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村やフィールドを歩けるガチゲーが配信間近。童話RPG『グリムエコーズ』開発者インタビュー

『グリムノーツ』に続く、童話の世界を舞台にした新作RPG『グリムエコーズ』。本作のコアスタッフのみなさんへのインタビューを全3回にわたってお届けします。(文:唐傘)

『グリムエコーズ』開発スタッフインタビューPart1


スクウェア・エニックスが2019年春配信予定で、事前登録受付中の新作RPG『グリムエコーズ』。

過ちを犯したことで己の役目を失った主人公たちが、贖罪のために童話の世界を旅していく本作。3Dフィールドを自由に探索できるようになるなど、『グリムノーツ』からシステム面が大きく変化しています。

▼普通にフィールドやダンジョンを移動して、敵にぶつかるとバトル! ザコ敵と戦ってレベル上げをする楽しみも含めて、いい意味で「普通のRPG」です。ガチで楽しい!



作品に込められた思いやシステムの開発秘話などを、プロデューサーの石井諒太郎氏、シナリオ担当の大泉貴氏、アート面やキャラクターデザイン担当の穂里みきね氏にうかがいました。

▼左から石井諒太郎プロデューサー、大泉貴氏、穂里みきね氏。


現代のRPGの入り口になる作品を目指して

——まずは『グリムエコーズ』の開発コンセプトから教えてください。

石井ゲームらしいゲームを作ろうということが始まりでした。

遊ぶといえばゲームだった僕らが子どものころに比べて、今はそもそも家庭用ゲームを遊ぶことのハードルが高くなったように思えます。

無料で楽しめるコンテンツもたくさんあるなか、自由な時間を何に使うか考えたときに初期投資にお金がかかるコンシューマゲームは手を出しにくい側面もありますよね。

そのため遊べば楽しいんだけど、家庭用RPGを今まで一度も遊んでこなかった人もいると思うんです。『グリムエコーズ』は、そんな方たちに向けた「RPGの入り口」をコンセプトに作っています。


——本作は、シリーズ2作目に当たります。メインスタッフは、最初から『グリムノーツ』と同じメンバーで作ろうと考えていたのでしょうか?

石井:『グリムノーツ』がご好評をいただき、これからもシリーズとして作っていかないといけないねという話をしていました。

シリーズものなのに2作目からスタッフがガラッと変わってしまうと、それはもう別の作品だろうと(笑)。少なくとも今回は、同じスタッフでやりたいなと思っていました。


——『グリムノーツ』と『グリムエコーズ』で、違いを意識されたところはありますか?

大泉:インタビューを受けるにあたって資料を見返したんですが、今の形になるまでにかなり変遷をたどっていました。シリーズの2作目ということで、何を継承し、何を変えるかは3人で本当に悩んだ部分です。

穂里:作品のテーマが複雑な分、同じ設定でやってしまうと二番煎じになってしまうんです。それを避けつつ、シリーズとしてコンセプトを引き継げるかと言うのは悩ましいところでした。

石井:続編ではなく、シリーズとして新しいタイトルをということで初期設定にはかなり時間をかけましたね。現在は拠点が図書館ですが、最初は天文台から別の星に行くって設定だったんです。


大泉:そもそも空白の書、運命の書を引き継ぐのかという話にもなりました

『グリムノーツ』は何の役割もない空白の書の持ち主たちが自分の物語を見出していくのに対し、今回は空白の書の意味合いも少し変わっていて、もともとの役目を失くしてしまった人たちが新しい役割を見つけていく物語になっています。

そのコンセプトが、『グリムエコーズ』を描くうえでとっかかりになったかなと思います。


——シリーズもので、童話がモチーフという部分も共通。世界観や登場人物たちが、どこまで同じなのかはファンとしても気になる部分です。

大泉:空白の書の持ち主が物語の世界に入って、その世界の人物と交流しながら物語を歪ませる元凶と戦うという部分は共通しています。

『グリムノーツ』は敵のカオステラーと主人公が対峙することになりますが、『グリムエコーズ』ではボイドを発現しているヒーローがいて、本人がそれと向き合い成長することで解決するお話になっています。

石井:それにともない、『グリムノーツ』では勧善懲悪が基本だったのに対して、『グリムエコーズ』はそれだけではなくなっています。

そもそも『グリムノーツ』における空白の書は、英雄になる可能性という運命を与えられているんですよね。あの世界では、数百年後に空白の書の持ち主が生まれたら「英雄が生まれたぞ」と言われることもあるのかもしれません。

本作では、それすらない状態からスタートしようということになりました。

——本作は主人公たちをフィールドで動かせるようになったこともあり、物語的にもシステム的にもよりコンシューマに近い印象を受けます。

石井:フィールドのいろいろな場所で、登場人物たちがお芝居をするようになりましたね。シナリオもノベルではなく、脚本に近い書き方になっていると思います。

大泉:そのぶん、苦労も多くて(笑)。

——シナリオは、難産だったのでしょうか?

石井:最初の設定で何カ月もかかったよね。

大泉:天文台の設定でいったんフィックスするまで、3カ月かかりました。

でも、そのあとに石井さんから「やっぱり納得していない部分があるんだけど」と言われまして(苦笑)。いろいろと話し合った結果、図書館が物語として一番しっくりくるということで落ち着きました。


あと、僕が初めてコンシューマテイストの作品のシナリオを書くということで、物語の引きを作ることに苦戦した部分もあります。会話で次の目的を伝えるということをあまり意識したことがなかったんですよ。

石井:今回はフィールドを動きながら物語が進んでいくので、すべての行動に意味を持たせなければいけなかったというのは、確かに難しかったと思いますね。


『グリムノーツ』のようにフィールド移動がなければ、場所単位で物語を書くだけでも物語が成立しますし、移動する細かい理由や経緯を書く必要もありませんから。

でも『グリムエコーズ』は「ゲーム」として、プレイヤーが自分で操作をして移動をしたり謎を解いたりするので、その部分もシナリオに盛り込まないといけないんです。

大泉:あと、タップのテンポにも苦戦しました。『グリムノーツ』はテキスト量が多かったんですが、「読み物」として長文も許されましたし、大きなブロックをいくつかのパートにわって読ませることもできます。

でも『グリムエコーズ』の場合は移動やバトルを挟みながら、少しずつ物語が進んでいく形なので、あまり長い会話シーンを作るとテンポが悪いんですよね。いくらタップしても次に進めないと、ゲームのプレイ感覚として厳しいという指摘もありまして。

少しでも文章量を削って遊びやすくすることが、大きな課題でした。

穂里:ゲームの文法って、小説とは違う部分がありますからね。特に村人に話しかけられるようなRPGだと、2回目に話しかけた時の対応も考えないといけませんし。

本当に初期のころは、一度会話が終わったら、もう口を聞いてくれないような村人もいました(笑)。

大泉:あれは盲点でしたね(苦笑)。小説やノベルゲームだと「こういう理由で、ここへ行け」と一度説明したら終わりなのに、ゲームの場合はプレイヤーがもう一度話しかけ直す可能性があるという……。

同じ会話をリピートするだけだと長くなってしまうので、2度目以降の会話は要点を簡潔に、かつ不自然じゃないように言いかえないといけなくて……。この感覚をつかむまでは大変でしたね。

石井:ゲーム内の「目的確認」で次に何をすればいいかはわかるんですけど、ちゃんと話しかけたときにも教えてもらえないと、RPGとしてかなり変じゃないですか。


特に今回はノベルではなく、キャラクターが芝居をするタイプなので、その演出も考えてシナリオを書かないといけないという。

大泉:キャラが倒れこむとか、キャラにかけよるとか、とにかく演出が大事だと勉強になりましたね。

ただ、無理にバトルを挟まなくてもドラマ性を見せられる分、やりやすい部分もあると最近気がつきはじめました。

特にNPCから受注できるサブクエストでは、世界観やヒーローのバックグラウンドなどをしっかりと描けたので、メインストーリー以外の余白部分を広げられたかなという気がします。

——3Dになったことで、穂里さんの仕事の進め方にも変化があったのでしょうか?

穂里:基本的には『グリムノーツ』と同じだったのですが、2Dから3Dに変わったことで制約が増えたので二面図や三面図を描いて、すり合わせながら進めました。

『グリムノーツ』の2Dサイドビューのバトルでも背面デザインは必要でしたが、今回の『グリムエコーズ』はフル3Dなので、よりしっかりとしたデザインが必要になりましたし、3Dとしてデフォルメすることも踏まえた考え方がより求められるようになりましたね。


多くのヒーローのキャラクターデザイン自体は『グリムノーツ』を踏襲していますが、今回は物語的により原典に近いキャラクター像となっている部分もあり、少しデザインをリファインした部分もあります。

逆にヘンゼルやグレーテルのように、『グリムノーツ』から大きくデザインが変わったヒーローは、物語的にデザインを変更するほうが効果的である理由があったんだと推測していただけるとよいのかなと。

そういったヒーローは特にメインストーリーに大きくかかわっている場合が多く、だからこそ新デザインにすることで、物語のバックグラウンドをデザインに盛り込んだというケースが多いですね。

ちなみに主人公たちについては、ヒーローと横並びではなく、あえて童話の登場人物たちよりワンレイヤー上の存在になるように意識しています。本を読んでいる側と言いますが、現実寄りのデザインですね。

お話的にもシリアスでダークな部分があるので、主人公たちは寒色ベースにして、お話に対してテンションをずらさないようにしました。


石井:『グリムノーツ』と比べて、キャラクターデザインをまったく違うものにはしないというのは、最初から決めていました。

アリスはアリスですし、ドロシーはドロシー。パブリックイメージがあるキャラクターというのもありますし、シリーズとして同じ童話をモチーフにしている登場人物なのに、デザインがまったく違うと「別モノ」になってしまう気がするので、その違和感がないように意識しています。

逆に大きく変わったヒーローは、出典が違っているのかもしれないと思っていただけたらいいのかなと。『グリムノーツ』は今親しまれている改定された絵本なのに対して、『グリムエコーズ』はより初版に近い物語がベースになっています。出典表記も、変わっている場合もあります。

▼例えば鬼姫の原典は「桃太郎」ではなく、「桃太郎元服姿」となっています。

大泉:シンデレラは、デザイン的にもそうですね。

穂里:ただ、原典の雰囲気を追及するあまり、主人公たちの言動がちょっとキツすぎるようになってしまい、調整した部分もありましたね(笑)。

▼『グリムエコーズ』のシンデレラの原典は、「シンデレラ」ではなく、「サンドリヨン、または小さなガラスの靴」となっています。


大泉:多くの童話は時代にあわせて表現がまろやかになってきていますが、そもそもの原典はかなり残酷な表現が多いので、そこに引っ張られないように注意しました。

【近日公開予定のインタビューPart2では、よりゲームシステムに踏み込んだお話をお聞きしているので、お楽しみに!】

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【グリムノーツ】3周年&アニメ放送開始記念キャンペーン開催!

グリムノーツ Repage』にて、 『グリムノーツ』の配信開始3周年とTVアニメ『グリムノーツ The Animation』放送開始を記念し、2019年1月10日(月)より様々なキャンペーンが開催されます。

『グリムノーツ』のアニメ放送開始&3周年!


2019年1月10日(木)深夜2時03分(※)より、TBS他にてTVアニメ『グリムノーツ The Animation』放送開始。そして2019年1月21日(月)には、ゲームが3周年を迎えます!

これを記念して、アニメ関連グッズや過去のコミックマーケット販売グッズが当たるプレゼントキャンペーンや、3週連続の無料10連ガチャなどキャンペーンを多数開催!

さらに、後日新たなキャンペーン情報の発表も予定とのこと。

※アニメの放送日時、放送情報はアニメ公式Twitter(@grimmsnotes_ta)で確認しましょう。

リアルグッズプレゼントキャンペーン

アニメメインキャストのサイン入り台本やポスター、コミックマーケットで販売されたレアグッズなど、プレゼントは全部で20種類!合計47名様に当選のチャンス!

期間中、ゲーム内ログイン日数が多ければ多いほど当選確率がアップするので、毎日ログインしましょう!

【応募方法】
STEP1:キャンペーン特設ページにアクセス
http://special.member.jp.square-enix.com/grimmsnotes/camp1901/

STEP2:「ログインして応募」から応募フォームにアクセスし、プレイヤーIDと必要事項を入力!
※応募は1人1回のみです。
※応募には、ゲーム内で確認できる「プレイヤーID」の入力が必要です。「プレイヤーID」はゲームタイト ル画面やプレイヤー情報に表示される半角英数字となります。
※応募には、スクウェア・エニックスの運営するウェブサービス「スクエニ メンバーズ」(無料)に会員登録が必要です。

【応募期間】
 2019年1月10日(木)15時00分~2019年1月31日(木)23時59分
【ログイン日数集計期間】
 2019年1月10日(木)4時00分~2019年2月1日(金)3時59分
【賞品発送予定日時】
 2019年2月下旬


3週連続!無料10連ガチャ開催

2019年1月14日(月)より、毎週1回、無料で引ける10連ガチャを開催!

ガチャには、学園ヒーロー「ファム(学園)」「ルートヴィッヒ・グリム(学園)」「エルノア・リィン レース(学園)」などがラインナップされます!
※ガチャの詳細はゲーム内お知らせをご確認ください。

【開催期間】
 ■第1週目: 2019年1月14日(月)15時00分~2019年1月21日(月)11時59分まで
 ■第2週目: 2019年1月21日(月)15時00分~2019年1月28日(月)14時59分まで
 ■第3週目: 2019年1月28日(月)15時00分~2019年2月4日(月)14時59分まで


その他、ゲーム内キャンペーン多数開催!

「調律の巫女一行ガチャ」開催

アニメに登場する「調律の巫女一行」たちをピックアップしたガチャを期間限定で開催! ☆5ヒーローは「エクス」「レイナ」「タオ」「シェイン」「ファム」「エイダ」「クロヴィス」「サー ド」「ロキ」「カーリー」のみのラインナップとなっています。 さらに、初回有償10連ガチャ半額&☆5ヒーロー確定!


曜日クエスト全開放&ヒーロー経験値2倍

期間限定で、「イベントの想区」の「曜日クエスト」が全開放! また、「曜日クエスト」でのヒーローの取得経験値が2倍になります! この機会にヒーローの育成を進めましょう!


制約イベント「キュベリエからの挑戦状」

初心者でも参加しやすい、ステータス統一のマルチバトルイベント。敵がドロップする「女神のメダル<亥>」は、交換所で「ヒーローの記憶」などの景品と交換することができます。


メモリア錬成強化キャンペーン

「ヒーローの記憶」が50個以上集まったら「キュベリエの泉」で「メモリア」を錬成しましょう。キャンペーン期間中、ステータス上昇値の高いものやスキルのついたものが錬成しやすくなっています。「メモリア」を装備することでヒーローを一層強化することができます。


※それぞれのキャンペーンの詳細はゲーム内お知らせをご確認ください。

グリムノーツ Repage ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 136.0 MB
・バージョン: 2.3.0
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

作中人物が作者にクレーム!? 『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「アンデルセン童話の想区」編


2019年1月にはテレビアニメが放映され、1月21日には3周年を迎える『グリムノーツ Repage』。


3周年を記念して、開発スタッフにネタバレありで各想区の思い出や開発秘話を語っていただきました。今回は第7想区の「アンデルセン童話の想区」についてお届けします!(文:マギマギ)

▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。


アンデルセンは今後のストーリーのキーマン

――大泉さんが直接執筆をしたのは「アリスの想区」までだと伺いましたが?

大泉:そうですね。プロット自体は引き続き担当していますが、7想区をアンデルセンにすることを含めて、SOWさんと一緒に書きました。

今のアンデルセンのキャラ設定などは、基本はこちらで作成しましたが、SOWさんの方でアレンジしてくださった部分が大きいですね。


アンデルセンの童話もそうですし、アンデルセンの迎えた最後にしてもそうですが、それが今後の展開として大きく関わってきます。

『グリムノーツ』のグリム兄弟、特にヤーコプと同じかもしくはそれ以上の立場のキャラクターとして、おそらく今後は描かれていくと思います。その辺も含めて注目していただけると嬉しいですね。

――アンデルセンのデザインはどんな感じで決めたのでしょうか?

穂里:アンデルセンは、ストーリーのいろいろな部分と密接に関わってくるので、単独でなかなか進められなかったのが大変でしたね。

梁本:デザイン締切日に追加の設定があがってきたので、ドタバタしましたね。

穂里:そう! しかも、想定していたのとはちょっと違うキャラになっていて、時間がないなかでも最終調整が大変でした(笑)。


創造主が神でなく、1人の作家として描かれている部分に注目

大泉:「アンデルセン童話の想区」は、『グリムノーツ』の「グリム童話の想区」と同じで、創造主のアンデルセンをメインにしたお話になっています。

アンデルセンは創造主の中でも変わっていて、ダウナーというか内向的なキャラクターとして描かれています。実際のアンデルセンも結構そういう人だったというエピソードが数多く残されているので、それを踏まえてキャラ付けをしました。

石井::一部の人の好みに刺さりそうなキャラになっているよね(笑)。

大泉:アンデルセン童話は、理不尽と言うか悲劇で終わる話も多いので、『グリムノーツ』の世界でも理不尽さを象徴する作家になると思います。

石井:この想区のアンデルセンを見て感じたのは、すごく作家らしいことを言っているなと。

グリム兄弟だと作家というよりは編集者の立場で話している気がしているので、キャラの違いが表れていると思います。

個人的には、自分の趣味をばらまくルイス・キャロルみたいな人物が、やっぱり作家っぽいなと思います。


大泉:多分そのへんはSOWさんがかなり感情移入して書かれている部分だと思いますね。

石井:今まで創造主が神様として描かれていたのが、今回のアンデルセンは1人の作家として描かれている感じがすごくする。

大泉:そこがやっぱりアンデルセンの人間味につながっていると思います。あと、他のキャラクターは作家以外の側面がどうしても強くなってしまうというのもありますね。

石井:学者とかね。シャルル・ペローはもっと作家っぽくても良かったけど。

大泉:シャルルは貴族という感じが強く出たかなと思っています。どちらかというと、シェイクスピアを作家っぽくできたらよかったのですが……。


石井:確かにシェイクスピアは親戚のおじさんぽいイメージだよね(笑)。

穂里:説教の多いおじさんって感じですよね(笑)。

石井:僕たち開発陣にとって、アンデルセンはすごく好きなキャラクターですが、ユーザーの方々がどんな風に思っているのか、ちょっと知りたいですね。

石井:ところでSOWさんは、登場人物増やすのが好きだよね。


穂里:画面上に同じキャラをたくさん出すような演出が好きな気はします(笑)。

梁本:そういう意味では、スクリプター泣かせの展開が多いんですよね(苦笑)。多すぎてびっくりしたイメージはありましたけど。

石井:「アンデルセン童話の想区」を読んでさすがSOWさんと思ったのは、この1つの想区の中に緩急をしっかりつけてくれたということですね。

コメディなパートと真面目なパートがちゃんと別れていて、非常に読みやすかったと思います。

――今回の想区では、物語の中の人物が作者に文句を言うシーンが印象的でした。同じ物語に対して、作り手である作家(創造主)、作中の登場人物、受け取り手である読者と、三者三様の立場の意見が描かれていて、読んでいて納得が行く部分が多々ありました。

大泉:レヴォルが、自分が登場する「人魚姫」という物語を書いたアンデルセンに文句を言う演出は、『Repage』制作当初からやりたかったことですね。『グリムノーツ』ではあんまりこういう展開はなかったので。


石井: 自分の運命を呪うときに一番愚痴を言いたい相手だからね、創造主というのは(笑)。

穂里:エクスはよくやらなかったなぁと思います。

石井:エクスはモブ寄りというか、あえてあまり人間味を出さなかったからね。

▼自分が登場する「人魚姫」の物語を執筆し、人魚姫に悲劇の結末を与えたアンデルセンに対して、思いの丈をぶつけるレヴォル。



▼それに対してアンデルセンは、自分が考えた物語を改変されたことに驚きと怒りを返します。




▼「マッチ売りの少女」を初めて読んだ時、その悲しい結末に対して作者に文句を言いたくなったことがある人もいるのでは? この想区では、そういった考えを持ったことがある人に対して、さまざまな視点からの考え方を与えてくれます。



▼アンデルセンは、自分が書いた物語の登場人物たちが悲劇に対して感情を揺さぶられたことを知り、「登場人物よりも読者に近い存在なのかもしれない」と評します。



▼自分の描いた物語が登場人物に与えた過酷な「運命」に対して、それは自分の「使命」でありながら、「申し訳ないと思う気持ちが、ないわけじゃないんだよ」と語るアンデルセン。こういった「作者の立場」を理解したうえで最初から『Repage』を遊び直すと、特に「リ・ページ」や「再編」を行った際に、また違った角度から物語を楽しめると思います。



▼プロメテウスとの決戦の中でも、アンデルセンによる熱い物語論や作者論が込められた名台詞が連発されます!





レヴォルたちの旅には、いろいろな解釈があっていい

石井:ストーリーの解釈について、どれが正解ですかと聞かれることがあります。

こちら側からすれば、大事なのは正解不正解ではありません。ユーザーの皆さんそれぞれに考えがあっていいと思っています。

もっと受け取る側で完結してほしいし、受け取ったものこそがすごく大事なじゃないかなと考えています。


――――12月中旬には「フランケンシュタインの想区」も追加され、ますます物語も盛り上がってきていますが、これからモリガンとエレナの関係はどうなっていくのでしょうか?

大泉:モリガンとエレナの最終的な決着は大まかには決まっていて、SOWさんにも伝えてあります。

どうなっていくのかは、ぜひ今後の想区を楽しみにしていただければと思います。


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『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー。「再編」のリスクを描く「アリスの想区」編
グリムノーツ Repage ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 135.3 MB
・バージョン: 2.2.0
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

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『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー。「再編」のリスクを描く「アリスの想区」編


2019年1月にはテレビアニメが放映され、1月21日には3周年を迎える『グリムノーツ Repage』。


3周年を記念して、開発スタッフにネタバレありで各想区の思い出や開発秘話を語っていただきました。今回は第6想区の「アリスの想区」についてお届けします!(文:マギマギ)

▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。


アリスという女の子の物語を改めて書きたかった

――アリスについては『グリムノーツ』時代にも「不思議の国の想区」「鏡の国の想区」が登場しましたが、『Repage』でも再登場させた狙いはなんだったのでしょうか?

大泉:今までの想区やイベントでは不思議の国と鏡の国が混ざってしまっていたので、これを期にちゃんと改めて分けたいなと思っていました。


あと前回はエクスたちのストーリーがメインだったので、もう1回ちゃんとアリスに寄せた話にしたいなと思って作りました。改めてアリスという女の子の物語を書くことで、エレナがまた立ち上がるきっかけになるかなと。

石井:この想区のストーリーは、コミカルとシリアスの緩急がついていた気がしますね。

大泉:確かにそうかもしれませんね。童話のキャラクターを使いながらコミカルにしつつ、後半で一気にプロメテウスたちの話に持っていく感じでした。

ハートの女王とか公爵夫人とかは、どちらかと言うと、別の作家さんに執筆していただいだヒーローエピソードで掘り下げてもらった部分があるんですけどね(笑)。


穂里:自分は、眠介さんがデザインしたハートの女王のデザインがすごく好きなんですよ!


石井:ハートの女王はめちゃくちゃ描き込まれててすごいよね!

――アリスのデザインは、今回も穂里みきねさんですか?

穂里:そうです。ただ、季節イベント用を含めてアリスは散々描いてきたので、今回は普通でド直球のアリスが描きたくて! デザインも絵本の表紙っぽいイメージにしてみました。


大泉:アリスもいいですが、お気に入りは公爵夫人ですね。敵なので思いっきり個性的なデザインにしてもらいました!


チェシャ猫が公爵夫人の飼い猫という設定があるので、それと絡めていきたいなと思っていました。チェシャ猫がもともと人気あるキャラクターなのに、出す機会がなくて、今回の想区でしっかり出させていただきました。


「再編」のデメリットを知って主人公たちはどうするのか

大泉:「ピノキオの想区」で「リ・ページ」のリスクを書いたので、この想区では「再編」のリスクを書きました。

「再編」の力が万能じゃないと分かったとき、これ以降の想区で主人公たちはどうするかっていうところをお見せできたらいいなと思っています。


石井:この想区ではレイナたちがシルエットじゃなくって、久しぶりにちゃんと出てきた気がする。


大泉:『Repage』では、ここが初めてですね。

『Repage』でずっとシルエットにしていたのは、主人公たちにとってエクスたちは憧れの存在や伝説の人物と思われていたためです。

それが初めて、実はちゃんと本当に生きている人たちだったというのが分かって、シルエットが取り除かれるという演出にしました。

梁本:そういえば、エクスたちはずっとプロメテウスのなかで眠っていたようなもので、いわば意識だけ100年後に飛ばされたような状況ですよね。でも、シェインだけはリアルな時間軸で100年過ごしているわけで、なんだか業の深さを感じるような。

石井:まあ人魚に対しての八百比丘尼みたいな感じですね。

梁本:エクスがお月さまに吸収されて100年後に飛ばされてから、すぐに『Repage』の物語は始まっているんでしたっけ?

大泉:ある程度時間は経っていますね 。5年か6年か、エクスたちが育つぐらいは経っていると思います。


始まりのストーリーテラー「アルケテラー」が登場

――ここでは、新たなキーワードとして「アルケテラー」という言葉が登場しました。

石井:まだ全貌が明かされていないからということもありますが、アルケテラーの設定はちょっと複雑で理解が難しいかもしれませんね。


穂里:アルケテラーやお月さまに関しては、僕も最初はうまく理解できませんでしたが、説明してもらって理解できました。

大泉:アルケテラーを実体がないものとして設定してしまったということも理解を複雑にしている要因の1つではあるのですが、『Repage』ではストーリーテラーの話に踏み込むというのもテーマだったので書いてみました。

――アルケテラーは近いうちにまた物語にかかわってきますか?

大泉:アルケテラーは物語中でもっときちんと描いていきます。そこに向けてSOWさんと相談していますので、楽しみにしていてください。

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エレナの正体が明かされ、シェインが合流。『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「ピノキオの想区」編
グリムノーツ Repage ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 135.3 MB
・バージョン: 2.2.0
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

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エレナの正体が明かされ、シェインが合流。『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「ピノキオの想区」編


2019年1月にはテレビアニメが放映され、1月21日には3周年を迎える『グリムノーツ Repage』。


3周年を記念して、開発スタッフにネタバレありで各想区の思い出や開発秘話を語っていただきました。今回は第5想区の「ピノキオの想区」についてお届けします!(文:マギマギ)

▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。


ピノキオのストーリーがエレナの正体と重なる構成に

大泉:『グリムノーツ』だとピノキオをやるタイミングがなかったのですが、なじみのある童話なのでいつかはやりたいと思っていました。

ストーリーの構成では、この想区でエレナの正体を明かすことが決まっていました。

ピノキオは善と悪の葛藤の話で、悪の誘惑に負けそうになるピノキオを善へと引き戻すという展開なので、エレナとも重ね合わせられて面白いかなと思って、ピノキオを選びました。

物語の後半では、1つ前の「眠れる美女の想区」でも登場した「入れ替わり」による悲しい展開もあります。ちょっと複雑な構成ですが、想区内でたくさんの伏線を張っているので、ぜひ一度クリアしてすべての真相を知った後に、もう一度読み直していただけるとうれしいですね。


また、今後の展開で重要になってくる「空白のホムンクルス」の設定が、この想区から使われています。


石井:ゼペットはおじいさんのイメージだけど、ここでは結構若いよね。


大泉:原作を読むと、おじいさんではあるのですが金髪のとうもろこし頭という描写ですごい喧嘩っぱやい人物なんですよ(笑)。

こちらを採用すれば、今までのイメージとは全然違うゼペットになるかなと思ってやってみました。

――「空白のホムンクルス」を手がける人形職人のドーロットは、今後も活躍の機会があるのでしょうか?

大泉:ドーロットはちょこちょこ出てくると思います。


穂里:最初のころ、ドーロットはフラムベイユというキャラクターが持っている人形という設定だったのですが、ストーリーに登場する際に少し設定が変わって、人形になる前の人物という感じになっています。

大泉:フラムベイユも人気のあるキャラなのでどこかで出したかったのですが、出す機会がなかったですね……。

梁本:余談ですが、このキビダンゴが毒で、シャルル・ペローが暗殺されるフラグなんだと勘違いしていました。


一同:(笑)。

大泉:多くのファンの方は、このシーンでシェインの登場を予測できていましたね。

結局シェインがいいところを持っていく!

穂里:この想区でエレナがモリガンになる瞬間があるのですが、この時パーティーから抜ける案も出ていました。さすがにパーティー編成が厳しくなるのでなくなりましたが(笑)。


大泉:モリガンは、エレナの最悪の未来の姿なので、「再編」で物語を書き換えるように、モリガンの運命もよい方向に「再編」できたらいいなと考えています。

石井:そんなシリアスな話も、結果、シェインが出てきたら、もういいやという感じなりましたね(笑)。


大泉:この想区、全体的に辛い展開が続いてるので最後にカタルシスを用意したかった面はあるのですが、想定以上にシェインが全部持っていっちゃいましたね(笑)。

穂里:ヒーローは遅れてなんとやらと言うか。

シェインが出てきたときに、こういう時に使いやすいキャラだなと思いましたね。大事な情報を持っているし、意外と的確に動いてくれるし、ツッコミもしてくれるし、ティムも回してくれる(笑)。

見ていただけると分かるのですが、昔のタオの服を羽織っています。回収しに行ったのか、はたまたこっそりと持っていたのかは内緒です(笑)。

――そしてこの想区は過去最多の「リ・ページ」回数ですね。

大泉:はい、結局4回やりました。本当にきつかったです……。

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新主人公パーンが登場した裏の理由は? 『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「眠れる森の美女の想区」編
グリムノーツ Repage ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 135.3 MB
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新主人公パーンが登場した裏の理由は? 『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「眠れる森の美女の想区」編


2019年1月にはテレビアニメが放映され、1月21日には3周年を迎える『グリムノーツ Repage』。


3周年を記念して、開発スタッフにネタバレありで各想区の思い出や開発秘話を語っていただきました。今回は第4想区の「眠れる森の美女の想区」についてお届けします!(文:マギマギ)

▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。


新主人公「パーン」は、実はゲームバランスの問題で早めに投入された!?

――この想区では新主人公として、アリシアやティムの先生であるパーンが登場しますが、どのような狙いで登場することになったのでしょうか?

大泉:パーンの登場って、実はけっこうドタバタしたタイミングでしたよね。


石井:どうしてここでパーンを出すことになったんだっけ?

大泉:主人公が足りないからだったかと。

穂里:闘技場で使える職種の幅が狭いから、主人公を増やさないといけないという話が出たんですよ。

早めに物語に投入できるのはパーンしかいないだろうと、急ぎめで実装したことを記憶しています。

最初は「フランス革命の想区」で出そうという話もありましたが、さすがにスケジュール的に無理でした。

石井:確かに前作でいうエイダ枠は大事というか、ディフェンダーやヒーラーの職種がないと闘技場が厳しいよね。

大泉:パーンは、もともとSOW先生がノベライズ『グリムノーツ ~運命に抗いし者たち~』(角川ビーズログ文庫アリス刊)で登場したキャラクターで、すごく人気がありました。

「万象の想区」で名前は出ていましたし、フォルテム学園の設定もあるので、パーン先生しかいないでしょという風に最終的にはなりました。


――『グリムノーツ』のように、本編外のサブイベントで主人公を増やすという流れもありえたのでしょうか?

大泉:いえ、今回は主人公を増やすならメインストーリーの中で描こうと決めていました。本編外で参加させても、結局いつかは本編にも登場させることになるので、それならちゃんと本編できちんと人物像を描きたいなと。

ノベライズで語られているのですが、パーンは元々空白の書の持ち主ではないのに空白の書の持ち主になったという変わった経緯があるので、今回のシナリオでもそこを匂わせた感じで書いています。

穂里:元々パーンのデザインは、ノベライズのイラストを手がけたがおうさんが手がけていらっしゃったのですが、レーベルが女性向けだったというのもあって、フランケンシュタインにしては見た目の怪物っぽさを押さえて描かれていました。

ようやくゲーム本編に登場するに当たって、ツギハギを追加するなど若干怪物っぽい要素を強くしました。

服のデザインはかなり難しかったですね。想区にいた時はつぎはぎだらけの服を着ていたりしたのですが、今回のお話はそこから100年経っていますし……。

大泉:カオステラーになったことで、この顔に変わったという設定もありますしね。

穂里:その辺も加味して考えるのが難しかったです。

最終的にはフォルテム教団のところに行ったという設定があったので、カーリーっぽいデザインにしてみました。

なので胸元にはカーリーの形見のピアスがついています。もう片方は、多分ロキが持っていると思います。

シリアスな流れが続いたので、コミカルな童話っぽい話に

大泉:シナリオとしては、「フランス革命の想区」までは結構ハードな話が続いていたので、気分的にリセットしたいというところがあり、童話っぽい話をしようと思いました。


「眠れる森の美女」に出てくる悪役の魔女はいろいろなパターンがあるのですが、その中に「カラボス」という名前があったので、こちらを採用し、コミカルな悪役にしました。


――シナリオはシリアスよりもコミカルな方が書きやすかったりしますか?

大泉:そうなのですが、『Repage』ではコミカルな話を書くタイミングがあまりなくて。

梁本:たしかに『Repage』はシリアスな展開が多いですね。

穂里:主人公たち自身が、ちょっと大人っぽいところがあるからね。

大泉:そういう意味だとエレナの子供っぽい反応が、なんとなく息が抜けるタイミングになっていると思います。

石井:本当は1つの想区ごとにカラーを変えるのではなくて、想区の中で緩急をつけてバランスが取れたらいいのだけれど、「リ・ページ」し始めると一気にシリアスになるから難しいよね。

大泉:ですので、今回のカラボスの話は書いていて楽しかったです。

ただ、物語の後半からプロメテウスが出てくることもあって、カラボスがうまく扱いきれなかったと感じていましたが、SOWさんがシナリオを書くにあたって、すごく掘り下げてくださったので、ありがたかったかなと思っています。

石井:こういうコミカルなキャラが出てくると安心するよね。

大泉:そうですね、童話らしいお話になったなと思いますね。

石井:『グリムノーツ』は、そもそも子供に対する訓話ではなくて、大人に対する訓話を作っているようなイメージがすごくあると思います。

今いる環境の中で、もうこれ以上何も変わらないと諦めている人たちに対して、「そんなことないから頑張ろうよ」というメッセージがすごく強いかなあと思います。

――ティムの過去の話もここで出てきますよね。

大泉:そうですね。これはどちらかというと今後のシナリオ構成上の都合が大きくて、「アリスの想区」でエレナの秘密やプロメテウスの正体などが明かされていくことを考えると、ここでティムの情報を明かしておきたいというのがありました。


今考えると、この想区は結構要素が多いですね。シャルル・ペローも登場しますし。


石井:今までの想区はその元となった童話のストーリーをメインにしていたのに対して、今回の想区は『Repage』のストーリーのスタート地点かなと思います。

なので、ここから登場人物や設定が一気に増えます(笑)。

入れ替わりの元ネタは……?

――設定というと、役が入れ替わる話もこの想区から出てきていますね。

大泉:はい。キャラクターの役割を入れ替えたときにどんな風になるのだろう、どんな反応をするのだろうというのを考えて書きました。

『Repage』では特にストーリーテラーがどういうものなのかを描きたいと思っています。ストーリーテラーは役割でしか登場人物を判断していないので、例えばシンデレラと役割を与えている人が人格は全く別のものになったとしてもまったく気にしないため、入れ替わりが成り立ってしまうのです。

そこを示唆するために、こういうネタが『グリムノーツ』のとき以上に入っていますね。


――ちなみに「再編」の時、「再編」を行うエレナが入れ替りに気づかないまま「再編」してしまうと、その形で世界が決まってしまうんですよね?

石井:はい。「再編」は本の出版に例えると決定稿のようなもので、誤植があっても後からは直せません。というか、一個人の認識だけで世界が固定化されるというのは怖い話ですよね……。

大泉:怖いですね。カオステラーみたいなことをしているわけですから。

石井:力の流れとしてはカオステラーの方に近いんだろうね。

大泉:そうですね。「再編」は強制力の高い能力なので、想区内の登場人物たちからきちんと話を聞かないと発動できないようになっています。

石井:ただ、登場人物全員がいい人でもないし、それぞれ自分の思う正解があるから、それを聞いてちゃんと判断していかなきゃいけないのが、この能力の難しいところだろうなと思います。

プロメテウス登場で、話題はお月さまに

――ようやくプロメテウスがちゃんと登場しますが、正体を隠すつもりだったのでしょうか?

穂里:いや、もうバレてもいいんじゃないという話になっていました。変に隠さなくてもいいやと(笑)。


石井:逆に『グリムノーツ』時代からのユーザーの方々は、どうせみんな気付いているからいいよねと思っていました(笑)。

――ここまでレイナたちはシルエットで登場しているのですが、何か特別な理由があるのでしょうか?

大泉:この時点ではまだ、どんな層の人たちが『Repage』を遊んでくれているのかが分からなかったので、新しく始めた方のために伏せた方がいいという風に考えていました。

石井:登場人物が増えすぎると混乱しますから。

――この想区から『グリムノーツ』の万象の想区などを思い起こさせる「お月さま」が登場していますよね。

石井:必ず背景に月があるしね。


穂里:『グリムノーツ』の頃からずっと月が関わってきています。魔法陣にも月が描かれていたりだとか。

大泉:『グリムノーツ』では、災厄の魔女のモリガンが登場したステージから背景に月を描いてもらうようにはしていて、ステージの最後に朝日になるという演出を入れていました。

――ざっくりと見て、「お月様」がラスボス的存在だと考えて間違ありませんでしょうか。

大泉:大まかには、そう見ていただいて構いません。

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プロメテウスのデザイン秘話も。『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「フランス革命の想区」編


2019年1月にはテレビアニメが放映され、1月21日には3周年を迎える『グリムノーツ Repage』。


3周年を記念して、開発スタッフにネタバレありで各想区の思い出や開発秘話を語っていただきました。今回は第3想区の「フランス革命の想区」についてお届けします!(文:マギマギ)

▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。


異なる物語の人物が出会った時にどうなるのかが書きたかった

――「フランス革命」という、童話とは異なる歴史物語をテーマに選んだ理由はなんですか?

大泉:すでに『グリムノーツ』でジャンヌ・ダルクはお話に出てきていた(ジャンヌの想区)のですが、今回はマリー・アントワネットも含めて「フランス革命の想区」がいいかなと考えました。


石井:その2人って生まれた時代は異なるけど、フランスの激動の時代を生きたという意味では同じなんだよね。

大泉:そうです。生きた時代の異なる人物が出会った時にどうなるかというのを『グリムノーツ』の世界観の中でやってみるのも面白いかなと思いました。

ジャンヌがこの時代にいる理由にはちょっと仕掛けを用意しているので、ぜひ実際にプレイして物語を楽しんでほしいと思います。

それと同時にこの想区では理不尽な運命に立ち向かう人たちの話もやりたいなと思っていました。ジャンヌ・ダルクとマリー・アントワネットは、両方とも悲劇の結末を辿りますしね。

マリー・アントワネットは前作ではイベントキャラとして登場していて、想区で登場する機会は全然なかったのですが、マリー・アントワネットやモーツァルトはすごく人気のあるキャラでもあるし、彼らが生きたフランス革命の時代も題材として使ってみたかったので決めたという感じです。

石井:マリー・アントワネットが出てくるフランス革命の話と聞いていたので、最初はアマデウス(モーツァルト)の話をメインにしていくのかなと思っていたのですが、ジャンヌ・ダルクが出てきたのでビックリしました。

あれ、モーツァルトはどこ? みたいな(笑)。


――確かにモーツァルト自体はこの想区ではメインで出てこないですよね。

石井:マリー・アントワネットが出てくると、モーツァルトの話もしてほしいと思いますよね。ただ、他のゲームでも結構やっている題材だから、後発だとやりにくい部分もあります(笑)。


大泉:あとシャルル・ペローは次の想区で出ることが決まっていて、フランス王国の最盛期に関わっていた人物でもあるので、この想区と絡めても面白いかなと思い、長靴をはいた猫を登場させました


穂里:ややこしいのは、敵の名前もシャルルという(笑)。


梁本:こればっかりは人物名なのでしょうがないですけど、混乱しますよね。

石井:それにしても、長靴をはいた猫って、ホントこういう話に使いやすいよね。

大泉:ですね。ストーリーに紛れ込ませて、裏で暗躍するみたいな。

石井:そういうことが本当にピッタリなキャラクターだよね。


――「ウィスルト」というエレナの名字が出てきますが、なぜこの名字になったのでしょうか?

大泉:これはのちに明かされる、エレナがアーサー王たちに育てられたという伏線で、マーリンの元ネタになった人の名前からとっています。


実はプロメテウスのデザインは完成していなかった!?

石井:「再編」って、実はそんなにいいものではないという話をちゃんとしたのは、ここが最初じゃないかと思います。


『グリムノーツ』のお話に「調律」が出てきて、「調律」のダメなところが見えてお話が終わって、『Repage』で「再編」が出てきて、でも「再編」も万能じゃないというのをきちんと説明していった感じですね。

「なんでこんな運命を与えたんだ」という葛藤が『グリムノーツ』のお話の矜持だと思っています。

大泉:生まれる世界は選べませんからね。

あと、この想区で初めてプロメテウスやヘカテーが出てきています。

穂里:プロメテウスのシルエットが出てくるのですが、この時点では実はまだイラストがフィックスしてなかったんですよ。

デザインの方向性が最終的に決まらなくて、シルエットだけ描いて将来の未来の自分に託すっていう(笑)。


石井:いきなり大泉さんが「マスクが…」とか言い出したんだよね(笑)。

穂里:そうそう。「包帯が……」「仮面だとかっこ悪い」とか言っているうちに時間切れになっちゃって(笑)。

ですので、この時のシルエットと本物のイラストは微妙に違っています。髪の毛のはねている部分が、シルエットにはなかったりとか。

大泉:申し訳なかったと反省しています……。

▼こちらがのちの想区で明かされるプロメテウスの姿。確かに頭部が少し、シルエット版とは異なります。


この時点で、6想区(アリスの想区)の間までにメインキャラクターの基本的な設定は明かそうと決めていたので、少しずつ情報を開示していった感じですね。

石井:そして、なぜか最後に長靴をはいた猫がシャルル・ペローの話をしてかっこよく終わるという。こいつが結局このお話の一番いいところを持っていきましたよね!


一同:(笑)。

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『グリムノーツ Repage』ネタバレ有インタビュー「人魚姫の想区」編。エレナがコネクトするヒーローにも伏線が!?


2019年1月にはテレビアニメが放映され、1月21日には3周年を迎える『グリムノーツ Repage』。


3周年を記念して、開発スタッフにネタバレありで各想区の思い出や開発秘話を語っていただきました。今回は第1想区の「人魚姫の想区」についてお届けします!(文:マギマギ)

▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。


『Repage』ではアンデルセン童話をフィーチャー

――そもそも、なぜ最初の想区として「人魚姫」を選んだのでしょうか?

大泉:元々、リリース初期の頃からアンデルセン童話をフューチャーしたいと思っていました。

特に「人魚姫」はリクエストが多かった作品でしたが、プレイアブルなヒーローとして登場させようとすると人魚=足がないという部分がシステム的にネックになっていて、なかなか登場させるタイミングがありませんでした。

だけど、そこの問題をクリアできる目途が立ち「人魚姫の想区」を登場させられる流れになったので、『Repage』の始まりとして実装することになったんです。


また最初の想区ということなので、改めて「コネクト」や「導きの栞」などの説明をしました。ですので、最初は『グリムノーツ』の第1想区と同じ流れになっているのですが、中盤から本作ならではの「リ・ページ」を使うことで、前作と違うンパクトを出してみようかなと思いました


――主人公であるレヴォルのキャラクター像は、どのように考えていったのでしょうか?

大泉:エクスがシンデレラに憧れていたのに対して、レヴォルは人魚姫に憧れていて、だからこそ人魚姫の悲劇的な運命を目の当たりにして、運命に疑問を持つようになるという対照的な主人公像にしました。


石井:エクスがなりたかった人物像がレヴォルに近いような気がします。イコール、レイナに近いってことでもあるのですが。

大泉:レヴォルは強いと思いますね。ポンコツじゃないレイナというか……。

石井:パーフェクトレイナかな(笑)。

大泉:パーフェクトレイナとまでは言いませんが、生真面目なところはありますよね。

――アンデルセンつながりで、マッチ売りの少女もいるのでしょうか?

大泉:そうですね。マッチ売りの少女も理不尽な運命というところで人魚姫と合いそうだなと思って出しました。


あとジョン・シルバーも海つながりで出しています。ジョン・シルバーは人気キャラですし、僕自身もジョン・シルバーは書いていて楽しいキャラクターなのですが、『Repage』では「宝島」をやるタイミングがなさそうということで、この想区に入れました。


今までの想区では原則的に原典の登場人物だけだったのですが、『Repage』からは複数の作品のキャラクターが登場する物語を本編でも積極的に描いてみたいと思い、最初の想区から入れてみました。

――確かに『Repage』の想区では、だいたい複数の作品のキャラクターが出てきますね

石井:時代背景的な問題もありますが、この童話とこの童話の元は実は同じお話だったと言うのは結構あります。ですから、童話同士共存できるのはないかと思っています。

シンデレラとファラオのお話が繋がっているという説もあったりしますしね(笑)。

主人公と最初にコネクトするヒーローにも裏設定が!?

――レヴォルが最初にコネクトするカエルの王子様になったのはなぜでしょうか。

大泉:『グリムノーツ』のエクスとジャックの関係が、レヴォルなら誰になるのだろうと考えたときにカエルの王子様がいいのではないかと思いました。

『グリムノーツ』の時は、「ジャックと豆の木」のジャック=狭い世界で生きていた普通の少年がひょんなことから新しい世界へと旅立った存在であり、主人公のエクスの立ち位置と重ね合わせるようなイメージとして考えていました。

それと同じく、レヴォルと初めてコネクトするヒーローにも何か意味を持たせたいと考えました。という流れで、カエルって成長するイメージがあって、王子であるのもレヴォルともマッチしているなと真面目に考えて選んだのですが、絵面的にはかなりインパクトが強くなってしまったなぁと反省しています(笑)。


石井:王子の力を持たない第2王子のレヴォルと、カエルになって王子の力を失ったカエルの王子様は、先天的と後天的という違いはあるものの、同じ立ち位置にあるのかなと思っています。

自分の今の立場や運命からどういう風に抗っていくのかというシナリオのテーマから考えても、カエルの王子様はぴったりなんじゃないかなと個人的には思っています。

大泉:あとエレナについては、二重人格のオデット=オディールを選びました。ゲームシステム的な職種の都合もありつつ、エレナの設定を暗示する伏線として選びました。


穂里:初期の設定ではエレナがワイルド(どの職種のヒーローにもコネクトできる存在)でしたよね。

でも、エレナはストーリー的に一時離脱する可能性も高く、そうなるといろいろと不都合が出てくる部分もあり、結局レヴォルがワイルドに変更されました。

石井:エレナはレイナに比べてすごく優しくて、亡くなった人のことや再編した後のお話にすごく気を遣ったりしていて、ユーザーの方々が思っていたであろうことをエレナが代弁してくれている気がしますね。


大泉:エレナはとにかく末っ子の妹感をとにかく大事にしようと思って書きました。

もともとグリム童話では末っ子が最後成功するというストーリーがすごく多いので、そういう童話っぽさを出してレイナとは全然違うヒロイン像にしました。穂里さんもデザインが大変だったのではないかなと思います。

穂里:いろいろな秘密を抱えているキャラクターなので、どこまで出そうかっていうのはすごく悩みました。

キャラクターの髪型から目の色の変化、「リ・ページ」の力を使う時の紋章のデザインなど、デザインのあちこちに伏線を入れたら、発表した時点で一部のユーザーの方々には、すぐに正体がばれましたけど(笑)。


石井:細かい伏線も含めて考察を楽しんでくださるユーザーの方々が多くて、うれしいですね。

主人公は世界の因縁と関係ない人物にしたかった

石井:そういえば、エレナは伏線がいっぱいあるのに対して、レヴォルはシンプルだよね。

大泉:そうですね。もともとエクスもそうだったのですが、『グリムノーツ』の主人公の共通事項として、世界の因縁に全く関係のない人物になるようにしています。

その「かかわりのなかった人物」がどういう風に世界の問題と関わっていくのかということを大事にしたいかなと思っています。


穂里:デザインとしても、あえてテンプレートみたいな王子様のデザインになるように作っていました。実はエクスの初期デザインをちょっとアレンジしています。

石井:何者でもない立ち位置の主人公が物語にどういう風に変わっていくか、どうやって自分の物語を作っていくかというのをユーザーに楽しんでもらいたなと思っています。

ですので、始まった瞬間から最強の存在みたいなことはやりたくなかったですね。

大泉:実は誰かの血筋だったとかね。そういう要素は主人公には絶対に入れないようにしようというのは当初からありました。

石井:そういう中二病的な王道設定は、それでそれで面白いとは思うのですが、『グリムノーツ』ではそういう要素なしに描きたいなと思っていました。

ただグリムノーツ学園のシナリオでは、実はエクスが強そうだと匂わせている部分があって、今まで『グリムノーツ』でやってきたメッセージとは真逆のことをやっていますけどね(笑)。

梁本:学園長代理という設定なので、モブ寄りではなく、少し含みを持たせている感じですね。

『グリムノーツ』とはまた違ったミステリー風の面白さ

大泉:ストーリーですが、人魚姫がかなり理不尽な運命にあるので、人魚姫がカオステラーじゃないかとミスリードするようにしておいて、実はお姉さんの復讐劇だったとミステリー風にすることで、今までの『グリムノーツ』とは違う面白さが出せるかなと思いました


石井:このストーリーを読んでいるとき、大泉さんはお姉さんになんか恨みでもあるのかと思ったよ。年上のお姉さんに対するトラウマか何かを持っているとか。

大泉:深読みのしすぎでは!?

石井:なんか報われ方が「お姉さんさえいなければ……!」みたいな感じに思えたので、かわいそうだと思わせながら悪役として描きたかったのかなと思えたけど。

大泉:ないないない(笑)。むしろ悪役に感情移入して書くことが多いので、カオス・セイレーンは、個人的にはかなり気に入っているキャラですね。

『グリムノーツ』3周年記念インタビュー関連記事
『グリムノーツ』3周年インタビュー。調律、再編、リ・ページの違いやドロテア・フィーマンについて聞いた!(ネタバレあり)
グリムノーツ Repage ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
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『グリムノーツ』3周年インタビュー。調律、再編、リ・ページの違いやドロテア・フィーマンについて聞いた!(ネタバレあり)


スクウェア・エニックスが手がける、童話の世界をモチーフにしたRPG『グリムノーツ Repage』。


2016年1月21日の『グリムノーツ』配信からもうすぐ3周年となり、さらに来年1月にはテレビアニメが放送予定。メインストーリーもますます面白くなってきた『グリムノーツ Repage』について、開発陣にインタビューしてきました。

記事の最後には、12月中旬に実装予定の新想区の登場キャラクターを先行公開しているので、ぜひ最後までお楽しみください!(文:マギマギ)

▼右から、チーフプロデューサーの石井諒太郎氏、メインキャラクターのイラスト担当の穂里みきね氏、シナリオ担当の大泉貴氏、ゲームプロデューサーの梁本龍樹氏。


『グリムノーツ Repage』は運命に抗う物語

――まずは『グリムノーツ』における役職をお伺いできればと思います。

石井:チーフプロデューサーの石井諒太郞です。現在は、アニメなどゲーム以外のところをメインで担当しています。

梁本:ゲーム内の運営を担当している梁本龍樹です。

石井:ガチャの確率を決めたりしている人ですね(笑)。

梁本:ちょっと! そこをピンポイントに取らないでよ!(笑) グリムノーツ学園やシステムの新要素などを主に担当しています。

大泉:6想区(アリスの想区)までのメインシナリオ執筆を担当しておりました大泉貴です。現在は執筆をお願いしているSOWさんと話し合いながらシナリオを進めています。

レヴォルたちの旅の終わりまでのストーリーは大まかにできていて、今後は細かいところを決めていく感じですね。

穂里:『グリムノーツ』のメインキャラクターのデザイナーをやっている穂里みきねです。主人公をはじめ、創造主や本編に関わるようなキャラクターを主に担当しています。

――1月の3周年が迫り、『グリムノーツ Repage』の物語が盛り上がってきていますが、『グリムノーツ』とは物語のテーマが違うように感じられます。どのような流れで『グリムノーツ Repage』の物語が誕生したのでしょうか?

大泉:『グリムノーツ』は、もともと役割を与えられてないキャラクターたちが、どうやって英雄になっていくかと言うコンセプトで作られたのですが、その後の話を作ろうと思ったときに立ち位置の違う主人公でやってみたいなと。


もともと、正義の1つの側面を見せるために、レイナ達は「物語を元に戻す」ことに注力していたのですが、ユーザーの方から「どうしてあの世界は運命を守らないといけないの?」という意見が多かったですね。

いろいろな考え方と行動を表現していくために、今回の主人公達には運命を変える力を持たせて物語を変えていく展開にしました。


石井:もともと『グリムノーツ』 の主人公であるエクス達の立ち位置が、多くの人が思っている正義からは外れていたと思うんですよ。

役割を持たない自由な人たちが、役割を持っている人達に対して「役割通りに生きろよ」「引かれているレールの上から絶対外れるな」と言って回っているのが、エクスたちの立場なんですよね。

「調律」も水戸黄門の印籠みたいに、それを出したら終わって元通りみたいなところがあったというか。その部分が本当に正義なのか疑問を持つ人が多かったと思います。

ですから、逆にその役割や事実にて挑戦していく、ある種エクス達の立場をひっくり返した物語をやろうという話でまとまりました。「リ・ページ」や「再編」のアイデアもその過程で生まれましたね。


大泉:石井さんから、ゲームシステム的にも物語を繰り返して変えていくループものとして考えても面白いんじゃないかとアドバイスを受けまして。

そうやって世界の理不尽さというものに抗いながら、物語を巻き戻して新しい道を見出すレヴォル達の物語ができていったという形ですね。

穂里:他のメインキャラクターたちも反転している感じですよね。

大泉:そうですね。レヴォルとエレナは完全にエクスとレイナとは反転させたかったというのはありますね。ティムとアリシアのコンビも、タオとシェインの逆になるように心がけて書きましたね。


穂里:考え方というか価値観が全然違いますよね。

石井:今の世の中には、マイノリティな考え方に対して排他するのではなくて、それを受け入れて行こうという流れができつつあると思うのです。LGBTQとか、ダイバーシティとかまさにですよね。

1つの目線だけでお話を作っていくのではなく、主人公たちも立ち位置を変えて色々な考え方を見せることで、多様性を受け入れられるようになったらいいなと思っています。

――そんな風にレヴォルたちは誕生したんですね。『グリムノーツ』のときの主人公たちが『リ・ページ』本編には登場するのも、早い段階から決めていたんですか?

大泉:エクス達がヒーローになった後の話っていうのも面白いかなと思いまして。

梁本:シェインなんかは登場タイミングもバッチリで、ああいう形で出てきてくれるとワクワクしますよね!

大泉:そう思ってもらえるといいなと思っています。エクスたちと深い関係を持つプロメテウス周りの話は、本編でしっかり語れると思いますので、ここではナイショということで(笑)。


「空白のホムンクルス」が今後のストーリーの大きな鍵を握る

――『グリムノーツ Repage』の物語をより楽しむために把握しておいたほうがよい重要な設定用語がありましたら教えてください。

大泉:まずストーリーテラーですね。シナリオの中でも語られているのですが、想区を作る人格のない一種のシステムみたいなもので、物語の人物に理不尽な運命を与えることに対して躊躇などはありません。


次に創造主ですが、グリム兄弟とかシャルル・ペローとか想区の元になった童話を書いている人物で、ヒーローの上位互換的な存在です。あくまでも1人の人間なのでそれぞれの感情や考えを持っているというところが、ストーリーテラーとの大きな違いだと思います。


石井:設定を最初作ったときに「創造主は作家であるのに対して、ストーリーテラーは同人作家である」という感じで作っていたと思います。

オリジナルの話を元に想区を作り、同人作家さんがそれぞれ自分の色を出してくるのと同じように、オリジナルな話とは少し違った物語が作り上げる。例えば「美女と野獣の想区」などのように、『美女と野獣』と『赤ずきん』と2つのお話が合体していたりだとか。

大泉:童話はいろいろなバージョンが存在するので、合体していても面白いかなと思って作りました。

石井:『シンデレラ』なんていくつあるか、わからないですからね。ちなみに『グリムノーツ』はペロー版を採用しています。


――ちなみに大泉さんは創造主ですか? それともストーリーテラー?

石井:作家という意味では創造主の部分もありますが、もともとある「童話」をモチーフに物語を組み上げているので、ややストーリーテラー寄りですかね。

大泉:完全オリジナルではないからね(笑)。

穂里:『グリムノーツ』という想区を作ったストーリーテラーじゃないかと。

――大泉さんが『グリムノーツ』のストーリーテラーというのはしっくりきますね。では、ストーリーテラーたちと対局の位置にあるカオステラーはどうでしょうか?

大泉:物語の登場人物が、自分で物語を書き換えてしまうというのがカオステラーですね。

石井:作家側ではなく登場人物が「僕の考える理想の話じゃない!」みたいに自分で書き換えちゃうってすごい話ですけどね。前述したとおりにある意味では多様性を受け入れられなかった登場人物なのかもしれません。


――カオステラーが生まれる原因はあるのでしょうか?

大泉:自分の運命に疑問を持ったり、変わりたいと強く願ったりしたときに、物語を書き換える能力を得てしまうことがあります。


ゲームでは、カオステラーはカーリーやプロメテウスなどの黒幕が干渉して生み出している人為的な存在であるところばかりがクロースアップされていますが、もともとこの世界にはカオステラーが生まれる要素があり、自然発生します。

――なるほど、なかなか複雑な設定ですね。あと「再編」と「リ・ページ」も難しいですよね。似た言葉ですが、それぞれ意味が異なるという。

大泉:ですね(笑)。

石井:「再編」と「リ・ページ」が違うのは、ちょっと物語を難しく感じさせちゃっているかもしれませんね。

大泉:まずは「調律」と「再編」の違いを把握するとわかりやすいかと。

『グリムノーツ』でレイナが使っていた「調律」は、書き換えられた物語を、以前の正しいバージョンに修復する感じ。誤字脱字や矛盾点などを修正する「校正作業」に近いかもしれませんね。

それに対して『リ・ページ』でエレナが使う「再編」は、物語を編集して変更してしまう。物語の構成ごとアレンジできるというイメージですね。

そのため、物語中では「調律」をベースにしてパワーアップしたものが「再編」という説明をしています。


例えば「人魚姫の想区」で言えば、もともと王子様は人魚の存在を知らなかったのですが、「再編」によって人魚姫を知っているという設定に書き直すことができました。これが「調律」なら、そういった改変は行えないという違いですね。

より設定的な説明を加えると、『グリムノーツ』のラストでレイナが「調律」の上を行く「再編」の力を使いました。災厄の魔女・モリガンが万象大全と聖杯の力を用いてすべての物語(想区)を集合させて作り上げた「万象の想区」に対して、「再編」の力で大きな物語を分割して、それぞれ単体の物語にするという。


穂里:例えば「千夜一夜物語」という物語の集合体を編集して、「アラジンと魔法のランプ」や「シンドバッドの冒険」というように区分するようなイメージですね。

大泉:それらに対して「リ・ページ」は単純で、やり直すためのタイムリープです。

本を作るときにはまず「初稿」を出して、それに校正をかけていき、最終的に「校了」をしてフィックスするわけですが、「調律」や「再編」はこの「校了」をして物語をフィックスさせるというか、世界を固定化させるイメージですね。

「リ・ページ」は単純な巻き戻しであり、やり直しを行うための手段でしかありません。そこが「再編」と「リ・ページ」の決定的な違いとなります。

ちなみに話を作る上では、「リ・ページ」の設定はかなりきつかったです(笑)。


穂里:「リ・ページ」の問題点は、何度も何度も同じ話を続けていくことになるから、ネタが被ってくることも多くて、色々なストーリー展開がしんどいですね。

大泉:何で「リ・ページ」なんて設定を考えちゃったんだろう……。

一同:(爆笑)。

――自分がプレイしていたときは、エレナの能力はレイナの持っていた「調律」の力に、モリガンの力が加わってできたのかなと思っていたのですが。

大泉:「リ・ページ」と「再編」は、もともと災厄の魔女を由縁とする力です。「調律」は「調律の巫女」がもともと持っていた力なので、「再編」とはまったく別の力になりますね。

物語を巻き戻して世界に影響を与えるなんて力は、どちらかというと悪役が持っていそうですけどね。


石井:「再編」も「リ・ページ」も少し考えるとすごく無茶苦茶な力ですよね。

本来あるべきものを正すために使うのはいいのですが、主人公たちはけっこう自分たちのエゴで動いているところがあるので、果たしてレヴォルたちの旅も本当に正しいのだろうかとは、常に考えてしまうところだなと思います。

――個人的には、童話の悲しい結末を変えてハッピーエンドにしてほしいので、『グリムノーツ』の時はカーリーやロキに共感する部分がありました(笑)。『リ・ページ』では主人公たちが大手を振って物語を改変していくので、頼もしい部分がありましたが……。

大泉:その部分に関しては、「なぜ作者が考える物語の結末を、物語の登場人物自身が受け入れるべきなのか」という部分にもつながりますし、おそらく「作者」と「読者」と「物語の登場人物」によって考え方が異なる部分かもしれません。

先ほども話に出ましたが、『グリムノーツ』では比較的「作者」視点を重視して「物語を正しい形にすることが正義」のように見える部分が強かったので、『リ・ページ』ではもっといろいろな視点や立場での考え方を盛り込んだつもりです。

――確かに「アンデルセン童話の想区」でのアンデルセンとレヴォルの会話は、作者と物語の登場人物との考え方のぶつかりあいがうまく表現されていて、とても考えさせられました……。さておき、これからのストーリー展開で知っておきたい設定用語はありますか?

大泉:最近の想区で頻繁に出てくる「空白のホムンクルス」という言葉ですね。


もともとは『グリムノーツ』の「青髭の想区」で出てきた用語で、ヒーローである創造主が想区を出歩くための依り代のようなもので、空白のホムンクルスを使って肉体を得る設定になっています。

これが新想区以降も大きな鍵になってくると思いますので、何となく頭の片隅に入れていただけると今後のシナリオがもっと楽しめるのではないかと思います。

長年噂されていた「ドロテア・フィーマン」がついに実装予定!

――さて、以前より名前が出ていた「ドロテア・フィーマン」が本編に登場するとのことですが、誕生したきっかけを教えていただけますでしょうか。

大泉: まず現実の「ドロテア・フィーマン」を知らない方に説明すると、もともとグリム兄弟のグリム童話というのは色々な人から童話を聞いて作った作品なのですが、ドロテア・フィーマンはその語り部の1人です。

『グリムノーツ』を作る上でグリム童話を調べて初めて知ったのですが、この方がグリム童話では特別な人物だったようなので、創造主をリストアップしていた当初から出そうと考えていました。

石井:グリム兄弟がドロテア・フィーマンにすごくフィーチャーしていて、ルートヴィッヒが肖像画を描いていたり、感謝のメッセージを送っていたりします。

ちなみにレイナ・フィーマンができる前から、ドロテア・フィーマンが出ることは決まっていましたね。


穂里:デザインに関しては実装にむけて現在最終調整中ですが、レイナにもかかわることなのでデザインの方向性に関しては早い段階で決まっていました。もっと早く出すかもという話もありましたよね。

大泉:そうそう。それこそ『グリムノーツ』でアーサー王の物語が語られる「万象の想区」でドロテアを出そうっていう話も出ていたんですけどね。

石井:2年前くらいに存在だけは出ていて、1周年で登場したルートヴィッヒの説明文でも匂わせていたのですが、そこから1年経ち、さらに1年経ち……。

穂里:近いうちに……ようやく登場することになりそうですね。

過去のヒーローたちが登場できるスピンオフワールドを作りたかった

――次に番外編的な「グリムノーツ学園」の誕生のきっかけについて教えてください。

梁本:『グリムノーツ』では、想区ごとにヒーローが明確に分けられているので、他の想区になってしまうと出てくる機会がなくなります。

そういうところを払拭したいなと考えたところ、番外編がいいかなと思いまして。


石井:2周年を迎えたころからスピンオフワールドを作りたいという話はあがっていました。ですが、お話が進行している状態でいきなり番外編を入れると、元のストーリーへの影響が大きすぎたんですよ。時系列やストーリーへの影響などの問題があって。

梁本:そこで、完全に違うシチュエーションである学園モノでやろうということになりました。


穂里:できてみたら、思っていたのとは随分違う学園モノになっていましたね(笑)。

大泉:ノリ的には完全に『スケバン刑事』ですからね(笑)。


梁本:グリムノーツ学園の主役であるファムの声優を担当している芹澤優さんの叔母さんが初代スケバン刑事を演じた斉藤由貴さんなのも、何かのご縁だったのではないかと思います(笑)。

――学園モノという設定はスムーズに決まったのですか?

梁本:そうですね、過去のキャラクターをもう一度学園モノで出そうという点はすぐに決まりました。春というモチーフに合うヒーローたちを集めてごちゃまぜにしようといったことは、後から決まりましたね。

石井:今回登場しているエルノアなど、また出てくることをすごく求められていながらもお話の展開上出せなかったキャラクターはたくさんいます。

お話がどんどん進んで行くと、創造主とか今の話にまつわるキャラクターしか出すことができないので、そういったオリジナルキャラなどをフォローしやすいという意味で全く独立した世界観でやるほうがいいという結論になりました。

梁本:それで学園になりましたね。


大泉:学園のシナリオを担当している高野小鹿さんは、オリジナルヒーローたちのキャラクター性を大事にしながら、新しいシナリオを書いてくださっていて、非常に嬉しいですね。

梁本:想区に関係なく、創造主とかヒーローたちが一緒になって展開していくので、本編とはまた違った面白さが出ているのではないかと思います。

――穂里さんは、学園で登場するキャラクターのデザインは監修されたのでしょうか?

穂里:女の子の制服だけリテイクのお願いをしました(笑)。もっとこんな風な制服にするとかわいくなるとか、赤ずきんのパーカーはこんな風にしてほしいとか。

石井:個人的にカオス・アリスは ちょっとオリジナルデザインから離れすぎた気もしたんですが、もともと装飾がいっぱい付いているキャラクターなので難しいですよね。


穂里:制服を着てしまうと、その時点で別キャラに見えますからね。

――「プランタン学園」は春ですが、他の季節もあるのでしょうか?

梁本:他の季節もやりたいと思っています。オフ会の時に「四季の妖精」というボツキャラを発表したので、そのキャラを絡めるのも面白そうかな。

石井:「プランタン学園」では春にマッチしたヒーローたちを出しているので、他の季節もそうなると思います。

ちなみに夏の学園には喧嘩っ早いイケメンがいることを匂わせていますが、既にユーザーの方々には誰だかバレているみたいですね(笑)。

梁本:こんな感じでしばらく会えてないヒーローたちが活躍しますので、楽しみにしていただければと思います!

3周年になっても新要素で育成やバトルをもっと面白く!

――ゲームシステムとしては10月に「フィールドオブジェクト」と「潜在覚醒」が追加されましたが、それらを導入した狙いについて教えてください。

梁本:『グリムノーツ』は、育成がとても簡単にできる仕様になっているので もっとボリュームのあるものにしたいなと思って「潜在覚醒」を導入しました。RPGにおいて、「キャラを育てる・強くする」というのは根源的な楽しさですから。

▼「潜在覚醒」とは、最大まで進化、限界突破を行い、最大Lvまで成長したヒーローに潜在覚醒を行うことで、能力をさらに強化できる育成要素。「アビリティジェム」を使用することで、HP/攻撃力/防御力/ダメージ上限を強化できます。


石井:今持っているキャラクターをもう少し強くしたいっていう意見はたくさんあったので、それに対するアプローチのひとつでもありますね。

――「フィールドオブジェクト」は、バトルのボリュームアップとして導入した感じでしょうか。

梁本:そうですね。現状のバトルは必殺技ゲージをためて必殺技を打つばかりになってしまっているので、せっかく自分で操作してバトルできるのにもったいないなという部分がありました。

もっと面白くできないかなというコンセプトの元、フィールドオブジェクトが誕生しました。現状は一部のボスしか使いませんが、いずれはヒーローも使えるようにしたいと思っています。

▼「フィールドオブジェクト」土壁は敵の行動によって発生する大きな土の壁。敵の攻撃でのみダメージを受け、ヒーローの攻撃で破壊することはできません。


▼「フィールドオブジェクト」のエレメントキャノンを攻撃することで、その方向に強力な魔導弾が発射されます。


梁本:3年経っているゲームなので変化を加えることがリスクになることもあるのですが、こういう変化がないとユーザーの皆様も飽きてしまうと思うので、定期的に新しい体験ができるように頑張っていきたいと思っています。

――ゲームシステムで今後注力したい部分がありましたら教えてください。

梁本:過去の思い出あるヒーローを強くしてほしいという要望が多いので、そこにもっと対応したいなと思っています。

石井:今『グリムノーツ』を楽しんでいるユーザーの方達が何を求めているのかというのは、ちゃんと意識していかないといけないと考えています。

リリースしたばかりのタイトルとリリースして3年経ったタイトルは求められているものが違うと思うので、そういう要望にきちんとアプローチしていけたらと思っています。

先ほど梁本も言っていた、昔のキャラクターをもっと強くしてほしいという意見は、潜在覚醒以外でも対応していくつもりなので、期待して待っていただければと思います

アニメ版の見どころはコネクトのシーン!

――アニメ『グリムノーツ The Animation』が1月から放送予定ですが、どんな物語が描かれますか?

石井:キャストが発表されているので分かっている方もいると思いますが、『グリムノーツ』のお話がベースになっています。シンデレラの想区とか赤ずきんの想区とか、おなじみの想区が出てきます。

アニメにする際は、ゲームの中では出てこない細かな設定やストーリーが語られます。そのへんは大泉先生が書いたノベライズ版を読んでいただくと、アニメをより楽しめるのではないかと思います。

▼アニメ『グリムノーツ The Animation』の第一弾PV。

――アニメオリジナルのキャラやストーリーは用意されているのでしょうか。

石井:オリジナルのキャラクターは出てきませんが、ゲームでは登場しないオリジナルの想区は存在します。

――ゲームでは表現できなかった、アニメならではの魅力はありますか?

石井:やはりコネクトですね。コネクトしているシーンもそうですが、戦闘中とか、エクスがアリスの姿になったあとにどういう会話しているのかとか、そういった細かいシーンがアニメでは見られるのではないかとおもいます。

大泉:こちらも細かいところなのですが、運命の書を持った人たちが普段どういう会話をしているのかという点も少し語られているので、そこもチェックしてみてください!

▼TVアニメ『グリムノーツ The Animation』は、TBSで2019年1月10日(木)深夜1時58分、BS-TBSで2019年1月12日(土)深夜2時30分放送開始です!


――最後に『グリムノーツ』ファンへのメッセージをお願いします。

大泉:『グリムノーツ』が配信されたときは正直3年続くなんて想像もしていなかったのですが、自分が担当したなかで最長のタイトルであり、重要な位置を占めているゲームタイトルになりました。それも皆さんが遊んでくださったおかげだと思います。

3周年に向けてアニメの放送も始まりますし、本編もどんどん盛り上がってユーザーの方々にとって驚きの展開になっていくと思うので、楽しみにしていただければと思います。

なんて、自分が1人でシナリオを書くように言ってしまいましたが、今後はSOWさんと一緒に作ってきますので、これからもよろしくお願いします。

穂里:本当にあっという間に3年が過ぎていて信じられません。

『グリムノーツ』のリリース前日は受け入れて貰えなかったらどうしようと足がガタガタ震えていた感じだったのですが、おかげさまで無事3周年を迎えるということで本当ありがたいことだと思っています。

今後ストーリーが展開していくなかで、自分のキャラクターをたくさん描いていくと思いますので、期待していただけたら嬉しいなと思います。まだまだ頑張りますのでよろしくお願いします。

梁本:『グリムノーツ』の世界観やシナリオなどは大泉さん達がしっかりやっていてくれるので、僕たち運営は今後も新システムとか学園などでユーザーの方々に新たな体験をたくさんして楽しんでいただけるように頑張っていきたいと思っています。

石井:まずはユーザーの皆様のおかげでもうすぐ3周年を迎えられるということを、すごく嬉しく思っています。ありがとうございます。

3年間続けてきた中で、いろいろな方々から「グリムノーツのここが好き!」というご感想を頂いておりますので、そういう魅力を踏まえつつ、アニメなどゲーム以外でも皆様に『グリムノーツ』に触れる機会を今後増やしていけたらなと思っています。

もちろんゲームをないがしろにすることはなく、今まで以上にシナリオやシステムなどに力を入れて、皆様のところに提供できたらいいなと思っています。3周年を迎えた先でも、まだまだ頑張りますのでよろしくお願いします。

――ちなみに、石井さんや穂里さん、大泉さんら『グリムノーツ』チームが現在開発中の新作『グリムエコーズ』についてはいかがでしょうか?


石井:『グリムノーツ』は、キャラクターとシナリオとを楽しむことがベースになっているのですが、『グリムエコーズ』は、フィールドを冒険して回る往年のRPGのようなシステムになっています。
(AppBankではレビュー記事「スクエニ新作『グリムエコーズ』レビュー。村やフィールドを歩ける王道RPGとして高評価」を掲載しているので、気になる方はぜひご覧ください)

フィールドを移動して物を探したりするなど『グリムノーツ』のシステムが好きという方には多少面倒くさい要素が入っていると思いますが、代わりに『グリムノーツ』とは違った広大なフィールドを散策できる自由を楽しんでもらえるゲームになっています。

今『グリムノーツ』を遊んでいる方だけでなく、昔遊んでいてもう辞めてしまったという方も、一度遊んでみて欲しいなと思います。

『グリムエコーズ』は現在事前登録を受付中です。気になった方は、こちらもチェックしてみてくださいね。


今後の新キャラをチラリ!

12月実装予定の「フランケンシュタインの想区」に登場する新キャラクターの情報を教えてもらいました! 彼らが物語においてどんな役割を果たすことになるのか楽しみですね。

▼ヴィクター・フランケンシュタイン博士


▼パラケルスス


▼ミュンヒハウゼン男爵


▼ローラ


グリムノーツ Repage ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 135.3 MB
・バージョン: 2.2.0
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

©2016 – 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

『VP』レナスやフレイ、レザードが『グリムノーツ』にコラボ参戦


スクウェア・エニックスの『グリムノーツ Repage リ・ページ』で、8月10日(金)より『ヴァルキリープロファイル -レナス-』との期間限定コラボレーションが開催されます。

コラボイベント「VPレナス×グリムノーツ」開催


『ヴァルキリープロファイル -レナス-』とのコラボを記念して、シナリオイベント「VPレナス×グリムノーツ」が期間限定で開催されます。イベントは、コラボ記念として登場する☆5ヒーローのレナス、フレイ、レザードが『グリムノーツ Repage』の主人公一行と出会う特別な物語となっています。

【ストーリー】

「沈黙の霧」を越えた先の想区で、一行は蒼穹の鎧を着た女性と出会う。

戦乙女ヴァルキリーと名乗った彼女は、みずからを「魂を選定する者」と称するのだが…。


【開催期間】
8月10日(金)15:00〜8月27日(月)14:59

コラボヒーローが入手できるガチャ開催!


『ヴァルキリープロファイル -レナス-』とのコラボ開催を記念して、期間限定のコラボガチャが開催されます。コラボガチャでは、レナス、フレイ、レザードがラインナップされています。3人の専用武器・メモリアも同時に登場しますので、お見逃しなく!!

【コラボガチャ内容】
・初回有償10連ガチャは☆5ヒーロー1体以上確定。
・100回以内にピックアップヒーロー1体以上確定。
・30回以内に☆5ヒーロー1体以上確定。
・タイムセール有り。

【開催期間】
8月10日(金)15:00〜8月27日(月)14:59

【コラボヒーロー】

レナス・ヴァルキュリア



【Illust】吉成 鋼・吉成 曜
【CV】冬馬由美
【武器】片手剣

長い銀色の髪を持ち、蒼穹の鎧を身にまとう戦乙女ヴァルキリー。

本名をレナス・ヴァルキュリアといい、アース神族の第六級神にして、魂の行く末を決める運命の三女神の一人である。

死者の魂を選定し、思いを共有することで、エインフェリアとして彼らを神界へ導く。(出典:ヴァルキリープロファイル -レナス-)

フレイ



【Illust】吉成 鋼・吉成 曜
【CV】川村万梨阿
【武器】両手杖

アース神族の第二級神にして、主神オーディンに次ぐ神格と実力を持つ豊穣の女神である。

オーディンの補佐役として、彼の命令をヴァルキリーに伝える役割を担う。

オーディンに敵対するものには容赦なく、必要とあれば、自らの絶大な力をもって対象を滅する。(出典:ヴァルキリープロファイル -レナス-)

レザード



【Illust】吉成 鋼・吉成 曜
【CV】子安武人
【武器】魔導書

神を冒涜する禁忌の行為である、魂と肉体の研究を行う、天才錬金術師にして忌まわしき死霊術師。

魔術に天賦の才を持つ彼は、自ら神になることを望み、目的を達成するためなら手段を選ばない。

ヴァルキリーに対し分別を欠く愛情を持っており、彼女を我が物にしようとしている。(出典:ヴァルキリープロファイル -レナス-)

『ヴァルキリープロファイル -レナス-』期間限定セール実施!

『グリムノーツ Repage』とのコラボイベント開催を記念して、『ヴァルキリープロファイル -レナス-』では、期間限定のコラボ記念セールが実施されます。期間中は、通常価格2,200円が、セール価格1,800円になります。

【期間】
8月10日(金)0:00〜8月19日(日)23:59

グリムノーツ Repage ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 130.0 MB
・バージョン: 2.1.2

© 2016 – 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.©1999, 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.Original version developed by tri-Ace Inc./Character design : PRODUCTION I.G

【グリムノーツ】新ヒーロー「ジャンヌ・ダルク」など登場! ☆5ヒーローが仲間にできる影の塔イベントも


スクウェア・エニックスのスマートフォン向けゲーム『グリムノーツ Repage』で、ジャンヌ・ダルクをはじめとする新たな3体の☆5ヒーローが参戦しています。

また、シャドウ・ジョン・シルバーが立ちはだかる影の塔攻略イベント「ラム酒に思いを託して」が開催中です。

配信元 - AppBank http://www.appbank.net/

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