政府は表向きは遺伝子操作実験を非難し規制を拡大すると発表しており、3人目の遺伝子操作ベビー誕生という情報についても現在でも沈黙を守っている。中国政府は情報を厳重に管理しており、3人目の情報については公開しない可能性も高いと見られている(FUTURISMDailyMail OnlineSlashdot)。

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中国で3人目の遺伝子操作ベビーが誕生か

Anonymous Coward曰く、

2018年11月、中国・南方科技大学准教授の賀建奎(He Jiankui)教授がゲノム編集技術CRISPRを使用して遺伝子改変を行った双子を誕生させたと発表、世界に衝撃を与えた(過去記事)。また、後に別の女性1人も同様の遺伝子改変を行った子供を妊娠中していることも判明した(過去記事)。MIT Technology Reviewによると、これによって遺伝子操作された3人目の子供はすでに生まれているかもしれないという。

賀教授が発表を行った2018年11月時点でこの3人目の子供は妊娠初期の段階だったとのことで、一般的な新生児は妊娠から38~42週で生まれることから、6月下旬から7月上旬頃に生まれる可能性が高いという。

しかし、最初の双子が発表されたのち、中国政府は表向きは遺伝子操作実験を非難し規制を拡大すると発表しており、3人目の遺伝子操作ベビー誕生という情報についても現在でも沈黙を守っている。中国政府は情報を厳重に管理しており、3人目の情報については公開しない可能性も高いと見られている(FUTURISMDailyMail OnlineSlashdot)。

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加齢で減る酵素を若いマウスから採取して老齢マウスに注射すると寿命が延びる、という研究結果

Anonymous Coward曰く、

生命活動に必須の「NAD」という物質を合成する「eNAMPT」という酵素は加齢によって減少していき、さらにこの酵素を若いマウスの血液から採取して老化したマウスに注射することで老化を遅らせる効果があるという研究結果が発表された(朝日新聞日本医療研究開発機構の発表Cell Metabolism誌掲載論文)。

NADは加齢とともに減少していき、これによって臓器や組織の機能低下や老化関連疾患の原因となることが知られていた。今回の研究ではマウスへの注射により中間寿命(健康寿命)が10.2%、最大寿命が15.8%延びるという結果が得られたという。なお、人間においても加齢による血液中のeNAMPT量減少が確認されているそうだ。

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再設計されたDNAによる「完全合成生物」が誕生

あるAnonymous Coward曰く、

ケンブリッジ大学の研究チームが、これまでで最大規模のゲノムを編集して、根本的に改変されたDNAコードを持つ細菌を合成することに成功したそうだ。

合成ゲノムの生物誕生については、2010年に米国の研究者たちが成功している。しかし、それは非常に小さい細菌(塩基対が約100万)で、根本的な遺伝情報の再設計は行われていなかった。今回の人工細菌は大腸菌を元にしており、遺伝暗号は400万の塩基対を持つとされる。この規模でゲノム編集を成功させた例は世界初だそうだ。

生命が持つDNAは4種類の塩基の配列で構成されている。その内3種類が組み合わされて1つの単語を構成され、これをコドン(codon)と呼ぶ。今回の研究では、3種類の意味が重複したコドンを検索し、同義語の別のコドンに置換する編集を行った。そして、18,214個のコドンを編集し再コード化。この編集を行った細胞(大腸菌)は特に生命としての機能を損なうことなく、きちんと編集された遺伝情報を持って成長し増殖したという(The GuardianニコニコニュースSlashdot)。

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慢性的なストレスと高カロリーの食品の組み合わせが肥満を加速するという研究結果

慢性的なストレスと高カロリーの食品の組み合わせが肥満への負のスパイラルを生む、という研究成果をオーストラリア・ガーバン医療研究所の研究グループが発表した(ガーバン医療研究所のニュース記事Medical News Todayの記事論文アブストラクト)。

継続的なストレスを受けた時に放出されるニューロペプチドY(NPY)は視床下部に作用して強い食欲増進効果を示す。NPYは偏桃体の中心核でも生成されるが、マウスを使用した今回の研究では偏桃体中心核のNPYニューロンにインスリン受容体があり、インスリンがNPYの生成を抑制することが示された。慢性的なストレスがインスリンレベルに与える影響はわずかだが、高カロリーな餌を組み合わせるとインスリンレベルが10倍にまで増加したという。インスリンレベルの高い状態が続くとNPYニューロンにインスリン耐性を引き起こし、NPYレベルが上昇する。その結果、高カロリーの餌を与えたマウスにストレスを加えるとストレスがない場合と比べて摂食量が増加し、速く肥満が進んだそうだ。一方、NPYの生成を抑制した場合には肥満の進行も抑制されたとのことだ。

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長寿を実現するためのDNA修復能力の高い5つのアミノ酸が同定される

taraiok曰く、

ロチェスター大学の研究者たちは、遺伝子「サーチュイン6(SIRT6)」が、長寿種におけるDNAの効率的な修復に関与していることを見つけた。SIRT6は、タンパク質の組織化や壊れたDNAを修復する酵素の補充に重要な役割を果たしているため、しばしば「長寿遺伝子」と呼ばれる。研究者たちは、長い寿命を持つ生物はDNA修復調節因子を進化させている可能性があるという仮説を立てた(CELLPHYS.ORGSlashdot)。

仮説を検証するために、研究者らは寿命が3年のマウスをはじめ寿命32年のビーバーなどの18種類のげっ歯類のDNA修復を分析した。結果、長寿のげっ歯類は、SIRT6遺伝子の産物である「SIRT6タンパク質」が強力であり、これにより効率的なDNA修復が行われることで長生きしていたことが分かった。

さらに、寿命の短いマウスの弱いSIRT6タンパク質と長寿のビーバーに見られる強いSIRT6タンパク質の違いを分析した。その結果、DNA修復を活性化する5つのアミノ酸を同定することに成功した。さらにビーバーとマウスのSIRT6をヒト細胞に注入した結果、ビーバーSIRT6はマウスのものよりもストレスによるDNA損傷を減らしたとしている。

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生物のように活動するバイオロボット

あるAnonymous Coward曰く、

コーネル大学の科学者らが、生物のような機能を持つ有機ロボットを開発した(INTERESTING ENGINEERINGThe Next WebSlashdot)。この有機ロボットは移動、資源を消費してのエネルギー摂取、成長、衰弱、進化といった能力を持つという。

この有機ロボットはDNAを構成する物質であるヌクレオチドで構成されている。研究チームはこの物質を元にナノスケールのバイオマテリアルを作成した。DNA分子は何度も増殖し、最終的には数ミリメートルの大きさに達した。その後、エネルギーと生合成に必須の構成要素を提供する特別な液体をマイクロ流体装置にいれて注入すると完成する。

この有機ロボットの移動原理は粘菌に近いものだそうで、研究者らは現在異なる刺激を認識できるようにし、行動をプログラミング可能にすることを目指しているという。研究チームのコーネル大学Dan Luo教授は、「私たちは、人工代謝を利用した新しい素材を開発しました。生物を作ったわけではありませんが、今までにない生きた素材と言えます」と語っている。

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3Dプリンターで「ヒト組織備えた心臓」の作成に成功

あるAnonymous Coward曰く、

イスラエルの研究チームが、ヒトの幹細胞を元に3Dプリンタを使って心臓のような組織を作製することに成功したと発表した(朝日新聞AFP)。

作製された組織は大きさ1cmほどと小さいが、心臓周辺の血管や心室、心房なども再現されているという。今後は組織を成熟させ、電気信号を与えて拍動させることを目指しているとのこと。

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米国でゲノム編集大豆を使った「健康に良い」大豆油が流通開始

あるAnonymous Coward曰く、

米国ではゲノム編集(遺伝子編集)で品種改良した大豆から作られた、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸が少ない大豆油「Calyno」が2月から流通しているという(WIRED)。

こういったゲノム編集が行われた作物については、日本でも厚生労働省が流通を認める方針を示しており、早ければ今夏にも流通が始まるという(日経新聞)。ゲノム編集食品としては、栄養価の高いトマトや芽に毒の無いジャガイモなどが開発されている模様。

遺伝子編集は特定の遺伝子のみを書き換える技術で(過去記事)、他の生物の遺伝子を組み込む既存の遺伝子組み換えとは異なり、自然に起こる突然変異や従来の品種改良と区別がつかないとして、安全審査やゲノム編集食品であることの表記義務付けなどは行わない方針を示している。そのため、気づかないうちに食卓に並ぶ可能性もある。

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皮膚老化は「細胞の場所取り競争」によって生じるという研究結果

あるAnonymous Coward 曰く、

皮膚の老化は幹細胞の「競争」によって発生するという論文が発表された(Nature誌掲載論文日経新聞)。

この論文は東京医科歯科大学の研究グルーブによるもので、この「競争」には17型コラーゲン(collagen XVII、COL17A1)という物質が関わっているという。このコラーゲンは皮膚の幹細胞によって作られ、これによって細胞同士の競争が発生するという。マウスを使った実験などでは、このコラーゲンを高レベルで生成する幹細胞は勝ち、一方で低レベルでしか生成できない幹細胞は負けて排除されていたことが確認できたという。

このコラーゲンの生成量は紫外線などのストレスで変わるといい、また競争に負けた幹細胞は分裂のパターンが変わり皮膚表面から排除され、表皮が薄くなったり付近の色素細胞が消失するといった皮膚の老化に繋がるという。皮膚の細胞に17型コラーゲンの生産を誘導する化合物を加えることで老化抑制や再生促進の効果も確認されたそうだ。

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巨大な単細胞生物「海ぶどう」の全ゲノム解読に沖縄の研究者が初めて成功

沖縄の名産品として知られる食用海藻「海ぶどう」の全ゲノム解読に成功したと沖縄科学技術大学院大学が発表したDNA Research誌掲載論文毎日新聞日刊工業新聞GIGAZINE)。

海ぶどうは実は巨大な単細胞生物であり、ゲノムのサイズは「養殖・栽培されている農水産物の中でも最小クラスの2,800万塩基対」、遺伝子数もわずか9000ほどであることが分かった。

海ぶどうは養殖が行われているが、単細胞生物であるため他の植物や海藻の栽培方法をそのまま取り入れても粒ができにくいといった問題を解決できないそうだ。そのため、まずはゲノム解読を行なって海ぶどうの形作りを担うメカニズムの把握・制御を目指したという。

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中国当局、優れた警察犬をクローンして導入する計画を進める

あるAnonymous Coward曰く、

中国で、優れた警察犬のクローンを作る計画が進められており、すでにクローン犬を使った訓練が開始されているそうだ(新華社GIGAZINESlashdot)。

このプログラムは中国公安部の支援のもと共同で行っているもの。クローン元となったのは「Huahuangma」と名付けられている警察犬で、これまでに雲南省の警察の下で12件の事件を解決に導き、またこれ以外にも20件の捜査にも関わってきた実績があるという。この犬のDNAを元に作り出されたクローン犬が2018年12月19日に生まれ、現在警察犬としての訓練が行われているという。生後3か月のKunxunは、緊急事態への対応、狩猟、聴覚、盗聴といったさまざまな状況に適応する優れた能力を示しているという。

通常、警察犬の訓練は5~10年もの期間を必要とし、1頭の警察犬を育てるためのコストは50万人民元(約820万円)にものぼるという。クローン犬を量産することで、警察犬を訓練する時間とコストの削減を目指すようだ。ただ、クローンを作るコストの問題はまだ解決できていない模様。

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「DNA解析で切り裂きジャックの正体を特定」という論文が発表されるも不正確だとの批判を浴びる

1888年に英国で発生した連続バラバラ殺人事件は、結局犯人が特定されないまま100年以上が経過している。この事件の犯人は「切り裂きジャック」などと呼ばれているが、DNA調査の結果、この正体が容疑者の1人とされていたAaron Kosminski氏であることが判明したとの話が出ている(女性自身Yahoo!ニュース)。

一部報道によると、当時被害者の遺体のそばにあったショールに付着した血液と精液のDNAを調べた結果、それがAaron Kosminski氏のものと一致したという。

しかし、ScienceArs Technica、、ロケットニュース24の記事によると、今回のDNA解析結果では犯人を特定することはできず、「Kosminski氏が犯人」という結論は間違っているという。

Ars Technicaによると、このDNA解析結果を報告するForensic Sciences誌掲載論文の結論に対してはほかの研究者から疑問の声が出ており、この研究に対しては「新しいものではなく、科学的に正確でもない」などと批判されている。

今回調査に使われたショールはオークションで購入されたものとのことだが、その過程において多数の人が関わっており、また手袋をはめて扱うといった汚染などを避ける処置は行われていなかったという。関わっていた人の中には容疑者であるKosminski氏の子孫も含まれているそうだ。こういった「汚染」によって誤った結果が出る可能性は少なくない。さらに、DNA鑑定には母親から子供に受け継がれるミトコンドリアDNAが使われている。ミトコンドリアDNAを使ったDNA鑑定結果では「犯人ではない」ことしか証明できず、これだけではKosminski氏が犯人である証拠にはならないという。

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永久凍土のマンモスの遺伝子、活動する力を保っていた

あるAnonymous Coward曰く、

近畿大学が、ロシアの永久凍土から発見されたマンモスの組織から採取した細胞の核が活動する力を保っていることを確認したと発表した(NHK日経新聞朝日新聞Scientific Reports掲載論文)。

マンモスから採取した細胞核をマウスの卵子に注入したところ、細胞分裂に向けた反応が始まることを確認したという。

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あるAnonymous Coward曰く、

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マンモスから採取した細胞核をマウスの卵子に注入したところ、細胞分裂に向けた反応が始まることを確認したという。

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iPS細胞から作った目の角膜移植、条件付きで了承される

あるAnonymous Coward曰く、

先日iPS細胞を使った脊髄損傷治療の臨床研究計画が厚生労働省によって了承されたが、このとき了承が持ち越しになっていたiPS細胞から作った角膜の人体への移植についても、条件付きで了承された(日経新聞産経新聞朝日新聞ヨミドクター)。

認められたのは大阪大学の西田幸二教授らのグループが計画している臨床研究で、角膜を失う「角膜上皮幹細胞疲弊症」患者4人にiPS細胞から作った角膜細胞シートを移植する。これにより、長期的に角膜の細胞が作られるようになるという。研究チームらは2016年にiPS細胞から眼球の元になる構造を作り出すことに成功していた(過去記事)。

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カブトガニはクモ綱のクツコムシ目に近い?

yamajun88曰く、

「生きた化石」として有名なカブトガニが、近年の研究によって「クモ綱」に属することが示唆された (ナショナルジオグラフィック)。

カブトガニもクモも鋏角亜門に分類される生物。従来、カブトガニとクモ綱の動物は、ある種の「水生鋏角類」と思われる共通祖先から枝分かれし、そのうち陸上に上がって多様化したものがクモ綱だと考えられていた。 今回の研究では、53種のクモ綱、カブトガニ、ウミグモ綱、甲殻類、昆虫の遺伝子配列を解析してその結果をうまく説明できる複数の系統樹を作成した。その結果、検討した(考えられる)系統樹の3分の2でカブトガニはクモ綱のクツコムシ目にもっとも近縁であるという結果になったという。

一方でこの結果が正しい場合、今度はなぜカブトガニ類だけが海生なのか、その理由を考えなければならず、説明が難しい結果であるという。

「海生のクモと言えば、確か、タカアシガニがクモの仲間だったのでは?」と思ったが、「軟甲綱」というエビの仲間に属するようだ (Wikipedia)。「こいつ、実はクモの仲間なんだよ」という雑学は、カブトガニ水槽の前で披露するのが懸命と思われる。

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カブトガニはクモ綱のクツコムシ目に近い?

yamajun88曰く、

「生きた化石」として有名なカブトガニが、近年の研究によって「クモ綱」に属することが示唆された (ナショナルジオグラフィック)。

カブトガニもクモも鋏角亜門に分類される生物。従来、カブトガニとクモ綱の動物は、ある種の「水生鋏角類」と思われる共通祖先から枝分かれし、そのうち陸上に上がって多様化したものがクモ綱だと考えられていた。 今回の研究では、53種のクモ綱、カブトガニ、ウミグモ綱、甲殻類、昆虫の遺伝子配列を解析してその結果をうまく説明できる複数の系統樹を作成した。その結果、検討した(考えられる)系統樹の3分の2でカブトガニはクモ綱のクツコムシ目にもっとも近縁であるという結果になったという。

一方でこの結果が正しい場合、今度はなぜカブトガニ類だけが海生なのか、その理由を考えなければならず、説明が難しい結果であるという。

「海生のクモと言えば、確か、タカアシガニがクモの仲間だったのでは?」と思ったが、「軟甲綱」というエビの仲間に属するようだ (Wikipedia)。「こいつ、実はクモの仲間なんだよ」という雑学は、カブトガニ水槽の前で披露するのが懸命と思われる。

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中国で生まれた「ゲノム編集双子」、遺伝子編集の効果で「賢くなる」可能性

あるAnonymous Coward曰く、

昨年11月、中国の研究者らが人間の胚に対し遺伝子編集を行いHIV耐性を持つ子供を誕生させたことが報じられた。その後この発表は事実と確認されたが(過去記事)、この遺伝子編集の副次的な効果として「賢い」人間が誕生する可能性があるという(朝日新聞ナゾロジー)。

問題となっている遺伝子編集では、HIVの感染を助ける「CCR5」という遺伝子を働かないような処理が行われたとされるが、このたび別の研究者らによって、脳に損傷が与えられた後の神経回路の回復にCCR5が関わっている可能性があることが報告された(Cell誌掲載論文)。CCR5の働きを抑えることで神経細胞の回復が促進され、また外傷性脳損傷が起きた場合の認知能力も改善したという。

また、マウスを使った実験でCCR5遺伝子を切り取ることで「マウスが賢くなる」ことも確認されているという。

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今後100年の間に、ロボットと人間の間で子供を作ることができるようになるという予測

tamaco 曰く、

セックスロボットについての著書「Love and Sex with Robots」で知られる人工知能研究者のDavid Levy氏曰く、今後100年の間には人間とロボットの間で子供を作ることが可能になるという(Daily Starナゾロジー)。

種を超えた受精卵は発生途中で卵割が止まる可能性があるなどハードルは高いが、それも乗り越えたらhmx-12マルチの俺嫁時代がほんとに来るのかも。

氏の主張は、人間とロボットの「ハイブリッド種」は幹細胞などのバイオ技術やナノテクノロジ、ロボット遺伝学の発展によって実現できるというもの。ロボットの「遺伝的コード」から精子や卵子を作り出し、それを使って子供を産むことができるようになるという。

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沖縄の研究機関、リュウグウノツカイの人工授精・人工孵化に世界で初めて成功

yamajun88曰く、

沖縄美ら島財団総合研究センターが、リュウグウノツカイの人工授精と人工孵化に世界で初めて成功したと発表した (FNN沖縄タイムス)。

同研究センターによると、定置網にかかっていた全長およそ3mのリュウグウノツカイ2匹から精子と卵子を取り出し、人工授精に成功。卵からおよそ20匹が孵化した。稚魚は全長およそ7mmまで成長し、特徴である長く伸びた背びれも確認されたが、その後、19日までにすべて死んでしまったという。

同研究センターは、今回の飼育で得られた情報をもとに、さらに研究を進めるとのことだ。

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ブタの体内で人間の膵臓を作製する研究、東大が今年度にも実施へ

あるAnonymous Coward曰く、

東京大学などの研究チームが、人間の膵臓をブタの体内で育てる研究を2019年度にも始めるという(日経新聞)。

人間のiPS細胞をブタの受精卵に注入してブタの子宮に入れ、胎児まで育てた後に脾臓を取り出すという手法。将来的にほかの臓器での応用も検討しているという。

海外では研究が進んでいたものの、国内では規制があり研究が進んでいなかった。このため厚生労働省などは動物と人間の細胞が混ざった「動物性集合胚」とよばれる受精卵を動物の子宮に戻して出産する行為について、4月にも解禁する方針を決めたという。

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モモンガに紫外線を照射するとピンク色に光ることが判明

yamajun88曰く、

北米に生息するモモンガ3種には、紫外線を当てるとピンク色に光る性質があるという(ナショナルジオグラフィック)。

ノースランド大学の生物学者・林学者たちがJournal of Mammalogyに1月23日付けで発表した。このような発光は「生物蛍光」と呼ばれ、例えばニシツメドリの嘴やカメレオンの骨が紫外線下で青く光ることが知られているが、哺乳類の毛が生物蛍光するケースは稀で、これまで20種あまりのオポッサムでしか確認されていなかった。モモンガとオポッサムは近縁関係にはなく、生息している生態系も食べ物も異なっているが、どちらも夕暮れ時に活動するという共通点がある。薄暗いときに地上に到達する太陽光は紫外線の割合が多いため、夜行性の動物にとって紫外線視覚は重要と考えられているが、モモンガがピンク色に蛍光する目的は今のところ不明だ。

また、今回の発見はまったくの偶然だったという。論文の共著者で林学者のジョン・マーティン氏が夜のウィスコンシン州の森で紫外線ライトを照らし、蛍光するキノコやカエルを探していたところ甲高いモモンガの鳴き声が聞こえ、その方向にライトを向けるとピンク色に光ったのだという。哺乳類の生物蛍光は、研究者たちが考えているよりもずっと一般的である可能性がある。

ナショナルジオグラフィックにモモンガがピンク色に蛍光する写真が掲載されているので、是非ご覧いただきたい。

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外洋に棲むウミヘビの水分補給元、海水ではなく海面に浮かんだ雨水である可能性が浮上

yamajun88曰く、

滅多に陸に上がることはないというウミヘビの一種「セグロウミヘビ」は、海面に浮かんだ雨水から水分補給を行なっている可能性があるという研究結果が発表された (ナショナルジオグラフィック)。

海水には多量の塩分が含まれているため、海水をそのまま飲んだ場合、何らかの方法で余計な塩分を排出する必要がある。ウミヘビには余分な塩分を排出する「円涙腺」があるものの、体の大きさの割に小さく、塩分排出には時間がかかるとの指摘が出ていた。

今回、フロリダ大学研究者らがコスタリカで99匹のウミヘビを捕獲して実験室で真水を与える実験を行ったところ、豪雨の前に捕獲したウミヘビのうち8割が水を飲んだが、豪雨中に捕獲したウミヘビでは水を飲む割合が日を追うごとに下がり、最終的に1割の個体しか水を飲まなくなったという。

この結果は、降雨によって海面付近に塩分濃度の低い層が発生し、その水をウミヘビが補給しているという可能性を示唆しているという。次の重要なステップは、ウミヘビが外洋で水を飲んでいるところを直接観察することだが、こうした場面に出会うのは極めて難しいという。

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朝型/夜型生活に関連するとみられる新たな遺伝子327個が見つかる

人間には朝早くからの活動を好む「朝型」と、夜遅くまでの活動を好む「夜型」が存在するとされており、これらの違いは遺伝子によって生まれるという話は以前にも紹介されている。この記事では15の遺伝子が朝型/夜型に関連しているとされていたが、新たな研究で朝型/夜型を決定するのに関連する新たな遺伝子が見つかったそうだ(AFPNature Communications掲載論文)。

この研究では英国の遺伝子検査サービス「23andme」や遺伝子バンクに登録されていた697,828件のデータを元に、朝型/夜型と遺伝子の関連性を調べたという。その結果新たに327個の遺伝子が寝起きの時間に関与していること、遺伝子の違いによって「自然な起床時間」が最大25分ずれる可能性があること、遅い時間に寝る遺伝子的傾向を持つ人ほど精神衛生上の問題を抱えるリスクが高いことなどが分かったという。

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長期の宇宙滞在でナチュラルキラー細胞の機能が低下するという研究結果

国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在することによるナチュラルキラー細胞(NK細胞)の機能低下について、宇宙飛行士の出発前・滞在中・帰還後にわたる調査が行われたそうだ(論文アブストラクトSlashGearの記事The Registerの記事)。

調査対象はNASAおよびESA、JAXAのISS長期滞在クルー9名(男8、女1)と、地上の健康な対照群(男7、女1)。8名のクルーは調査時の滞在期間6か月以内、そのうちスペースシャトルやISSのミッションを過去に経験している4名を「ベテラン」と区分し、初飛行の4名は「ルーキー」と区分している。もう1名のクルーの滞在期間は340日で、過去にも計180日間の宇宙滞在経験がある「大ベテラン」だという。名前は挙げられていないが、滞在日数からみてNASAのスコット・ケリー宇宙飛行士のようで、他8名も同時期またはその前後の長期滞在クルーとみられる。

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中国政府、「遺伝子編集の双子誕生」について事実と確認。主導した研究者は死刑の可能性も

昨年11月、中国の研究者が遺伝子編集でHIV耐性を持つ子供を誕生させたことを明らかにしたが、中国当局の調査チームの調査でこれが事実であることが確認されたという(朝日新聞読売新聞日経新聞時事通信)。また、同様の処置が施された子供を別の1人が妊娠中との話も出ている。

また、実験の実施に当たって提出されていた「倫理審査書」が偽造されていたことも確認されたという。この実験は中国の法律に違反しているとされ、この実験を主導した南方科技大の賀建奎副教授は処罰されるとのことで、死刑の可能性もあるようだ(Newsweek。)。

賀氏は昨年12月に「行方不明」とも報じられていたが、複数のメディアによると氏は軟禁状態になっているという(産経新聞New York Times)。

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人工肉バーガーはリアル肉バーガーに追いついた?

あるAnonymous Coward曰く、

大豆などから作成された人工肉のハンバーグというと豆腐ハンバーグのようなものをイメージしがちだが、最新の人工肉ハンバーガーはもはや普通の肉を使ったハンバーガーと遜色無いレベルまで成長を遂げているという(ギズモード・ジャパンEngadget日本版CMET)。

これは米ラスベガスのCES2019で提供された「Impossible Burger 2.0」のレビューによるもの。Impossible Burger 2.0は大豆タンパク質を原料とする人工肉で、既に提供されている1.0が「おがくずみたいな味」と酷評されることもあったのに対して、2.0は「マジでうまい」「肉汁(?)が多くなり、食感も本物と変わらなくなった」と非常に好評を博している。

販売元では、ハンバーガーだけでなくたとえばシチューやミートボール、餃子などあらゆる挽き肉料理に理想的な食材になったと豪語しており、1月8日よりラスベガスのレストランで提供を開始した他、今後3月中旬までに全米の提携レストランやファーストフードチェーンに拡大、さらに年内には一部スーパーでも取り扱いを開始するとしている。SFでは味の劣る安い代用食というイメージの人工肉だが、現実では美味しい食材として普及していくのかもしれない。

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