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【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第1話「初歩的なことだよ、君。」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第2話「混沌を超越する者」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第3話「参上する少女たち」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第4話「銀河を渡る少女たち」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第5話「弩級少女2人組」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第6話「強者の凱旋」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第7話「凛々の一番星」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第8話「破滅への序曲」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第9話「調停者の条件」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第10話「意地の鉄槌」
想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第11話「終焉と胎動」

想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第1話「初歩的なことだよ、君。」

ーーステージ裏

●神蔵
初めからオリジナルと瘴念人<ミアノイジー>が
入れ替わっていただって? そんなこと……。


●アリス
まさか……ですわ……。

●輝音
ふふふ……。

●栞歩
…………。

カノン、こんなときまで悪ふざけはやめてください。

●輝音
悪ふざけ? それはどうかな?

仲間の中にラスボスが紛れ込んでいるというのは、
RPG的にも、すごく燃える展開――。


●栞歩
カノン。

●輝音
…………。

冗談だ。私が正真正銘、オリジナルの天道輝音だ。


●アリス
え、えぇ!? 嘘でしたの!?

●神蔵
な、なんだ。ガールズの冗談か。
驚かせてくれるなよ。

●栞歩
ごめんなさい。本当に空気が読めないんです。

●輝音
だが瘴念人が黒幕だと?
さっきの瘴念<ノイジー>も、お前が操ってたってのか?

●輝音の瘴念人
私は長い間、想世<アンダー>にいるからな。
それくらい造作もない。

●薊禰
瘴念人も瘴念も、本質的には同じものだからね。
いわば彼女は、瘴念のボスのようなものなのかもしれない。


であれば、瘴念を操れるというのも納得だ。

●律
そもそも、なんでカノンの瘴念人が
こんなことしてるの? 目的は?

●輝音の瘴念人
悪いが、それは教えられないな。
だが少しは見当がついてるんじゃないか?

●神蔵
歌の力を集めている。違うか?


●輝音の瘴念人
見事だ。イエスと答えておこう。

●律
待って。瘴念人はオリジナルの心の悩みから生まれる。
だったら、それさえ解決すれば、倒すことができるのよね?

カノン。あなたは一体何を悩んでいるの?
敵を倒す鍵なの。教えて。

●輝音
ふむ。私の悩みか。
それは……。

●律
それは……?

●輝音
思いつかないな、まったくもって。
いや、強がりとかそういうことではない。

●律
は?

●輝音
心あたりが、ないのだ。

●神蔵
なん、だと?

●アリス
……どうなってますの?

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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第2話「混沌を超越する者」

ーーステージ裏

●アリス
あの……カノンにさん、瘴念人<ミアノイジー>が
発生する心当たりがない。


つまりそれって、倒しようがないってことでは……。

●輝音の瘴念人
そういうことだ。私もそれを分かっているから、
こうやってノコノコ出てこられるのだ。

●神蔵
む、無茶苦茶だ! もうそんなの、瘴念人じゃねぇだろ!

●輝音の瘴念人
そうだな。私はいわば、瘴念人を越えた瘴念人。
『ネオミアノイジー』とでも呼んでくれ。


●輝音
『ネオミアノイジー』……。うむ、イかすな……。

●栞歩
カノンは黙っていてください。
ただでさえ面倒くさいあなたを、2人も相手にできません。

●輝音
…………それはひどいぞ、シホ。

●輝音の瘴念人
私も元は、普通の瘴念人だったのだ。

だが天道輝音とは袂を分かった。
私はもはや、まったく別の存在なのだよ。

●薊禰
理解が追いつかないね。
もう少し、分かりやすく教えてくれないか?

●輝音の瘴念人
そうすることに、こちらになんのメリットが?

●薊禰
ほら、キミはお喋りじゃないか。

●輝音の瘴念人
それ以上に、人見知りなものでね。

●薊禰
……ダメか。

●輝音の瘴念人
まあ、信じる信じないは自由だ。
こちらにはなんの不都合もないからな。

●神蔵
あ、おい! どこ行きやがる!?

●輝音の瘴念人
こちらにも機というものがある。

●神蔵
機、だと?

●輝音の瘴念人
つまり、いまはそのときではない。
逆に言えば、倒すならいま、ということになる。

だが、そちらとて、いまはその力もあるまい。
ということで、ここは一度仕切り直しだ。

せいぜい、震えて待つといいさ。

●神蔵
余裕ぶりやがって。
ネオミアノイジー? 信じられるか。

●薊禰
何者なんだ……? どうして彼女たちのような存在が?
素性も、目的もさっぱり分からない……。

倒す方法すら見当がつかないってのは、絶望的だ……。

戦って退けることはできるだろう。
だけど、それは根本的な解決にはならないからね。

●神蔵
分かってる。けど、とにかくいまは、
敗者復活戦の間、界門<ゲート>を守ることに集中しねーと。


相棒。そういうわけだ。

相棒は一度、現世<エイドス>に戻ってくれ。

●プロデューサー
大丈夫?

●神蔵
1つはっきりしているのは、やつらの狙いが
歌の力だってことだ。

そして、やつらは機じゃないと言った。
だったら、侵攻して来るのは、最も歌の力が強くなるとき。

つまり『Twinkle☆Star』のライブだ。

だから、それまでは安全だ。
現世に戻って、身体を休めてくれ。

●プロデューサー
分かった。

●神蔵
『Twinkle☆Star』のライブの前には、
戻ってきてもらうことになる。すまねぇな……。

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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第3話「参上する少女たち」

ーーステージ裏

●ナレーション
神蔵たちに言われ、一度現世<エイドス>へ戻ってくる。

そこでは敗者復活戦の直前。
トップバッターの『Remuage』が、すでに準備に入っていた。

●萌
もう、プロデューサー! いままでどこにいたんですか!?
早く! こっちですよ!


●ナレーション
萌に手をひかれる。

そうして、光のなかへ飛び出した――。

ーー控室

●セリア
オオ……アヤ、緊張してるデスか?


●彩
ききききんちょうなんて、してな……っ!


●佳奈恵
あはは、ま、しょうがないよ。
だって責任重大だもんね、一発目ってさ。

●彩
……うぅぅぅぅ……。

●セリア
アヤ……。

●彩
セリア……。

●セリア
早くステージに出ないと、ヤバイデース。
フウリがもう先に出て……。

●愛美
は、はぁ!?

ーーライブ会場

●楓李
あー、ごめんなぁ? 今ちょっと彩はんが
キンチョーで泣きそーやから、落ち着くまで時間くれる?


あ、あかん? あーダメやわ終わったわ~。

――アハハハハハ。

●佳奈恵
あのバカ……。


●楓李
あーごめんセリアはん。
はよ演らんと棄権扱いやって~。

ほんにごめんな? 彩はんちょっとアガリ症やから~。

昨日からストレスでハンバーガーむしゃむしゃしてるん。
あれ絶対しょーらい太ってま……あ。

●彩
フ・ウ・リィィィィ!!


●琴音
ああっ! 彩さんまでステージに!?

●楓李
わぁっ! ちょ、堪忍してっ! 

パンツ見えてしまうわっ、あっ、リボン取れてもーた。
うち、ボタンもつけれへんのに……。

●彩
このっ! 何勝手なことしてるのよ!

●佳奈恵
楓李の気遣いだと思う?

●セリア
カナエはフウリが好きですなぁ。

●佳奈恵
あたしはみんなが好きなんだよ。

●セリア
ワタシもみんな好きデスよ。
さて……緊張しますが、行きますか。

●佳奈恵
あ、ヤッパリ?

●セリア
ワタシだって、女の子デスからね。

それじゃあプロデューサー! 行ってくるでやんすっ!

●佳奈恵
ま、サクッと盛り上げてくるわ。

●プロデューサー
がんばって!

●彩
プロデューサー! どうしよう! 楓李の衣装が!

●楓李
出落ち要員としてはもう十分役目果たしたから、
プロデューサーはんも許してくれるやろ。


●セリア
こらこら何勝手なこといってるデスか!

ども! お待たせしたデース!
いろいろ言いたいことはあるデスが……。

……ライブで伝えさせてもらうでありんす。
『Remuage』、推して参る!


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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第4話「銀河を渡る少女たち」

ーーステージ裏

――ワァァァァァ!

●晴海
うふふ、何が出落ちなのよね、
いきなりハードル上げてくれちゃって。


●くるみ
ううぅうぅ……緊張しますですぅ!

●悠
うっす! 気合い入れます!

●寧々
お客さん……みんな楽しそう。
私たちで、がっかり……させちゃわないようにしなきゃ……。

●麻里紗
上手い言葉が思いつかないけど……。

プロデューサー、私たち、精一杯キラキラしてくるわ。


●晴海
あはっ、麻里紗さん、精一杯キラキラって。

●麻里紗
……いい名言が浮かんでこなくて。
私としたことが……。

●くるみ
精一杯キラキラしてくるですっ!

●麻里紗
く、くるみちゃんまで……。

●悠
銀河の歌劇団ですから。
自分たちがスターとして、キラキラしなきゃってことですよね!

●晴海
そうそう。一生懸命キラキラしましょう。

●麻里紗
も、もう……。

●晴海
それじゃ、プロデューサーさん。
行ってきます!

●プロデューサー
しっかり見てるよ。

●晴海
はいっ!
『銀河歌劇団』のキラキラから目を離さないでくださいね?


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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第5話「弩級少女2人組」

ーーステージ裏

●茜
どうしよう、めっちゃ緊張するんですけど。

●瑠璃花
今更……。

●茜
だってぇ! おかしくない!?
だいたい、アカネたちだけ2人っきりだし!

●瑠璃花
2人のユニットだから。

●茜
『プリティ→プリンセス』とか、
ちょっとぶりっ子すぎてアレな気もしてきた!


●瑠璃花
え、それいま言う?

●茜
うー、不安だよ。

なんかもう、アカネたち出なくて良くない?
このいい感じの流れを、止めたくないっていうか……。

●瑠璃花
茜。

●茜
瑠璃花だってめんどくさいでしょ?

●瑠璃花
わたしは、茜と一緒に出たい。


●茜
え。

●瑠璃花
でも2人だけのユニットだから。

●瑠璃花
茜が出たくないなら、仕方ないけど諦める。

●茜
……最初に誘ったの、茜なんだよね。

●瑠璃花
『プリティ→プリンセス』をやろうって言ったのは茜なんだから。
逃げられるのは、困る。

……わたしもバンジーやったんだし。

●茜
はぁ……オッケー。
プロデューサー!

2人の可愛いお姫様のライブ、
ちゃんと見ててよね♪


●プロデューサー
行ってこい!

●瑠璃花
それはそれとして勝手なこと言った罰はあとでする。


●茜
えええええええっ!?

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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第6話「強者の凱旋」

ーーステージ裏

●麗華
いつも通りやりましょう。

●更菜
あはは、リハーサルの時と同じこと言ってる。

●希
むしろリハと違うことしたら、
リハの意味がないでしょ。

●理子
今日のために、しっかり準備してきたんだ。

●美雪
頑張ってきましたから……きっと上手くいきますわ。

●麗華
ええ。……ただ欲をいえば。

いつもよりも、上手くやりましょう。
無理する必要はないけどね。


●希
……まあでも、それもいつも通りってことよね。

●更菜
前よりももっと、上手く。

●美雪
昨日よりも今日を素晴らしく。

●理子
今日よりも、明日はもっと輝かしく……だろ?


●麗華
うふふ、そうね。
……ではプロデューサー、行ってくるわ。

●プロデューサー
信用してる。

●麗華
ええ。……落ち着いていきましょう。
私たちのできることをしにいく。


それだけのことよ。

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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第7話「凛々の一番星」

ーー控室

●ひなた
すごいなぁ、みんな。

●琴音
そうですね。レッスンの成果がフルに出てますよねぇ。

●ひなた
あ、それもそうなんだけど。

●琴音
はい?

●ひなた
本番前のセンターのひと言、みたいなやつ。
どうしてあんな格好いいこと言えるんだろ?


●琴音
か、格好いい……?
ええと、ひなたちゃんは、いつも格好いいと思うよ?

●ひなた
え、本当!?

●愛美
嘘に決まってるでしょ。

●ひなた
え……。

●愛美
本当に格好いい人は、格好いいこと言おうと思って
言ってるわけじゃないの。


こう、内側から自然ににじみ出てくるものなのよ。

●ひなた
えっと、麗華さんみたいな感じ?

●愛美
そうよ。分かってるじゃない。

●ひなた
そっか……。

●愛美
…………。

●千尋
もう、愛美ちゃんはイジワルだねぇ。

●愛美
ど、どういう意味よ?

●千尋
それを言うなら、ひなたちゃんはとても格好いいよぉ。

だってわたしたち、何度ひなたちゃんの言葉に感動して、
励まされたか分からないじゃない。


●愛美
……それは、まあ。

●ひなた
そうなの?

●愛美
う、うるさいわね! じゃなきゃ私もそうだし、
みんなこんな場所にいるわけないっての!

●ひなた
愛美ちゃん……。

●和歌
ひなた、胸を張りましょう。

この学プロはあなたと、プロデューサーさんが
運命的な出会いをして、そこからすべてが始まったのよ。


2人きりだったのが、いまでは23人。
そのみんなが、オオトリを預けたいって言ってる。

●ひなた
……うん。そうだね。今度はもう失敗しないよ。
自分が背負ってるものの重さ、分かった気がするから。


……行こう、ステージへ!
みんなの想い、全部あたしが背負っていくから!

……でも、ちょっと重くて支えきれないときは。

こっそり手を出して、手伝ってくれるといいなぁ。

だからプロデューサー……。

あたしたちのこと、一番近くで見守っててね!


ーー選択肢1
●プロデューサー
任せて。

●ひなた
えへへ♪ ありがとう♪
プロデューサー、大好きだよ!


ーー選択肢2
●プロデューサー
(笑顔でごまかす)

●ひなた
も~。そこは、任せて! って言ってくれないと。


絶対に、勝つね。
それで、みんなでスタフェスに行こうね。


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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第8話「破滅への序曲」

ーーライブ会場

●プロデューサー
ただいま。

●神蔵
……来たか、相棒。

どうだ、ガールズの様子は?

●プロデューサー
ばっちり。

●神蔵
そうか。そいつは良かった。
だったら、俺たちは俺たちで仕事に集中できる。

それから、みんなも謝らないとな。
特にそこの2人には。

●栞歩
私は、別に良いですよ。
良いと言うか、仕方ないことですから。


●神蔵
おお、さすが俺だな。
器の大きさが光るぜ!

●栞歩
だからそういう言い方やめてください!

●神蔵
悪い悪い。冗談だって。

●アリス
ワタクシも、謝られる理由は……。
足をひっぱってばかりですし。

●神蔵
そんなことはない。これから、相棒のパートナーである
ガールの力は、きっと必要になる。

●アリス
そうは思えないですの。
まず、パートナーってなんですの? なぜワタクシが?


●神蔵
まだ言ってるのか。

●アリス
だって、守られてばっかりですもの!
誰かの足手まといになるのは、もう嫌ですの……。

●響香
足を引っ張る、ねぇ……。

●神蔵
それ、前も言ってたな。
でも仲間ってのは、守り守られだぜ。

なあ。ガールズたち?

●輝音
え? ああ、そうかもな。

●栞歩
…………ふふっ。

●律
…………。

●神蔵
あ、あれ?

●響香
……バカ。
どうしてそういうこと、聞いちゃうかなぁ……。

●神蔵
と、とにかく!

ガールが覚醒したら、相棒のこと、守ってやんな。

●アリス
ワタクシにはそんな力、ありませんわ……。

それに、プロデューサーさんは、1人でも十分強い。
強い、力と心をもっています。

ワタクシにできることなんて……。

●神蔵
……なあ相棒。俺、なんか間違ったこと言ったか?
どうしてこんな空気になってるんだ?

●輝音の瘴念人
さて。みんな、揃っているようだな。


●神蔵
……出やがったな。

●響香
にしてもちょっと、数多くない?

こっちは戦えるの2人だけだし、
数の暴力にも限度があるような……。


●輝音の瘴念人
私は真摯ではないのでね。目的のためには手段を選ばないさ。

なにしろ、『どんなことをしてでも目的を達成する』。
それがアイドルとして、最も真摯だと思っているからね。

●アリス
もはやこれ、アイドル関係ないですわ……。

●輝音の瘴念人
何を言うか。私のオンステージだ。
最後まで楽しんでいってくれよ。

●輝音
1つ、アドバイスをするのなら。

私という人間は、どこまでもクソ不真面目だ。
世の中を舐め腐って、自分が一番だと本気で思っている。


だが、バカではない。バカではないが故に、
なんの根拠もなく、自分が一番だなんて思わないのだ。


●神蔵
つまり?

●輝音&輝音の瘴念人
私は、強い。誰よりもな。


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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第9話「調停者の条件」

ーーライブ会場

●神蔵
はぁ……。はぁ……。
どう、だ……。全部いなしたぞ……。

●輝音の瘴念人
ほう……! 意外と頑張るではないか!
そうでなくては、盛り上がりに欠けるがな!

●律
2人とも、あんなにボロボロに……。
このままだと……。

●響香
とはいっても、アタシたちじゃどうしようも……。

●アリス
……どうして。本当に、理解できませんわ。

●響香
アリリン?

●アリス
力があるのなら、自分のために使えばいい。
どうしてそれを、他人のために?


気まぐれでそうすることはあると思いますわ。
だけど……この方たちは、ずっと気まぐればかりしています。

●神蔵
それはもう、気まぐれじゃないってことだよ。

仲間ってのは、守り守られるもの。
そう言ったじゃねぇか。


●アリス
だから、それが分かりませんの!

ここに来てから、ワタクシは守られてばかり。

いつか成長してワタクシが
プロデューサーさんたちを守るときが来るからって……。

そんな……そんな期待をされても困りますの!

ワタクシは、きっと何も返せません。
ワタクシは、何もできませんから。


『ヴァルキュリア』にいるのだって……繰り上がり……。
実力だとは思っていませんの?

だから実際、みんなはワタクシのことを気にもかけませんわ。

でも当然ですわ。ワタクシに使う時間があったら、
自分を磨いた方が、ファンのためでもありますし。

●輝音
そうだな。自分が最も見込みがあるのだから、
他人のために身を捧げる理由がない。


●アリス
……プロデューサーさんだって、自分で精一杯のはずですわ。
だって、貴方は天才ではないから!

それは、今日まで見てきて分かります。
プロデューサーさんはいつだって不器用で、非効率ですわ。


身を削って、いっぱいいっぱいで生きてる。

そんな方が、どうしてワタクシたちを守ると?
気持ちはとても、とても嬉しいですわ。……だけど。

正直、信頼できないのです。
プロデューサーさんにメリットが、何もありませんもの。

●プロデューサー
それは違う。

●アリス
どう違いますの?

ーー選択肢1
●プロデューサー
考えるより先に動いてたから。

ーー選択肢2
●プロデューサー
やりたいことをやっただけ。

ーー選択肢1
●プロデューサー
それがプロデューサーだから。

ーー選択肢2
●プロデューサー
それが調停者だから。

●アリス
…………。

●神蔵
さすが相棒、良いこと言うね。
そうだ。調停者もプロデューサーも、おんなじ精神さ。


覚醒していつか俺たちを守ってくれって言ったけどな、
あれは嘘なんだよ。

●アリス
嘘、ですの?

●神蔵
ガールに見返りを期待してない、ってわけじゃない。
見返りがあろうがなかろうが、関係ないんだ。

表から、裏からアイドルを守る。
それが俺たちの仕事であり、誇りなんだよ。


●薊禰
うん。誇りを失くしては、死んだも同じ。
調停者として、ボクたちはこの世界で生きているからね。


●神蔵
……まあ、プロデューサーとか調停者とか以前にだ。

仲間を見捨てるような、格好悪い男になりたくないのさ。

●アリス
…………仲間……ですの。

●輝音の瘴念人
さあ、最終決戦前の会話イベントは終わったかな?
私もそろそろ待ちくたびれたのだが。


●神蔵
へっ、自分が悪役だって分かってんなら、
潔くやられてくれるってのはどうだ?

●輝音&輝音の瘴念人
ああ、それは無理だな。

●栞歩
どうしてカノンまで答えるんですか。

●輝音
悪役などというのは立場の違いでしかない。
見方を変えれば、私たちこそ悪役だ。


向こうは向こうで、己の信じる正義や、守るべきものがある。
手を抜いたりなんて、するわけないだろう。

●輝音の瘴念人
……さすがは私だった者だな。
まったくもってそのとおりだ。

というわけで、私は私の守るべきもののために戦う。

聴かせてあげよう。
これが、歌姫<ディーバ>に捧げる小夜曲<セレナーデ>だ。


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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第10話「意地の鉄槌」

ーーライブ会場

●神蔵
どうだぁ!?
これが調停者<プロデューサー>の意地ってもんだぜ!

●輝音の瘴念人
ま、負けた……。
この、完璧であるはずの私が、か?


●輝音
完璧? それは少し違うな。

完璧なのは私であって、お前ではない。
お前が私から離れた時点で、負けるのは仕方のないことだ。


●輝音の瘴念人
何を、自惚れたことを……!

●輝音
自惚れるさ。
なんせ私は、完璧だからな。

●栞歩
まあ、今回カノンは何もしていませんけどね。

●輝音
…………。

●神蔵
トドメをさすぞ、相棒。

現時点で瘴念人<ミアノイジー>を
完全に倒すことはできないが、しばらく活動を抑えられる。


●プロデューサー
分かった。

●輝音の瘴念人
……ふっ。これだからお前らは三流だと言うのだ。

敵が1人だと、いつから錯覚していた?
私を倒しても、また第二第三のネオ瘴念人が現れるぞ!


●神蔵
またいつものゲーム台詞か。
お前もブレないな。恐れ入ったよ。

●輝音の瘴念人
そうか。では恐れ入るついでに、
驚き悔しがってもらおうか。

●神蔵
なんだと?

●輝音
っ! いかん! 早くそいつにトドメを――!

●神蔵
おわっ!?

●薊禰
神蔵! 逃がすな!

●輝音
……いない。逃げられたみたいだな。

●輝音の瘴念人
今回は私の負けだ。潔く認めよう。

だが、私たちの正体と目的を突き止めぬ限り、
何度でも立ちはだかるぞ!

●神蔵
私、たち……。
マジに第二第三の魔王がいるってことか……。

●薊禰
いまの爆破も、味方の援護射撃だろうね。
組織的、なのかもしれないが、規模がわからないな。

●輝音
その目的もな。

あいつが私の手を離れ、想世<アンダー>で天啓を
受けたというのなら、私にもそれは想像がつかない。

●神蔵
だが、たかだが1人のネオ瘴念人に
ここまで手こずるようじゃ、先が思いやられるな。

俺たちのパワーアップが、目下の課題になりそうだ。

ーー控室

●薊禰
みんな、おつかれさま。
全員無事で何よりだよ。


大事なアイドルに、傷をつけるわけにはいかないからね。

●響香
まー色々大変なことになっているのは、よく分かった。
でも楽しかったよ、個人的にはね。

●律
楽しかったって……本気で言ってる?
もうこんな思いは二度としたくないわ。

●響香
割と頻繁にすることになると思うなー。

●律
縁起でもないこと言わないでよ!
あんな虫とか虫とか虫とか、思い出したくもない……。

●栞歩
私も虫は嫌ですけど、何よりカノンが2人もいるというのが、
どうやっても生理的に受け付けませんね。

●輝音
だからシホ、ちょっとひどいと思うんだがそれは……。

●律
……はぁ。いいからさっさと元の世界に返してよ。
もう用事は済んだのでしょう?

●プロデューサー
分かった。

●神蔵
さあ、そこに一列に並びなガールズ。
助かった。調停者<プロデューサー>を代表して礼を言うぜ。

●プロデューサー
ありがとう。

●アリス
あ、あの……プロデューサーさん。
こちらこそ、ありがとうございましたわ。

たくさん、失礼なことを申しました。
信頼していない、とか……。

なのにプロデューサーさんは、ワタクシたちを
命がけで守ってくれました。

……貴方のようなひとも、いるのですわね。

●神蔵
それが分かってもらえただけでも、
想世<アンダー>に招待した意味があったな。

●アリス
ええ。
おかげさまで、もう少し頑張ってみようと思えますの。

実はアイドルのほうも、少し挫けそうになっていましたが……。

プロデューサーさんたちの、その力と心に少し憧れましたの。
泥臭く、誰かを守るために戦うことに。


だから、ワタクシも強くなって、守られるだけじゃなく、
守るほうにもまわりたいって思いますわ。

●神蔵
……ひとの思いは、強さだ。
その思いがあれば、絶対に強くなれる。

●アリス
……はいですわ!

●神蔵
さ、今度こそ本当に送り返すぜ。

ひとまずはゆっくり休んでくれ。
それで、また会おうな。想世<アンダー>ガールズ。


●アリス
っ!?

へ、変な呼び方はやめてくださいましー!


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想世(アンダー)サイド:第21章「影の侵略者」第11話「終焉と胎動」

ーーステージ裏

●ひなた
終わったね、ライブ。

●和歌
ええ。

●愛美
はぁ……でも、もっとやれることあったわよねぇ。

●琴音
愛美さんは本当に向上心がありますね……。
私なんか、無事に終わったことにほっとして、力が……。


●千尋
わたしもお腹空いちゃったぁ~
ううぅ……。

●ひなた
あはは……でも『Twinkle☆Star』の魅力は
全部伝えられたと思う。

『GE:NESiS』だって、『プリティ→プリンセス』も、
『銀河歌劇団』も、『Remuage』も!

みんなみんな素敵だった!
あたしなら、あたしたちの学プロに票を入れるよ!

●和歌
それだけ、胸を張れるステージになったってことね。
納得できてないステージだと、自分たちに入れるなんて言えないしね。


ーー控室

●くるみ
あのっ!
『Twinkle☆Star』、素敵でしたですっ!

鳩がバサバサー!
うさぎがひょこひょこーって!


びっくりしちゃいました!

●ひなた
くるみちゃん……。

●琴音
『銀河歌劇団』もかっこよかったですよ。
なんだか、ワクワクドキドキする、星のきらめきを感じました。

●希
しかし『プリティ→プリンセス』が、
まさかライブをキッチリやるなんて……。


●茜
ちょっとちょっとどういう意味よ!?

●希
褒めてるのよ、ちゃんとレッスンして良かったじゃない。
……今日ばっかりは、ちゃんと「天使」だったわよ。

●茜
あ、やっぱり? 知ってたけどね☆

●瑠璃花
総合力ではやっぱり『GE:NESiS』が人気。
一番、正統派アイドルユニットっぽいって評判。

●更菜
正統派って、褒められてるんですかね……。

特にこの学プロはみなさん濃いですし、
無個性、という見方も……。


●理子
……というか、アタシたち正統派っぽいか?

●寧々
で、でも。正統派っていう、真っ向ストレートのジャンルで、
正統派イコール『GE:NESiS』って評価は本当にすごいんじゃ……。


●更菜
え、あ、ありがとうございます……。
そうですよね。素直に褒め言葉だって受け取っておきます。

●美雪
是非とも敗者復活して、スタフェスに行きたいものですね。

●ひなた
うん!

●彩
できるんじゃない、この調子なら。
……うん。大丈夫よ、大丈夫……きっと。

●セリア
うぃ! 絶対できます!

●楓李
できへんかったら暇になるな?
それはそれで、観たい映画観に行ける……むごっ!


●佳奈恵
きっとできるっしょ。
だから楓李はちょっと黙って。

●ひなた
あはは、残念会の準備もしとこうか。

●プロデューサー
必要ないよ。

●ひなた
え? そうかなぁ。
でも、プロデューサーがそう言うなら、きっと大丈夫だね!

●萌
みなさん!
結果発表されましたよ!

●和歌
ど、どうでした…?

●琴音
結果は……?

●萌
結果は……!

(少し時間がたって)

●ひなた
祝!

●茜
敗者!

●晴海
復活!

●麗華
第1位!

●セリア
おめでとうでありんす!

●一同
おめでとー!


●ひなた
よかった! よかったよー!

●彩
ホント……よかったぁ……。
結果発表までの間が、心臓に悪いわよ、もう……。

●寧々
あっ……やっぱり、ドキドキしてたんですね……。

●希
まーライブ中にシューズのヒモが解けたのは、
さすがの私も、ダメかと思ったけどね。


●くるみ
え、そうなんですかぁ!?

●希
そうよ。もちろん、結び直す暇なんてないし、
最後まで気合いで踊りきってやったわ。

●美雪
隣にいた私が気付いたのですけれど、どうすることもできず……。
ただひたすら、祈るような気持ちでございましたわ。

●くるみ
す、すっご~い! くるみだったら、解けたあわわ~! ってなって、
もう頭真っ白でふみゅ~……って倒れちゃうです~!


●希
そこが地力の違いね! ふふんっ!

●瑠璃花
実はそれを言うなら、私たちも危なかった。

●悠
あ、それは分かりました!

瑠璃花先輩が、本当は右にはけるところで左にはけて、
それに気付いた茜先輩が、代わりに右にはけました!

●茜
そっ! アカネの機転が利いたから、助かったの!
アカネのおかげでね☆

瑠璃花、アカネに何か言うことは?

●瑠璃花
…………。

●茜
瑠璃花ー?

●瑠璃花
……りがっ! あ、ありがっ……!


●茜
聞こえないよ?

●瑠璃花
あ……ありがとうございまっす!

――バキッッ!


●茜
うげーっ!!!

●琴音
る、ルリちゃん!?
スマホは、スマホはダメだよ!

●瑠璃花
だ、だってこいつ! たった一度のミスで、
何度も何度も私にお礼を強要して……!


●琴音
あー……。

●悠
そうなんですね。
それは茜先輩が悪いと思います……。

●茜
な、なして……。

●麻里紗
ふふふ、みんな、賑やかね。

●和歌
もう、賑やかすぎです。
ちょっとハメを外しすぎでは?

●麻里紗
いいのよ、こんな時ぐらいは。
喜びはみんなで分かち合わないと、ね。

●愛美
そうよ、1位なんだし。

●愛美
それよりひなた、よく見ておきなさいよ。

●ひなた
え? 何を?

●愛美
みんなを、よ。
これが、1位の景色よ。

●ひなた
1位の景色……。

●愛美
うん……みんな、笑ってるでしょ?

●ひなた
…………。

●愛美
もしこれが2位だったら?
……きっと、笑ってないひとがいたと思う。


1人でもそんなひとがいたら、心から喜べないでしょ?
だって、私たちは仲間なんだから。

●ひなた
仲間……。

●愛美
そうよ。だから2位以下は全部一緒。
1位だけが、勝ちなの。


ひなたはナンバー1じゃなくてもいいと言うわね。
もちろん、それも否定はしないわ。

でも、見なさい。
この景色も、悪くないでしょ?

それに、敗者復活とはいえ、他の学プロ全部ひっくるめて、
私たちが頂点に立ったの。

これまでの努力とか悩みとかが、全部報われた瞬間よ。
それが嬉しくないはず、ないわよね。

●ひなた
…………。

うん。嬉しい、すごく。

……そうだね。みんなが笑ってくれるなら、
1位の景色も、すっごくいいね。

●愛美
そうよ。いまさら気付いたのね。

●和歌
ひなた……。

●千尋
ふふふっ。この感動は、塩昆布キャベツのように
やみつきになっちゃうねぇ?

●琴音
私も、みなさんとここに来られて良かったです……。

●ひなた
……そうだよね。これまで仲間と一緒に頑張ってきて、
それをファンが認めてくれた。


それって、あたしたちが最高の仲間だって証明だよね?

そんなの、嬉しいに決まってるよね……?

●輝音の瘴念人
……すまない、しくじったよ。

だが、必ず悲願は達してみせる。
なんたって、お前は私たちの友達なんだからな。


いつかキミに、最高の復活のステージを
用意してみせる……。

だから……。

だから、もう少しだけ、ゆっくりお休み。
私たちの、眠り姫。


to be continued……


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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第1話「キミだけの君」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第2話「ホワイトナイト」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第3話「闇に還る」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第4話「隠されていた仕掛け」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第5話「タネ明かし」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第6話「アイドルになること」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第7話「奇跡」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第8話「今より強くなるために」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第9話「王者の助言」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第10話「奇異と好奇の瞳」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第11話「逆境を機に」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第12話「終わりなきカタストロフィ」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第13話「守るべきもの」
想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第14話「影の主」

想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第1話「キミだけの君」

ーー駅前

●神蔵
はぁ……はぁ……。しんどっ!
おっさんもう歳なんだよ! 無理させんなって!

●アリス
すごいですわ……。あれだけいたのに、2人だけで
全部やっつけてしまいましたわ……。

●栞歩
…………。

●アリス
っ! シホさん!?

●神蔵
悪い……。いままでやらなかったのは、
火神栞歩にも影響があるから、ってのもあるんだ。


●アリス
というのも? つまり、他にもあるのですの?

●神蔵
もう1つは……あー、なんだ。

火神栞歩が、俺との魂のつながり、ってのを感じちまう。

そういうの、嫌だろ。青春真っ只中のガールが、
おっさんとつながってる、なんてよ。


●栞歩
…………。

……オレは、テメェだったのか……。

●神蔵
そいつは違うぜ。魂の欠片が、一部紛れ込んだだけだ。
生まれ変わりとかじゃねーし、火神栞歩は火神栞歩だ。

●栞歩
そうは思えんがな。テメェが戦っている最中、
テメェの記憶の一部が流れ込んできた。

それをオレは、オレの記憶として受け止めた。
昔は1つだったんじゃないのか?

●神蔵
ほんの一部だけだっての。魂の一部が、俺のものになってる。
だから記憶も少しだけ共有してる、それだけだ。

●栞歩
……そうか。

●神蔵
ほら、眼鏡落ちてるぜ。

●栞歩
……ありがとうございます。

●神蔵
おう。俺は、そっちの声のほうが好きだぜ。

●栞歩
当たり前です。
この声に、何人のファンがついてると思ってるんですか。


●神蔵
へへっ、そうだったな。

――ガサッ

●プロデューサー
いま、何か……。

●神蔵
なんだと? ……想世<アンダー>に人影?

相棒! 逃がすな!
怪しい匂いがプンプンするぜ!

●プロデューサー
分かった!

●神蔵
それから、相棒の相棒も連れて行け!

●アリス
なんでワタクシまで!?

●神蔵
歌姫<ディーバ>が近くにいたほうが、
調停者<プロデューサー>は力が出せる。

それに……俺も力が空っぽだ。もしこれ以上、
瘴念<ノイジー>が襲ってきたら、2人は守れねぇ。

●アリス
わ、分かりましたわよ!
もう! こっちに来てから、ろくなことがありませんわ!

●神蔵
頼んだぜ、2人とも!

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第2話「ホワイトナイト」

ーー学園内広場

●アリス
ここは……学園ですの?
さっきまで駅前にいたのに……。

空間のつながりがメチャクチャってことですのね。
これが、想世<アンダー>……。

…………。

●プロデューサー
どうしたの?

●アリス
適応している自分が悲しいですわ!

●プロデューサー
いいことだよ。

●アリス
ですが……どうせ記憶もなくなるんです。
せめて、向こうの世界での糧になればと思いましたのに。

い、いま何か!?

●プロデューサー
逃さない!

ーー格技場

●巨大な瘴念<ノイジー>
――オオオオオオ……。


●アリス
お、大きいですわ!?

急いでいるときに限って……。
む、無理はなさらないでくださいね。

●プロデューサー
大丈夫。

●アリス
本当ですの? 戦いっぱなしですし、
ワタクシなんか、ただの足手まといですわ。

守ってくれるのは嬉しいですが……
その、邪魔なときは、ちゃんと切り捨ててくださいまし。


自分の力不足で、誰かに迷惑をかける。
……それよりも、みじめで悲しいことってありませんから。

●プロデューサー
分かった。

●アリス
……絶対に、分かってませんわよね?

ワタクシのこと、何があっても守る。
そんな顔をしてますわよ。

●プロデューサー
そんなことない。

●アリス
信じられませんわ。

……不思議な方ですわね。
少なくとも『ヴァルキュリア』にはいないタイプですの。

●巨大な瘴念<ノイジー>
――オオ……オオオオオオ!

●アリス
悠長に話している場合では、ありませんでしたわ!

●プロデューサー
任せて。

●アリス
ほらやっぱり! ちっともワタクシのこと、
見捨てる気がありませんのね!

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第3話「闇に還る」

ーー格技場

●巨大な瘴念<ノイジー>
――オ、オオ、オオオ……。

●アリス
倒、した……。
良かった。本当に、もうダメかと……。

大丈夫ですの? ケガとかしてないかしら?

●プロデューサー
逃げられた。

●アリス
……黒い影、でしたわね。
だけど、無事だったことを、まずは喜びましょう

●神蔵
相棒!

●栞歩
アリスも、良かった……。神蔵さんが、プロデューサーさんが
戦ってる気配がするっていうから、心配していたの。

●アリス
ワタクシは何も……。
プロデューサーさんが、戦ってくれましたから。

●薊禰
……僕がちょっと目を話した隙に
こんなことになるなんてね。悪かった。


だけど、ちょっと問題が起きていてね。
駆けつけたのはいいんだけど……助けになれないかもしれない。

●プロデューサー
どういうこと?

●薊禰
戦絆衣<フォーム>が、出ないんだ。

●プロデューサー
え?

●薊禰
変身、できない。つまり、戦えなくなってしまった……。
本当に申しわけない……。

●神蔵
原因は分からねぇ。
だけど、現状でこの戦力ダウンは痛い……。

●薊禰
でも代わりに、神蔵と彼女が戦ってくれるんだよね?

●神蔵
俺は、もちろん構わねぇが……。

●栞歩
…………はぁ。いいですよ。

●アリス
シホさん!?

●栞歩
だって、見て見ぬふりはできませんし。
元々、私たちの世界を守ってくれているのでしょう?

それに、私はちょっと疲れるだけだし、平気です。
普段から鍛えてますから。

●神蔵
……すまない。ここまで巻き込むつもりは、なかったんだが。

●栞歩
いいですよ。これも芝居や歌の糧になると思えば。
……記憶がなくなっちゃうのは、ちょっと困りますけど。


●神蔵
恩に着るぜ。青春のガールズたちよ。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第4話「隠されていた仕掛け」

ーー格技場

●薊禰
しかし、謎の黒い影か……。
やはり、裏に何かいるのかもしれないね。

●神蔵
瘴念<ノイジー>は
歌姫<ディーバ>の歌にひかれてやってくる。

それは動物的な反応で、そこになんの意思もない。

だが、それを統率し、操っている者がいるって仮定すると……
目的はなんだ?

●アリス
あの……その瘴念というのは、
現世<エイドス>で歌姫が歌っていると近寄ってくるのですよね?

●神蔵
そうだが?

●栞歩
…………。

……神蔵さん、薊禰さん、ひょっとして、
すばる……櫻花すばるも、その歌姫なんですか?


●神蔵
そうだが?

●アリス
え、えぇ!?

●神蔵
あれ? 言ってなかったか?

●栞歩
初耳ですけど。

●神蔵
そ、そうか悪い……。
別に、秘密にしていたわけじゃないんだ。

特に口にする必要がなかったもんでな。

●薊禰
……でも、それがどうかしたのかい?

●栞歩
実は、今日はすばるのステージがあります。
他のアイドルのステージに、サプライズ出演、というかたちで。

●神蔵
本当か!?

●栞歩
はい。

一般的には公表されていません。
関係者の一部だけに、伝えられている情報です。

●神蔵
それでさっきの瘴念の大群が……。
黒い影はそれを知っていて、狙ってきたのか?

●薊禰
それは分からないね。
でも、タイミングが良すぎる。ありえる話だ。

●神蔵
だが、歌の力が強力であれば、
界門<ゲート>が閉じるのも当然早い。

現世への侵攻が目的なら、わざわざ櫻花すばるにはぶつけまい。

●栞歩
なるほど……。

●アリス
う、うーん。さっきから、分かったような
分からないような……。

●栞歩
じゃあ、敵の目的はなんでしょう?

●薊禰
櫻花すばる、そのものか。
もしくは、強力な歌の力。

●栞歩
待ってください。薊禰さんのときは、それで説明がつきます。
でも、プロデューサーさんのときはなぜでしょう?

●薊禰
あ、そうだね。櫻花すばるがずっと歌っていた、
というわけではないよね?

……となると、いま現世で、他に大きな
アイドルの祭典といえば。


●プロデューサー
スタフェス。

●薊禰
ああ。となると、瘴念たちは櫻花すばるそのものを
狙っているわけではなさそうだ。

つまり、敵の狙いは……。

●プロデューサー
歌の力。

●薊禰
そういうことになる。

……敵の正体が、だんだん絞れてきたね。


●神蔵
そうか、スタフェスかぁ。青春の真っ只中って感じだな。

相棒のとこのは……まあ、残念だったな。
来年もあるし、あんまり気落とすなよ。

●アリス
…………。

なるほど! 歌の力を敵が狙っている、ということですのね!


●栞歩
アリス。

●アリス
あっ! は、はい! なんでしょう?

●栞歩
緊急事態ですし、例のあの話、してもいいわよね?

●アリス
あ、あの話っていうのは……。
ええと、どの?

●神蔵
なんだ? ガールズたち?

●栞歩
ここだけの話にして欲しいのですが……。

今年のスタフェス予選はレベルが高かった。
だから、例年にない処置をとることにしたんです。

●神蔵
例年にない処置?

●栞歩
敗者復活。
再び、返り咲ける可能性があります。


●神蔵
おおー! マジかやったな相棒!

●アリス
あ……その話、でしたのね……。

●薊禰
でも、キミたちも参加者だろ?
どうして知らされているんだい?

●栞歩
立場上、色々と情報は入ってきます。

と言いますか、問題はそこではなくて……。

●神蔵
敗者復活があるってことは、
まだもうしばらく、スタフェス予選は続く。

次に敵が狙ってくるとしたら、そこだな。

●栞歩
そういうことです。

●薊禰
うん、そこでケリをつけよう。
必ず捕まえて、敵の正体を暴くんだ。

●神蔵
ていうことで、悪いな相棒。
本番は相棒のガールズたちとでなく、こっちにいて欲しい。

大丈夫か?

●プロデューサー
仕方ない。

●薊禰
では、それに向けて準備をしよう。
みんな、よろしく頼むよ。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第5話「タネ明かし」

ーー屋上

●和歌
見つけた……っ!

ひなたを見つけましたっ! プロデューサーさん!

●ひなた
わ、和歌に……プロデューサーも!?

●和歌
なかなか見つからないから、すっごく心配したわよ。

●ひなた
……ごめん、なさい。

あたし……みんなに迷惑かけて、失望させちゃった。

せっかく……期待してくれてたのに。

●栞歩
お前は本当にオンリーワンになりたいなんて思っていない。
そのことに気づけない限り、お前はすべてを台無しにする。


●和歌
そうね……裏切っちゃったかもね。

●ひなた
……うん、だから——。

●和歌
アイドル、辞めたいって?


●ひなた
……っ。

●和歌
ねぇ、ひなた。
私たち、ずいぶんと変わったわね。

2人だけだった時は、何しても困るのは私たちだけだった。

●ひなた
うん。

●和歌
それが、『Twinkle☆Star』が、5人になって。
学プロに入って、他のユニットの仲間もできて……。

責任がどんどん大きくなって、辛かったと思う。

●ひなた
辛くて……怖いよ。

だって、あたしは何も変わってないのに、
みんなの目は変わっていくの。

あたしはもっとスゴいことができるはずだって……。
でも無理だよ……できないよ。


期待には応えたいけど、でも……!

●和歌
……でもね、ひなた。
アイドルってそういうものじゃない?

トンネルを抜けたら、そこにはまた次のトンネル。
そして、何の障害もなしに、先に進むことはできない。

●ひなた
わかってる……わかってるけど……っ!

●和歌
だったら、元の2人に戻る?

●ひなた
え……?

●和歌
あの時は楽しかったなぁ……。

毎日、好きなことを気軽にやって、
いつも明日はもっと楽しいことをしようって。

●ひなた
う、うん……楽しかった。

●和歌
でも……誰も、私たちを気にしてくれなかったね。

●ひなた
……!

●和歌
期待はされなかったから、裏切ることもなかった。
……それって必ずしも悪いことじゃないと思うの。


●ひなた
わ、和歌……。

●和歌
私はひなたが好きだから。
あの時に戻りたいっていうなら、ついていくよ。

(みんなゴメン、これは私の本心だ……)

●ひなた
あたしは……。

●和歌
私はね、ひなたが辛くてしょうがないなら、
その方がいいかもって、思ってる。

●ひなた
……ごめん。少し考えさせて。

●プロデューサー
無理しないでね。

●ひなた
……ふふっ。
プロデューサーはいつでも優しいよね。

大丈夫……ちゃんと考えるよ。
私にとって、大事なことだと思うから。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第6話「アイドルになること」

ーー学園内広場

●ひなた
和歌、プロデューサー。

●和歌
ひなた……答えは出たの?

●ひなた
うん!……でも、2人とも、
ずっと廊下で待っててくれてたんだ……ごめん。

●プロデューサー
気にしないで。

●ひなた
あのね。

あたし、和歌と2人だった時に帰りたい。

●和歌
そう……じゃあ――。

●ひなた
でもね、それ以上に……今が好きなんだ。


●和歌
……。

●ひなた
どんなに重くて、苦しくても。
この期待と信頼は、好きでいてくれる人がいるってことだから。

だから、逃げたくない。
きっと……戦うより、逃げた時の方が辛いと思うんだ。


楽しいだけじゃダメだった、
面白いだけじゃ……ダメだった。

●和歌
ダメ……なのかな。

●ひなた
だって、あたしは1人じゃないもん。

何よりもまず、みんなと息を合わせたライブが
できるようになってないといけなかったんだ。

トップアイドルを目指す、みんなの夢を守るためにも。

●和歌
でも、ひなたは違うじゃない。

●ひなた
うん。
……でもね、あたしはみんなの夢を踏みにじっちゃったんだ。

みんなに注目されて、期待されて、
そして失望されるのが恐くて、あたしは逃げ出した。

あたしね、トップアイドルになりたい気持ちとか
まだ分からない。

だけど、もう二度と仲間の夢を踏みにじったりはしたくない。

みんなの夢のために、一緒に戦いたいって思う。

いまは、それじゃダメかな……?

●和歌
……ひなた。

●和歌
ううん。ダメじゃない。ちっともダメじゃないよ。

なんていうか、すごくカッコイイ。
ちょっと大人になった、みたいな?

同時に、ちょっと寂しいけどね。

●ひなた
え~、恥ずかしいよぉ。
あたし、まだまだ全然子供だと思うし。

●和歌
ともかく、そうと決まればみんなに謝ろう?

●ひなた
……あ!

●和歌
ひなた?

●ひなた
……そ、そうだよ和歌! どうしよう!?

きっとみんな怒ってるよね。
あたし、追い出されたりしないよね!?

●和歌
そんなワケないでしょ。
みんな心配してたわよ。

●ひなた
本当!? よかっ、じゃなくて。
心配かけちゃってたんだ……。

●プロデューサー
まずは謝ろう。

●和歌
そうですね。まずはそれが第一歩です。

●ひなた
……うん! 

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第7話「奇跡」

ーーレッスン場

●ひなた
……ええっと、その。
怒ってないの……みんな?

●希
怒ってるに決まってるじゃない!
スマホに連絡入れても反応しないし!


●ひなた
ご、ごめん!

●悠
学園の中にいたんですか!
自分、ずっと外を走って捜してましたよ!

●希
警察に電話しようかと迷ってたけど、しなくてよかったわ。

●理子
流石に大丈夫だと言っただろうに。

●ひなた
け、警察!?

●寧々
先生たちには、もう……。

●ひなた
ええええ!? うわぁっ、後で謝らないと……。

じゃなくて、本当にごめんなさいっ!

あたしのわがままで……。
スタフェスをダメにしちゃって。

みんな優しいから、
そうやって気にしないフリをしてくれてるけど……。

●佳奈恵
このことを教訓にさ、
まぁスタフェスだけがアイドル活動じゃないさ。

●更菜
勝者がいるってことは敗者がいるってことですからね……。

●ひなた
ご、ごめん……本当にごめんなさい……。

あたし……トップアイドルになりたいっていう、
みんなの夢……台無しに……。

これからはみんなのことも考えられるように……。
ひとりよがりにならないように気をつける……。

それだけは、信じて欲しい。

●麗華
ええ、もちろんよ。

●晴海
……あの……。

●ひなた
あ、晴海ちゃん。

●晴海
私……謝りたくて。
ひどいこと言っちゃった……。


●ひなた
ううんっ、悪かったのはあたしだから。

●晴海
でも……。

●ひなた
謝っても、もう……手遅れだけど……。

●晴海
ひなたちゃん……。

●瑠璃花
…………。

……そうでもないかも。

●ひなた
え?

●瑠璃花
みんな、ちょっといい?

●麗華
どうしたの?

●瑠璃花
朗報、かもしれない。


●麻里紗
かも、しれない?

●瑠璃花
ネットの不確かな情報だから分からない。

本来なら、この時点ではまだ、
みんなに知らせたりしないんだけど……。

●愛美
けど、何よ?
もったいぶってないで教えてちょうだい。

●瑠璃花
あるかも、敗者復活。

●愛美
……へ?

●瑠璃花
もう一度、挑戦できるかも知れない。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第8話「今より強くなるために」

ーーレッスン場

●ナレーション
その後、律たちに聞いていた通り、敗者復活の話が通達される。
それを受けて、合宿をやろうという案が出た。

●麗華
純粋な文字通りの『特別訓練合宿』ね。

●茜
うええ、スパルタってこと? イヤだなぁ。

●理子
楽しくはないが、その分経験になる。

●琴音
私は賛成です、悔いが残らないようにしたいので。

●悠
手を抜いた思い出は一生残るって、父さんが言ってました!


●麻里紗
鉄は熱いうちに打てと言うわ。
チャンスを見誤ると、取り返しがつかなくなるわよ。

●茜
いや、でも体育会系のノリは遠慮したいかなとか……。

●楓李
せやせや、好きこそモノの上手なれやで!

●ひなた
うーん……汗と涙の合宿……。
スポ根とか、甲子園みたいで青春かも。


●茜
ええ!?

●楓李
え~、イヤやわぁ。
前時代的な発想やで!

●晴海
プロデューサーさんはどう思いますか?

●プロデューサー
賛成。

●茜
げぇっ。

●瑠璃花
はぁ……まぁ、しょうがないかな。

●彩
プロデューサーの判断なら、従うまでです。

●千尋
合宿用の特別ディナーメニューを考えないとだね~。

●萌
いや、合宿は私も同伴するので、
そっちのメニューは普通でいいです。

●琴音
麗華さん、よかったらレッスン内容に関して
まとめてもらえませんか?

精神修養的なのは専門外だとは思いますが……。

●ひなた
それなら、タイヤ引きとかいいと思う!

●麗華
わかったわ……まあ、そういう息抜きも適度に入れて
考えてみましょう。

●更菜
タイヤ引きが息抜き……?

●セリア
トレビアン! ニンジャ・シュギョウ!
タイヤ引き! 瓦割り! 滝行!


これは盛り上がってきたでありんす!

●愛美
ま、前回と違ってお互いを知ってる仲だし。
ユニットを超えてもっと効率良く教え合えるはずよ。

●晴海
そうね。
言い辛いことも言えるくらい、仲良くなった後だしね。

●楓李
せやろか渡辺はん……言い辛いことって
どこまでいってもあると思うで。

●晴海
そんなことないよ。
……早速聞くけど、なんで楓李ちゃんは私だけ苗字呼びなの?


●楓李
え……? なんでやろな~?

●晴海
言い辛いことがあっても、言える仲、よね?

●楓李
言い辛いことではないから、それには当てはまらんよ~。
ただ単に言いたくないだけや。

●晴海
え、なにそれ……?

●希
……だから、緊張感がないって言ってんの。

でもまあ、ガチガチに固まって、
何もできないよりかは数百倍マシだけどね。

●萌
とにかく、学園長の許可は私がとっておきます。

みなさんは合宿に向けて、
各々持ち物などの準備をお願いしますね。

●全員
はーい。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第9話「王者の助言」

ーーカフェ

●神蔵
どうだ? 現世<エイドス>のほうは。
いまは強化合宿中なんだって?

●プロデューサー
大変。

●律
いまが勝負どころだわ。
文字通り、ラストチャンスなんだから。


●栞歩
一番つらく、でも一番楽しい時期かもしれませんね。
あの子たちなら、きっと乗り越えてくると思います。

●アリス
そうですわよ! 黒瀬麗華には、きちんと本戦まで
勝ち上がっていただかないと!

それに、櫻花ひなたたちにも、勝ち上がってほしいですわ。
現世でのワタクシも、そう思っていますから。

●プロデューサー
ありがとう。

●律
だから、あなたに礼を言われたくない。

●アリス
ワタクシだって、ワタクシのために言っているんですの。
アイドルとしての、素直な気持ちですわ。

●神蔵
あはは……。相棒はこっちでもあっちでも大忙しだな。
身体が眠っていたとしても、精神はずっと起きてるしな。


身体にだけは、気をつけろよ。

●輝音
ふむ。1つ、アドバイスするのなら……。

櫻花ひなたには、敗者復活戦までに、
1つ越えるべき壁が残っている。


●プロデューサー
壁?

●輝音
櫻花すばるだよ。

越えると言っても、実力でという話ではない。
姉という存在の大きさを認め、それに立ち向かう心の強さだ。


きっと近いうち、その機会に恵まれるだろう。
感謝するんだぞ。

●神蔵
おい、なんかこのガール、おっかないこと言ってるぞ。
大丈夫かよ、黄色リボン……。

●プロデューサー
大丈夫。

●神蔵
へへっ、プロデューサー様もすごい自信だな。
それだけアイドルを信じてるってことか。

そういうの青春っぽくて、うらやましいぜ。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第10話「奇異と好奇の瞳」

●ナレーション
無事に合宿を終え、また1つ成長したアイドルたち。

そして輝音の予言どおり、ひなたにも試練が訪れた。


ひなたが櫻花すばるの妹だと、ネットを通じて広まったのだ。

結果、ひなたはすばると比べられることに対して、
激しく自信をなくし、落ち込んでしまう。

だが、いまのひなたであれば乗り越えられる。
そう信じて、彼女のいる屋上げと向かった。

ーー屋上

●ひなた
プロデューサーはあまりしゃべらないけど、
気持ちはいつも伝わってるよ。

だからね、絶対来ると思ってた。

●ひなた
当たり前だよ。

●ひなた
当たり前に優しいって、ステキだよね。

あたしもプロデューサーみたいに、
絶対くるって信じられてる人になりたかったなぁ。

いざって時に、頼ってもらえて。
信じて……もらえて。

みんなの期待を受けて、それを返せて。

誰かを導いて、引っ張ることができて。

信頼されてるって、ことだよね。

みんなプロデューサーのこと大好きだから。


●プロデューサー
みんなもひなたが好き。

●ひなた
うん……知ってる。

ね、今あたし、みんなにスッゴイ心配かけてるね。


迷惑かけちゃっててさ……。
でもね、こんなこと言っちゃうのはダメだけど。

やっぱり、1人じゃなかったって。
勇気、出てきたよ……。

本当はさ、また輝音さんの時みたいに、
期待はずれだって言われるんじゃないかなとか。

また雑誌とかネットで、櫻花すばるの妹はとんだ出来損ないだとか、
そうやって言われるのが恐かったんだ。


でも、もう関係ないかな。

それよりも、みんなの夢がスタフェスにあるなら、
ちゃんと戦わなきゃって。

むしろ、これがあたしの仲間だ、すごいだろって、
みんなに自慢したい気持ちが大きいかも。

だからあたし……もう逃げない。

●プロデューサー
みんなが待ってる。

●ひなた
そうだね。そろそろ行くよ。

まだ、うん……怖いけど……。

でもね、大好きなプロデューサーもいるし。

大好きな友達がたくさんいるもん。

だから、怖いけど……カクゴはしたんだ。

でもね、お願い、プロデューサー。

手、握ってくれる?

●プロデューサー
いいよ。

●ひなた
ありがとう……うん、元気が出るね。

●愛美
あーあー、甘えちゃってまあ。


●ひなた
ふぇ!? 愛美ちゃん!?

●千尋
仲良さそうで、羨ましいわぁ。

●和歌
……えいっ!

●ひなた
わぁっ! 和歌っ、いきなり抱きつくと危ないよ!

●和歌
…………。

●愛美
元気づける役をプロデューサーに取られて拗ねてるのよ。

それはそれとして、左手はもらおうかしら。

●ひなた
うわっ、な、なに!?

●愛美
いきなりフラーっとどっかにいって、
レッスンをサボるようなやつは捕まえておく必要があるのよ。

●ひなた
愛美ちゃん……って、んぎゅっ!

●千尋
うふふ、ほっぺがリンゴみたい。

●ひなた
ち、千尋ちゃん、力つよいよ……ほっぺが歪んじゃうよぉ~!

●千尋
とって食べちゃおうかしら、なんて。


●ひなた
ごめん! ごめん! 怒ってる!? 千尋ちゃん怒ってる!?

●千尋
うふふ……心配はしたよ。

●ひなた
ごめーんって!

●琴音
……あはは、もうみんな大袈裟ですねぇ。

●ひなた
う、嬉しいけど、大丈夫だよ、あたし……。

…………。

はぁ……うー、もーみんな……。

みんな、大好きだよ。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第11話「逆境を機に」

ーープロダクション室

●ひなた
チャンスだよ。

どっちにしろ、
敗者復活戦では全力を尽くさないといけなかったんだから。

お姉ちゃんのことで、有名になれたのはプラスだよ。
ちゃんとライブで成功さえすれば、この先にも繋がる。

●和歌
でもファンの視線も厳しくなるんじゃ……。

●ひなた
うん……でもね、それはお姉ちゃんと同じ土俵で勝負すればだよ。

●セリア
おお! ステージでスモーで倒すですか!?
土俵外試合、国技館ライブでスモウドロップライブ!


●ひなた
セリアちゃんみたいに、
うちの学プロはお姉ちゃんとは違うものを持ってる人がいる。

ううん、誰もがお姉ちゃんとは違うんだよ。
だから、お姉ちゃんと勝負する時、そこで戦ったら絶対負けちゃう。

●麗華
私たちは、私たちの良いところで勝負するということね。
……当たり前だけど、気をつけないといけないわね。

●晴海
でも、ファンが求めてるものから外れないかな?

●ひなた
それでいいよ。

●茜
そうそう。
だいたいさー、今までのファンはどーすんの。

ひなたのお姉ちゃんのファンは、
アカネのファンじゃないんだからさ。

●ひなた
その通り! あたしたちは
あたしたちのファンに向けてライブしなきゃ!

●茜
え、あれ?

●希
茜にしては良いこと言うじゃない。
そうね、ひなたのお姉さんは、ひなたのお姉さんだもの。

●茜
そ、そうそう!
アカネたちは、もっとスゴイってところを見せるのよ!

何が元トップアイドルよ! 現役の強さをみせつけるのよ!


●悠
おおー! 茜先輩かっこいいです!

●くるみ
なんだか勇気が出てきたです!

●佳奈恵
まあ、それぐらいの気持ちでいた方がいいかもね。

●茜
そ、そうよね! あはははははは……。

……いつもはここらへんで調子に乗るなって言われるのに、
何かさっきからおかしいわね。

●瑠璃花
褒められるのに慣れてない……。悲しいやつ……。

●ひなた
でも、本当にそういうことだよ。

あたしね、みんな素敵な才能を持ってると思うんだ。

だから、お姉ちゃんの評判とか気にする必要ないよ。
みんなは自分らしくあるだけで、輝けるはずなんだから!


●寧々
私は……私らしく、……輝ける。

●理子
そもそも自分以外の誰かになるなんて、誰にもできないからな。

●ひなた
一生懸命やろう? きっと相手のひとたちも一生懸命のはず。

それだけで、結果は出るよ。何がいいかって決めるのは
あたしたちじゃなくて、ファンの人たちなんだから。

●プロデューサー
頑張ろう!

●ひなた
うん! みんな! 心配かけてごめん!

頑張ろう、ただ頑張ろう。

あたしも頑張るよ。
ステージで、櫻花すばるじゃなくて……

櫻花ひなたのこと、覚えてもらうために!

●ナレーション
こうして、メンタル的にも非常に整った状態で、
敗者復活戦を迎える……。

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第12話「終わりなきカタストロフィ」

ーー街中

●神蔵
始まったな、敗者復活戦。
そんなときにこっちに来てもらうなんて、悪いな。

●プロデューサー
大丈夫。

●薊禰
大丈夫ってこともないだろう。
キミの大切なアイドルの、正念場だからね。


とはいえ、キミの学プロの出番はもう少し先だ。

それに、一度は現世<エイドス>に戻って、
近くで応援するタイミングはあると思う。

だけど、おそらく最もライブが盛り上がるタイミング……。
つまり、ひなたちゃんのユニットのライブは……。

●神蔵
その頃にはこっちも正念場だ。
近くで見てやれないだろうなぁ。

●響香
心配いらないって。あの子たちならきっと勝てるから。

●アリス
え、ええと……たしかに、何かやってくれそう、
という感じはありますが……。

●律
アリス、はっきり言いなさい。
彼女たちには無理だって。

●アリス
ワ、ワタクシはそこまでは……!

●律
そんなに甘い世界じゃない。
そんなこと、分かってるでしょう。

●響香
リッちゃんが真面目すぎるんだって!
それに、イロモノ枠が上がってきたほうが面白いじゃん!


●律
面白いとか面白くないとかじゃなく……。

●瘴念<ノイジー>
――ジジジ……。


●輝音
おしゃべりはそこまでだ。
来たようだぞ。

●栞歩
こ、こんなにたくさん?
あの、後ろのほうとか見えないんですが……。

●神蔵
それだけ来客があるってことは、
どうやらアタリみてぇだな。

●律
いまさらだけど、どうして自然に私たちも
巻き込まれてるの?

●輝音
シホとアリスが巻き込まれたからだ。
我々だけが知らんぷりとはいかないだろう。

●神蔵
悪いとは思っているよ。
だから巻き込まれてくれ。

●律
絶対悪いと思ってないでしょ。

●瘴念
――ギシャシャ!

●アリス
き、来ましたわ!
うう……何度見ても、慣れませんわね……。

●神蔵
お喋りは一時中断だ。

相棒!

●プロデューサー
任せて!

●神蔵
よし、これまで楽してた分、
きっちり働いてやるぜ!

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第13話「守るべきもの」

ーー街中

●神蔵
相棒! 分かってると思うが、
ここを抜かれたら現世<エイドス>にこいつらが流れ込むぞ!

●瘴念<ノイジー>
――ギシャァァァ!

●神蔵
ふんっ!

●瘴念
――ピギィィィ……!

●神蔵
だ、だけど……キリがねぇ!

●アリス
あわわわ……! す、すごいですわ!
たった2人ですのに、あんなにいた虫がどんどん減って……!?

●薊禰
でも、さすがに苦戦しているね。
……僕も戦えればよかったんだけど。

●輝音
いやぁワクワクするな! しかし惜しまれるは、
ここで黙って見ているしかないと言うことだ。


……いや、そう決めつけるのも早計か。
追い詰められれば、私にも秘めたる力が。

●栞歩
覚醒しません。しませんから大人しくここにいてください。

●輝音
ずるいぞシホ! お前だけ、間接的とはいえ
戦いに参加しているなんて!

●栞歩
ずるくないです。可能なら代わって欲しいくらいです。
この声と一緒に。

●輝音
それは断る。

●栞歩
どーしてですか!?

●響香
まー私でも断るかなぁ。
失うものが大きすぎるからね。

●栞歩
……2人とも、あとで説教ですから。

●律
…………。

●薊禰
あ、あの……キミたち?
もう少しほら、緊張感というものを……。


●神蔵
生きてるか、相棒!

●プロデューサー
余裕!

●神蔵
へっ、そいつは頼もしいな!

そんじゃまだまだ行くぜー!

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想世(アンダー)サイド:第20章「現世の誓い」第14話「影の主」

ーー街中

●神蔵
へへっ……どうだ……。
これで少しはきれいになっただろ……。

●アリス
すごいですわ! あれだけたくさんいたのに、
1匹残らずやっつけましたわ!

●薊禰
だけど油断はできないね。
まだ増援はあるだろうし、何より黒幕が分かっていない。

●神蔵
おい! どこかで見てやがるんだろ!?
何者だ!? 正々堂々、姿を見せろ!


●???
…………。


●アリス
あの黒い影ですわ!

●神蔵
クソ逃がすか! 追うぞ!

ーーステージ裏

●律
また変なところに……。
空間がぐちゃぐちゃになってる……。

●薊禰
想世<アンダー>に強い負荷がかかっているせいだね。
それだけここには、負の感情が溢れている。


●アリス
っ! 誰か来る!?

●神蔵
ついに観念したか……。
お前、何者だ!?

●???
……うむ、驚いたよ。
まさかあれだけの瘴念<ノイジー>をたった2人でとは。

●アリス
ええっ!? そ、その声は……!

●輝音
……ほう。

●輝音の瘴念人
はじめまして、というべきかな?
自己紹介の必要は、なさそうだが。


●響香
カノカノ!?

●アリス
そのニセモノですわ!

●輝音の瘴念人
……ふふふ。あははははは!

●響香
な、何よ?

●輝音の瘴念人
キミたちは私のことをニセモノという。
だが、なぜそうだと言い切れるんだい?

●アリス
どういう意味?

●神蔵
ワケの分からないことを……。
俺がどれだけ、瘴念人<ミアノイジー>を見てきたと思ってんだ。

●輝音
……いや、そうかな。

●神蔵
何!?

●輝音
こうは考えないのか?
そっちにいる私が本物で、ここにいる私がニセモノ。


……そう。最初から、入れ替わっていたとは。

●アリス
な、なんですってー!?


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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第1話「動き出す歯車」
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第2話「託された想い」
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第3話「傍目八目」
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第4話「くすぶる輝きの星」
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第5話「消えゆく星のヒカリ」
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第6話「硝煙と軌跡」
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第7話「相棒はツンデレラ」
想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第8話「神蔵の本気」

想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第1話「動き出す歯車」

ーー廊下

――コンコン

●萌
学園長ー。吉永と他1名ですー。
呼ばれたので参上しましたー。

●学園長
はいはい、どうぞ~♪

●萌
失礼しまーす。

さて、急なお呼び出しなんて何事でしょうね。
ついにプロデューサーのクビが……っと、冗談ですよ。

ーー学園長室

●学園長
ふふっ……今日来てもらったのは他でもない、
みんなご存知の、アレが理由よ♪

吉永さん、何か思い当たることはあるかしらっ?

●萌
は? ……いえ、まったく。

●学園長
あら? 想定外の答えだわ……。
今の時期といったら、アレしかないでしょ? あ~れ~よ!

●萌
そう言われましても、本当にまったく心当たりが……
何かありましたっけ?

これから学園はスタフェスの準備に入るでしょうし、
私たちに関係するイベントごとは、特に何も……。

●学園長
おっ!

●萌
……え?

●学園長
ふふふ……どうしましたか? 吉永萌さんっ。

●萌
……そう、なんですか?

●学園長
さぁ? なんのことかしら?

●萌
あ、やっぱり。そうですよね、まさかそんな……。

●学園長
まぁぶっちゃけ、あなたの考えているもので合っていますよ。
スタフェスのこと絡みで呼んじゃいました♪

●萌
え、嘘ぉ!?

●学園長
嘘じゃないわよー? 学園長、嘘つかない。
ちゃーんと正式な理由で呼んでいるのでしたっ。


●萌
いやいやいや! うち、弱小ですよ!?
参戦するにはあと10年早いっていうか……。

●学園長
あらあら、それって何年留年しちゃってるの?
ちゃんと現役で出られるのに……。

●萌
えっと、プロデューサー。
一応聞きますが、スタフェスのこと、覚えていますよね?

ーー選択肢1
●プロデューサー
もちろん。

●萌
ま、さすがにそうですよね。

いくらプロデューサーといえども、
一度説明したことぐらいは知っていてもらわないと困ります。

ーー選択肢2
●プロデューサー
スタフェスとは?

●萌
まあ、そんなことだろうと思ってましたよ……。

学園長から説明があったはずですが、もう一度説明しますね。

えっと、スターライトフェスティバル……通称スタフェス。

数々の名だたるアイドル学園に所属する学プロから、
頂点を決めるための大会。

いわばアイドル甲子園!

学プロメンバーそして、プロデューサーにとっては、
非常に大きなチャンスとなるイベントです。

●萌
で、どういう理屈か、そのスタフェスの学内予選に
私たちが参加できることになったのです!

●学園長
学プロとして新人のあなたたちには、少し荷が重いかしら?
でも、私的には参加する資格はあると思ってるわ。

あなたの学プロ、勢いがあって楽しそうだものっ!

スタフェス予選に出たら、それこそみんなも
無視できないくらいにね。

……というわけで、早速聞かせてもらおうかしら。
スタフェス予選に参加して、全力で楽しんでみない?

●プロデューサー
任せてください。

●学園長
そうこなくっちゃ♪
あなたたちのライブ、楽しみにしているわねっ!


●萌
うわー……本当に?
知らない。私、知らなーいっと。

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想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第2話「託された想い」

ーーレッスン場

●ナレーション
スタフェス予選に参加が決まり、
さっそく参加する代表のユニットの選考が行われた。

その結果、みなの総意で決まったのは、
『Twinkle☆Star』だった。


●萌
どうですか、みなさん。
代表に選ばれた感想は?

●愛美
私は望むところって感じだけど。

●琴音
はい。責任重大ですけど、精一杯やります。

●千尋
わたしだって、やるときはやるよ~?

……だけど、ひなたちゃんが。

●ひなた
ねぇ、本当に……決まっちゃったの?

●萌
私にも反対する理由はありません。
プロデューサーにも。

ーー選択肢1
●プロデューサー
任せる。

●ひなた
ま、任せるって……この前まで
選べないって言ってのにぃ~。

ーー選択肢2
●プロデューサー
やりたくないの?

●ひなた
えっと……そういうわけじゃないけど……。

でも、あたしより出たい人がいると思うし……。

●萌
……ひなたさんは、何が引っかかってるんです?

●ひなた
何って言われても……
本当に、あたしなんかでいいの……かな?

●萌
自信がないんですか?

●ひなた
……それもあるのかなあ。
結局、実力で選ばれたわけじゃないもん。

●愛美
何言ってんの!
私たちのパフォーマンスは、最高だったでしょ!!

●萌
そうですね。パフォーマンスを見ての結果でも、
十分選ばれる可能性はありました。

●ひなた
そうなんだ……うーん?

●和歌
…………。

●琴音
ひなたちゃんなら、さっきみたいに
仲間に託されたら、いつもよりやる気を出しそうですよね。

●ひなた
託された……?

●和歌
……ひなたは、選ばれたわけじゃないんだよ。
スタフェス予選にかける想いを、預けられたんだよ。

だから、みんな一緒だよ。
代表として、顔として、みんなと一緒にステージに立つの。


●ひなた
想いをあずけられた……。

●萌
何が引っかかっていたのか、わかりましたか?

●ひなた
……うん。分かった。
みんなで一緒にステージにあがるんだよね?

それだったら、いいかな……。

●和歌
ひなた……。

●ひなた
みんなの気持ちに応えるため……。

あたし、がんばって走ってみるね!!

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想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第3話「傍目八目」

ーーレッスン場

●ひなた
1、2、3……っで、ターン!

……うーん。なんかキレがないなあ。
麗華さんたちは、もっときれいだったのになあ。

●和歌
まあ、麗華さんと比べてもって気はするけど……気になるわよね。
『GE:NESiS』をさしおいて、メインを張るわけだし……。

●ひなた
そう、なんだよね……。うーん……。

●晴海
ひなたちゃん!


●ひなた
あれ? 晴海ちゃん? それに麗華さんたちまで……。
どうかしたの?

●晴海
ひなたちゃんたちが居残り練習してるって聞いて、
ちょっと見に来たの。

それに和歌ちゃんからも聞いてたから。
ひなたちゃんが何か悩んでるみたいだって……。

●ひなた
えっ!? そ、そんなことないよ……。
あたしは、いつもどおり元気だよっ!


●和歌
端から見たらそうは見えないわよ。

●ひなた
……大丈夫!
すぐに調子良くなるから、心配しなくて大丈夫!

ちゃんと、みんなの分も……みんなの想いを、
無駄にしないで頑張るから!

●晴海
え? 別にそういうことを、言いたいんじゃなくてね?

●麗華
なるほど……ちょっと失敗したわね。

●麻里紗
そうねえ。私たちにも、ちょっと責任があるのかしらね。

●和歌
私たちにもって……どういうことですか?

●麗華
……わたしたちが、彼女を選んだから。

●麻里紗
選ばれたひなたちゃんは、私たちのために、
頑張ろうとしてくれてる。だけど……。

少し、それが空回りしてるのかしらね。

●和歌
……それは。

●ひなた
だ、だって……みんなのためにも……。

●麗華
ねえ……確かにわたしたちは、あなたたちに、
スタフェス予選での主役の座を託したわ。

だけど、それをあまり重く受け止めないで。

いつもどおりのあなたたちでいいの。

●ひなた
麗華さん……ありがとう。
でも……なんだか不安で……落ち着かないんだ……。

●晴海
ひなたちゃんは……何がそんなに気になってるの?

●ひなた
それが……よくわかんなくて……。
なんだか違和感があるの……。

●麗華
……違和感ね。

レッスンのメニューを確認したけど、
問題はなかったわ。

●晴海
それじゃあ……なんだろうね?

●麻里紗
気にしすぎなのかもね。
スタフェス予選に向けて、学プロ全体の雰囲気も変わったから。

●晴海
はい。いつもと違うなっていうのは、
私たちだって感じてますし。

●麗華
……不安になるなとは言わないけど、気にしすぎないで。
レッスンのことなら相談に乗るから。

●ひなた
……あたしたち……大丈夫だよね?

●麗華
さっきも言ったけど、いつものあなたたちでいいわ。

もちろん、歌も踊りももっとレベルアップが必要だと思うけど。

●晴海
そうそう。
ひなたちゃんは、ひなたちゃんらしくするのが一番だよ!

●麻里紗
自分は自分以外のものになれないから。
他の何かに、無理してなろうとしてもダメよね。


●ひなた
あたしらしくか……。
やってみようかな……。

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想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第4話「くすぶる輝きの星」

ーーレッスン場

●ひなた
よしっ! これからは手品の練習もするからっ!!


●愛美
それはいいけど、どう組み込むつもりなのよ?

●ひなた
んー、やっぱりスタートで見せて、みんなを引き込む、
あとはラストに派手なの……かな?

●千尋
それってわたしたちもするんだよ……ね?

●ひなた
うん。みんなでやったほうが、盛り上がると思うし。

●琴音
あの……手品って……簡単に、できるようになるんですか?

●愛美
そうね。失敗しちゃったら、取り返しがつかなくない?

●ひなた
あ、あのね? あんまり言いたくないんだけどね……。

手品ってね、種もあって……その、専用の道具があるんだ。

なかには、その道具を使うだけで、
手品になっちゃうものがあるの。

●千尋
へぇー。そうなんだぁ。

●ひなた
うん。みんなには、
そういうのでやってもらおうかって思ってるの。

●愛美
なーるほど、ちゃんと考えてたのね。

でも、それならそんなに、
レッスン厳しくなくても大丈夫じゃない?

実際のとこ、歌とダンスの精度がまだまだだと思うし。

●ひなた
うん。道具さえ使えば簡単にできる手品はあるけど……。

ちゃんとやらないと、すごく悲惨なことになる手品もあるんだ。
あたしは、それに挑戦したいの。

●琴音
ほ、本当に……覚えられるんですか?

●ひなた
大丈夫! ダンスの練習と思えばいいよ!

●愛美
あんまり、時間の余裕はないわね。

さっきも言ったけど、ダンスと歌の方だって、
まだまだレッスンが足りてないんだから。

●ひなた
そ、そうだけど!
あたしらしいところって言ったら手品だと思うし……。

みんなも自分の思うようにやってみたらって言ってくれたし……!

正直、ダンスと歌は、いまから根を詰めても、
他のランクの高いユニットには太刀打ち出来ないし。

だったら、あたしたちらしい個性とインパクトで、
一発逆転を狙うしかないかなって。

●和歌
ひなた……。

●萌
自主トレーニングに関しては、前にメニューを
お渡ししましたが、変更しても構いませんよ。

ただ、無理はしないでください。

●ひなた
わかってる! 今度はちゃんとやるから!

じゃあ始めよう! 曲に合わせて、道具を一斉に使うだけだからね。

(手品の練習がはじまり)……愛美ちゃん、道具を使うタイミング、
もうちょっとだけ早くならないかな?

●愛美
え? い、いまよりも?

●ひなた
うん。ダメ、かな?

●千尋
だけどこれ以上早くするには、
ダンスの振り付けを変えないといけないかも?

●和歌
そうよ。曲の盛り上がるタイミングで道具を使うには、
もう3秒はステージの中央に戻ってくるのを早めないと。

●ひなた
じゃあ、振り付けを減らそう。

●和歌
えぇ!?

●琴音
けどやっぱり、私たちはアイドルです。
踊りと歌が割を食うのはちょっと……。

●愛美
……いいわよ。


●琴音
愛美さん!?

●愛美
センターの判断でしょ?

みんなもひなたに預けるって言ってくれたわけだし。
ここはひなたの判断を信じましょう。

●ひなた
ありがとう愛美ちゃん!

●琴音
そう、ですね……。

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想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第5話「消えゆく星のヒカリ」

ーー控室

●萌
とうとう来てしまいましたね。
スタフェス予選本番。怖いような……ワクワクするような。

●ひなた
…………。

●愛美
何、まだ不安なの?

●千尋
胸を張りましょう。
ね、ひなたちゃん?

●琴音
今日まで一緒に頑張ってきたじゃないですか。

●和歌
ひなたは1人じゃない。
それに、いまはもう2人だけの『Twinkle☆Star』じゃない。

●和歌
私たちは21人でステージに立つの。
……みんな、ついてるから。

●ひなた
……うん。

●プロデューサー
みんな、頑張って。

●全員
はいっ!

●萌
掴みはバッチリ……ってところですね。

問題は、ひなたさんの見せ場ですね……。

●ナレーション
曲が最高潮に盛り上がるタイミングで、
ひなたがステージの中央に踊り立つ。

何かが起こる――誰もがその予感を覚え
固唾を飲んで見守っていた瞬間だった。

●ひなた
あっ!?


●ナレーション
吐息のような悲鳴とともに、ひなたが躓き……
ゆっくりと、倒れた。

●萌
……やはりダメでしたか。
うちは1回戦の敗退が決定したようです。

●ひなた
……っっ!?

●麗華
……予想通りね。

●茜
やっぱり、あれが効いたわよねえ。

●萌
失敗があれば、どうしても減点対象になります。
僅差の勝負であれば、それは決定的な敗北の要因になります。

●茜
あーもう! ノーミスなら絶対、勝てたのにぃ!!

●希
まあ、結果は結果として受け止めなきゃね。

●麻里紗
もう終わったことよ。次をどうするか考えないと……。

●ひなた
本当に……みんなごめん……あたしのせいで……。

●麗華
ああいうことは、誰にでも起こり得ることだから、
あまり気にしすぎないで。

まあ、そうは言っても無理だろうけど……。

●晴海
……違う……そんな簡単なことじゃないと思う。

ただの失敗……それで終わらせちゃったらダメ……だと思う。

●麗華
それは……そうなんだけど、今は……。

●晴海
……うん。やっぱり……おかしかったのよね。

ねえ、ひなたちゃんっ!

●萌
待ってください……今は帰って身体を休めてください。

反省会はまだ後日ちゃんとやります。
それまでに、各自で考えてください。

(ひなたたちがいなくなったあと)

●晴海
……どうして止めたんですか?


●萌
晴海さんが何を言おうとしていたのか、
なんとなくわかります。

でも、今言ってしまうと、どうしても
感情に引きずられますから。

落ち着いて冷静になってからの方がいいです。

●晴海
……そう言うってことは、萌ちゃんも、ひなたちゃんのこと、
気がついてたんですか?

●萌
私だけじゃないと思います。

●麗華
そうね……みんな薄々、気付いているんじゃないかしら。

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想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第6話「硝煙と軌跡」

ーー廊下

●瘴念
グギャアアアアアア……!


●神蔵
ふぅ、粗方片付いたか。相棒も、いっぱしの
調停者<プロデューサー>って感じになってきたな。

どうする? 今日は近くで薊禰も狩ってるみたいだが、
ちょっと冷やかしに行くか?

●プロデューサー
行く。

●薊禰
……はぁ。はぁ。

クソっ! ハッ!

●瘴念
ピギィィィ……!


●薊禰
……倒したか。
ふぅ……。

●神蔵
薊禰! お、おい! こりゃどういうことだよ!?


●薊禰
……ああ、神蔵にキミか。
これは、情けないところを見られてしまったね。

●神蔵
情けないっつーか、なんだこの大量の瘴念<ノイジー>の残骸は!
お前が1人でやったのか!?

●薊禰
友達が少なくてね。

●神蔵
こんなの、初めてだろ……。ひとつの界門<ゲート>に対して、
これだけの瘴念が集まるのは……。

●薊禰
うん。
ちょっとばかり、異常だと言わざるをえない。

それに、やけに統率のとれた動きだった。
引き際もよかったしね。

これは何か、裏を感じるよ。

●神蔵
裏って……何だよ?

●薊禰
さあね。

●神蔵
……嫌ぁな空気になってきたな。

相棒、悪いが気合い入れてくれ。
近い内に、何かが起きそうな予感がするぜ……。

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想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第7話「相棒はツンデレラ」

ーー駅前

●アリス
……で、なんで今日は私たちもいるんですの?


●栞歩
スペシャルゲスト、ってことですか?

●神蔵
想世<アンダー>ってのは気まぐれちゃんだからな。

ゲストどころか、レギュラー扱いでも構わないんだぜ?
なあ、俺の片割れ?

●栞歩
……その呼び方はやめてください。

●神蔵
ま、本当に、ただ偶然迷い込んだだけ、
もしくは、何か必要があって、呼び出されたかだ。

●アリス
必要……と言われましても
ワタクシは何もできませんわよ。

●神蔵
相棒の相棒がよく言うぜ。
お前らはもう、一心同体なんだぜ。

●アリス
だ、だから! なんのことかさっぱりですの!

●神蔵
相棒の相棒は嫌か?

●アリス
あ……そ、そういうわけでは………。
何度も助けていただいてますし……。

●神蔵
……ふむ。これがツンデレってやつか。

●アリス
デレてませんですの!

●栞歩
本当に、付き合ってられません。

●神蔵
相棒が仕事を終えるまで無理だ。
……悪いとは思ってるが、ガールズの力が必要なんだよ。

●アリス
……はぁ。どうしてこんなことに。

●神蔵
ま、相棒も最近はめっきり強くなった。
しかも相手はただの瘴念<ノイジー>。

すぐに終わるだろうよ。そこに座って見てればいい。

●アリス
…………。

……分かりましたわよ。

●神蔵
さ、現世<エイドス>でライブが始まったみてぇだ。

歌姫<ディーバ>の歌は、界門<ゲート>を閉じる能力がある。
だがその歌につられて、瘴念もやってくる。

その間、界門を守るのが、
調停者<プロデューサー>の役目、ってわけさ。

●アリス
それは以前聞きましたわ。

●神蔵
これは失礼。

お、ちょうど敵さんもやってきたみたいだな。
今日もサクッと片付けて……。

な……なんだこの量は!?
とんでもねぇ大群じゃねぇか!


●神蔵
……薊禰のときと一緒だ。
本当、一体何が起こってやがるんだ……。

●栞歩
あれだけいると……ちょっと気持ち悪いですね。

●律
どう………なってますの?

●神蔵
悪いが、ちょっと予定変更だ。

これは相棒1人では、難しいかもしれないな……。

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想世(アンダー)サイド:第19章「迷子の少女」第8話「神蔵の本気」

ーー駅前

●神蔵
大丈夫か、相棒!

●プロデューサー
なんとか……。

●神蔵
かなり厳しかったな……。
けど、なんとかしちまうのはさすがだぜ。

●アリス
いまのは一体……。

あの瘴念<ノイジー>とかいう虫……
あんなにたくさん出たのは、はじめて見ましたわ。

●神蔵
原因は目下調査中だ。
だが、何かが起こってる。それは間違いねぇ。

ともかく、相棒の体力を回復させよう。
どこか安全な場所に……。

●瘴念
オオオオオオ……。

●神蔵
なっ!? 瘴念だと!?
もう界門<ゲート>は開いてないんだぞ!?

●栞歩
しかも、さっきよりも多くないですか?
あんな数相手にしたら、今度こそ……。

●神蔵
ここは逃げるが勝ち……と、言いたいところだが、
現世<エイドス>にはまだ戻れねぇ。

ガールズたちを現世に送るには、相棒の体力が回復してない。
この状況で力を使ったら、それこそ相棒の身体は……。

●アリス
どうするんですの!?

●神蔵
……これも想世<アンダー>の導きか。

……言ったよな。ガールズたちがここに呼ばれたのは、
何か意味があってのことなのかもって。

まさしくその通りだ。
……すまないが、一時的に巻き込ませてもらう。

栞歩、合体だ!


●栞歩
は、はい?

●アリス
キャー! 変態! ですわ!


●神蔵
ぐふっ!?

ち、違う! 俺は至極真面目なことを言っている!

火神栞歩! お前の中には、俺の魂の欠片が眠ってる!
それを一時的に返してもらうことで、俺は復活できるんだ!

●栞歩
ゲームの話ですか? カノンみたいなこと、言わないでください。

●神蔵
マジな話だっての!

もういい! 時間がない!
返してもらうぜ、魂の欠片!

はぁぁぁ……!

●栞歩
な、何? なんだか、身体が光って……!


●アリス
どうなってますの!?

●神蔵
へへっ! 来たぜ、完全復活!

この俺が本気を出すからには、てめぇらチリ1つも残さねぇからな!

●プロデューサー
手伝う。

●神蔵
さすが相棒! 復活早ぇな!

だけど、無理はするなよ。いくぜ!

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
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【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第1話「憧れ」
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第2話「辞世の願い」
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第3話「重圧のチカラ」
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第4話「不完全な仲直り」
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第5話「誕生の日」
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第6話「衝突」
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第7話「贖罪の日」
想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第8話「『GE:NESiS』」

想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第1話「憧れ」

ーーライブ会場

●希
……負け、たかぁ。

●美雪
残念、ですわね。

●理子
奇跡の逆転劇……は、ないかぁ。

●美雪の瘴念人
……勝ってしまいましたわ。

●理子の瘴念人
アタシの本物のクセに情けないな。

●希の瘴念人
まったくよ!
こういう時に勝たないでどうするの!

●希
……しょうがないでしょ。
だって、麗華も更菜もいないんだもの。

●理子
言い訳はできないな。
勝負は時の運と言うけれど。

●美雪
全力を尽くしましたから。

●希
……ちょっと、
まるであたしだけ言い訳してるみたいじゃない。

●美雪
…………。

●希
目をそらさないでよ!

●美雪
そんなことはないですよ。

●理子
弱音を言うには遅すぎたからねぇ。

●希
……はいはい!
そーですよ! その通りですよー!

きっと帰ってくるって、
そう思ってたし願ってたわよ!

だって麗華も更菜も、
憧れの人なんだから当たり前じゃない!


●理子
……そうだね。
更菜はいっつも不安そうだったけど。

●希
更菜はそれが素なのよ!
むしろそうじゃないことがないじゃない!

●美雪
逆にいつもが不安そうだから、
どんな時も平常心ですわよねぇ……。

●希
麗華がしれっと上げたハードルを、
いっつもギリギリで飛び越えてたし……。

……そんな更菜のことを、
麗華は尊敬してた。

あたしは天才にはなれないけど。
更菜にはなれるかなって思ってた。

●理子
麗華は見えないくらい遠いけど……。

●美雪
更菜さんは、どれだけ努力しても……。

●希
いっつもあたし達の一歩前に立ってた。

先輩だから、当たり前だよって。
……そんな訳ないのにね。

●美雪
でも、お二人とも行ってしまいましたね。

●理子
……そうだね。
ついていけなかった。

●希の瘴念人
……追いかけなかったの間違いでしょ。

●希
だってしょうがないもの。
……2人とも、あたし達なんて眼中にないの。

助ける価値なしってね。
プロデューサー、これで満足?


●プロデューサー
…………。

●希
偉そうにあんたの学プロに口出しして、
腹を立ててたんでしょ?

●神蔵
……相棒。

●希
そうよ。あたし達なんて大したことないのよ。
……麗華と更菜に、選ばれたあの子たちが羨ましかった。

どうしてあたし達じゃダメなのかな。

●希の瘴念人
そろそろ良いかしら?
勝者として、トロフィーをもらわないとね。

●神蔵
相棒。どうする気だ……?

●プロデューサー
…………。

●神蔵
相棒……。

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想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第2話「辞世の願い」

ーー学園内広場

●更菜
私は正しい選択をしてきた。
だけど、正しいことが私の目指すアイドルなのか……。

……そんなこと、考えたこともなかった。
私は……私はどうすれば……。

ーーライブ会場

●理子の瘴念人
それじゃ、アタシがやることにするよ。

何か最後に言いたいことは?

●希
……勝ったなんて思わないでよね。

●希の瘴念人
今更負け惜しみ?

●希
いいえ。『GE:NESiS』は負けてないもの。

●美雪の瘴念人
……ああなるほど。

●希
負けたのは後輩3人だけ。
あんた達なんて、麗華と更菜ならひとりでも倒せる。

●理子の瘴念人
あの人たちは、もう『GE:NESiS』じゃない。

●希
いいえ。『GE:NESiS』は5人のユニットなのよ。
……だって、約束したもの。

このメンバーでトップを目指すって。
3人だけの『GE:NESiS』なんて、偽者よ。

●希の瘴念人
……そう。

●理子の瘴念人
動くなよ。

●神蔵
お、おい相棒!
このままじゃ、本当に……!

●プロデューサー
…………。

●???(更菜の瘴念人)
待って!

●理子の瘴念人
だ、誰だ!?

●更菜の瘴念人
やめて。そのひとたちを解放して。


●希
更菜……!
……じゃない。あれは……。

●神蔵
今泉更菜の瘴念人<ミアノイジー>か!

な、なるほど……。
相棒はこれを狙っていたんだな。

●プロデューサー
違う。

●神蔵
は? じゃあどういうつもりだったんだ?

……まさか、本当にオリジナルが
助けに来るのを期待して……。

●プロデューサー
…………。

●神蔵
ってことは、もし瘴念人が現れなかったら……。
た、ただのラッキーパンチじゃねぇか!

●更菜
はぁ……はぁ……。
い……いま、戻ってきました……。


●神蔵
今度は本物か……。
まったく、ヒヤヒヤさせるぜ……。

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想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第3話「重圧のチカラ」

ーーライブ会場

●更菜
私は間に合いませんでしたが、麗華が気づかせてくれたから……。
素直になれない私の代わりに、ニセモノが生まれて……。

●神蔵
なんとか間に合った、と。

●麗華
更菜がすぐに素直になれば、
ことはスムーズだったわ。

●更菜
麗華は私を高評価しすぎなの!
その所為でみんなも勘違いして……!

いつもいつも、ギリギリ尊敬できる
先輩として必死だったんだから!?


●希
更菜……。そう、だったんだ……。

●理子
だとしたら、ちょっと悪い気もするよ。
アタシたちの期待が、負担になっていたのかもしれない。

●美雪
更菜さん、何をするにでも余裕なさそうでしたから……
正直、逆に分かりませんでしたわ。

●理子
なんでもないことも、ギリギリに見える……。
だから本当にギリギリなことも、実は余裕なのかなって。

●更菜
なんでもないことなんてないよ!
私は本当に、何をするにでも、いっぱいいっぱいなの!

●希
そんなことないでしょう。
……だけどまあ、本人はそう思ってるんでしょうね。

……悪かったわ。
仲間なら、そういうとこも、分かってあげないといけなかった。

●更菜
ううん。希だって、いつも私たちのために一生懸命だったから。

変な見栄をはっていた私が悪いの。
……ごめんなさい。

●希の瘴念人
そう、あたしたちはいつもギリギリなのよね……。

●美雪の瘴念人
水面を優雅に泳ぐ白鳥のように……。
だけど水面下では必死にもがいています。

●理子の瘴念人
それが『GE:NESiS』。
……泥臭いアイドルユニットだよ。


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想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第4話「不完全な仲直り」

ーーライブ会場

●麗華
……改めて、だけど。

●更菜
……うん。

●麗華
『GE:NESiS』に、入れてくれないかしら?

●希
ふんっ……。
麗華と更菜はいなくても、この子がいるもの。


●更菜の瘴念人
いや、私も更菜だけど……。

●希
助けてくれない本物と違って、
ニセモノの更菜が新しい『GE:NESiS』メンバーよ!

●更菜
そ、そんなぁ!?

●美雪
麗華さんは、そもそも来てくれませんでしたし……。

●理子
……ふたりで来てくれると思ってたんだけどな。

●麗華
……返す言葉がないわね。

●更菜
……いつもそう。
よく分からない期待をかけられて、放置プレイ……。


●更菜の瘴念人
ハードルを必死に越えたら、
実力を隠してたとか言われる……。

●更菜
そうそう!
私なりに必死に生きてるだけなのに……。

●麗華
…………。

●プロデューサー
仲直りした?

●希
麗華、来てくれなかったし。

●美雪
来たのはニセモノの更菜さんですしね……。

●理子
微妙だよね。

●神蔵
……だけど、やっこさんたちは。

●希の瘴念人
はーい、撤収撤収。

●美雪の瘴念人
仕方ありませんわね……。

●理子の瘴念人
不完全燃焼だけどね。

●麗華
……満足したのかしら?

●希の瘴念人
ぜーんぜん。

●麗華
なら、いま勝負した方が……。

●希の瘴念人
引き際は心得てるわよ。

あたし達は、アイドルだから。
魔法が解ける前に、美しく散りたいの。

●美雪の瘴念人
そういうことですわ。
短い間ですが、楽しかったですもの。

●更菜の瘴念人
私は、本当に短い時間だったけど……。

●理子の瘴念人
『GE:NESiS』は、これからも続いていくからね。


(瘴念人たちが消えたあと)

●神蔵
……相棒。

●プロデューサー
任せて。

●神蔵
アイドルたちの引退ライブだ。
派手に、きれいに、送ってくれよな。

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想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第5話「誕生の日」

ーーライブ会場

●希
こっちのことは忘れちゃうけど。
近いうちに現実で、徹底的に戦う予定だから。

●麗華
そう。楽しみにしてるわ。

●希
余裕のつもり? 泣かせちゃうんだから。


●麗華
どうかしらね。

●更菜
…………。

●理子
現実に帰ったら、もっと話せると良いな。

●美雪
更菜さん、ちゃんとお友達になりましょうね!

●更菜
うぅ……気を遣われてる。

後輩からのプレッシャーが……。
勝った方が良いのか、負けた方が良いのか……。

●プロデューサー
勝とう。

●希
そうよ。本気で来てもらわないと
意味がないんだから。

あたしたちが勝ったら、『GE:NESiS』に入ってもらうわ。

●麗華
そう。残念ね。
だったら『GE:NESiS』は再結成できないわ。

●希
言うじゃないの。

でもあたしは勝つの。
勝って勝って勝って勝って!

『GE:NESiS』はトップアイドルになるんだから!
気合い入れなさいよっ!

●美雪
……あの時間がまた、帰ってくるのですね。

懐かしいですわ。またもう一度、
5人でアイドルをやれる日が来るなんて……。

●理子
今度は麗華と更菜にもらうだけじゃなくて、
与える側にも回りたいね。

●希
それはあたしたち次第よ。

ここから、新生『GE:NESiS』をはじめましょう!


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想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第6話「衝突」

ーー運動場

●希
待たせたわね。さ、勝負よ!

●萌
こんなところで何をするつもりですか?


●ひなた
あたし、ライブバトルかなーって勝手に思ってたんですけど……

●琴音
わ、私も……そう思って、ちょっと楽しみにしてたんですけど。

●愛美
高ランクアイドルたちが決着をつけるなら、
ライブバトルしかないじゃない。それ以外に、何かあるの?

●希
あるに決まってるじゃない! むしろ、
ライブバトルよりずっとアイドルらしいと言ってもいいわっ!

●麗華
それで、勝負の内容は?

●希
体力勝負!
5つの種目に挑戦して、一番だった回数をユニットで競うの!

●更菜
えっ……そ、それでいいの?

●美雪
全力でまいりますので、よろしくお願いいたします。

はぁっ、はぁっ……。

●理子
ぜぇぜぇ……。

●萌
結局、麗華さんと更菜さんが5勝……完全勝利です。

●希
……仕方ないわね。
約束だから、もう関わらないわよ。

だから……もう……っ
…………。

う、うぅっ……なんで、なんで……
なんで、学プロなんかに入っちゃうのよ……!

●美雪
希……。

●希
ヴァルプロやめたなら、とっとと『GE:NESiS』に
戻ってくればいいのにっ! 

更菜も、麗華がいなくなったら
急に落ち込んでそのままやめちゃうしっ……!

なんで……なんでっ……!
なんで2人とも、戻ってきてくれないのよぉ……。

あたし、麗華のこと応援して……
やめてほしくなかったけど、ずっと一緒にいたかったけどっ!

でもっ! 応援して、送り出したのにっ……!!

●麗華
……だから?

●希
えっ?

●麗華
期待を込めて送り出したから、辞める時にも許可を貰えってこと?
それって勝手な言い草にも聞こえるけど。


●希
えっ、ええっ?

●理子
お、おい麗華、そんな言い方は……!

●愛美
あ……あぁ、そういうこと。
あの人、器用に見えて案外不器用なのね。

●アリス
そうじゃなければ、ヴァルプロやめたりしませんことよ。

あの人のああいう頑固な性格が、
他の面子と合わなかったのだから。


●ひなた
あれ? アリスさん、いつからいたの?

●アリス
最初から。おもしろそうなことやってると思ったから、
見学させてもらってましたわ。

……で、黒瀬麗華。
貴方はどうしたいんですの?

●麗華
…………。

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想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第7話「贖罪の日」

ーー運動場

●麗華
ごめんなさい、希。
それに美雪、理子にも。

●希
……麗華?

●麗華
せっかくみんなでヴァルプロへ送り出してくれたのに……
期待に応えられなくて、ごめんなさい。

●更菜
私も、ごめんなさい……。みんなのことも麗華と同じくらい
大事だったのに、そこまで考える余裕がなくて……。

●希
……そっか、そうだよね。謝ってほしかったわけじゃないのに、
謝れって言ってるのと同じだったよね。

あたし……気づかないうちに、麗華に期待をかけすぎてたのかも。

だから、勝手に裏切られた気分になって……
言いづらい感じになっちゃって……。

●美雪
お二人が辛い時に、お力になれなくてごめんなさい。

●理子
……だよな。いつでも戻ってこい、って送り出したくせに
いざその状況になったら、何言っていいかわかんなくて。

……ごめん。

●麗華
それに……ただ『GE:NESiS』に戻ったら、
みんなにも気を遣わせることになる。

その優しさに触れたら、きっと私は甘えてしまう……。

それは駄目だと思ったの。

……でも、自分への罰があなたたちを傷つけてしまった。
本当にごめんなさい。

●希
いいよ……もういいよ……
麗華が、あたしたちのこと嫌いになったんじゃないなら。

ごめんね……
ちゃんと話を聞かずに、怒ってばっかりでごめんなさい……!!


●麗華
ありがとう、希。
ごめんね……ごめんね……

●美雪
麗華さん、更菜さん……また、一緒のステージに立ちましょう。
昔みたいに、同じスポットライトを浴びませんか?

●理子
戻ってきなよ。なに、ヴァルプロが天国じゃなかったのなら……
『GE:NESiS』の中に、麗華の天国を作ればいい。

●麗華
……ありがとう。みんな。ありがとう……っ、ぐすっ……。


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想世(アンダー)サイド:第18章「未来予想図」第8話「『GE:NESiS』」

ーー控室

●萌
……今から『GE:NESiS』の承認ライブを行います。
該当ユニットは準備へ。その他の生徒は観客席へお願いします。

ーーライブ会場

●ひなた
みなさーん! 応援に来ましたよーっ!
頑張ってくださいねーっ!!


●麗華
……えぇ。安心して見ててね。

●希
まったく、麗華は余裕ぶっちゃって。足引っ張らないでよね?

●麗華
もちろんよ。希も、わたしが居ない間
レッスンさぼってた分のツケを、ここで返さないでね?

●希
さっ、さぼってなんかないし!

●更菜
あ……私がいると、ダメになりそうな気がしてきた。
やっぱ私、ここで見てた方がいいかも……。

●理子
更菜は相変わらずネガティブ全開だな……。

●美雪
更菜さん、私たちと一緒ですから大丈夫ですわ!

●希
なんか、懐かしいわね、この感じ。
ようやく、止まっていた時間が動き出したような……。

●麗華
ふふ……そうね。

それじゃあ、みんな……行きましょうか。
わたしたちの、ステージへ。


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【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第1話「想世の意志」
想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第2話「弱き心」
想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第3話「ディスタンス」
想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第4話「残心」
想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第5話「想いの起源」
想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第6話「決意の夜明け」
想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第7話「あなたの強さ」

想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第1話「想世の意志」

ーーレッスン場

●プロデューサー
…………。

●神蔵
どうした相棒? しかめっ面でよ。

確かに面倒なヤマになりそうだが、
調停者<プロデューサー>の基本は笑顔だぜ。

●更菜
プロデューサーさん……ですか?

●プロデューサー
そうだよ。

●更菜
ど、どうも……。
なんだか、気がついたら変な所に来ちゃってて……。


●麗華
……さっき、たまたま会ったのよ。

●神蔵
迷い込んだのか。それは危ない所だったな。
よーし、オジサンたちと会ったからには安全だ!

どれ、この世界について少しレクチャーでも……。

●更菜
あ、それはもう聞きました。

●神蔵
え? だ、誰から?

●麗華
薊禰さん、という方に。


●神蔵
あ、そう? そりゃ残念。

●更菜
それよりもプロデューサーさん。
さっきの話、聞いてました。

みんな、あんなに悩んでたんですね。
分かってるつもりでしたけど、実際に目にすると……。

●プロデューサー
そうだね。

●麗華
……どういう結果になるかはともかく、
逃げ続けているわけにはいかないわよね。

●更菜
それじゃあ決まりだね。
……許してくれるといいんだけど。

●麗華
……。

●神蔵
お仲間もこっちに来てるみたいだぜ。
来てるっていうか、相棒が連れてきたんだけどな。

●更菜
そ、そんなことができるんですか?

●神蔵
ああ。3人を連れてきたと思ったら、
アンタたちの気配を感じてとんできたんだ。

タイミングが良すぎるよな。まるで想世<アンダー>が
5人を巡り合わせようとしてるみたいだ。


●プロデューサー
行こう。

●更菜
はい。覚悟はできてます。

ーー教室

●希
……更菜。

●更菜
みんな、久しぶり。
元気だった? ……なんて、聞けた立場じゃないけど。

●美雪
なぜ更菜さんたちがここにいますの?

●更菜
分からない。
神蔵さんが言うには、想世に導かれたんだろうって。

●理子
意味がわからないな。

●更菜
謝るチャンスを、くれたんだろうなって。
私はそう思ってる。


●希
謝る?

●更菜
うん……希たちに、謝らないといけないことがあるの。
麗華も、そうだよね?

●麗華
……ええ、私も更菜と同じ。
許してもらえるかなんて関係なく……みんなに、謝りたいの。


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想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第2話「弱き心」

ーー教室

●麗華
本当にごめんなさい。
急に『GE:NESiS』をぬけたあげく、勝手にヴァルプロを辞めて。

辞めたのは私の覚悟が足りなかったせい。
いままで謝らずに逃げていたのは、私が弱かったから。

●更菜
私も……あの時、麗華がいなくなって
ホッとした自分が許せなかった……。

それに、みんなにも劣等感を持ってた。
だから、ユニットにいづらくて……。

……ごめんなさい。

●希
……劣等感?


●更菜
だってほら、私ちょっと……あはは。
みんなと違って、才能無いって言うか……

●希
…………。

●更菜
落ちこぼれだし……。

●希
ふざけるなっ!

●更菜
っ!?

●希
何言ってるのよ!?
こんな世界に連れてこられて……。

話があるって聞いたら、どういうこと!?
そ、そんな……そんな話……あたしは……このっ!


●理子
ちょっと! 落ち着いて……!

●美雪
…………。

●更菜
……ごめんね。

●希
あたしはあんたを尊敬してた!
あたしだけじゃなくて、美雪と理子もよ!

劣等感を抱いてたのはあたし達の方なのに、
そんなこと言えるなんて……バカにされてるとしか思えない!


●更菜
……そ、そんな! 私は本心で……!

●神蔵
ま、まあまあ……お嬢ちゃん達。
こうやって、この子も謝ってることだし……。

ここはひとつ話し合って、
お互いの気持ちを分かり合えば……。

●希
あんたは黙ってなさい!


●神蔵
……はい。


●希
……こんなの、続けても惨めなだけじゃない。
腹を割って話した結果がこれだなんて!

●麗華
……仮にそうだとしても、
腹を割って話すこと自体、私は賛成よ。

それに正直な所、私を含めて皆……なんというか。

話すのが下手すぎるわ。

●希
これ以上は話すことなんてない!
うんざりよ!

●美雪
……私も希と同じ気持ちです。
これ以上、お話したいことはございません。

●理子
…………。

アタシは、言っておきたいことがあるかな。

●希
え?

●麗華
言っておきたいこと、というのは、
私と更菜に対してかしら?

●理子
というよりは、全員にむけてかな。
ユニットって言うには、アタシ達はずっとバラバラだった。


実際、途中で分解してしまったしさ。
だからこれが最後の機会だと思う。

『GE:NESiS』のこれからについて話すならね。

●希
そんなの決まってるわよ。
私と美雪と理子の3人で頑張っていくってだけ。


●理子
アタシは違う。

●希
ち、違う?

●理子
アタシは『GE:NESiS』を抜けようかと迷ってた。
だって、意味が無いからね。


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想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第3話「ディスタンス」

ーー教室

●理子
アタシは他のユニットを探してたよ、ずっと。

●更菜
えっ!?

●希
なっ……なんで?

●美雪
理子さん……。

●理子
麗華と更菜が抜けたあと、どれも全力じゃなかった。
どれも本気じゃなかった。

ライブの歌も、フォーメーションも。
ダンスも何もかも……。

3人になったユニットは、明らかに、緩んでいたよ。

●麗華
……それは、どういうことかしら?

●理子
いつ2人が帰ってきてもいいようにさ。
ギスギスしていたら、戻りづらいだろ?

だけどその空気が、アタシには耐え難かったんだ……。

●美雪
それは、いつでも迎えてあげられるようにと、
3人で話し合って……。


●理子
悪いことじゃないけどさ。
お友達グループじゃないんだ……。


たしかにアタシには、みんなと比べられるほどの熱意なんて、
なかったのかもしれない。

……中等部のころ、希がアタシをユニットに誘ってくれるまでは、
普通科の、ただの運動好きなだけの女だったさ。

だけど今は違う……アタシは、アイドルになりたいんだ。

●希
あたしだってそうよ!

●理子
本当にそう思ってる?
今の『GE:NESiS』には、昔の情熱が感じられないけど。

アタシは更菜の気持ちが分かる。
『GE:NESiS』は麗華が抜けた時点でダメだったんだ。


●更菜
わ、私は……。

●美雪
ひ、酷いですわ……!
一生懸命、希が守ってきたユニットなのに!

●理子
体裁しか守れない、
夢も目標もないユニットなんて無意味だよ。


アタシたちはアイドルなんだ。
熱意も、それに取り組む楽しさもなくなったら、それまでさ。

●希
楽しかったじゃない!

●理子
ああ、楽しかったよ!
だけどそれはアイドルユニットとしてじゃない!

友達だったから、
一緒にいる時間が楽しかったんだ!

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想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第4話「残心」

ーー教室

●理子
自分で道を探そうとしてなかった。
麗華からもらってばかりでさ……。

アタシたちは、
麗華にとって刺激になってなかったんだ。

それはアタシにとってもいい環境とは言えない。
だから、いっそチームを離れようと……。

●希
……理子。

●理子の瘴念人
……無様だな。アタシのオリジナルよ。

ーー廊下

●プロデューサー
危ないっ!

●理子
くっ!?

●麗華&更菜&美雪&希
!?


●理子の瘴念人
今ので大人しく斬られていれば、
苦しまずにすんだものを。


●神蔵
み、瘴念人<ミアノイジー>? 入れ替わりに興味がないって
言ってやがったが……やはり嘘だったか。

●理子の瘴念人
嘘ではなかったよ。本当でもなかったけどね。

だけど同じ顔をしたアンタたちが、
あまりに醜かったんだ。

見ていてとても不愉快でね、
だから、我慢できなかった。

●神蔵
仕方ない……。相棒、ここは俺たちで。

●理子
手を出さないでっ!
……これはアタシの戦いだから。

●神蔵
なんだと?

●理子の瘴念人
それは好都合だな。
さっさと倒して、現世<エイドス>へ行くよ。

●希の瘴念人
……手伝うわ。


●理子
い、一対一じゃないの?

●希の瘴念人
悪いけど、あたし達はチームだから。
お互いの本心も言えてない、あんたたちと違うのよ。

●理子の瘴念人
お互いの欠点も知ってるし。
嫌なところも知ってるんだ。

●希の瘴念人
だから理子が、芸能科に誘ったあたしに
今まで義理だけで付き合ってくれてたのも知ってるもの。

●希
そんなことないわ!
理子だって、あたしたちと本気になって取り組んでた!

●理子
いや、筋を通すために付き合ってたところはあるよ。
特に麗華や更菜が抜けてからの『GE:NESiS』にはね。

2人がいなくても、ユニットでなすべきことは変わらない。
そう思っていたのは、アタシだけだったんだ。

●麗華
更菜と私に戻ってきてほしいと思っていた2人と、
ユニットのことを考えていた理子。


アイドルに対する意識の差が、辞めたいと感じる理由だったのね。

●希
な、なによそれ……。
そんなの、話してくれればどうにかできたかもしれないのに!

●理子
すまない。アタシにはこうするしかなかったんだ。

●理子の瘴念人
そうだよな。最初のころのお前は、
自分がアイドルになるなんて、考えてさえいなかった。

ただ興味本位で周りについていくだけだったのに、
今さら希や美雪に自分のやりかたを強要するなんてできないよな?

●希
そ、それってつまり、
今はアイドルに本気になってくれてたってこと?

●希の瘴念人
あんたが理子を誘ったのに、そんなこともわからないの?
理子はとっくに、本気で向き合っていたじゃない。

●理子
……あいつらの言うとおりだ。
アタシはアイドルが好き。だから、真剣に向き合いたかったんだ。

麗華と更菜は大切な仲間だった。
だけど、その2人がいなくても頂点を目指すべきだと思ってた。

●美雪
私たちが、理子さんの想いをくみ取らずに
待ち続けていたばっかりに……。

●美雪の瘴念人
理子さんは無意識のうちに幻滅していたのですわ。
アイドルとして本気になっていなかった、私たちに!


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想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第5話「想いの起源」

ーー廊下

●理子の瘴念人
どうせ今日でお別れなんだ。
オリジナルのお前たちに聞きたいことがあるんだ。

お前らにとって、『GE:NESiS』とはなんだったんだ?


●希
え? それは、麗華がいて、更菜がいて……。


●希の瘴念人
そんなつまらない話をして欲しいわけじゃないわよ!
もっと頭使いなさいよね!

●美雪
ええと……もしかして、あの言葉でしょうか?
麗華さんが仰っていた。

●美雪の瘴念人
このチームで一緒に、
アイドル界のトップを目指す……ですわね。

●更菜
それは、ユニットを結成する時に言ってた……。

●美雪の瘴念人
はい。そう約束した麗華さんはいなくなって、
更菜さんもどこかに行ってしまって……。

●希の瘴念人
あんたはヴァルプロを辞めたあと、なんで戻ってこなかったの?
それが許せなくて、やるせなくて……。


●麗華
…………。

●美雪の瘴念人
それでも、希は信じて待ち続けていましたわ。
だって、約束を破るのが大っ嫌いなんですもの。

●希
……なら、美雪はなんで残っていたの?

●美雪の瘴念人
まあまあ! それを私に聞くなんて、
そちらの希はずいぶんとズルい方ですのね!

●美雪
希! あの私のお話なんて、聞いてはいけませんわ!
後生ですから、お願いします!

●希の瘴念人
いいじゃない!
あたしが好きなら本音くらい、聞かせてあげなさい!

●美雪の瘴念人
私、心から希のことを心配していたのです。
だって、大切な友達ですもの。

麗華さんと更菜さんが抜けてしまったことに、
ショックを受けていた希……それを助けてこその私ですもの。


●理子の瘴念人
そんなことだろうと思ったよ。
アタシたちのことは、考えてなかったんだろ?

●希
美雪、どうなの?

●美雪
ちっ、違います! 私は希が本気で心配だったのです!
私、誓って他の方をないがしろにしていたわけでは……。

●希
ばーか。そんなこと知ってるわよ。

●美雪
へっ?

●希
なによ、聞けばみんなして不満ありあまってるじゃない。
あたしばっかり更菜をぶったりしてバカみたい! ごめん更菜!

●更菜
い、いや、それは別にいいけど……。

●希
理子も美雪もよ! あたしがバカやってたら怒りなさい!
それで済む話なのに、こんなにこじらせるなんて。


●理子
は、はあっ!?

●希
それと理子、これからあたしと本気でアイドルやるわよ!
んでもって、美雪は絶対についてくること!

そんなにトップが見たいなら、一緒にやってやろうじゃない。
もう麗華と更菜なんか関係ない! いいわね!

●美雪の瘴念人
そ、そちらの希の言うことは、理解できませんわね。

●理子の瘴念人
まったく解決になってないぞ。
そんな言葉で納得するわけが……。

●美雪
流石は希ですわ!
そこにシビれて憧れてしまいます!


●理子の瘴念人
ええ!?

●理子
ふふっ……おいニセモノ、知らなかったのか?
希は白黒つけないと、イライラする性質だぞ?

どうやらアタシは、また希に誘われてしまったらしいな。
今度は様子見なんてせず、本気で乗っかるけど!

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想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第6話「決意の夜明け」

ーー廊下

●麗華
3人とも、本当に仲がいいのね。

●希
きっかけを作ったそこのフリーのアイドル2人!
まだ枠はあるから、混ぜてあげてもいいわよ?

●美雪
の、希! そんなことを言ってしまっては、
お二人が入ってくださいませんわ!

●麗華
いいえ、きっかけはなんでもいいの。
結果的にあなたたちは信頼できるパートナーを手に入れた。


わたしたちも、そうありたいわね。

●更菜
あはは……ちょっと私、席を外しますね。

●麗華
……更菜?

●更菜
だって、私、関係ないですから。


●麗華
急にどうしたの?
関係ないって……。

●更菜
……ごめん。

●麗華
更菜っ!?

●美雪
更菜さん……関係ないとは
どういう……。

●希
どうして、こんな大切なときに……。

●理子
大切な時だから、じゃないかな。

●希
え?

●理子の瘴念人
本当に、最後まで面倒なひとたちだね。

●美雪の瘴念人
より団結力の高い、
真の『GE:NESiS』のメンバーに……。

●希の瘴念人
その座を渡してもらおうかしら!
正々堂々と勝負よ!

ライブバトルで勝った方が本物よ!

●神蔵
むちゃくちゃだ!
瘴念人<ミアノイジー>の言うことに乗るんじゃねえ!

●美雪
……どういたしましょう?

●理子
どうもこうもない。勝ち目は薄いけどね……。

●希
そこは本物が勝つんじゃないの?

●麗華
……厳しい戦いになるわね。
向こうは3人ユニットとしてまとまっている。

それにこちらは今、更菜まで離れてしまったし……。

●希
…………。

●神蔵
一時撤退だ。

●プロデューサー
勝負しよう。

●神蔵
あ、相棒?

●理子
アタシは単に、逃げることが性に合わないから。
だから今のアタシの全力でぶつかるだけだ。

●希
あたしはあたしが正しいと思ったことをするわ。

●美雪
私は希がそう言うのであれば。
……もちろん、私自身も、逃げたくないと思っていますけど。

●希の瘴念人
……何よ、案外根性あるじゃない。

『GE:NESiS』がすごいユニットってこと、
あんたたちに教えてあげるわ!

●麗華
…………。

わたしは……。


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想世(アンダー)サイド:第17章「心の強さ」第7話「あなたの強さ」

ーー学園内広場

●更菜
……はぁ。

麗華怒ったかなぁ……。

でも、本当のことだもんね。
私は……関係ない、から……。

●麗華
新しい『GE:NESiS』に自分の居場所はない。

だから、新しい『GE:NESiS』の未来は
新しい『GE:NESiS』だけで掴むべき。


●更菜
麗華!?

●麗華
そう思っているのよね?

●更菜
そんなことより、麗華が抜けたらみんなは……!

●麗華
関係ないわね。だってわたしも
『GE:NESiS』に戻る気はないから。

●更菜
え……見捨てたの!?

●麗華
先に見捨てたのは更菜でしょ。

●更菜
私はそういうつもりじゃ……。

●麗華
わたしも同じよ。
わたしは、更菜のいない『GE:NESiS』には戻らない。

●更菜
な、何で……今そんな話をしてる場合じゃ!

●麗華
ヴァルプロに入って思ったの。
ああ、ここには仲間がいないって。


彼女たちは確かに上手い。特に輝音と栞歩は別格よ。
目標としてはとても良い指針になったわ。

だけど、チームである必要はないって思った。
ここにいても得られるものはない。だから辞めたの。

更菜……。ヴァルキュリアなんかより、
あなたはたくさん、わたしに与えてくれたわ。

●更菜
嘘!

●麗華
嘘じゃない。

あなたは強いわ、更菜。

あんな状況でも、きっちりと自分を通す。
一時の感情に流されたりしない。


いつも1人で考え、1人で決める。
それはあなたの強さよ。

あなたのそういうところ、
わたしは尊敬している。

でもね、更菜……。

その強さは、時には自分の心さえ
殺してしまうわ。


●更菜
……え?

●麗華
自分は正しい選択をした。
だからその結果、みんなを見捨てることになるのは仕方がない。

……あなたは本当にそれでいいの?

正しさを追い求めること。
それがあなたの目指す、アイドルなの?

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第1話「運命の半歩先」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第2話「渦巻くヒトの波」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第3話「自分の価値」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第4話「光の集まる場所」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第5話「楽園からの卒業」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第6話「伸ばした手」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第7話「鏡写しの少女」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第8話「暗澹たるプロローグ」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第9話「幸せの掴み方」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第10話「排他的学級裁判」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第11話「治世は無法の中で」
想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第12話「相応しいチカラとカタチ」

想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第1話「運命の半歩先」

ーーレッスン場

●ナレーション
麗華に指導を受けていたひなたたち。

だがある時、レッスン中にアリスが乱入してきたのだった……。

●麗華
……ところで、なんの用なの?

●アリス
ヴァルプロを辞めた後、どの学プロにも入らなかった
野良アイドルが、どうしてるのかなって思いましたのよ。

そうしたら、格下のアイドルグループをプロデュースしてるって
噂を聞きつけたものですから、からかいに来てあげたのですわ。


●麗華
……あいにくだけど、プロデューサーはこの人よ。わたしには
何を言ってもいいけど、この子たちを巻き込むのは止めて。

●アリス
あら、随分優しいのですわね。
……勝者の余裕というものかしら?

悪いですけど、今の貴方ではワタクシには勝てませんわ。
ヴァルプロの重圧から逃げた貴方には。

●麗華
だとしたら、わざわざ会いに来る必要なんてないでしょう。
あなたはあなたのところで、実力を発揮すればいい。

●アリス
いちいち勘に触りますわね……。
あれでワタクシに勝ったと思わないことですわよ!

●千尋
あれが、麗華ちゃんに代わって
『ヴァルキュリア』のNo.5になった子……?

●和歌
なんか、麗華さんに対抗意識むき出しね。
どうしてなんだろう。

●琴音
さ、さぁ……。

●ひなた
でも、会いにきたってことは麗華さんを探してたんじゃないかな?
きっと、麗華さんが好きなんだよ!

●アリス
好きじゃありませんわ! 勘違いしないで!!

●ひなた
ひゃぁっ!?

●アリス
フンッ、今日のところはもういいですわ。
だけど……。

●麗華
だけど……?

●アリス
やっと新しく活動を始めたのかと思ってたのですけれど、
まだ引きずってるみたいですわね。

もういい加減割り切って、忘れたらどうですの?

●麗華
…………。

●アリス
前のユニットを見捨てて出ていったのは、貴方自身なのに。

心残りのままこの子たちの面倒を見るなんて、
かえって失礼ではないかしら。

●麗華
あなたには関係ないわ。

●アリス
そうね、確かに関係ないことですわ。
……余計な口出しでしたわね。それじゃ、失礼しますわ。

●麗華
……はぁ。
ごめんなさい、みんなの邪魔をして。

●ひなた
あの……麗華さん。
あの人とどういう関係なの?

●麗華
……あの子とわたしは、ずっとライバルだったの。

わたしがヴァルプロでNo.5だった頃、
あの子とNo.5の座を争っていたから。


わたしがヴァルプロを辞めた後、あの子がNo.5になったわ。
だけど、彼女はそれが気に入らないみたい。

●ひなた
気に入らないって……どうして?

●麗華
さぁ。
顔を合わせても、いつもこんな感じになってしまうの。

●愛美
それって、繰り上げでNo.5になったのが
気に入らないってことなの……?

●麗華
あの子にも、十分な実力があるわ。
……だけどそういうと、いつもなぜか怒ってしまって。

●千尋
褒めるのに怒るの?
不思議だねぇ……お腹空いてるのかな?

●和歌
そういうことじゃないと思いますけど……。

●ひなた
そういえば……あのNo.5の人が
「前のユニット」って言ってたけど……。

それって、麗華さんが以前に所属してたユニットのこと?

●麗華
……ええ、そうよ。

●ひなた
麗華さん、前のユニットで何かあったの?
……ひょっとして、メガネのお友達と話してたことと関係あるの?

●麗華
それは……。

●千尋
……ひなたちゃん、そのへんで。

●ひなた
あっ、……ご、ごめんね。
あたしつい、変なこと聞いちゃって……。

●麗華
いいわ。
気にしてないから。

●ナレーション
アリスをきっかけに、レッスンはお開きになった。

麗華は、アリスの一件を気にしているのか、
その日はどことなく、元気がないように見えた。

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第2話「渦巻くヒトの波」

ーー廊下

●麗華
…………。
今日からは、別々に練習しない?

●ひなた
えっ……ええっ!?

どうして、急に……?
あっ! もしかしてあたしが失礼なことを聞いたから……!?

●麗華
違うわ。
ひなたも、ひなたの友達も悪くない。

昨日は、わたしのせいでレッスンにならなかったでしょう?

これ以上一緒にいると、
あなたたちの活動に支障が出るかもしれない。

これ以上、迷惑をかけたくないの。
……でも、一緒にレッスンできて楽しかったわ。

今までありがとう。
それじゃあ、頑張ってね。

●ひなた
あっ……!

どうしよう……行っちゃった……。

●ナレーション
そして、その日のレッスン――。

麗華の言葉を裏付けるように、
新たなアイドルたちが、ひなたたちの前に現れた。

ーーレッスン場

●委員長っぽい生徒(希)
はい、そこの子たち。
悪いけど、邪魔させてもらうわよ。


●ひなた
えっ……?

●男らしい生徒(理子)
時間いいかな。
聞きたいことがあるんだ。


●愛美
誰?

●お嬢様っぽい生徒(美雪)
申し訳ございません。
黒瀬麗華さんがこちらにいらっしゃるとお聞きしまして……。

私は白拍子美雪。
『GE:NESiS』というユニットで活動しておりますわ。


●男らしい生徒(理子)
同じく、霧島理子だ。

●委員長っぽい生徒(希)
相原希よ。

●愛美
ああ、これはどうもご丁寧に。

●和歌
麗華さんならいませんよ。
……多分、もう来ないと思います。

●希
来ない……ってことは、最近まで来てたんだ。

●美雪
噂は、本当だったようですね……。

●理子
アンタたち、麗華とどういう関係?

●愛美
……私たちは、麗華さんに
レッスンを見てもらってただけですけど?

●美雪
レッスン……って、あなたたちをですか?

●理子
何考えてるんだ、あいつ……?
まさか本当に、アイドル活動の一線から身を引くつもりなのか?

●希
ふんっ! こんなオママゴトみたいな学プロ相手なら、
今の麗華にはお似合いかもね!

●愛美
な、なんですって!?

●琴音
愛美さん、落ち着いてっ。

●愛美
いくらなんでも、言っていいことと悪いことがあるでしょう!

●理子
……なら、ここはバトルといこうじゃないか。
お互いの実力を知ってもらうためにもさ。


●愛美
望むところよ!

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第3話「自分の価値」

ーーレッスン場

●理子
この勝負、アタシたちの勝ちだ。

●希
ふん……思った通り、口ほどにもないわね。
準備運動にもなりやしない。

●愛美
す……少し、油断しただけよ……。
も、もう一度っ……!

●琴音
だ……だめだよ、愛美さん!
もう脚ガクガクで、力入ってないじゃない!

●希
言い忘れてたけど、あたしはこれでもBランクなのよ。
美雪と理子はCランク。


……あんたたちには負ける気がしないわ。

●理子
意気込みだけは買うけどね。
……気合と根性だけじゃ、どうにもならないことがある。

●愛美
くっ……!

●希
なのに……
なんで麗華はあたしたちを裏切って、こんなヤツらに……!

●ひなた
裏切って……?

●和歌
すみません。……アリスさんも昨日言ってましたが、
裏切りってどういう意味ですか?

●希
言葉通りの意味よ。
麗華と更菜は、卑怯な裏切り者……絶対、許さない……!


●琴音
そんな言い方って……。

●千尋
麗華ちゃんは、とっても優しい人だよ。

更菜ちゃん?って子のことは、あまり知らないけど……
悪い人じゃないと思う。なんとなく。

●理子
アンタたちにとって、麗華が優しい人ってことは否定しない。
ただ、アタシたちにとってもそうだとは限らないってことだ。

●美雪
……レッスン中にお邪魔してすみませんでした。
でも私たち、どうしても麗華さんにお会いしたかったんです。

●ひなた
みんな、麗華さんとどういう関係なの?

●希
あんたには関係ないでしょ。
これは、あたしたちと麗華の問題なの。

●理子
アンタ……ひなただっけ。
麗華と仲いいのか?

●ひなた
……わかんない。
でも、あたしは麗華さんのこと尊敬してるよ。

●希
麗華が元ヴァルプロだからでしょ?

あんまりブランドで人柄を測らない方がいいわよ。
後でガッカリするから。

●和歌
違います。

麗華さんがヴァルプロの元メンバーだということを、
ひなたは後から知ったんです。

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第4話「光の集まる場所」

ーーレッスン場

●希
……なに言ってるのよ。ヴァルプロよ、ヴァルプロ。

ここの生徒なのに、ヴァルプロのメンバーを
知らないはずがないじゃない。


●アリス
頭が痛いですけど、たぶん知らなかったってのは
本当だと思いますわ。

●理子
っ? アンタ……土方アリス?
どうしてここに?

●アリス
ほら見てごらんなさい。普通はこういう反応なのですわよ。

なのに、馬鹿っぽいのとぽわーんとしてるのは、
ワタクシのこと、全然知らなかったのですから。

●ひなた
馬鹿っぽいのって……誰のことかわからないけど、
そんな言い方しなくても!!


●和歌
ひなた……多分、あなたのことよ……。
他にいないでしょ……。

●ひなた
え!? 馬鹿っぽいって、あたしのこと!?

●千尋
じゃあ、ぽわーんはわたしかなぁ?

●希
だったら、ますますわかんない。
なんであんたは、麗華にレッスンを頼もうって思ったのよ?

●ひなた
だって、……麗華さんのダンスが、とっても素敵だったから。

●希
はぁ……?

●ひなた
まるで、光が集まってくるみたいに眩しくて、綺麗で……。
本当にダンスが大好きなんだなって、思わず見とれちゃったんだ。


それに、アドバイスも真面目で、わかりやすくて……。

もっとあの人のことが知りたい、
お友だちになりたいって思ったの。

●希
……なによ。
バカのくせに、よくわかってんじゃない……。

●ひなた
えっ……?

●希
はぁ……バカバカしい。
なんであたしたち、こんなのにムキになっちゃったんだろ。

美雪、理子、帰ろう。
麗華が来ないんだったら、こんな所にいても仕方がないし。

●理子
……そうだね。帰ろうか。
ごめん、邪魔したね。

●美雪
はい。……みなさん、大変失礼いたしました。
練習、頑張ってくださいませ。

●琴音
あ、いえ。ご丁寧にありがとうございます……。

●愛美
ちょ、ちょっと待ちなさい!
勝手に話を終わらせてんじゃないわよっ!


●琴音
あぁ……行っちゃった。

●ひなた
なんだったんだろう、あの人たち……。

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第5話「楽園からの卒業」

ーープロダクション室

●ひなた
麗華さん……。あれから捜したけど、
やっぱり見つからなかった……。

あの人たち……麗華さんのこと、裏切り者って言ってた。

でも、麗華さんがそんなひどい人だったなんて、
とても信じられない。

●和歌
うん、私もそう思う。

なんだかんだで麗華さん、私たちのレッスンに
ずっと付き合ってくれてたもんね。

●琴音
……でも、あの人たちも嘘を言ってるとも思えなかったよね。
3人とも、すごく怒ってたから。

●千尋
きっと、何かがあったんだろうねえ。
麗華ちゃんが会うのをためらうほどの、辛いことが……。

ーー廊下

●ひなた
というわけでアリスさん!
何か知ってること、ないかな?

●アリス
……貴方、ワタクシのこと、
生き字引か何かと勘違いしてませんこと?

●愛美
でも、前の話しぶりだと何か知ってるのよね?

●千尋
アリスちゃん、何か知らない?

●アリス
無論、知ってますわ。
でも教えません。

●ひなた
なんで? どうして?

●アリス
ワタクシは部外者ですもの。
ワタクシが話していいことなんて、あれ以上はありませんわ。

●愛美
この前、散々麗華のことを挑発してたじゃない。

●アリス
お互いに本気じゃないですわよ。伊達に長い間、
No.5の座を張り合っていたわけじゃないのですから。


●ひなた
やっぱりアリスさんって、麗華さんのことが大好きなんだね。

●アリス
だから好きじゃないですわ! 勘違いしないでっ!!

●ひなた
うひゃいっ!?

●アリス
ワタクシは、長年のライバルが
ふぬけてるのを見たくないだけですわ。

あんなのがライバルだったなんて知られたら、
ワタクシの質まで落ちてしまいますわ。

●和歌
素直じゃないですね。

●アリス
どういう意味ですの!?
……まぁ、いいですわ。ちょっとだけヒントをあげますわよ。

●ひなた
本当っ!?

●アリス
前に来たあの3人は『GE:NESiS』ってユニットを組んでいますが
元々は黒瀬麗華を含めた5人組だったのですわ。


●愛美
それって麗華が、以前所属していたユニットよね?
でも、ヴァルプロに加入するために辞めたはず……。

●和歌
自分のユニットからヴァルプロに入るって、普通は栄転ですよね。

同じユニットのメンバーなら、
歓迎するべきことだと思いますけど。

●アリス
それだけなら、あの子たちのヒガミってことですわよね。
でも、話はそう単純じゃないんですわ。

●千尋
他になにかあるの?

●アリス
気になるなら、ワタクシより詳しい人を教えてあげましょうか?

●ひなた
うんっ! 教えて教えて!!

●アリス
いい返事ですわね……。

貴方たち、今泉更菜という人を知りませんこと?
眼鏡をかけた地味な人ですけど。

●ひなた
更菜さん……って、前に麗華さんと話してた人だよね?

●和歌
その人は、麗華さんとどういう関係なんですか?

●アリス
『GE:NESiS』は、
前の『相原希』『白拍子美雪』『霧島理子』の3人。

それと……『黒瀬麗華』と、『今泉更菜』が
立ち上げたユニットなのですわ。

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第6話「伸ばした手」

ーー教室

●ナレーション
アリスの話を聞いて、更菜の教室へとやってくる。

彼女を見つけ、麗華の話を聞こうとするが……。

そこで運悪く麗華と出くわす。
更菜は麗華の顔を見るなり、一目散に逃げ出した。


ーー廊下

●更菜
こっ、来ないでくださ~い!!

●愛美
ぜぇっぜぇっ、普段あんなにトロそうなのに……っ!
なんで足は速いのよ……!?

●麗華
っ……!!

●ひなた
わぁっ……麗華さんも速い!
距離がだんだん縮んで……。

●麗華
更菜、待ってっ!

●愛美
うわ、すごっ……!
あっという間に追い越して、先回りを……!?

●更菜
麗華、お願い。
そこを通してっ……!

●麗華
……わたしから逃げるなんて、無理よ。
昔からそうだったでしょう?


●更菜
……っ!

●麗華
更菜……っ!

●琴音
あっ……捕まえたっ!
さすがです、麗華さん!

●麗華
……っ、更菜。どうして逃げたの?
わたしと会うのが、そんなに嫌だった?

●更菜
……だって、私はあなたに会う資格がない。
合わせる顔がないの……。

●麗華
どうして?

『GE:NESiS』を脱退してヴァルプロに
行ったわたしが許せないから?

●更菜
違う。許せないのは私自身。
私、麗華が脱退するって聞いた時……ほっとしたの。


●麗華
ほっとしたって……。

●更菜
あなたとのアイドル活動、
あんなに楽しかったのに……。

これで麗華と比べられなくなるって思った時、
なんだか力が抜けたみたいになって……。

違う場所でもお互い頑張ろうって約束したのに、
麗華をそんなふうに見ていた自分にがっかりした……。

だから、こんな私が麗華と同じ目標を目指すなんて、
情けなくて、悲しくなって……それで……。

●麗華
……更菜。

●更菜
ごめんなさい……こんなことを考えてしまった私に、
あなたや、希たちと一緒にいる資格なんてない。

だってあの子たちは、麗華に負けないよう頑張ってたのに……。
私は、私は……っ!!

●麗華
…………。
じゃあ、更菜はわたしと一緒にいたくないわけじゃないのよね?

●更菜
えっ……?

●麗華
資格がないなんて言わないで。
だから、またわたしと一緒にステージに立ってくれない?

●更菜
どうして……どうしてそんなこと……?

●麗華
わたしは、また更菜と同じステージに立ちたい。

自分の欠点をまっすぐ見つめて、
努力し続けることが出来る更菜と一緒がいい。

更菜がわたしに悪いと思っているなら……
いつかその罪悪感を、わたしが自尊心に変えてみせるわ。


「わたしがいるから、黒瀬麗華は輝ける」……って。
更菜が自己嫌悪で辛くて押しつぶされそうになっているなら……。

……わたしのそばにいて。

更菜が、自分を好きになれる時まで……
一緒に頑張りましょう?

●更菜
……あり、がと……。

ありがとう、麗華……ぅう、
私のこと、認めてくれて……

私、他の人の目ばかり気にして……
麗華の気持ち、全然気づいてなかった。

ごめんなさい、麗華っ……!

●麗華
もう、だから謝らないで。
それと、もしお礼を言うなら……ひなたに言って?

●ひなた
えっ、あたし?
あたし、何もしてないけど……


●麗華
更菜を追いかける勇気をくれたのは、あなただもの。
あなたの強引さに、わたしは救われた。

初対面で、ユニットのコーチをさせるなんて
さすがに驚いたけど……

その強引さがなければ、わたしはもう一度アイドル活動を
やろうって思わなかった。

ひなたはただ強引なだけじゃない。
人の気持ちを汲み取って、素直になるきっかけを与えてくれる。

それは、大切な力よ。

●ひなた
麗華さん……。

●麗華
もし……もしも今からでも遅くなければ、
わたしと更菜を、学プロに入れてもらえないかしら?


●ひなた
うんっ! もちろん!!
よろしくお願いします、麗華さん! 更菜さん!

●更菜
えっ……そ、そんな簡単に決めていいの……?

●ひなた
ね? プロデューサー?

●プロデューサー
もちろん。

●麗華
ね? こういうひとたちなのよ。

●更菜
……ふふっ。うん。
麗華が面倒を見るようになった気持ちが、わかる気がする。

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第7話「鏡写しの少女」

ーーレッスン場

●ひなた
よーっし!
今日から麗華さんと更菜さんが仲間になったことだし!

もっともーっと練習頑張ろうねっ!!

●更菜
せっ、正式な加入はまだ先ですが……

あと、私がいて迷惑をかけてしまうと思いますが……
よろしくお願いいたします。

●和歌
そ、そんなネガティブに思わなくても……。

●麗華
わたしもよろしく……と言っても、
わたしがやることはいつも通りだと思うけど。


……それで、どうしてあなたまでいるの?

●アリス
あら、野良アイドルの黒瀬麗華が
ようやく復帰するって聞きましたから、お祝いに来たのですわよ。

なにか問題でも?

●千尋
自分の練習をサボタージュしてるのでは……?

●愛美
これぐらいの図太さがないと、ヴァルプロじゃ
やっていけないんでしょうね。

●琴音
アリスさんって、心が強いんですねぇ。

●アリス
聞こえてますわよそこっ!!


ーー選択肢1
●プロデューサー
一緒に練習する?

●ひなた
わぁ、それいいね!
一緒に練習しよう!!

●アリス
しませんわよ!
ワタクシは黒瀬麗華を冷やかしにきただけなのですからっ!!

ーー選択肢2
●プロデューサー
レッスンに集中しよう。

●アリス
ちょ、ちょっと!
プロデューサーまでワタクシを邪魔者扱いするんですの!?

●萌
だってあなたの担当プロデューサーじゃありませんから。

●ひなた
あ、じゃあアリスさんも学プロに入る?
麗華さんもいるし、きっと楽しいよ!

●アリス
入りませんわよ!
黒瀬麗華と同じ学プロなんてっ!

●麗華
あなた、本当になにしに来たの……?

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第8話「暗澹たるプロローグ」

ーーレッスン場

●希
ちょっと! 黒瀬麗華、いるっ!?

●和歌
あなたたち……!?

●希
やっと……やっと、見つけた!

●更菜
希……美雪、理子。

●愛美
アンタたち、なんの用?
練習中なんだから、邪魔しないでほしいんだけど。

●希
そっちこそ関係ないでしょ。他人は黙ってて。


●ひなた
あります!
だって麗華さんと更菜さんは、私たちの仲間だから!

●希
は……?

●美雪
それは……本当なのですか?

●麗華
本当よ。正式な加入はまだだけど。

●希
そんな……なんでっ?
なんでそんなこと、勝手に……!!


●理子
……希。2人が別のとこに入ったのなら、仕方ないよ。
アタシたちが口を出すことじゃない。

●希
理子はそれでいいのっ!?
なんでそんなにあっさり許せちゃうの!?

『GE:NESiS』をめちゃくちゃにしておいて、
自分たちは別のところでアイドル続けます?


そんなの許せるわけないでしょっ!! ルール違反よ!!

●麗華
……そう。だったら、決着つけるしかないわね。

●美雪
決着とは、どういうことでしょうか?

●更菜
言葉で伝えるよりも……
私たちの覚悟を知ってもらったほうがいいと思います。

●ひなた
麗華さん……更菜さん?

●麗華
わたしたちに納得できないのは仕方ない。

でも、関係ない仲間の練習を、これ以上邪魔されるわけにはいかないの。

●理子
本気みたいだね……で、決着のつけ方は?

●麗華
なんでもかまわないわ。そっちで勝手に決めて。
あなたたち3人に、わたしと更菜が勝負を挑む。

負けたらわたしたちはこっちの学プロをやめる。
でもわたしたちが勝ったら、二度とこっちの活動に関わらないで。


●希
更菜の意見も聞かずに、勝手にそんなこと決めて……!

●更菜
ううん。私は、麗華についていくって決めたの。
迷惑をかけてごめんなさい……でも、これ以上は謝れない。

●希
ッ……! そう。本気なんだ。

じゃあ、あたしたちも本気であんたたちを倒すから。
絶対……絶対、後悔させてやるんだからっ

●美雪
あ、待ってください、希っ。

●アリス
な、なんですの、この重い空気……。

●ひなた
……あの、あたしちょっと飲み物買ってくるね!
プロデューサーも一緒にいこっ!

●萌
ちょっと、ひなたさん。
どこへ行くんですか!?

ーー廊下

●ひなた
プロデューサー、萌ちゃん。あたし、希さんと話がしたいの。
レッスン室を出る時……すごく悲しそうな顔してたから。


だから、希さんを捜すの手伝ってっ!
お願いっ!!

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第9話「幸せの掴み方」

ーー学園内広場

●ひなた
希さーん!!

●希
ぐすっ……っ!
あなた、『Twinkle☆Star』の……何しに来たのよ?

●ひなた
話を聞きたくて来たの。麗華さんたち抜きで。

●希
……なに。対決をやめさせたいの?

悪いけど、あなたには関係ない。
これはあたしたちの問題なの。

●ひなた
対決を止めるつもりはないよ。
ただ、確かめたいことがあって。


希さん、麗華さんたちのこと……嫌いじゃないよね?

●希
嫌いじゃないって、なにを根拠にそんなことを……。

●ひなた
バトルが決まった後……希さん、悲しそうだったから。
麗華さんたちと勝負がしたいわけじゃないのかなって。

だって、麗華さんたちをあたしたちの学プロから抜けさせたいなら……
勝負が決まったら嬉しいと思って。

●希
たったそれだけで?
……呆れた。あんた、ホントお節介よね。

●ひなた
えへへ……うん、よく言われる。

●希
そっちのプロデューサーとマネージャーも、付き合いがいいわね。
その子と一緒にあたしを追いかけるなんて。

●萌
私はそうでもありませんが……。


●希
……そ、そう。

……あたしだって、そっちの活動を
邪魔するつもりなんてないわよ。

あたしたちが勝っても、2人が『GE:NESiS』に
戻ってくるわけじゃないし……。

昔は、あんなに仲良くて……楽しかったのに。
どうしてこんなことになっちゃったのかな……。


っ、なんであたしこんなこと話してんのよ。
もう帰って。勝負の内容は、あとで伝えるから。

●ひなた
うんっ!

●希
なんで笑ってるのよ……
あなた、本当に変わった子ね。

(ひなたたちと別れて)

●希
……はぁ。みんな本音でぶつかり合える
そんなチャンスがあったらいいのに……。

そしたら、みんな幸せになれるのかなぁ?

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第10話「排他的学級裁判」

ーー体育館

●希の瘴念人
裁判を始めるわ!

被告人達は死刑ね!


●神蔵
ま、待て! オレは無実だ!

●プロデューサー
誤解だよ。

●希の瘴念人
静粛にっ! 静粛にっ!
泣いている女の子がいるのよっ!

●美雪の瘴念人
うっ……うぅっ……怖かったですわ……。

●理子の瘴念人
よしよし、もう大丈夫だから。


●希の瘴念人
なんて痛ましい……。
学園という神聖な場所で事件が起きるなんて……。

ーー少し前

●美雪の瘴念人
はぁっはぁっはぁっ……ひぃっ!

●神蔵
相棒! あいつだ! 逃げているぞ!

現世の自分と成り代わろうと、
界門<ゲート>に走っているのかもしれん、追えっ!

ーー学食

●プロデューサー
待って!


●美雪の瘴念人
ひっ……だ、誰か……!
誰か助けてくださいーーっ!

●理子の瘴念人
そこまでだっ!

●神蔵
な、なんだ!?

●理子の瘴念人
卑劣漢め、お上に引っ立っててくれる!

(そして現在に話は戻る)

●理子の瘴念人
丸腰の女の子を、大人2人で追い回すなんて……。

●希の瘴念人
クズね。

●神蔵
むむぅ……お前ら瘴念人<ミアノイジー>だろうが!?
こっちは調停者<プロデューサー>なんだから当然追いかけるわ!


●希の瘴念人
なるほど……。
元々乱暴する予定だったと……。

計画的かつ野蛮ね。

●神蔵
くっ、だ、騙されないぞ……。
これは瘴念人の罠だ……。

●希の瘴念人
生まれや、髪や目の色……。
そんなことで人を差別してはいけません。


●プロデューサー
確かに……。

●神蔵
あ、相棒……!?

●希の瘴念人
瘴念人だからなによ。
調停者だからどうしたって言うのよ。

それが女の子を怖がらせて良いことにはならないわ。

●プロデューサー
その通りだ……。

●神蔵
あ、相棒……!! 騙されるなって!

●希の瘴念人
だから死刑ね。

●神蔵
ほら見ろー!?

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第11話「治世は無法の中で」

ーー体育館

●理子の瘴念人
介錯は任せろ。

●神蔵
いやいやいやいや。
死刑前提で話を進めるなよ!

裁判って言うなら、
弁護士を連れてこい弁護士を!


●希の瘴念人
被告の要求を却下します。

●神蔵
法律とかないのか!?

●希の瘴念人
想世<アンダー>には法律はないので。

●プロデューサー
無法地帯……。

●美雪の瘴念人
あえて言うなら希が法律ですわ。

●希の瘴念人
……それ、良いわね。
そっか、あたしが法律……ふふふふふ。

●神蔵
独裁者じゃねーかっ!

●希の瘴念人
みんながちゃんとしないから、
正しいあたしが裁かざるをえないのよ。

●美雪の瘴念人
希の新世界に貴方たちは要らないのですわ!
独断と偏見でも、優秀な指導者であれば未来は明るいですし♪


●理子の瘴念人
希に必要なければ
アタシだっていつクビになるかわからんな。

●美雪の瘴念人
そう思うなら、
剣道を辞めてアイドルに集中してはどうですの?

●理子の瘴念人
アイドルに集中したからって、
実力が伸びるわけじゃないだろう。

アタシは『希に誘われてアイドルになった』からね。


それに辞めたって良いさ。
そのときは剣道に戻るか、他のユニットに入るだけだし。

●美雪の瘴念人
ならさっさとどこかに行ってくださいまし!
そしたら晴れて私は希と2人きりですわ!


●理子の瘴念人
まあ、それでもいいんじゃないか……?
どうせ、あってもなくても同じようなユニットなんだし。

頑張る場所は、どこでもいいだろ。
そこまで『GE:NESiS』にこだわることはない。

●美雪の瘴念人
なんですって!?

●希の瘴念人
はいはい、喧嘩しない喧嘩しない。
ユニット内での喧嘩は禁止だって言ったでしょ。

瘴念人<ミアノイジー>は死なないから、
お互いのいいところを100個言い合うの刑ね。


●美雪の瘴念人&理子の瘴念人
…………うっ。

●神蔵
こいつらが界門<ゲート>を通って、
現世<エイドス>に影響を出す前になんとかしないと……。

●希の瘴念人
いや、そんなことしないわよ。

●神蔵
は? ど、どういう意味だ?

●美雪の瘴念人
そのままの意味ですわ。
希がしないといえば、しませんの。

●理子の瘴念人
まあ、2人がそう言うなら。
アタシも特に異論はないよ。

●神蔵
……い、意味が分からないんだが。

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想世(アンダー)サイド:第16章「隠された過去」第12話「相応しいチカラとカタチ」

ーー体育館

●希の瘴念人
だって、現世<エイドス>では法律は有効でしょ?
界門<ゲート>を通って向こうで乗っ取るなら、傷害罪よね。


そんなこと絶対ダメ。
校則がどうとか、そういう問題じゃないもの。

●美雪の瘴念人
希の言うとおりです!
野蛮な犯罪者は発想が悪質ですわ……。

●理子の瘴念人
そもそも、アタシたちは本当の影なんだ。
成り代わったって……どうせ同じ事だしね。

●神蔵
……ううーむ。
じゃあオリジナルに、想世<アンダー>で会ったらどうする?

●希の瘴念人
興味ないわね。
美雪や理子だって、瘴念人<ミアノイジー>の方が素敵よ。

正直に話し合える。
あたしたちは、本当の仲間だわ。

●理子の瘴念人
確かに、向こうのアタシはもったいない。
無駄な遠慮でチャンスを逃し続けている。

●美雪の瘴念人
希に執着だけして、
役に立ってない私なんていなくなればいいのです。

●希の瘴念人
だからどうするかは、会った時に考えるわ。
『GE:NESiS』として、相応しいのはどっちなのか。


●神蔵
……お前達はただの影だ。

●希の瘴念人
そうかしら、あたし達は心の闇。
……だから、嘘偽りなく言うけれど。

●美雪の瘴念人
『GE:NESiS』に私は相応しくない……。

●理子の瘴念人
必要ない、違う場所がある。
そう考えてるのは嘘じゃない。

●プロデューサー
…………。

●希の瘴念人
麗華も更菜も戻らない。
その場所であたし達は何も出来なかった。


練習して、練習して、練習して……。
実力を高めて、ライブに出て……!

『GE:NESiS』を最高のユニットにする!
そして、麗花や更菜を見返してやるの!

●美雪の瘴念人
ええ! 希の守った『GE:NESiS』であの2人を倒すのです!

●理子の瘴念人
それで……麗華と更菜は戻ってくると思った。

●希の瘴念人
でもそんな訳ないわよね。
天才2人と、凡才3人じゃ釣り合わない。


●プロデューサー
みんな才能がある。

●希の瘴念人
嘘。

あの2人が居ない『GE:NESiS』は、
『GE:NESiS』じゃない……。

でも少なくとも表のあたしたちよりも、
こっちのあたし達の方が『GE:NESiS』に近い。

ねえ、死刑は延期にしてあげる。

だから、あの子達をこっちへ早く連れてきて。
どんな子なのか、この目で確かめたいのよ。

より『GE:NESiS』に相応しいのは、どっちなのかってね。

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第1話「胸の内の想い」
想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第2話「つながる気持ち」
想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第3話「月がキレイな日」
想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第4話「天使と愛の音」
想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第5話「小悪魔な天使」
想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第6話「相する想い」
想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第7話「『プリティ→プリンセス』」

想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第1話「胸の内の想い」

ーー山

●茜
へっくしょん!

おかしいなぁ……。
プロデューサーと瑠璃花、遅いなぁ。

今頃プロデューサーが、
瑠璃花と話してくれてるはず……。

アカネの瘴念人<ミアノイジー>……?
とかいうのを消すためって聞いたけど……。

瑠璃花、アカネと話してくれるかなぁ……。

でも……アカネ……。
瑠璃花と、離れたくない、なぁ……。

●瑠璃花
茜っ!

●茜
えっ!?瑠璃花!?
あ、そっか、プロデューサーが説得してくれたんだ。

瑠璃花本当にゴメン! 許してほしいの!
今回のことはアカネが本当に悪かったからーっ!

●瑠璃花
うるさい。そんな場合じゃないっ!
アイツが来る前に速く逃げーーっ!


●瑠璃花の瘴念人
茜。見つけた……。
ごめん、わたし、一言謝りたくて……。

●茜
は!? 瑠璃……花?

●瑠璃花
き、消えて! 消えろ!

●瑠璃花の瘴念人
その……いままで冷たくして、ごめんなさい。
アカネが頑張ってくれてたこと、ずっと知ってる。

本当は嬉しかった。わたしなんか、気にかけてくれて……。
でも、どうしても素直になれなくて……。


●瑠璃花
さ、最悪っ!
こんなのが心の闇なんて耐えられない!

茜! わたしの目と耳を潰して!
そのあと自分の目と耳も潰して何も見るな聞くな!


●茜
む、無茶言わないでよ!?

●茜の瘴念人
ちょっとニセモノ瑠璃花! アカネと2人でオリジナルを
乗っ取って、ユニットをやれば良いじゃない!

●瑠璃花の瘴念人
うるさい。偽者はどっか行って。
本物の茜に悪影響だから。

●茜の瘴念人
がーん!?

●神蔵
……なんか、ややこしいことになってきたな相棒。

いや、そんな目でみるなよ。
本気で農業に目覚めてたわけじゃねえって。

ああやって取り入ることで、
歌姫の心の闇を深く知ろうって思ってな……。

●プロデューサー
…………。

●神蔵
って、信じてねえな相棒!?

俺たちもあいつらも、
もっと話し合う必要があるみてぇだなあ!

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想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第2話「つながる気持ち」

ーー山

●瑠璃花の瘴念人
わたし、最初は茜のこと、ウザイって思ってた。
というか不思議っていうか……。

わざわざわたしに話しかけてきて、
一緒に何かしようって人は、ほとんどいなかったから。

たまにいても、わたしが少し拒絶すると、
すぐにどこかに消えちゃって……。

それでも一緒にいてくれたのは、
茜とコトちゃんだけ、なの……。


●瑠璃花
ちょ、ちょっと止めて!
違うっ、そんなキャラじゃないからわたしっ!


●セリア
認めちゃいなよ、デス。

●悠
じーん……友情ッス。

●くるみ
激甘です、うわぁ~ですぅ。


●千尋
友情って、いいものだよねぇ~……。

●瑠璃花の瘴念人
ううん、外に連れだそうとしてくれたのはっ!
自分の新しい可能性に気づかせてくれたのはっ!

茜だけ! だから、わたしと組んで!

ぜんぶ謝るから、これから一緒に
新生『プリティ→プリンセス』としてがんばろう!

オリジナルなんて気にしなくて良いよ!
茜の良さに気づいてるのは、こっちのわたしなんだから!

●瑠璃花
そ、そんな……っ!

●茜
え、ヤダよ。
アカネが組みたいのは、本当の瑠璃花だもん。


●瑠璃花
っ!?

●瑠璃花の瘴念人
……ど、どうして!?

●茜の瘴念人
ちょっと、この瑠璃花の何が不満なのよ!

●茜
……全部?

●瑠璃花の瘴念人
……茜、酷い。ニセモノかもしれないけど、
本物の瑠璃花の本心なんだよ?

●茜の瘴念人
瑠璃花っ、だ、大丈夫?
……ちょっと酷いんじゃない!? アカネのオリジナル!

●茜
酷いのはそいつよ。
瑠璃花の良いところぜんぜん分かってないじゃない。

●瑠璃花の瘴念人
そんな冷たい引きこもりで、ちっとも素直じゃない、
コミュ障の陰キャの方が良いっていうの?


●茜
アカネのニセモノも、ダメダメね。
まあ、それもそっか……。

2人とも、アカネが
どれだけ瑠璃花好きか分かってないもの。

●瑠璃花
す、好きって……っ。

●茜
引きこもりって言ったけど……。
アカネも一時期引きこもってたんだ……。

ワガママの所為で誰にも相手にされなくなって。
アカネ、もーアイドルになれないんだと思ってさ。

でもねえ、アカネは天使に出会ったんだよ。

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想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第3話「月がキレイな日」

ーー山

●瑠璃花
……天使って、それってわたしのこと?

●茜
他に誰がいるのよ。
『ドル速→ちゃんねる』で初めて見てびっくりしたわ。


こんな可愛くてステキな子がいるんだって。
……悔しいけど、アカネよりカワイイかもしれないって。

●瑠璃花
……あ、そう。
でも、アカネがカワイイって言ったのは、ネットのわたしだから。

現実のわたしは……ぜんぜん、違う。

●茜
そうね、天使っていうか悪魔よね。
冷たいし愛想は悪いし、酷いこと言ってくるし……。


●瑠璃花
じゃあ、なんでっ。

●茜
だって、どっちもカワイかったんだもん。

●瑠璃花
!?

●茜
こどもっぽくてワガママで、
面倒くさいことはしたがらないし……。

人のことぜんぜん気にしないし、
むしろ邪魔扱いしてくるけど……。

そんなこと許しちゃうくらい、
瑠璃花は可愛くて綺麗なのよ。

●瑠璃花
あ、茜っ、ちょ、ちょっと……。

●茜
ネットで一目惚れしたけど、
会って惚れ直したわ、天使がいるって。

この子のこと、応援したいなって思ったの。
『プリティ→プリンセス』は瑠璃花と一緒にいたいから作ったの。


応援するだけならファンで良いけど、
一緒にいたいなら、対等じゃないといけない。

アカネはファンでも良かったけど。
瑠璃花と友達になれたら、もっと良いと思ったのよ。

●瑠璃花
……は、恥ずかしいやつ。

●茜の瘴念人
ふん。分かったようなことを……。

●茜
そのセリフ、そっくり返すわよ。
言っとくけど、アカネも天使の1人だけど……。

瑠璃花のアンチに対してなら、
鬼にも悪魔にもなるわよ。

●瑠璃花の瘴念人
……そう。結局茜は、
わたしのことなんて……。

●茜の瘴念人
こんな理想な瑠璃花を放っておいて……。
理解し難いんだけど……。

●瑠璃花
あ、茜……。分かったから……。もう、いい……。

確かに勝手なことされたけど、
茜だって悪気はないのは分かってたから……。

●茜
ほ、本当!? 許してくれる!?

●瑠璃花
……だからもういいって。
はぁ、疲れた。これ以上は、わたしの羞恥心がもたない……。


●茜
え、でもいつも言ってるじゃん?
瑠璃花は可愛いし、美人だし、天使って……。

ええ~本気じゃないと思ってたの?
アカネは一番の瑠璃花のファンなのに~。

●瑠璃花
分かった! 分かったから!

プロデューサー!
早くこの悪夢を終わらせて!

もう限界……限界だから!

●プロデューサー
任せて。

●瑠璃花の瘴念人
茜にあんなにラブラブアピールされてるのに
恥ずかしくて嫌だなんて……。

羨ましい! こうなったら無理矢理でも乗っ取ってやる!


●茜の瘴念人
やろう! 瑠璃花!
オリジナルは越えられる運命だってこと、分からせてやるわ!

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想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第4話「天使と愛の音」

ーー山

●神蔵
さて、これで一件落着だが。
なんだかもったいないな……畑作り楽しかったなぁ。

●千尋
お腹が空いて力が出ない……。

●悠
ともかく、これで一件落着!
うまくいってよかったですね!

●くるみ
お役に立てて、くるみも嬉しいですー!

●セリア
もう少し遊びたかったでありんすなぁ。
土いじり……。


●瑠璃花
ねぇ……。ところで、茜って農家になりたいの?

●茜
嫌いじゃないけどねぇ。元々、田舎出身だし。
だけど、いまはまだ、目指すべきものが他にあるから。

●瑠璃花
ふ~ん、似合ってる気がするけど。

●茜
……辞めないわよ、アイドル。

●瑠璃花
分かってる。……いまさら辞められても、わたしも困る。

●茜
え、それって、どういう意味!?

●瑠璃花
そのままの意味。

……『プリティ→プリンセス』の、
肉体労働係がいなくなるから。

……困る、許さない。

●茜
…………そ、そっか~。そうよね!
やっぱアカネちゃんは、必要とされる存在だからね!

●瑠璃花
……はぁ。はいはい。
だからこれからも、きっちり面倒な仕事をお願いね。

……それから、わたしもびっくりしたから。

●茜
は? 何が?

●瑠璃花
初めて会った時、茜を見て、
わたしが感じたのは……。

●茜
超絶プリティ、カワイイって!?
天使だって!? それって相思相愛じゃーん!


●瑠璃花
素材は良いのに、もったいない。
色々と台なしにしてるって。


●茜
……あ、そう。まあ、否定できないかも。
残念なやつだって、散々言われるし。


●瑠璃花
そ。本当に残念なアイドル。

……だけど、ありがとう。
広いネットの海から、わたしを見つけてくれて。


●茜
え? なんか言った?
まだ文句あるの?

●瑠璃花
ある。たくさん。ここでは言い尽くせないくらい。

だから……。

だから、元の世界に戻ったら、
ちゃんとわたしのこと説得して、仲直りしてよね。

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想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第5話「小悪魔な天使」

ーー番組ロケ地

●茜
アカネは可愛い。アカネはカッコいい。
なんでもできる、天使なアイドル。

天使だから羽も生えてる。大丈夫。
高いところなんか怖くない。

…………。

って、ダメだよぉおおおおおおお!
考えただけで、背筋がゾワゾワして落ち着かないぃぃぃいいい!


●ひなた
大丈夫! あたしたちが応援してるから!

●和歌
飛べば、その後はどうでもよくなるわよ!
早く覚悟を決めた方がいいわ!

●茜
ぐぅ……わざわざ応援しにきてくれたのは嬉しいけど……。
怖いものは怖いし……。

瑠璃花は……やっぱり、来ないよね……。
あんなに、ボロボロに書くくらい怒ってるんだもん……。

はぁ……心細いんですけどぉ……。
瑠璃花~……。

●プロデューサー
(瑠璃花を呼びに行く)

●茜
って、プロデューサー!?
どこ行くの!?

●和歌
大丈夫、プロデューサーさんは、瑠璃花を呼びに行っただけよ。

●ひなた
うん。プロデューサーなら、きっと連れてきてくれるよ……。

●茜
……プロデューサー。

ーー瑠璃花の家前

――コンコン

●瑠璃花
……どうぞ。

――ガチャ

ーー瑠璃花の部屋

●瑠璃花
人の部屋まで上がり込んで、なんの用?
ホームページの改装したいから、忙しいんだけど。

●琴音
ルリちゃん……。
どうして、現場に行かないの?

プロデューサーさんなんて、ルリちゃんを呼びに、
現場から戻ってきてくれたんだよ?

●瑠璃花
どうして?
行く必要がないからに決まってる。

●琴音
茜さん、待ってると思うよ。
ギリギリまで、ルリちゃんのこと。


●瑠璃花
だから、なに?

●琴音
ルリちゃんは、なんで茜さんが
バンジージャンプの条件を飲んだと思う?

ちゃんと考えた? ちゃんと聞いてあげた?

●瑠璃花
……別に聞かなくても分かる。

どうせ、怖かったから一緒に飛んでほしかったってところでしょ。
あぁ、それと今までの仕返しも含めてたのかも。

ーー選択肢1
●プロデューサー
本当にそう思っているの?

●瑠璃花
他に何があるの?
仕事がなくなるかもしれないってことくらい?

ーー選択肢2
●プロデューサー
それは違うよ。

●瑠璃花
じゃあ、なんなの?

●琴音
理由は茜さんから直接聞いた方がいいとは思うから言わないけど。
プロデューサーさんが言ったことは正しいよ。

茜ちゃんはね、もっと別の理由があって
ルリちゃんと一緒に飛ぼうとしたの。

●瑠璃花
…………。

●琴音
それに……『小悪魔天使』さん。
その人が、茜ちゃんだって気がついてた?


●瑠璃花
え……!?

●琴音
やっぱり、気づいてなかったんだね。

なんて……私も、彩さんとプロデューサーに言われるまで、
気がつかなかったんだけど。

……多分、盛大にグチった記事も読んだはず。
その上で、茜さんはルリちゃんを擁護してくれたんだよ?

私は茜さんじゃないからわからないけれど……。
なんで、そんなこと……したんだろうね?

●瑠璃花
…………。

●琴音
もし、まだ行く気になれないなら……。
幼なじみの一生のお願い使うから。


行ってあげて……。

●瑠璃花
…………。

バカじゃないの?

なんで、こんなことに一生のお願い使うの?
もっと、違う時に使えばいいのに。

はぁ……本当に……。
いちいち、あっちこっちに行かないといけないリアルって面倒。

●琴音
ルリちゃん……!

●瑠璃花
理由を聞かなかったのは、こっちの落ち度だから。
それに、幼なじみの一生のお願いだから。

プロデューサー……。
現場に案内して。

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想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第6話「相する想い」

ーー番組ロケ地

●和歌
3人ともこっち! もう本番直前よ!

●琴音
和歌ちゃん、時間稼ぎありがとう。
って、ひなたちゃんは?

●和歌
瑠璃花の代わりで飛ぶって代役をかって出たの。
でも、まだ飛んでないから、間に合うと思うわ。

●瑠璃花
……いた。

●ひなた
あっ!! 瑠璃花ちゃん!!

●茜
え……は……瑠璃花?
な、なんで? なんでいるの?

●瑠璃花
なんでって……。
やっぱりバカなの?


茜が勝手にバンジージャンプの条件飲んだんでしょ?
自分でやったことも忘れたの?

●茜
そ、そーじゃなくて!
絶対に来ないと思ったんだもん!

●瑠璃花
……そう。
来るつもりなんてなかった。

でも、聞きたいことがあったから。
それに、コトちゃんに一生のお願い使われたし。

●茜
聞きたいこと?
なに?

●瑠璃花
どうして、条件を勝手に飲んだの?

●茜
…………。

●瑠璃花
どうして……。どうして、ブログのコメント欄に
ハンドルネーム使って書き込みしてたの?


●茜
なっ!? ちょ、はぁ!?
なんでバレてるの!?


●瑠璃花
逆に、なんでバレないと思ってたの?

●茜
う、ぐ……。

●瑠璃花
ほら、時間ないんだから……。
早く答えて。

●茜
どっちも特別な話じゃないわよ。
アカネ、瑠璃花のファンなの。

●瑠璃花
……………………は?

●茜
『天使』って呼ばれるネットアイドルがいるって聞いて、
ネットで瑠璃花を見つけた時。

アカネってば、不覚にも見惚れちゃったの……。

その時からずっとファンで……。
だから、同じ学園にいるって知った時は、本当に嬉しかった。

そりゃ、打算はあったわよ。
前の学プロ追い出されて、後がなかったってのもある。

でも、憧れの人と一緒にアイドルやれるかもって思ったら……。
なにがなんでも見つけ出したくなったの。

それで、瑠璃花と出会って……学プロにも入れた。
そしたら、トントン拍子で公認ユニットになっちゃって……。


なんか、今まで上手くいってなかったから夢みたいでさ。
そしたら、欲が出ちゃったの。

●瑠璃花
欲?

●茜
瑠璃花の隣に並んでみたいって。
それで、同じ目線でアイドルやってみたいって。

それでさ、瑠璃花から見た世界が、どういうものかわかったらね。
今度は私が見た世界を教えたかったの。

それで、本当のユニットになれたらな~、なんて思ってたんだ。

●瑠璃花
…………。

●茜
面倒?

●瑠璃花
面倒。
あと、想像以上に恥ずかしい人間なんだって分かった。


●茜
そ……そっちが聞いてきたんでしょ!
アカネは優しいから、正直に答えてあげたんじゃない!

●瑠璃花
……正直に、か。

●茜
何?

●瑠璃花
茜はさ……顔はいいし、
身長以外のプロポーションも抜群、声も可愛い。


仕事の時はすぐ笑顔になれるし、気遣いができる。

……わたしも茜に憧れてたかも。

だから、ネットの世界で満足してるわたしと一緒に
居ちゃダメだって思ってた。

けど、そんな茜がわたしと同じ目線でいたいって言うなら……。

ちょっとくらい、つき合ってあげてもいいよ。

●茜
あっそ……。
じゃ、ちょっとバンジージャンプつき合ってよ。

●瑠璃花
いいけど……。
わたしも高いところ苦手。

●茜
……マジで?

●瑠璃花
……マジで。

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想世(アンダー)サイド:第15章「2人の距離」第7話「『プリティ→プリンセス』」

ーー番組ロケ地

●茜
…………。

●瑠璃花
…………。

●茜
生きてる?

●瑠璃花
ここが天国じゃないなら。

●茜
どうだった? 最高だったでしょ?
アカネ、こういう世界ばっかり見てるの。


●瑠璃花
最高? 最低の間違いじゃないの?
天地が逆転する感覚なんて、二度とゴメン。

●茜
まぁ、それは同意するけど……。
というか、イメージとか大丈夫?

結構な悲鳴あげてたし……涙出てるし……。
ネットで色々言われるんじゃないの?

●瑠璃花
熱心に擁護してくれそうな人がいるから。
色々言われたって気にしない。

●茜
ふーん、あっそ……。

●瑠璃花
そういう茜だって、涙出てるけど?

●茜
アカネは泣いてもいいの。怖かったよぉ~ってポーズ取れば、
ファンのみんなはイチコロなんだから。

●瑠璃花
ふーん、あっそ……。

●茜
……っていうか、いつ降ろしてくれんの?

●瑠璃花
さぁ?

ーーカフェ

●琴音
あ……この前のバンジージャンプの映像公開されてるよ。
『堕ちた天使』だって。

●ひなた
あはは、そのまんまだよね。バンジーで高い所から、
下に堕ちた『天使』って呼ばれるアイドル。


●和歌
泣き叫んでたし……。無表情でクールなイメージが、
地に堕ちたって意味もあるじゃないの?

●琴音
う~ん……大体の人は、そういう感じで言ってるね。
でも――。

●和歌
中には、なんだか楽しそうだったよねって意見も多いみたいね。

●ひなた
ん、やっぱりね。
あたしも、そう思ってたもん。

●和歌
それは、あの場に居たみんなが思ってたんじゃないかしら?

●プロデューサー
そうかもしれない。

●ひなた
そう言えば、あの2人って……。
次、どこにロケに行くって言ってたっけ?

●和歌
えーと……たしか――。

●茜
アマゾンよ。

●瑠璃花
頭悪すぎる……。
伝説の生物を探しに行くってなに……?

●茜
アカネもそう思うけど……。
スカイダイビングとどっちがいいかって聞かれたらねぇ……。


●瑠璃花
まぁ、アマゾンに行くことを選ぶ。
本当、高い所は勘弁。

●茜
高度数千メートルから落ちるくらいなら、
ピラニア釣ってたほうがマシよね~。

●琴音
あははは……。

●和歌
ピラニアを釣るアイドルって……いったい……。

●琴音
あははは……。

●瑠璃花
はぁ……天使って言うけど。
茜の持ってくる仕事は、天使のやることじゃない。

●茜
じゃー、瑠璃花が企画を立ててよ~。
もちろん面白いヤツね~。

●瑠璃花
……楽しいプログラミング教室。

●茜
ダメ。

●瑠璃花
誰でもできる、ホトショ美容術……。

●茜
それ、アイドルのやることじゃないでしょ。

●瑠璃花
……山で畑でも作ってたら?

●茜
…………。

●瑠璃花
……忘れて。アイドルと何も関係なかった……。

●茜
それ、イイっ!

●瑠璃花
えっ!?

●茜
それサイコー!
瑠璃花もやっと分かってきたじゃん!

山で畑作りか~。
アカネ、農家でちょっと詳しいよ!


ねぇねぇ! どこ!? どこからやる?

●瑠璃花
や、やだ……やりたくない。

●茜
そんなこと言わないでよ!
瑠璃花提案の企画なんて、初めてなんだから~!

●瑠璃花
く、口が滑っただけだから!
やりたいなんて思ってないから!

●プロデューサー
やろう。

●瑠璃花
そ、そんなっ!?

●茜
やったー!

●瑠璃花
そんなのダメ! ヤダ!
解散する! 解散~!


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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第1話「天使の呼び水」
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第2話「もう1人の天使」
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第3話「飛べない天使はただの少女」
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第4話「堕ちる」
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第5話「鉄腕天使アカネちゃん」
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第6話「事実は小説より奇なり」
想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第7話「相応しいのはだれ?」

想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第1話「天使の呼び水」

ーー廊下

●琴音
あっ、プロデューサーさん。
おはようございます。

今日もいい天気ですね。
こう暖かいとレッスンにも気合いが入ります。

と言うわけで、今日もよろしくお願い……。

●頭の弱そうなアイドル(茜)
すみませ~ん!

あの~、アイドルとプロデューサーの方ですよね?
少しお聞きしたいことがあるんですけど、お時間よろしいですか?


●琴音
えっと、えぇと、それは大丈夫ですけど……
その、あなたは……?

●頭の弱そうなアイドル(茜)
あっ、いけな~い!
アカネってば自己紹介忘れるなんてうっかりしてたかも。

では、改めまして……ごほん……
顔、声、プロポーション! そして、中身までパーフェクト!

学園創立史上最高のアイドル――になる予定の、佐久間茜で~す!
よろしくお願いしますね☆

●琴音
はぁ……私は野々宮琴音です。
よろしくお願いしますね。

●茜
そ、れ、で~……早速、質問いいですか?

●琴音
あ、はい。
私たちでよければ。

●茜
お二人は『天使』を見たことありますか?


●琴音
……『天使』?

●茜
そうですぅ。
あっ、と言っても本物の天使じゃないですよ?

いま、超がつくほど噂になってるネットアイドルのことです。

●琴音
ネットアイドル……。

●茜
なんでも、見た目や雰囲気から、
そう呼ばれてるみたいなんですよねぇ。

儚さとか繊細さみたいなのがあって最高、
って評判みたいですよ。

それで、その子がこの学園にいるんじゃないかって、
そういう情報がネットの掲示板に書き込まれてて……。

アカネ以外にそういう子がいるんだ~と思って、
探してるんですよ。

●琴音
そうだったんですか……でも、ごめんなさい。
私はちょっと、その、心当たりはないです。

●茜
ふーん。そこのひとはー?

●プロデューサー
わからない。

●茜
……あ、そう。
なーんだ、知らないんだ。

だったら、最初からそう言ってよね。
媚び損じゃない。

●琴音
……うわ、愛美さんみたいだ。

●茜
ん? 何よ、急に黙っちゃって。
アカネの可愛さに見惚れちゃった?

●琴音
あー……えーと……ごめんなさい。
なんだか、狐につままれたような気分で……。

というか、知ってる人につままれたような気分で……。

●茜
よく分かんないけど……知らないんだったら、もう行くわ。
色んな人に聞いて回ってるから、時間が惜しいの。

●琴音
あ、ちょっと待ってください

●茜
なーに? 天使のこと、知らないんでしょ?
それとも、思い当たることでもあるの?

●琴音
いや、そういうわけじゃないんですけど……。
あなたは天使を探し出してどうするつもりなんですか?

●茜
なんでそんなこと聞くの?

●琴音
あ、え~……その、色んな人に聞いて回ってるって言ってたから。
ただ見たいってだけじゃないのかも、と思って。

●茜
ま、そうね。天使を探してる理由は、
そういう野次馬根性丸出しのものじゃないわよ。

アカネね、ソロで活動してるの。
ちょっと前まで、学プロには入ってたんだけど抜けたの。

●琴音
え? どうしてですか?

●茜
それは、その……決まってるじゃない。
世界一可愛いアカネちゃんに、見合う学プロじゃなかったからよ。

だから、こっちから抜けてやったんだけどね……。
何もかも1人っきりじゃ厳しいでしょ?

それで、どうしようかな~って思ってたところに……。
『天使』なんて呼ばれる子がこの学園にいるって噂を聞いたわけ。

その噂が本当だとすれば、学園内にはアカネとその子――。
2人の天使がいることになるわけよね。


そしたら、話は簡単よ。
その子を探し出して、アカネとユニットを組んでもらうの。

そうすれば、話題になること間違いなしだと思う!

それで、だれも放っておけなくなって、
相応しい学プロが用意されるはず!

……っと、熱くなっちゃったけど、それが理由。
アカネがアカネ以外の『天使』を探す理由なの。

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想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第2話「もう1人の天使」

●ナレーション
茜の言う天使に心当たりがあるという琴音。
彼女の案内で、幼馴染だという天使を訪ねた。

ーー瑠璃花の部屋前

●小柄なアイドル(瑠璃花)
コトちゃん。

●琴音
ん? あっ、ルリちゃん!
よかった、ちょうどいいところに――。

●茜
あーー!? こ、この子!!


●琴音
あ、やっぱり、あっていたみたいですね。
と言うわけで、この子が噂の瑠璃花ちゃんです。

●瑠璃花
噂?

●琴音
え、あ、うん……その~……。

●茜
ようやく見つけたわよ、もう1人の『天使』!

●瑠璃花
…………。

これは……どういうことなの、コトちゃん?
説明して。

●琴音
えっと、えーと……こちら、佐久間茜さんがね……。
ルリちゃんのこと探してるみたいだったから……。

●瑠璃花
それで、わざわざわたしの所まで連れてきたんだ?
そう……ご苦労さま……。

●琴音
うぅ……ご、ごめんね……。
すごく熱心だったから……。

●瑠璃花
まあ、仕方ないよ。
コトちゃんはそういうの放っておけないだろうし。

……じゃ、わたしは部屋に戻るから。

●茜
ちょいちょいちょーい!
なんで、いきなりそうなるの!?

こっちは用事があって、きみのこと探してたんだから!
話くらい聞いてってよね!

●瑠璃花
わたしはそっちに用事なんてない。

●茜
だからって、帰るぅ~?
アカネ、信じられな~い!

●瑠璃花
…………。

●茜
ってか、本当に『天使』なの?
双子とかじゃなくって?

●瑠璃花
どういうこと?

●茜
だって、噂じゃ……。
だれにでも微笑む、美しい女の子だって話だし?

アカネが見た写真や動画じゃ、噂通りに笑ってたわよ?
けど、アカネの目の前にいるのは、ずっと仏頂面な子じゃん!

●瑠璃花
オンとオフが一緒って、思ってるの?

●茜
あぁ……それもそっか。

●瑠璃花
でしょ?
じゃ、そういうわけで。

●茜
だーかーらー! なんで、話を聞く前に行こうとするのよ!

●瑠璃花
早くブログの更新がしたい、それだけ。


●琴音
ルリちゃん……。

●瑠璃花
…………。

……わかった。
でも、ブログの更新が終わったら。

●茜
うんうん、最初からそうしてればいいのよ!
顔も声も、アカネの次に可愛いんだから。

●瑠璃花
……なんか、面倒そうなのに捕まったかも。

●琴音
あは、あははは……。

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想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第3話「飛べない天使はただの少女」

●ナレーション
茜の押しに負けた瑠璃花は、
ユニット『プリティ→プリンセス』を結成する。

プロデューサーの学プロにも所属する方向で話は進み、
順調に思えたのだが……。

とにかく、瑠璃花のやる気がない。
体当たり系の仕事は茜が受け持ちつことで回っていたが……。


ーー番組ロケ地

●茜
大丈夫……大丈夫……。
アカネはやればできる子……。

怖くない……怖くない……。
パッとやって、ヒュッてやれば一瞬……。

…………。

くっ……うぅぅぅぅ……!
や、やっぱり、無理ぃーーーー!!


ーーレッスン場

●茜
はぁ……。

●千尋
なんだか元気ないねぇ? お腹空いてるの?
酢漬けビーフジャーキー、食べる?

●茜
いや、別にいらない……。

●ひなた
どうかしたの?
茜ちゃんらしくないよ?

何かあったんだったら話聞くよ?

●茜
…………。

実は、ね……仕事で失敗というか、できなかったことがあって。
それで、番組の偉い人の機嫌を損ねちゃったんだ……。

●ひなた
え? 茜ちゃんができないことなんてあるの?

●千尋
一体、何があったの?

●茜
その、バンジージャンプが……できなくて……。

●ひなた
バンジージャンプ?
え? もしかして、高いところ苦手なの?

●茜
……厳密に言うと、ロープを足につけて飛ぶって状況がダメ。
ほら、あれって頭から落ちるじゃない?

それが、もう……想像するだけでも怖くて……。

●千尋
たしかに胃がギューってなるかもねぇ。

●茜
そういうわけで、初めてNG出したんだけど……。
偉い人がさぁ「は?」みたいな感じで怒り始めて……。


もう、その日は撮影になんなくて解散。
かなりへこむよねぇ……。

●ひなた
挽回するチャンスはないの?

●茜
一応、ある……あるんだけど……。
挽回するのは難しいかも……。

●萌
さっき連絡がきたんです。
そしたら、結構な無理難題を突きつけられて。

●ひなた
無理難題?

●茜
バンジーを飛ぶこと……。
ただし、瑠璃花と一緒に。

●ひなた
え……。

●千尋
あぁ~……。

●茜
ね!? 無理だと思うでしょ!?
最悪、バンジーは目をつぶればいけるとは思うけどさぁ!

瑠璃花に、そういう挑戦させるなんて……。
そういうのイヤがるから、いままでアカネ1人でやってたのに。

●千尋
瑠璃花ちゃんはそのこと知ってるの?

●茜
いや、まだ……まだなんだけど……。
その……もう、OK出しちゃったの……。

●ひなた
えぇーー!?

●千尋
で、でも、そういうのイヤがるんだよね?
どうするの~?

●茜
説得、するしかない……。
よね、プロデューサー?

●プロデューサー
手伝うよ。

●茜
ありがとう……。でも、勝手に話を進めちゃったから、
すごい怒られるだろうなぁ……。

●ひなた
怒られるって分かってて、どうしてそんなことしたの?

●茜
それは……もう、仕事が来なくなるかなと思ったのと……。

チャンス、なのかなって思ったの。

●ひなた
チャンス?

●茜
うん……その……瑠璃花と初めて同じ目線で仕事をするチャンス。
ほら、いままでは完全に分担してたから……。


最初は、学園長がそういう形も面白いって言ってくれたから……。
調子に乗ってたしね。

今度こそ、ユニットを解消されないためって……。
瑠璃花の分まで、身体張ってたから。

これでやっと、同じ目線に立てるんだと思ったら……。
次の瞬間、「やります」って言っちゃってた。

それに、ユニットなんだから、どっちかが主導権持ってるのって
変かなって、いまさらそんな正論が頭をかすめて。

いつまでもご機嫌ばっかりうかがって、
ビクビクしてちゃ成長はなさそうだし。

だから、過去最高に気は重いけど……説得しないとね……。

●ひなた
ご機嫌うかがって、ビクビクしてちゃ、か……。
そうだね。

うん! 2人はユニットなんだから。
話せば分かってくれるよ! きっとね!

●茜
……ん、ありがと。
ちょっと、勇気出たかも。

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想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第4話「堕ちる」

ーー学園内広場

●瑠璃花
バカ、じゃないの?

●茜
うっ……ご、ごめんなさい……。

●瑠璃花
前々から思ってたけど、ここまでだとは思わなかった。
ううん、バカなだけじゃない……自分勝手……。


わたしもなかなか自由な人間だとは思うけど……。
茜と違って、人を巻き込んだりしない。

●茜
…………。

●瑠璃花
そもそも、わたしはネットさえあれば、自分の望む活動ができるの。
茜とユニットなんか組まなくたって。

●茜
瑠璃花……。

●瑠璃花
見てよ、このノートパソコン。
これ使えば、家でアイドル活動できるんだよ?

茜みたいに走り回らなくたっていいの。
もっともっと楽にアイドルの活動ができるの。

なのに、どうしてわたしを外に連れ出すの?
なんで、リアルに繋げようとするの?

●茜
それは……その……。

●瑠璃花
って言うか、わたしが飛ばないって言ったらどうするつもりなの?
十中八九、「飛ばない」って言うの、分かるよね?


そしたら……茜……。
茜は干されるかもしれないんだよ?

トップアイドルなんて、夢のまた夢になるんだよ?
いままでやってきたことが水の泡になるんだよ?

●茜
…………。

●瑠璃花
もう行って……。
今日は話したくない……。

●茜
うん……ごめんね……。

●瑠璃花
…………。

●琴音
ルリちゃん……。

●瑠璃花
コトちゃん……。
いつからそこに?

●琴音
最初から……ごめん、
立ち聞きするつもりはなかったんだけど……。

●瑠璃花
別にいい。
忘れてさえくれれば……。

●琴音
うん、そうする……。

●瑠璃花
……わたしも帰るね。

(少し時間がたって)

●琴音
あ、ブログもさっそく更新されてる……。
すっごい荒れてますね。グチばっかりです。


ルリちゃんが、こんなに怒るのって初めてなんです。

他人に強い感情をぶつけると、
面倒なことになるって言ってたのに……。

ブログでも極力、グチとかマイナスなこと
書かないようにしてたのに……。

よっぽど、茜さんの行動が頭にきたみたいです……。

あーあ……コメント欄も荒れてる……。
ルリちゃんのこと、擁護してるのは1人だけ……。

ルリちゃんらしくないなぁ……。

●ひなた
あっ、プロデューサー!
茜ちゃんと瑠璃花ちゃん、どうなったの?

●プロデューサー
あまりよくない。

●茜
…………。

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想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第5話「鉄腕天使アカネちゃん」

ーー山

●茜の瘴念人<ミアノイジー>
あー、いい天気~。

●神蔵
畑仕事に精が出るなぁ~。

●茜の瘴念人
じゃっどね~。

●神蔵
ほら、相棒も鋤を持て。
俺たちで日本の農耕を支えなきゃな。


●茜の瘴念人
よかにせやね。
若い男衆は歓迎やっちゃじ。

●プロデューサー
どうしたの?

●茜の瘴念人
あ、ごめんごめん。
トウキョーの言葉で話すから。

ええっと、こほんっ!
じゃあ、畑仕事の手伝いよろしくね♪

お兄さんに、アカネからのお・ね・が・い♪


●神蔵
ヒュー、流石はアイドルのアカネちゃん。
そのかわいさにメロメロになるぜえ~。

●茜の瘴念人
あはは、『元』だよ『元』~。

……アイドルはもう、
諦めちゃったからね。

●神蔵
アカネちゃん……。

●茜の瘴念人
田舎くさい芋娘が、
東京砂漠に行ったのが間違いだったのよ。

こうやって畑仕事を手伝ってる方が、
アカネには似合ってるわ……アイドルなんかよりもね。

●プロデューサー
困るよ。

●茜の瘴念人
いいの、もう決めたの……。
たくさんの人に迷惑をかけちゃったし……。

実家の農場を継ぐために、
山で修行することに決めたのよ。

●神蔵
相棒……俺、がんばってアカネちゃんを手伝うよ。
脱サラして、ここでセカンドライフをするんだ。


この手で自分の糧を稼いでいく。
お天道様と、大地に感謝して生きる。

そういう生活にずっと憧れてたんだ……。

●茜の瘴念人
できる! オジサンにもできるよ!
農業の門戸は広く開かれてるんだから!

一緒に頑張ろう! えい・えい・おー!

この山の土を使って、
立派な畑を作ってみせる……!

●神蔵
良い土はどこにあるんだろう……。

●茜の瘴念人
山の神様に聞けばいいんだよ。

おお~い! 山神様ぁ~!
畑にピッタリな土は何処ですかぁ~?

●プロデューサー
落ち着いて。

●神蔵
相棒、彼女の邪魔をするな……。
彼女は山の声を聞いてるんだ……。

●茜の瘴念人
いまのアカネは土ソムリエ……。
クンクン、この土は……ペロッ!


●神蔵
……どうですか!?

●茜の瘴念人
………………これは、いい土だー!

●神蔵
おおおおおっ!

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想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第6話「事実は小説より奇なり」

ーー山

●瑠璃花
そう……。事情は分かった。
分かりたくないけど。

でも、わたしと茜を仲直りさせるために、
変な茶番をしようなんて、低俗。

想世<アンダー>、瘴念人<ミアノイジー>、
戦絆衣<フォーム>、歌姫<ディーヴァ>……。

中二すぎてついていけないんだけど。

あげくプロデューサーが調停者<プロデューサー>なんて
言われても、バカなんじゃない? としか言えない。


●千尋
……あっ! 2人ともっ!
どうしてここに……っ!

●瑠璃花
…………?

●悠
オラオラオラァ!
畑仕事から逃げてる悪い子は誰だぁ~!


●くるみ
いまならピーマン丸かじりで許してあげるです!

●セリア
かかれ! アカネ農場の農夫たちっ!
脱走犯を捕まえて立派なジャパンノーミンにするのデス!


●悠&くるみ
ちぇーすとー!

●千尋
うわーんっ! もう開墾はイヤよぉ~!
お腹が空いてしょうがないもの~!


●悠
やればできる! やる気の問題です!
できないって言うのは、嘘つきの言葉ですから!

●くるみ
畑を作るなら、まず土を切り拓くのはあたりまえですぅ~!

●神蔵
そうだぁ~! 充実した健康的な毎日が待ってるぞぉ~!

最初のうちは研修のため無休で無給だが、
農作の喜びをしれば気にならなくなる!

●瑠璃花
これは一体……。

●セリア
むむっ!? アレは農長の元カノ!

●瑠璃花
は?

●セリア
まずはアイツからでありんすっ!
あの引きこもりにヤマトダマシイを注入するのデス!

●悠&くるみ
チェストチェストチェスト!!!!

●瑠璃花
え!? ちょ、ちょっと!
な、なんなの、もう!?

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想世(アンダー)サイド:第14章「小悪魔の誘い」第7話「相応しいのはだれ?」

ーー山

●茜の瘴念人
瑠璃花、今更何しに来たの?

●瑠璃花
……いや、連れてこられただけだけど。

●茜の瘴念人
……アカネを笑いに来たんだね。
でも、いいよ……瑠璃花に迷惑かけたし。

だけどもう許して欲しいな。
この鹿児島の山々に囲まれ……。

1人で農業をやるって決めたんだ。
だから放っておいてほしいの。

●瑠璃花
ここ、都内だけど。
あと、そこに何人もいるようだけど……?

●神蔵
働け! 働けぇ~!
血と汗の一滴一滴が米となると心得よ!

●千尋
うぅ……お野菜食べ放題って聞いてたのに……。
丸太引きなんて、もう……無理……。

●くるみ
ぺっ、見習いに食べさせる作物はないですぅ~。


●千尋
酷いわ~……。
もう3日も食べさせてもらえてないのぉ~……!

●茜の瘴念人
……自主的なインターン生よ。
農業に興味があるんですって。

●瑠璃花
へぇ……。

●茜の瘴念人
ち、違うの! いざ農業やってみたら、その……。
肉体労働ばっかりだし、朝早起きしないといけないし……。

手は汚れちゃうし、メイクの余裕はないし……。
雨の日も風の日も働かないといけなくて辛くて……。

●瑠璃花
管理職という名の搾取側に回ったんですね分かります。
どう考えても真っ黒です。労基に行って、どうぞ。


●茜の瘴念人
何よ! 黒さならアイドルだって変わらないじゃない!
それに農業は一生懸命やれば芽が出るけど……。

アイドルは芽すら出るか分からない……。

仲間だって、友達だって思っても……。
ライバルだったり、邪魔者だったりする……。

●瑠璃花
茜……。

●茜の瘴念人
ううん、いいの……。
アカネが間違ってたんだわ……。

心を入れ替えて、瑠璃花と組んで……。
いままではズルく誰かに押しつけてたことを自分でして……。

頑張れば頑張るほど、
いろんな人に酷いことしてたんだなって気づいて辛くて。

●瑠璃花
……わたしは酷いこと、されてないけど。
かなり、ギリギリの線だけどね。

●茜の瘴念人
ウソ、アカネのこと迷惑だと思ってるくせに。
バンジージャンプのこと、絶対許してくれないよね。

●瑠璃花
それは……。

●茜の瘴念人
だったら……もう……。

もとのズルい子に戻るしかないよね~!
いやー! 真面目にアイドル目指すとかバカバカしかったわ!


どうせ許されないなら、
墜ちるところまで墜ちてやるのよ!

●瑠璃花
……これが、茜の心。
そっか、わたしが追い詰めちゃったんだ……。


まあでも、わたしが悪いわけじゃない。

●プロデューサー
話し合ってほしい。

●瑠璃花
……え、それはヤダ。

それって、その……。
茜に謝るってことでしょ?

事情は知ってたし、
実際苦しんでることも分かったけど……。

でも実際、別にわたしが悪いわけじゃないもん。
じゃあ茜にこれから全部合わせるのも無理。

……冷たいかもしれないけど。
茜とわたしは解散したほうが自然だと思う。

●プロデューサー
…………。

●瑠璃花
……ほ、本気でそう思ってるんだから。
だっていろいろ茜はしてくれてたけど。

それは自分のためだもの。
わたしが罪悪感を抱く必要はないんだから。

●茜の瘴念人
……そうだよね。

●プロデューサー
2人はユニット。

●瑠璃花
そんなの知らないっ!
わたしは静かに過ごしたかっただけっ!

知らない……! もうみんな勝手なことばっかり!
わたしのことなんか放っておいて!


●瑠璃花の瘴念人
…………。

●瑠璃花
え……? ……わた、し?

●プロデューサー
瘴念人<ミアノイジー>だよ。

●瑠璃花
これが、わたしの?
……そう。生まれちゃったんだ。

●瑠璃花の瘴念人
あなたが、わたしのオリジナル。

●瑠璃花
わたしの、瘴念人……。

●瑠璃花の瘴念人
ルリ……あなたなんか認めない。
茜の側に相応しいのは、わたしよ。


●茜の瘴念人
え……?

●瑠璃花
……は?

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

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【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第1話「折れない意思」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第2話「パーペチュアルドリーム」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第3話「悪夢と踊れ」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第4話「フールズメイト」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第5話「春海の行方」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第6話「親愛なるあなたへ」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第7話「アイのカタチ」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第8話「スマザードメイト」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第9話「キャスリング・バイ・ハンド」
想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第10話「銀河歌劇団」

想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第1話「折れない意思」

ーーレッスン場

●律
そこ、一拍遅いわ。
腕の振りも、もっと大きく。


●晴海
は、はい……。

●律
それも違う……もっと全体を包み込むように体を動かして。

●晴海
はいっ!

……はぁ、は……。

●律
……あまり、練習に身が入ってないようね。

●晴海
え? いえ、そんな。

●律
あなたのダンスを見てれば、分かる。
……未練が断ち切れない、そう言っているわ。

●晴海
わ、私は……!

●律
私があなたを招いたのは、才能を見出したからよ。
あなたの、努力する才能を。

●晴海
私の、才能?

●律
あなたのことを知ったのは、
あの『銀河歌劇団』解散が決まってから。

他のメンバーがやる気をなくしていく中、
あなたはひとりでレッスンを受け続けていた。

どんな状況であろうと、表面上はどうあれ芯が決して揺らがず、
己のなすべきことをあきらめない。そんな才能が私は欲しかった。

●晴海
……私は、そんな立派な人間じゃ。

●律
……そうね、見込み違いだったわ。
あなたのあの努力は、あなた自身のためでは、なかったのね。

●晴海
…………。

●律
渡辺さん、あなたをこの学プロから外します。
私が欲しかったのは『どんな状況でも折れない意志』という才能。

特定の状況でしか発揮されない強さは、
私のフレプロでは使い道がないわ。

●晴海
……は、い……。

……そっか、私、本当は誰にも必要とされてなかったんだ。


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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第2話「パーペチュアルドリーム」

ーーライブ会場

●ナレーション
――そこは、ステージだった。

学プロに所属するたくさんのアイドルたちがしのぎを削り、
夢を目指して立った場所。

だがそこには、彼の知る華やかさも。
彼女の願った未来もない。

ただただ、すべてが暗く観客のいないステージで、
少女はひとりリハーサルを繰り返していた。


●プロデューサー
……晴海?

●晴海の瘴念人<ミアノイジー>
プロデューサーさん?
奇遇ですね、こんなところで。

●悠
晴海先輩……!?
あの、こんなところで何をしてるんですか?

●くるみ
そ、そうです! 夢を叶えるためにフレプロに行って、
いまも一所懸命に頑張ってて……。

想世<アンダー>は、そんな晴海さんの
来るところじゃないはずです……!

●晴海の瘴念人
……うん、実はね?
フレプロ、クビになっちゃったの。

●くるみ
え? そんな、どうして……。

●晴海の瘴念人
私はね、やっぱり必要のない人材だったんだって。
なら、しょうがないよね。

●悠
……だったら。

だったら帰ってきてくださいよ、晴海先輩!
自分たち、ずっと待って――!

●晴海の瘴念人
それは、ダメ。

●悠
なんでっ!?

●晴海の瘴念人
私はね、悠ちゃん。卑怯者なの。
自分1人だけのことしか考えない、悪い女。

自分勝手に『銀河歌劇団』を再建しようとして、
自分勝手に夢のためにメンバーを見捨てたヤツなの。

●悠
そんなこと!

●晴海の瘴念人
だってね? 結果的にクビにはなったけど――
私、後悔だけはしてないの。

私はトップアイドルになりたかった。
悩んだ末、そのためにみんなを捨てることにした。

ほら、最低でしょ?
そしていまも。

独りよがりに、まだ何とかなるはずだって。
どうにか出来るはずだって足掻いてるの。

●くるみ
それ、悪いことです?

●晴海の瘴念人
……え?

●くるみ
頑張るのは悪くないです。
夢を目指して頑張るのだって、悪くないです。

●悠
そうです! 大体、『銀河歌劇団』が立ち行かなくなった理由に、
晴海先輩は全然関係ないじゃないですか!

自分たちだって、他の場所を探してた……
だから晴海先輩がそれをしたって、責められないです。

●晴海の瘴念人
えっと、つまり……どういうこと?

●悠
簡単に言うとですね……なんにも後ろ暗いところのない
『普通』の悩みだなって。

●晴海の瘴念人
グフッ……!

●くるみ
あ、あれ? どうして胸を押さえてるです?
ま、まさか心臓に持病とかそういう悲劇のヒロイン的な!?

●晴海の瘴念人
……ううん、そんなドラマチックな設定はありません。
こう、心が痛くて……。

●悠
瘴念人<ミアノイジー>になっても、良心が残ってるんですね!
いつも通りの『普通』のわた……晴海先輩で、安心しました!

●晴海の瘴念人
……ッ、……ッ!

●プロデューサー
そのくらいで。

●晴海の瘴念人
と、とにかく!
私はこのままオリジナルの私と入れ替わるつもり。

そしてもっとわがままに、自分勝手に――
夢を追いかけるの。

●悠
あ、はい。頑張ってください!

●くるみ
晴海さんのこと、くるみたちも応援してるです!

●晴海の瘴念人
……えっ、あの、いいの?
私が入れ替わっちゃうと、オリジナルが消えちゃうんだけど。

●くるみ
え? だって普段の晴海さんそのものです?

●悠
というか、いまの暴露は現世<エイドス>で一度聞いてるので。
まだ引き摺ってたんだなぁって。

●晴海の瘴念人
あっれー!? 私の悲壮な覚悟がなんというかこう、
すごく緩い感じに受け止められてないコレ!?

そっか……また空回りだったんだ……。
ふふ、いつもそう……。

やっぱり私の心を癒してくれるのは、
蟻さんだけ……。

うふ……うふふ……。
蟻さん、たくさんいるといいなぁ……。

●くるみ
へ? な、なんだか変な音がするです……。

●悠
アリだー!


●悠
し、しかも……で、デカっ! そしてキモいです!


●くるみ
うひぃ! 晴海さん、ヘンなの呼ばないでくださいですー!

●晴海の瘴念人
わ、私は心を癒すことも許されないの!?

●???
――……晴……さん

●悠
……いま、蟻の最後列から声が?

寧々?
ケケッ。

●くるみ
ね、寧々先輩!? どうしてそんなところに!?

●悠
ちょ、ちょっと待ってくるみ!
なんだか様子が……。

●寧々の瘴念人
ああ、ミツ、ミツ……ミツ……。

ケタケタケタケタケタケタケタケタ!


●晴海の瘴念人
ひっ!? な、何!?

●悠
よ、四つん這いですごいスピードで迫ってきます!

●くるみ
ぎゃー! 嫌です逃げるですー!

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第3話「悪夢と踊れ」

ーーステージ裏

●寧々の瘴念人<ミアノイジー>
アァ……やっとミツケタ! 晴海お姉ちゃん!
待ってよ! よよよよよよよよよよ!


●晴海の瘴念人<ミアノイジー>
お、お姉ちゃん!?

●くるみ
ふぇぇ……! 追いかけてくるですー!

●悠
自分、アレ見たことあるっす……。
なんかの映画で、悪い霊に取り憑かれた女の子があんな風に……。

●くるみ
ほ、ホラーですぅ……。
くるみ、今晩トイレ行く時困っちゃうですぅ……。

●薊禰
どうやら、あの瘴念人<ミアノイジー>には
オリジナルの子の趣味が強く反映されているようだね。


●プロデューサー
いつの間に?

●薊禰
やあ、久しぶり。神蔵は別の瘴念<ノイジー>に対応していてね。
代わりに僕がサポートをに来たというわけさ。

……なんだけど。

●寧々の瘴念人
一緒に……一緒にいましょう。
晴海お姉ちゃん……。

お姉ちゃんの夢はわかります……応援もしたいです……。
でも、でも……お別れは、嫌です……ッ!

●晴海の瘴念人
寧々ちゃん……。

●寧々の瘴念人
嗚呼、だから――捕まえて、閉じ込めて。誰も邪魔のしない
ところでズットズットズット! 一緒にいましょうね?

●晴海の瘴念人
寧々ちゃぁん!?

●薊禰
これはどうしたらいいかなぁ……。

●くるみ
くるみ、知ってます……。
アレ、ヤンデレっていうです……。

●悠
ああいう汚れ役は、晴海先輩の役目だと思ってました。

●晴海の瘴念人
(悠たちを追いかけてきて)
悠ちゃん!? 汚れって何かな!?

●薊禰
とにかく、彼女は君たちを現世<エイドス>に帰す気は
ないようだね。いまは逃げた方がいいんじゃないかい?

●くるみ
逃げてるです! これ以上早く走れないです!

●悠
と、なれば……晴海先輩、後は頼みます!

●晴海の瘴念人
は!? 待って!?
アレ私に押し付けるつもり!?

●悠
元々先輩のお客さんのようなので……!

●晴海の瘴念人
冗談……! このまま監禁されたら、
現世に出てオリジナルと入れ替われないじゃない……!

●寧々の瘴念人
待って……マッテマッテマッテマッテ――!

●悠
と、とにかくここは逃げるが勝ち……!

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第4話「フールズメイト」

ーーステージ裏

●寧々の瘴念人<ミアノイジー>
チャーン……晴海オネエチャーン……ドコ?

ーー控室

●晴海の瘴念人<ミアノイジー>
静かにっ! しーだよ、しーっ!

●悠
これ、どうするんですか?
このまま逃げ続けてもいずれ……。

●晴海の瘴念人
か、考えたくない……!

●薊禰
なかなか面白い展開だけど、やることは変わらないと思うよ?

オリジナルをこちらに招いて、瘴念人<ミアノイジー>を
具現化させて倒す。それ以外に彼女たちを止める術はない。

●悠
寧々先輩には寧々先輩をぶつけるんですね!?

●くるみ
アレはダメ……ダメです! もはやゾンビとかじゃなくて、
悪魔が取り憑いてる系のムーブです!

くるみはちょっと、あの寧々さんはノーセンキューです!

●悠
さすがに、四足歩行はね……。

●プロデューサー
寧々を連れてくる。

●薊禰
その間、彼なしで耐えるしかないね。

●くるみ&悠
えっ。

●悠
……まあ、よく考えたらあの寧々先輩の狙いは晴海先輩なわけで。
囮にしつつ逃げれば、自分たちは安全なのでは……?


●くるみ
悠くんナイスアイディ~アですよソレ!

●晴海の瘴念人
えっ、えっ!?
ちょっと待って悠ちゃん! 冷静になろ?

●悠
拒んだところで無駄っすよ。
なぜならヤツの狙いは晴海先輩なんですから。

●くるみ
さすが『銀河歌劇団』のセンターですぅ!
頼りになりますっ!

●晴海の瘴念人
いやいや! 私もう、『銀河歌劇団』のメンバーじゃないよ!?

●プロデューサー
頑張って。

●晴海の瘴念人
あっ、ちょっと! まだ話は終わって……。

●寧々の瘴念人
そこにいるんですね? 晴海お姉ちゃん……。

●晴海の瘴念人
ヒィッ!?

●寧々の瘴念人
大丈夫、大丈夫、大丈夫ですよ……。
もう絶対に、離しません。

私が、ずうっと一緒にいてあげますから……。

●晴海の瘴念人
ゆ、悠ちゃんバリア!

●悠
わひゃっ!?
く、くるみバリア!


●くるみ
はーぁ!? 何2人してくるみを盾にしてるです!?
盾役は晴海さんですぅ!

●寧々の瘴念人
そうなんですね? そっか、そっか、そうなんだぁ。

●晴海の瘴念人
……寧々ちゃん?

●寧々の瘴念人
大丈夫ですよ、お姉ちゃん。
お姉ちゃんが望むなら、みんな一緒に閉じ込めてあげますから!

●晴海の瘴念人&悠&くるみ
ひゃぁぁぁぁっ!!?

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第5話「春海の行方」

ーー晴海の家前

●ナレーション
一度、現世<エイドス>へと戻ってくる。

フレプロをクビになったという晴海を連れ戻すため、
ひなたや麻里紗と共に、部屋の前までやってきていた。

●麻里紗
晴海が、学校を休んでるって聞いて。
『銀河歌劇団』のみんなも心配してるわよ。

●晴海
…………。

●麻里紗
もうっ、だんまり?
古巣の先輩には顔を見せられないってことかしら。

●晴海
そうじゃ、ないです……。
でも、合わせる顔……。

●麻里紗
そうは言ってもね、顔も見ずに帰ったんじゃ
私もあの子たちに合わせる顔がないの。

ね、顔だけでも、見せてくれる?

●晴海
……はい。

●麻里紗
ふっ、隙あり!


●晴海
え? きゃっ!?

●ひなた
お、押し入っちゃった……。

●和歌
とんでもない早業だったわね……。

●晴海
ひ、ひどい……。
麻里紗さんが、こんなだまし討ちするなんて……。

●麻里紗
だからこそ、いい奇襲になったでしょう?
『兵法は拙速を尊ぶ』よ。

●和歌
それ、用法が間違ってる気がしますけど……。

●麻里紗
さあ、聞かせてちょうだい。
なにがあったの?

●晴海
……私、フレプロをクビになっちゃいました。

●ひなた
えぇ!? そんな! 自分でスカウトしたのに……!

●晴海
ううん、ひなたちゃん。私も、納得はしてるの。
だって、気付いちゃったから。

私……あそこでなにをやっても、全然楽しくなかった。
私のなりたかったアイドルは、あそこじゃなくて……。

●麻里紗
そう……。

●晴海
もう……このまま、アイドル、やめようかって。

●麻里紗
私たちになんの相談もなしに?

●晴海
……え?

●麻里紗
あのね、あなた勝手すぎるわよ。

はじめにスカウトされた時から話してくれてれば、
こんなにこじれなかったはずだもの。

私ね、晴海。ようやく目標が見つかったの。

●晴海
目標……?

●麻里紗
今まではなんとなく、ユニットを続けてた。
だから、解散するならそれでもいいと思ってた。

でもね? 悠が言うの。
晴海先輩が帰ってきたくなるようなユニットにしたいです、って。

それってつまり、フレプロよりすごいユニットってことでしょう?
ホント、考えなしなんだから……。

でもね、私もそうしようって思った。
だって私は、私たちは、あなたと一緒にアイドルになりたいから。

みんなみんな、優しくて思いやりのある晴海が大好きなの。

●晴海
あ……!

●麻里紗
一番のアイドルになりたいんでしょう?
それが、叶えたい夢なんでしょう?

なら、立ちなさい。
そして自分で決めるの。

フレプロでもいい。『銀河歌劇団』に帰って来てもいい。
でも、あきらめるのは――まだ早いわ。

私が言いたかったのは、それだけ。
待ってるから。


●ナレーション
一度は麻里紗と共に、その場を離れる。

そして麻里紗が先に帰り、
1人になった頃を見計らって……。

晴海・麻里紗・寧々の3人を、
想世<アンダー>へといざなった……。

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第6話「親愛なるあなたへ」

ーー校門前

●寧々
あの……みんながピンチって本当、なんですか?

●麻里紗
この世界にまた来ることになるなんて、ね……。
とにかく、急ぎましょう。

●晴海
……あの、私は。
もう『銀河歌劇団』じゃない……ここにいる資格なんて……。

●麻里紗
……でもいまは、あなたの力が必要なの。
みんなを助けるために、手を貸して?

●晴海
…………。

ーーライブ会場

●プロデューサー
みんな大丈夫?

●晴海の瘴念人<ミアノイジー>
……あはは、逃げなきゃ、逃げなきゃ……。


●寧々の瘴念人<ミアノイジー>
ああ、お姉ちゃんお姉ちゃん! やっと捕まえました!
これでずっと一緒です……!

●晴海
えっと、なんですかコレ!?

●悠
あっ、みんな来てくれたんですね!

●くるみ
危なかったですぅ……最後に晴海さんをパスしなかったら、
くるみたちがどうなっていたか……。

●晴海
あっ、なんとなくどんな状況か分かりました……。
こっちでも私って、そんな感じなんですね……。

●晴海の瘴念人
…………。

●寧々の瘴念人
ずっとずっと大好きでした……初めて『銀河歌劇団』で会って、
気の弱い私をずっと守ってくれて……嬉しかった。

学年は同じだけど、ずっとお姉ちゃんみたいだなって。
一緒にいると胸が温かくて……。

●麻里紗
あっ、寧々ちゃんが晴海を押し倒してるわ……!?

●寧々の瘴念人
お姉ちゃんが夢を諦められないのは知ってた。
ずっと見てたから。分かるの。でも……。

私はイヤ……! 晴海お姉ちゃんと離れるなんて、
私はもっともっと晴海お姉ちゃんと一緒にいたい……!


●寧々
あ、う……。

●麻里紗
ある意味、『銀河歌劇団』で一番情熱的な子だったのね。
寧々ちゃんって。

●寧々
み、見ないで下さ~い……。

●晴海
えっと、その……。
気持ちは嬉しいんだけど……恥ずかしい……。

●寧々
し、親愛! まだ親愛ですから!
セーフですよセーフ!

●くるみ
その受け答えがすでにアウトっぽいです?

●寧々の瘴念人
だから……私たちが一緒にいるのを邪魔するひとは……。

●薊禰
おや、これはやる気だね。
どうする? 手伝おうか?

●プロデューサー
大丈夫。

●薊禰
そうかい? それじゃあ期待して見ているとしようか。

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第7話「アイのカタチ」

ーーライブ会場

●寧々
たしかに、私はみんなと――晴海さんと一緒にいたい。

でもそれは、そんな形じゃないはずです!

●寧々の瘴念人<ミアノイジー>
本当に?
心の底ではこうしたいって、望んでいたんじゃないの?

●寧々
絶対ないです! だって――
私は、晴海さんが好きだから。

●寧々の瘴念人
好きだから、独占したいんでしょう?

●寧々
好きだから、お互いを尊重したいんです。

●寧々の瘴念人
好きだから、閉じ込めるんでしょう?

●寧々
好きだから、夢を諦めないでほしいんです!
あなたの言う好きは違う。違います!

自分の気持ちを拒絶されるのが怖いから、
相手をがんじがらめにしているだけ!

あなたが私だというのなら、あなたにも分かるはず!
だって、楽しかったでしょう?

『銀河歌劇団』で、晴海さんがいて、麻里紗さんがいて。
悠くんがいて、くるみちゃんがいて……。

それが、私の幸せだった!


●晴海
寧々ちゃん……。

●寧々
この気持ちがあれば、頑張れる。
晴海さんの夢を手助けすることだって、出来るから!

●寧々の瘴念人
綺麗事ね。だって、できなかった。
その結果、あなたはここにいるの。

もう答えは出ているのよ。
いまから変わるなんて言ったって、納得できない。

なぜなら、私は私に自信がないから。
心のなかでは、いざとなったら逃げ出すかもって思ってるでしょ。

●寧々
そんなこと!

●寧々の瘴念人
否定できる?

●寧々
…………それは。

(寧々の頭のなかに麻里紗の姿が浮かび)

否定、できる。

●寧々の瘴念人
どうして?

●寧々
麻里紗さんが、道は私の後ろにしかないって教えてくれたから。
逃げ続けた結果、この場所にいるとしたのなら……。

それにしては、この場所は居心地が良すぎる。

私が私の道程を信じられないというのは、
晴海さんや麻里紗さん、くるみちゃん、悠くんを否定すること。

みんなと出会えたのは、逃げたからじゃない。
私が、選んで歩いてきたからだ!

それだけは、誰にも否定させない!
それが例え、私であっても……!


●寧々の瘴念人
…………そう。

……そこまで言うのなら、見せて。
本当にできるってことを、私に!

●寧々
分かった。私、もう逃げない。
証明、してみせるから!

●薊禰
よし、瘴念人<ミアノイジー>が具現化を始めたね。
ここが正念場だよ。

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第8話「スマザードメイト」

ーーライブ会場

●晴海の瘴念人<ミアノイジー>
私は、ひどいヤツだ。

私は『銀河歌劇団』のみんなを裏切った。
私が勝手に繋ぎ止めたのに。

何もかも、私の身勝手だった。
それなのに、都合のいい言葉で覆い隠して……。

●晴海
そうだ……私は、最低の……。

●寧々
違いますっ!
聞いてください、晴海さん!

みんなが、みんなが晴海さんを応援してます!
『銀河歌劇団』の一員じゃなくたって、ずっと!

嫌なら、戻ってこなくていいです!
私は哀しいけど、我慢できます。

でも、そんな風に自分を追い詰めるのは……。
私の大好きな晴海さんを苛めるのは、我慢できません!

●晴海
寧々、ちゃん……。

●悠
もちろん応援してますよ!
自分は戻ってきてほしいですけど!

●くるみ
くるみも! くるみも応援してるです!
悠くんに後れを取ったと思われるのはシャクです!

●麻里紗
私は……言う必要はないわよね?
まだ立ち止まるには早いわよ、晴海。


●晴海
みん、な……!

●晴海の瘴念人
そうやって、また甘えるの……!?

才能がないって、もう知ってるでしょう。
努力しても届かないって、分ってるでしょう!

たとえ変える場所があったって、一番にはなれない。
あのフレプロにだって、勝てはしないのに!

●晴海
違う……。

●晴海の瘴念人
勝って、勝って勝ち抜いて!
そうして初めてトップに立てる!

それがトップアイドルだって!
それが現実だって、私はそう理解したじゃない!

●晴海
でもそれは、私の目指すアイドルじゃない。

フレプロに行って分かった。私はNo.1になりたいんじゃない。
このメンバーでNo.1になりたいの!


●寧々
晴海さん……!

●晴海の瘴念人
……そう。じゃあ、決別ね。

●薊禰
具現化が始まった! 準備はいいかい?

●プロデューサー
もちろん。

●晴海
はい! 『銀河歌劇団』は自分なんかに負けたりしない!
だって、そんなの楽しくないから!

●薊禰
これは……新たな戦絆衣<フォーム>か!

彼女たち歌姫<ディーヴァ>の
前に進もうとする意志が、君に――!

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第9話「キャスリング・バイ・ハンド」

ーーライブ会場

(晴海の瘴念人が消える)


廊下

●晴海
あ、ひなたちゃん。それにプロデューサーさんも。

●ひなた
晴海ちゃん!
……これから、『銀河歌劇団』のところに行くんだね?

●晴海
うん! 私、やっと気付けたの。
自分にとって、何が一番大切だったか。

●ひなた
そっか……ついてくの、野暮?

●晴海
ううん……その、ちょっとまだ怖くて。
できたら、ついて来てほしい……。


●ひなた
まかせて!

ーーレッスン場

●悠
あ……! 晴海先輩!

●くるみ
ほ、ホントです!? ホントですー!

●麻里紗
……決まった?

●晴海
はいっ!
あの、いまさら、虫のいい話ですけど……。

私を、『銀河歌劇団』に入れてください!
私、ここで――みんなで、トップアイドルになりたいです!

●寧々
あ……!

●麻里紗
もちろん。待ってたわよ、リーダー!

●悠
これで『銀河歌劇団』、完全復活だーッ!

●くるみ
これで承認ライブも楽勝ですー!

●晴海
え? あれ? 承認ライブって……。

●萌
そう長い話ではありませんが……。

●晴海
(萌の説明が終わって)
じゃあ、その承認ライブで成功すれば!

●萌
もちろん、相手はフレプロではありませんけどね。

●悠
やりましょう、晴海先輩!
真の実力、みんなに見せてあげるんです!

●晴海
うん!
私たちにできる、最高のパフォーマンスにしようね。


●麻里紗
そうと決まれば、これから猛特訓ね。
さあ、忙しくなるわよ?

●悠&くるみ&寧々
おーっ!

●ひなた
……よかったね、晴海ちゃん。

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想世(アンダー)サイド:第13章「ソラに届ける歌」第10話「銀河歌劇団」

ーーステージ裏

●ナレーション
『銀河歌劇団』は、晴海の復活により、再結成を果たした。

そして、正式に学プロ移籍を実現させるために、
承認ライブへと挑む……。

●晴海
……ふぅ。

●麻里紗
緊張してる?

●晴海
あ、はい……。みんなとのライブ、ひさしぶりだから。

●悠
晴海先輩なら大丈夫! いけます!

●くるみ
悠くんにぶっつけセンターが務まったです。
晴海さんなら、余裕なのですよ!

●悠
ちょ、それどういう意味!?
自分、超がんばったよ!

●寧々
いつも通り、行こ?

●晴海
うん、行こう!
銀河の果てまで、私たちの歌を届けようね!


●麻里紗
大きく出たわね。
将来の名言候補として、ストックしておくわ。

●晴海
あ、や! 麻里紗さんイジワル!

●麻里紗
ふふっ、さあ『銀河歌劇団』の新たな一歩よ。

●晴海
はいっ!

ーー控室

●萌
承認ライブの結果……『銀河歌劇団』の移籍、可となりました!

●晴海
やった!

●悠
大勝利ー!!

●くるみ
お祝いです? お祝いしちゃうです!?

●寧々
パーティー……解散回避記念?

●悠
それはそれで嫌なネーミングー!?

●麻里紗
ほらほら、浮かれないの。私たちの挑戦は今はじまったのよ?

●晴海
そう……なりましょう! 私たちで、トップアイドルに!


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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
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【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第1話「ギャンビット」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第2話「不吉と予兆」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第3話「難解なプログラム」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第4話「戦う理由は愛のため」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第5話「ラフプレイガールズ」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第6話「客観視と若干視」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第7話「バッドエンドの予感」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第8話「呼ばれて飛びてて即参上」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第9話「考えない罪」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第10話「大切な気持ちの在り処」
想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第11話「銀河の定跡」

想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第1話「ギャンビット」

ーー教室

●晴海
……はぁ。

●ひなた
大丈夫? 晴海ちゃん。
なんだか最近、元気ないけど。

●晴海
え? そ、そうかな……。

●和歌
もしかして、ユニットの移籍のことで根を詰めてるの?
アイドルは笑顔も大切なんだから、無理はしちゃダメよ。

●晴海
えっと、そういうのじゃなくて……。

●和歌
それじゃあ、どうして?

●晴海
…………。

●ひなた
……ねえ、晴海ちゃん。
この間、あたしの知らない人となにか話してたよね?

●晴海
……っ!

●ひなた
晴海ちゃんの元気がなくなったの、それからな気がするんだ。
なにかあったなら、相談してほしいな。

●ひなた
もちろん、言いにくいことなら言わなくてもいいよ。
でも、力になれることがあったら言って?

●晴海
ひなたちゃん……。

●晴海
……実はね、誘われたの。
『フレイヤ・プロダクション』に入らないかって。


●ひなた
それって、勧誘ってこと!?
すごいよ、晴海ちゃん。

●和歌
『フレイヤ・プロダクション』――通称『フレプロ』。

同じ学園のアイドルでありながら
プロデューサーを志望してるってウワサの人が作った学プロね。

たしか……ヴァルプロの碓氷律って人だったと思うけど。

●ひなた
ヴァルプロの……。

●和歌
まあ私も、萌さんほど詳しいわけじゃないんだけどね。

『フレイヤ・プロダクション』は、その人が立ち上げた、
いわばヴァルプロの予備軍って呼ばれてる学プロよ。

碓氷さんは才能のあるアイドルを見つけてきては、
その学プロに引き入れて、全力でプロデュースしてるって。

●ひなた
アイドルなのに?

●和歌
アイドルなのに。
腕は確かで、トップアイドルの登竜門とも言われてるらしいわ。

●ひなた
そんなところに誘われたって……すごいことじゃない!?

●晴海
そ、そうなの、かな。
私のどこが気に入ったのかは、全然わかんないけど。

●和歌
でも、それに参加するということは、今のユニットから
離れるということ。心配なのは、そのあたりかしら。

●ひなた
あっ! そっか……。

●晴海
……うん。

正直ね、最初に声をかけられたときは、嬉しかった。
トップアイドルになることは、私の夢――憧れだったから。

でも、碓氷さんのお話を受けるってことは、
『銀河歌劇団』のみんなと……。

●ひなた
そんなのダメだよ!
せっかく、ユニットを解散しないですむ方法が見つかったのに!

●和歌
でも、それは確実な方法じゃない。

●ひなた
そ、それは! そうだけど……。

●和歌
夢を叶える道は、1つじゃない。そういうことよ。

●晴海
…………。

●ひなた
だって、晴海ちゃんはそれでいいの?

あのユニットで頑張りたいって、
みんなが好きだって言ってたでしょ?

●晴海
うん。私は『銀河歌劇団』のみんなが大好き。
だから、この話はお断りするつもりだよ。

●和歌
晴海……本当にそれでいいの?

●晴海
……うん。
心配かけたくないから、この事はみんなには秘密にしてくれる?


●和歌
ええ、わかったわ。

●晴海
あ、もうこんな時間! ごめん、私行かないと……。

●和歌
……頑張ってね。

●晴海
ありがとう、和歌ちゃん。ひなたちゃん。

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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第2話「不吉と予兆」

ーーレッスン場

●ひなた
晴海ちゃんが、レッスンに来ない!?

●麻里紗
そうなの。ここ何日か……。
教室に見に行ってもいなくて。

ひなたちゃんたちは、たしか同じクラスだったわよね?
なにか、聞いてない?

●和歌
いえ、特には……。
授業は、受けていましたけど。

●ひなた
そういえば、今朝も元気なかったね……。

●悠
も、もしかして体調不良ですか!?

●ひなた
えっと、そこまでではなかった、かな?
テンションはいつもより低かったけど……。

●和歌
ひなた、もしかしてこの間のフレプロの件……。

●ひなた
ええっ!? だって晴海ちゃんは、断るって!

●麻里紗
……なんの話?

●ひなた
……晴海ちゃんには口止めされてたことなんだけど。

●悠
(ひなたからの説明が終わり)フレプロから、勧誘!?
それ、本当ですか!?

●ひなた
う、うん……本当だと思う。
ヴァルプロの律さんと話してるところも見たし。

●くるみ
はは、晴海さん、フレプロに行っちゃうですか!?
ウチのセンターは晴海さんなのですよ!

●麻里紗
そんな、でも……。

●ひなた
お、落ち着いて、みんな!

●悠
これが落ちつけるわけないですよ!?
ひなた先輩だって、声震えてます!

●ひなた
そそ、そんなことないっ!

●和歌
とにかく、みんな頭を冷やして。
今は騒ぐんじゃなくて、状況の整理を……。

●寧々
わ、私は、いいと……思います。


●ひなた
寧々ちゃん?

●悠
どういう意味ですか!
センターが、いなくなっちゃうんですよ!?

●寧々
晴海さん……いつも、言ってた。
自分はダメなセンターだ、って……。

●麻里紗
寧々ちゃん……。

●寧々
みんなに迷惑をかけて、ごめんなさいって。
私は、そんなことないって……でも。

晴海さん、頼るの怖いって。
自分だけ必要とされないの、怖くてたまらないって。

私、その気持ちわかるの。
だから嬉しかった、のかも。

●悠
嬉しいって、なにがっすか……。

●寧々
誰かに必要って、言われて。
フレプロに来てって、言われて。

もし、そうなら……応援したい。
だって……だってっ、晴海さんずっと。

ずっと、私のこと、見ててくれた。
大丈夫だよって、言ってくれた人だから……。

●悠
そ、そんなの……っ。

●麻里紗
……そうね。

●悠
麻里紗先輩っ!?

●麻里紗
私たちは、自分で選んだの。この『銀河歌劇団』を。
それと同じように彼女が、フレプロを選んだのなら、仕方がないわ。

これから、『銀河歌劇団』は4人のユニットよ。
4人で、やっていきましょう。

●くるみ
……そう、ですね。

●悠
くるみまで!?

●くるみ
晴海さんは、くるみたちなら大丈夫って、そう思ったです。
くるみは、そう思うことにしたです。

●悠
う、うーっ! じ、自分はっ!
納得できないから!

ちゃんと本人の口から聞くまで、納得なんてしないから!

●麻里紗
悠っ!

●ひなた
あの、あたしが行きます。
悠ちゃんと、話したいことがあるんで。

●麻里紗
……そうね。
いま私たちが行っても、逆効果だろうし。

●麻里紗
あの子のこと、お願い。

●ひなた
……はい。

ーー学園内広場

●悠
なんだよっ、みんな……!
晴海先輩は、自分たちのセンターなのにっ!


●ひなた
悠ちゃん……。

●悠
ひなた、先輩……。

自分、どうしたら……。

●ひなた
その答えは、悠ちゃん自身がもう言ったよ。

●悠
……え?

●ひなた
本人から聞くまで、納得できないって。
……あたしも、そうだから。

だから行こう!
晴海ちゃんのところに! そして直接聞くの!

晴海ちゃんは、本当にそれでいいの? って!

●悠
……っ。
お付き合い、します!

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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第3話「難解なプログラム」

ーー廊下

●ひなた
晴海ちゃん!

●晴海
……っ!

●ひなた
待って、どこ行くの!?

●晴海
わ、私のことは、放っておいてっ!

●悠
晴海先輩っ!
先輩とお話したいです!

●晴海
ゆ、悠ちゃん……。

●悠
なにも言わずにいなくなるのは、ずるいですよ……。

●晴海
……私。

●ひなた
フレプロに、行くつもりなの?

●晴海
わからない……わからないの。
私、自分がこんなに身勝手な人間だって、思わなかった。

私は、『銀河歌劇団』が好き。

悠ちゃんが好き。麻里紗さんが好き。
くるみちゃんも、寧々ちゃんも……!

みんなが、好き。

でも、トップアイドルは、私の夢なの……。
ずっとずっと、憧れてた、夢だったの……。

●ひなた
でも、それは今のユニットでだって、叶うじゃない。
頑張れば、絶対なんとかなるって、みんな……!

●晴海
そうじゃない、そうじゃないの!
私は……あきらめてたの! ずっと!


●ひなた
……え?

●晴海
『銀河歌劇団』は、夢を目指す先輩たちが作ったユニットなの。
みんなで、トップアイドルを目指そうねって……。

メンバーは、誰もがトップアイドルを目指してて。
実力とか、才能じゃなくて、気持ちが一番大事だって。

そんな先輩たちにあこがれて、
私、『銀河歌劇団』がある学プロに入ったの。でも……。

学プロのチーフが替わって。
方針も、全然違うようになって。

先輩たちは、1人ずついなくなって。
麻里紗さんしか残らなくて……。

だから、みんなが入ってきてくれたとき、とっても嬉しかった。

もう元のユニットじゃないけど、みんながいるからって。

一番じゃなくてもいいかなって、あきらめて。
あきらめられたって、思って。

でもっ!
律さんに声をかけられたとき、思い出したのっ!

私、夢があった。夢があったの……!
忘れることなんて、出来なかった。だから……。

●ひなた
晴海、ちゃん……。

●悠
先輩……自分は!

●律
そこまでにしてもらえるかしら。

●ひなた
っ!?

●晴海
律……さん。

●律
その子はもう、私の物よ。

私が見込んで、スカウトしたの。
新たなトップアイドルを世に送り出すために。

たとえ『あの人』の妹でも、それを阻む権利はないわ。
邪魔をしないで。


●ひなた
…………。

●律
さあ、行きましょう。渡辺晴海さん。

●晴海
はい……。

●ひなた
晴海ちゃんっ! 待って!
本当にそれでいいの!? 晴海ちゃーん!!

●晴海
……ごめんなさい。ごめんね、みんな……。

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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第4話「戦う理由は愛のため」

ーーレッスン場

●悠
……ただいま、戻りました……。

●ひなた
ただいま……。

●麻里紗
その様子だと、ひと悶着あったみたいね。

●ひなた
実は……。

●寧々
(説明が終わって)晴海さんがそんなこと……。
……ねえ、悠くん。やっぱり……。

●悠
ダメです! 納得できません!

●麻里紗
本人の言葉でも、ダメ?

●悠
だって……だって、おかしいですよ!
晴海先輩、泣いてたんですよ?

本当にフレプロがいいんなら――それが夢への近道なら、
なんで、あんなに辛そうなんですか!

夢のためでも――
先輩があんな風に自分を犠牲にするなんて、悲しいです!

だって! 晴海先輩、言ってたじゃないですか!

一緒にいたいって。
その言葉を信じてます!

●ひなた
悠ちゃん……。

●麻里紗
はぁ……でも、そうなるよね。

●悠
……麻里紗先輩?

●麻里紗
つまり悠はこう言いたいのね?
晴海の夢は応援したい。でも離れるのはイヤ。


●悠
そうです!

●麻里紗
だったら方法はひとつしかない。
勝ちましょう、承認ライブで。

そうすれば、銀河歌劇団の方がフレプロよりも上。
よりトップアイドルに近いと証明できるわ。

●寧々
あ……そうなれば!

●くるみ
銀河歌劇団にいたままの方がいいって、そうなるです!

●悠
……っ! なら!

●麻里紗
けど、時間がないわ。
私たちのユニットには今、センターが欠けている。

●悠
なら、自分がやります!
それくらいの無茶、余裕で引き受けます!

自分たちと一緒でも……! 夢は叶うって!
離れる必要はないって、証明するんだ……!


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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第5話「ラフプレイガールズ」

ーー動物園

●神蔵
なるほど。自分たちが一緒でも夢が叶うと証明したい。
そのために強くあろうとしている。

……その結果が、これなのか?

●くるみの瘴念人
ひゃぁぁぁぁぁぁっ!?
ダメです! ムリです! さすがに死んじゃいますっ!?


●悠の瘴念人
大丈夫! 行けるやれる絶対なんとかなる!
自分たちはどんな手を使っても強くならないと!

●くるみの瘴念人
だからって、
ワニのいる池に放り込むのは強さ以前の問題です~っ!?

●神蔵
見つけた瞬間に身投げする瘴念人<ミアノイジー>なんぞ
いままで見たことも聞いたこともないぞ!

●プロデューサー
(2人を止める)

●くるみの瘴念人
うぅ……えぐ、ひっく……。

●悠の瘴念人
どうして邪魔をするんっすか!
自分たちは自分たちにできることをしてるだけです!

●神蔵
自分たちにできること……?
ワニの餌になることが、か?

●悠の瘴念人
なりません! 倒すので!
そしていまよりも強くなります!

●神蔵
その細腕でか? まあ、多少鍛えてはいるようだが……
想世<アンダー>のワニを倒したところで、どうにもなるまい。

●悠の瘴念人
でも、自分たちは強くならないと……!

●くるみの瘴念人
ゼェ、ゼェ……くるみも強くなりたいです!
出来ればもっとこう、安全でお手軽な方向で!

●神蔵
強く、か……。
やはりそれが、こいつらが生まれた理由のようだな。

●神蔵
思春期のガールズにはよくある悩みだ。

●悠の瘴念人
みんなを……守るためです!
自分にあの時、もっと実力があれば……!

●くるみの瘴念人
くるみに、もっと権力があれば……!

●悠の瘴念人
わたな……晴海先輩が、
あんなに苦しむことはなかった……!

●神蔵
わたな……? まあ、努力は買うぞ。

だけどガールズ。お前らのその迷走っぷり。
何をどう頑張ったらいいか、自分でも分からないんだろう?

●悠の瘴念人
うっ……。

●くるみの瘴念人
すごいです! このおじさんくるみたちをちょー見てるです!
ちょっとキモイ……。


●神蔵
ガール……さすがの俺も傷つくぞ。

●悠の瘴念人
とにかく、自分たちは強くなるんです!
わたな……晴海先輩を守るんです!

●神蔵
だからさっきから、どうして名字呼びしかけるんだ?

●悠の瘴念人
名字呼びなのは、晴海先輩とは最初距離があって、
下の名前で呼ぶことに抵抗があった時期の名残です。

●神蔵
瘴念人だから正直だな……。
聞きたくなかったぞ、そんな話……。

ともかく、具体的にどう強くなればいいのかわからない、と。

●くるみの瘴念人
くるみたちは強くなるです! お手軽で安全な方法で!

●悠の瘴念人
強くなりたいです! わたな……晴海先輩を守るために!

●神蔵
堂々めぐりに入ったな。瘴念人は意思があるようでない。
瘴念人を説得したり、理論的に説明するのは無意味だ。

だから相棒が、このガールズたちのオリジナルに
どう強くなればいいかを提示できれば、万事解決というわけだ。

●悠の瘴念人
強くなりたいです! ワニの池でも泳ぎ回れるくらいに!

●くるみの瘴念人
あ、出来れば楽~な方法がいいです!
そんなのがあれば超納得です!

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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第6話「客観視と若干視」

ーー遊園地

●悠の瘴念人
さあ、今度は想世<アンダー>100周だぁ!


●くるみの瘴念人
ひっく……えぐ……。
くるみは……くるみはまた、何も……。

●悠
……えっ、自分あんな脳筋じゃないっすよ!?


●くるみ
くるみだって、もうちょっと強い子ですよーっ!?

●寧々
えっと……意外と変わりない、かな?

●悠
マジかー……。

●くるみ
ふぇぇ……。心外です……。

●神蔵
戻ってきたか。
本人を連れてきたのはいいとして、そのガールは?

●寧々
あ、えっと、その……。

●くるみ
なんだかプロデューサーがむつかしいお話をしてたので、
我が『銀河歌劇団』が誇るぶれーんを連れてきたです!

●悠
ほら、空手の型なんかも周りの人に見てもらった方が
間違いに気づきやすいですから!

●寧々
そ、そう言われても……。本を読むって理由だけで、
ブレーン扱いはちょっと……。

●くるみ
少しだけ人選ミスだったかな、なんて思ってないです!

●神蔵
客観的な視座が欲しかったってわけか。
だが、それなら他の2人の方が冷静だったんじゃないか?

●悠
それはダメです。
自分たちは晴海先輩を守りたいんだし――。

●くるみ
麻里紗先輩には、いつもいっぱい守られてるです!

●神蔵
ああ、なるほど。
この場に呼ぶのは逆効果になる可能性が高いか……。

●寧々
えと、プロデューサーさんから話は聞いてます。
……まずは私が、話してみますね。

あの……2人とも?

●悠の瘴念人
ふっ、待ってたっすよ挑戦者!

●寧々
え、えぇっ!?

●悠の瘴念人
プロデューサーは強くなる方法を教えると言いました!
それはつまり……戦いの予感!


●くるみの瘴念人
寧々さん、ごめんなさいです……。
でもくるみは……その屍を乗り越えるです……!

●寧々
あ、あの、ね?
そういう強さは、2人が求めてるものとは、ちょっと違う……。

●悠の瘴念人
そんなはずないです!

●寧々
あ、あぅ……。

●くるみの瘴念人
寧々さんまで、くるみたちを否定して……。
ハッ! さては悪のマネマネ怪人です!?

寧々さんのふりをして、
くるみたちのパワーアップをはばもうと!

●悠の瘴念人
そうだったんだ……。
許せん!

●寧々
えっ……えぇっ!?
ど、どうしてそうなるのぉ!?

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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第7話「バッドエンドの予感」

ーー遊園地

●悠の瘴念人
追い詰めたぞ、悪の怪人め!

●くるみの瘴念人
さあ、大人しく倒されて、くるみたちの糧になるです!

●寧々
ひゃぁっ!?

●悠の瘴念人
むむ、往生際が悪い……。
いや、ここは敵ながら天晴っていうべきですかね?

●くるみの瘴念人
くるみたちは、強くなるです!
なんかこう、よくわからないくらいに強く!

●寧々
そ、そんな強さじゃ、晴海さんの問題は……っ!

●悠の瘴念人
問答はすでに無用!
さあ、勝負です!

●寧々
だ、ダメ……私の言葉、届いてない……。
ちゃんと、伝えなきゃいけないのに……。

でも、どうすれば……。
いまの2人に伝わる言葉、届く言葉は――そうだ!

●くるみの瘴念人
む、観念したですか?

●寧々
ふ、ふふ……。

●悠の瘴念人
その不気味な笑い……!
何か仕掛けてくるつもりっすね!?

●寧々
よ、よくぞ見破った!

私はちょっとマッディなサイエンティスト、
ドクター・マリサァによって生み出されたゾンビ怪人ナノダ!


●悠の瘴念人&くるみの瘴念人
な、なんだってーっ!?

●寧々
お、お前たちのっ、技はすでに学習済み!
力任せのやり方では、私は倒せないぞっ?

●くるみの瘴念人
な、ならば奥の手ですっ!?
必殺ビーム! しゅびびびび!

●寧々
ゾンビバリア! すべての攻撃を、無効化する……!

●悠の瘴念人
だったらヒーローキックだ! バリアなんか効かないぞ!

●寧々
ゾンビなので、キックは効かない!

●悠の瘴念人
ぐぬぬ……ズルいぞー!
腐ったゾンビがなんでそんなに強いんだーっ!?

●寧々
ふっ、ゾンビを甘く見ちゃ、ダメ。
最近は機動力や、思考力を持ってるゾンビがトレンドだから……!

●くるみの瘴念人
知らないです~! ズルは許さないです!

●寧々
え? きゃっ!? そんなに手、振り回したら危ないよ……。

●悠の瘴念人
絶対負けられないんっす!
いい加減やられちゃえ!

●寧々
うわぁ~ん! た、助けてください晴海さん~!

●神蔵
何をしてるんだ、あいつらは……?

●悠
……あれ、なんだろう。
恥ずかしい! すごく恥ずかしいよコレ!?

●くるみ
いや~、いくらくるみでもあんなに子供じゃ……
ない、ですよね? ないですよね!?

●プロデューサー
寧々を助ける。

●神蔵
……だな。
ああも子供の理屈を振りかざされては、どうにもならん。

●寧々
ご、ごめんなさい……。
なんとか、力じゃ解決しない流れに……持って行こうと……。

●神蔵
……ああ、バリアってそういう?

ともあれ、このままではらちが明かんな。

●プロデューサー
どうしよう?

●悠
待ってください!

●神蔵
あん? なんだ?

●くるみ
ここはくるみたちに、任せるです!

●悠
そうです! 自分のことは自分が一番
よく分かります!
みなさんに、お手間はとらせないです!


●神蔵
もうすでに1人、泣かされて帰ってきたところだけどな。

●悠&くるみ
銀河幼稚園ー! えいえいおー!

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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第8話「呼ばれて飛びてて即参上」

ーー遊園地

●悠
タノモー!

●悠の瘴念人
あん? カチコミかぁ!?

●くるみ
違うです! くるみたちは、お話をしに来たです!
ヘーワテキカイケツってやつです!

●くるみの瘴念人
そ、そんな難しい言葉を使っても、騙されないですよ!
ワヘーコウショーは、ケツレツですー!


●くるみ
む、むむむ……。向こうもなかなかやりますね……。

●神蔵
あいつらは何と戦ってるんだ?

●悠の瘴念人
ふん! 大人のふりしたって、意味ないんだから!

●悠の瘴念人
だって自分たちはメンバーのなかで一番子供で、
一番みんなに迷惑かけてるんだ!

●くるみ
そ、それは分かってるですけど……。

●くるみの瘴念人
大人のレディとして恥ずかしいです……!

●悠の瘴念人
だから、もっと大人にならなきゃいけない。
強くならないといけないんだ!

●くるみ
……どうしましょう、悠くん。
もう1人のくるみたちに、言い返す言葉がないです……。

●悠
い、いま自分も必死で考えてる!
なんとか場をつなぐんだ!

●神蔵
……ダメだこりゃ。

●寧々
……そう、ですね。
2人とも、いつもそうで……言い返せない、と思う……。

●悠
寧々先輩……?

●くるみ
うわっ! 後ろから刺されました!

●寧々
元気いっぱいなのは、いいんですけど。
見ていて元気をもらえますけど。

でも、やり過ぎて麻里紗さんや晴海さんに
迷惑をかけたことだって、いっぱい……。

●悠
うぅ……。

●くるみ
ごめんなさい、です……。

●寧々
……でも、それが『銀河歌劇団』のいつもで。

2人が騒いで、麻里紗さんが止めに来て……。

晴海さんが笑顔でまとめてくれて、私はそれを見て、
みんなと一緒に笑ってて……。

それが、そういうのが、
私達の『銀河歌劇団』だったじゃないですか。

そうやって、みんなでやってきたじゃないですか……。

●悠
寧々、先輩?

●寧々
2人は『銀河歌劇団』のムードメーカーで。

いつも2人一緒で、2人がいない『銀河歌劇団』はたぶん、
冷たく沈んでいたと思うから。

無力なんかじゃ、ないよ?

いっぱいいっぱい、助けてもらってたよ……?


●くるみ
くるみたちが……。

●悠
『銀河歌劇団』を……?
なるほど。そうだったんですね……。

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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第9話「考えない罪」

ーー遊園地

●悠の瘴念人
ふん! 結局、そうやって周りに助けてもらってる。
そういうのが、弱いって言うんだ!

●くるみの瘴念人
そうですー! くるみたちのこと、違うって言うだけで、
本当の強さがなんなのか、分かってないです!

●悠
本当の、強さ?

●くるみの瘴念人
そうですー! じゃないと、これから先もずっと、
助けられて、そのまままでいいんだよって言われて、お終いです!

みんなはくるみのこと、許してくれても、
くるみはくるみのこと、許せないです!


●くるみ
その通り……かもしれないです。

●悠の瘴念人
自分たちは、どう強くなりたいか。
それが分からないうちは、ずっと弱いままだ!

●悠
どう、強くなりたいのか……。

●神蔵
まずいぞ、押され気味だ……。

●くるみ
くるみたちが手に入れたい強さ。
それは……。

(晴海の笑顔が浮かび)そうです。晴海さんです!

くるみたち、晴海さんに行かないでって言いたかったです。
言える強さが、欲しかったです……!


●くるみの瘴念人
……そう、ですか。
それがくるみの答え、ですか……。

●神蔵
お、いいぞ! 瘴念人<ミアノイジー>が具現化する!

●くるみの瘴念人
本当はくるみも分かってました。
でも、頭からっぽにして、体動かしたほうが、楽だったんです。

それを知られちゃ仕方ないです!
ジツリョクコーシっての、やっちゃうです!


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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第10話「大切な気持ちの在り処」

ーー遊園地

●寧々
私だって、私だってね?
もっと晴海さんと一緒にいたい……。

素直になって、正直に……。
そういう『強さ』が、欲しい……。

なのに、2人だけで強くなろうなんて……。
ズルいよ……みんな、一緒がいいよ……。


●悠
みんな、一緒に。もっと素直に……。
そっか、自分たちが欲しかった強さって。

●くるみ
そう、ですね。
くるみ、目から鱗の意味を知ったです。


●悠の瘴念人
(くるみの瘴念人が消えて)……くるみ、負けちゃったんだ。

でも、仕方ないね。それが自分たちの運命だから。

●悠
あなたは自分の一部。
そっちのくるみだって、くるみの一部。

だから否定はできないです。
これからもずっと一緒に生きていく、大切な気持ちだと思うから。

●悠の瘴念人
……そう。じゃあ仕方ないか。

自分も晴海先輩には、戻ってきて欲しいって、思ってるから。
向こうに戻ったら、よろしく伝えてよ。


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想世(アンダー)サイド:第12章「別れの兆し」第11話「銀河の定跡」

ーーレッスン場

●悠
はっはっは! 正義のヒーローカラテマン参上!

●くるみ
天に叢雲、月になんとか――散らせて見せよう悪の華
ギンガ戦隊くるみレッド! 参上!

どうです!? 今のポーズ!
キマッてたです!? シビれたです!?


●寧々
ひゃぁっ!?
な、なんで私が怪人役……。

●くるみ
えっと、なんとなくしっくり来て?
ほら、ゾンビとか適役の定番です!

●寧々
それは、たしかに?

●悠
というわけで、待てー怪人ー!

●寧々
ひぃぃ! ゾンビは嬉しいけど、
追いかけられるのはやっぱり嫌ぁ……!

●悠
大丈夫! これもいわば鍛錬! 心構えは完璧っす!
ところで、寸勁ってみょーに憧れないっすか?

●寧々
手のひらを当てながら言わないでっ!?

●麻里紗
もう、3人ともあんまりはしゃがいないのよ~?

それにしても、今日はなんだか、
いつもより仲が良いみたいじゃない?


●寧々
も、もう怒りました……!
そっちがその気なら!

グルル……喉が渇く……。
ゾンビ怪人には若い乙女のエキスが必要でふ……。

●くるみ
ひゃひゃっ!?
ちょっ、噛むのは反則ですぅ!?

●寧々
ふ……安心して、くるみちゃん……。
痛いのは最初だけ……あなたもすぐに、ゾンビ仲間に……!

●くるみ
あひゃぁ! お腹くすぐるの止めてくださいぃ!?

●悠
な、なんて恐ろしい……!
よし、自分は逃げるです! しんがりヨロシク!

●くるみ
は、薄情者~っ!?

●寧々
大丈夫だよ、くるみちゃん……。
あなたもゾンビになって復讐するの……。

●くるみ
ハッ! その手があったですか!

●悠
えっ、ちょっと待って?
2対1はズルいです!

●寧々
問答無用!

●くるみ
大型哺乳類、舐めんなよ!

●悠
ぎにゃぁぁぁーっ!?

●麻里紗
まったく、本当に騒がしいわね。ウチのユニットは。

…………この調子なら、晴海がいなくても
なんとかやっていけるかもね。

ほーら、3人とも!
そろそろレッスンを始めましょう!

●悠&くるみ&寧々
は~い!

●麻里紗
あ、あれ? 今日はやけに素直ね。

●悠
だって、晴海先輩が戻ってきたときのために、
しっかりやっておかないとですから!


●くるみ
帰って来たときに、あはは……って苦笑い、されたくないです!

●麻里紗
そ、そう……。急にどうしたのかしら?
何か、前向きになった、と言うか……。

でも、そう……。みんな諦めてないのね。
だったら、私も諦められないな。

晴海……。みんな、ちゃーんと立派に成長してるよ?
あなたは、どうかしら?

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

c SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第1話「暗がりの序幕」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第2話「幕引きは自分らしく」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第3話「デュビアス・ムーブ」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第4話「小さな凱歌」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第5話「霧かかるエチュード」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第6話「悩めるコンポジション」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第7話「続・銀河的対策会議」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第8話「堕ちたヒナ鳥」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第9話「親の心、子の心」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第10話「鶏が先か卵が先か」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第11話「巣立ちの時」
想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第12話「人生の道程」

想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第1話「暗がりの序幕」

ーー学園内広場

●晴海
…………。

ーー廊下

●和歌
あれ? あそこにいるの、晴海じゃない?

●プロデューサー
晴海?

●萌
あの子は『銀河歌劇団』の渡辺晴海さんでしたか。
たしか、ひなたさんと和歌さんのクラスメートでしたね。

●ひなた
そうそう! クラスでよくお喋りする友達なんだ!
でも、なんだか暗い顔……どーしたのかな?

●萌
彼女の所属する学プロはなにかと問題が多いと聞きますし、
気苦労が絶えないのかもしれませんね。

……なんだか、他人の気がしません。ええ。

●和歌
たしかに本人からいろいろトラブルの話は聞くけど、
あんなに沈んでる姿は、はじめて見るわね。

少し時間をもらっていいですか?
ちょっと、話を聞いてあげたいんです。

●プロデューサー
もちろん。

●ひなた
うんっ! あたしもお話、聞いてあげたい!

ーー学園内広場

●ひなた
晴海ちゃーん!
暗い顔でどうしたの?

●晴海
きゃっ!?
……あ、ひなたちゃんに和歌ちゃん?

●ひなた
どうしたの? なんだか暗い顔してたみたいだけど。

●和歌
ユニットのセンターなんでしょう?
ほら、シャキッとしないと他のメンバーに笑われるわよ。

●晴海
あ……そのこと、なんだけど。
私、一体どうしたらいいのかわからなくって……。

●ひなた
わわ、泣かないで晴海ちゃん!
ねえ、なにがあったのか聞かせて?

●和歌
もしかしたら、私たちに協力できることがあるかもしれないし。

●晴海
ありがとう、ひなたちゃん。和歌ちゃん。
実は……。

●ひなた
『銀河歌劇団』が解散ーっ!?


●晴海
うん……うちの学プロをまとめるチーフプロデューサーさんが、
今のままだとランク上位を狙うのは難しいからって……。

●和歌
だからって、解散だなんて。
ユニットを盛り上げて上を目指そうって気はないってこと?

●ひなた
そんなのってヒドイよ!
まるでユニットを使い捨てカイロみたいに!


●晴海
……うぅ。

●和歌
ひなた、その表現はちょっと……。

●ひなた
え? え? なにか間違ってた?

●和歌
間違ってないのが問題というか、直接的すぎるから……。

●萌
……わからない話ではないですね。

●ひなた
萌ちゃん!? それって、ユニットの解散に賛成ってこと!?

●萌
いえ、そういうことではなく。

私が聞いた話によると、
彼女の所属する学プロのチーフプロデューサーは……。

かなりのワンマンで、横暴な采配が多いと聞きます。

成績の振るわないユニットは改善するよりは切り捨てる方が
効率的。そんな事を考えていても、不思議ではないでしょう。

●プロデューサー
どうにかしたい。

●萌
気持ちはわからなくもないですが、
これはよその学プロの方針です。

こちらから口を出すのは、越権行為のように思えますね。

●ひなた
でも、放っておくことなんて出来ないよ。
晴海ちゃんがこんなに悩んでるんだから!

●晴海
ひなたちゃん、気持ちは嬉しいけどムリは……。

●ひなた
ダメだよ、諦めちゃ!
ユニットのみんなと離れたくないから、悩んでるんでしょ?

●晴海
うん、そうなんだけど……。

●ひなた
なら、一緒に考えよう?
どうすれば解散しなくてすむのか。

今のユニットのみんなで、ヴァルプロみたいなアイドルに
なりたいって、話してたじゃない!

晴海ちゃんが悩んでいるのは、みんなが大好きだから。
離れたくないからだと思うんだ。だから、諦めちゃダメだよ!

●晴海
……ひなたちゃん。
ありがとう。

●和歌
……そもそも、肝心の『銀河歌劇団』のメンバーは
どう考えているのかな。そこはきちんと確認したの?

●晴海
……でも、私以外の子たちは新しい環境に向けて頑張ってて、
だから。そんなこと聞いたら、みんなきっと困っちゃうから……。

●和歌
それ、晴海の悪い癖よ。
相手に遠慮して、自分1人で勝手に結論を出しちゃうんだから。

●晴海
うぅ……でも……。

●ひなた
それじゃ、一緒に聞きに行こうよ。メンバーのホントの気持ち!
あたしたちも一緒に行くから。

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第2話「幕引きは自分らしく」

ーーレッスン場

●ひなた
そこのあなた! ちょっといい?

●弟っぽいアイドル(悠)
自分ですか?

って、晴海先輩! どこ行ってたんです!?
みんな、ちょー心配したんですよ!

●晴海
ごめんね、悠ちゃん。

あ、この子は悠ちゃんです。
『銀河歌劇団』の元気担当なんですよ。

●悠
中等部3年の舞沢悠です!
先輩のお友達ですか? よろしくお願いします!

●プロデューサー
元気だね。

●悠
そう言ってもらえると、嬉しいです!

●ひなた
えっとね、悠ちゃん。
単刀直入に聞くけど……ユニットの解散のこと、どう思ってる?

●悠
すっごくイヤです!
一緒にいられるのなら、自分はまだこのユニットにいたいです!


●ひなた
わぁ! ストレート!

●和歌
……晴海? もしかして、メンバーとなにも話してないの?

●晴海
だ、だって、解散はもう決まってるって、チーフが……。
それで私、頭の中真っ白になっちゃって……。

●和歌
それでも、言うことは言っておかないと。

●晴海
ごめんなさい……。

●悠
なんですか? 晴海先輩に文句ですか!?
それなら自分が相手になりますよ!


●ひなた
違う違う! 今ね、晴海ちゃんと一緒に
ユニットを解散しなくていい方法を探してるところなの。

●悠
……そんなのあるんですか!?

●ひなた
まだわからないの。
だから、まずはユニットのみんなの気持ちを確かめようって。

●悠
え? そんなの聞くまでも……。

●大人のお姉さんなアイドル(麻里紗)
あら、なんだか賑やかね。

●晴海
麻里紗さん?
あ、ごめんなさい、レッスン中に騒がしくしちゃって。

●麻里紗
いいのいいの。最近うちは静かすぎたもの。
これくらい騒がしい方が、私たちらしいわ。

それで、なんのお話?

●ひなた
ほら、晴海ちゃん!

●晴海
う、うん……あの、麻里紗さん。
麻里紗さんは、ユニットの解散のこと、どう思います、か?

●麻里紗
……そうね。
みんなの空気がギクシャクしてたのには、もちろん気づいてた。

この雰囲気をなんとかできれば、とは思っていたわ。

でも、みんな解散という現実を形はどうあれ受け入れている。
私はそう感じたの。


●悠
そ、そんなことないです……!

●麻里紗
だったら、解散が決まった日に
みんなで直談判でもなんでもするべきだったのよ。

でも、そうはならなかった。
悠もこう思っていたんじゃない?

あのチーフプロデューサーは、
どうせ私たちの話なんて聞いてくれないって。

●悠
……それは。

●ひなた
いろんなプロデューサーがいるんだね。

●萌
それこそ、アイドルと同じく十人十色ですから。
……うちはゆるすぎる気がしますけど。

●麻里紗
それに、みんなもう新しい場所で活動する準備をはじめているの。
その邪魔をすることは、私にはできないわ。


ユニットの雰囲気を良くしようってことなら賛成よ。
私もここが気に入っていたし――。

アイドルとしての活動は、これが最後になるしね。

●晴海
え? でも麻里紗さんは、他の学プロからお誘いがあるって。

●麻里紗
私はね、このユニットが好きだから、続けてた。
それだけがすべてで、他のところでやり直す気なんてない。

『蝶はモグラではない。でもそのことを残念がる蝶はいない』
アインシュタインの言葉よ。

ここがいいの。ここだけが。
他の場所は、必要ないわ。


……だから、ね。どうせ終わるなら、
最後は笑って解散したいなって……そう思ってる。

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第3話「デュビアス・ムーブ」

ーー学園内広場

●ひなた
いたーっ!
さっき『銀河歌劇団』のレッスンを受けてた子!

●妹っぽいアイドル(くるみ)
うひゃっ! なな、なんです!?
くるみを食べてもおいしくないですー!!


●和歌
ひなた、落ちついて。
相手は下級生なんだから、もう少し優しく声をかけてあげないと。

●萌
あの、たとえ同級生や上級生でも、もう少しマイルドな対応を
心掛けた方がよろしいかと……。

『銀河歌劇団』の、乙葉くるみさんですね?

●くるみ
えっ? えっ? どこかで会ったことあるですか?
ごめんなさい! くるみ全然、覚えがないです……。

●晴海
えっと、違うの。くるみちゃん。
彼女たちは私のお友達なの。

●くるみ
晴海さん!?
どうしたですか? くるみになにかご用です?

●晴海
えっとね、『銀河歌劇団』、解散するでしょう?
そのことについて、くるみちゃんは……。

●くるみ
っ!! 聞きたくないです!

●晴海
くるみちゃん?

●くるみ
くるみは、そのお話のたびに『銀河歌劇団』が
暗くなるのイヤーです! だからそのお話は聞きたくないですー!


だから最近は、レッスンが終わったらすぐに出てくです……。
くるみはおバカだから、むずかしいことはわかんないですけど。

でもでも! もう会えない話なんて、
聞いても悲しいだけなのはわかるです!

元気だけが取り柄の悠くんすら暗くて、
くるみはどーすればいいかわかんないです!

●晴海
そう、だったんだ。

●くるみ
く、くるみは、みんなが笑ってるのが一番好きです!
解散はやーです!


だから、そんな悲しそうな晴海さんとは、お話できないです!

●晴海
ごめんね。いっぱい心配かけちゃってたんだね。

●くるみ
うう……。

●晴海
もっと、くるみちゃんの気持ちを聞かせてくれる?
私は私なりに、……解散をなんとかするために頑張ってみるから。

●くるみ
ホントなのです!?
えへへ、晴海さんに任せておけば安心なのです~。


……はっ! それじゃ、くるみダメな子です!
なにかお手伝いしないと! なにかないですか!?

●晴海
そ、そんなに気負わなくても……。

●和歌
えっと、晴海。
解散がかかってるんだし、ここは気負うべきところじゃない?

●晴海
それは……そうだね。
でも、くるみちゃんにプレッシャーをかけるのは、違うというか。

それじゃあ、えっと……寧々ちゃんが居る場所、どこかわかるかな?

●くるみ
はいです! 知ってるですよ! なんなら、全力でここまで
連れてくるです! 引き摺ってでもってやつです!

●晴海
えっとね、くるみちゃん。無理はしないようにね?

●くるみ
わかったのです!
これは無理じゃなくて無茶だー! ってやつなのです!

●晴海
そ、そうじゃなくてね?

●プロデューサー
場所を教えて

●くるみ
そうなのですか?
寧々さんなら、たぶん図書室にいると思うですよ。

前に見かけたときは、そこで読書中でした! すごい集中力で、
くるみが声をかけても気付かなかったくらいです!

●ひなた
それじゃ、次はその寧々ちゃんに話を聞かないとね!
行こう、晴海ちゃん!

●晴海
うん!
また後でね、くるみちゃん!

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第4話「小さな凱歌」

ーー図書室

●引っ込み思案なアイドル(寧々)
…………。

●和歌
すごい集中力ね。鬼気迫るというか、
話しかけるのが、申し訳なくなるというか……。

●ひなた
でも、お話しないと始まんないよ!
ねえ、ちょっといいかな? あなたが寧々ちゃん?

●寧々
……ヒィっ!? え、あ、あの……。


●ひなた
あたしは高等部1年の櫻花ひなた。
ねえ、なんの本を読んでるの?

●寧々
な、なんでもありません……。

●ひなた
あ、ごめんね。あたし普段本とか読まないから気になっちゃって。
それでね? ちょっとお話したいんだけど……。

●寧々
あの、ど、読書……中、ですのでっ。

●ひなた
どんな本を読んでいるの?

●寧々
ひ、秘密……ですっ!

●ひなた
むむむ、つけ入る隙がないなぁ……。

●和歌
……彼女、もしかしてすっごい人見知りなの?

●晴海
えっと、うん。
『銀河歌劇団』のメンバー以外とは、あまり。

●和歌
それは……ひなたが相手だと話が進まなさそうね。

●晴海
そ、そうだよね!
ひなたちゃん、私が話すから。

●ひなた
コミュニケーションならずかぁ……残念。
なにがいけなかったんだろうね、プロデューサー。

●プロデューサー
優しくいこう。

●萌
たしかに、内向的な性格の子だと、
ひなたさんのようなグイグイ行く感じは、苦手かもしれませんね。

●ひなた
え? でも萌ちゃんとは仲良く話せてるよね?

●萌
私を勝手に、内気な属性あつかいしないでもらえますか。
コミュニケーション能力には自信があります。

●プロデューサー
…………。

●萌
あの、なぜ黙るんですかプロデューサー。

●晴海
あのね、寧々ちゃん。
今、お話して大丈夫かな?

●寧々
晴海さん……?
は、はいっ、大丈夫……ですっ。

●晴海
まずは、ごめんなさい!

●寧々
え? えっ、なんで、晴海さんが……あやまるん、ですか?

●晴海
解散の話が決まった時、全然みんなのことに気付けなくて。
1人で悩んで、勝手に苦しんで……すごい勝手だった。


だから、ごめんなさい。
寧々ちゃんにもいっぱい、迷惑かけちゃったよね。

●寧々
め、迷惑だなんて……みんな、そんなこと思ってない、です。

●晴海
ありがとう、寧々ちゃん。

それでね、今更だけど、寧々ちゃんの気持ちを聞かせてほしいの。
『銀河歌劇団』の解散について、どう思っているのか。

●寧々
……私は……。

どうしたらいいか、正直、わからない……です。
で、でも……。

みんなには、目指してる夢とかあって。
だから……私は、その邪魔だけはしたくない、です……。


わ、私なんかを、受け入れてくれたみんなにっ。

いっぱい、良くして、くれて……
そんな、みんなの努力を、尊重したい、です。

●晴海
それは、解散に賛成ってことなのかな?

●寧々
ち、違うけど、そう、です……。
悲しい、けど、みんな……後悔しない道、進んでほしい、から。


●晴海
……そっか。
うん、話してくれてありがとう。

●寧々
晴海さんは? どうしたい……ですか?

●晴海
私も、わからないんだ。でも……。
みんなで、もう一度話し合おう?

●寧々
あ……はい! 私も……それがいいと、思います。

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第5話「霧かかるエチュード」

ーー学食

●萌
プロデューサーがお節介なのはいつものことなので、
構わないのですが……。

無理に首を突っ込んで、
お互いの首が回らなくなるような事態だけは避けてくださいね。

●ひなた
も、萌ちゃんクールすぎない!?

●萌
すぐに熱くなる2人と一緒なので、しかたなくです。

●ひなた
結局は晴海ちゃんたち次第、なのかなぁ。

●麻里紗
あら、私たちのユニットの話?

●ひなた
あ、麻里紗さん!

●麻里紗
ごめんなさい、驚かせちゃったかな?

●ひなた
全然へーきだよ。
麻里紗さんは、いま……。

●佳奈恵
麻里紗ー! ご飯食べに行こうって誘ったのそっちなのに、
なに油売ってんのよー。

●和歌
あれ? 佳奈恵さん……?

●佳奈恵
お昼時間とか短いんだからさぁ~。
もーちょい、急いでもいいんじゃない?

●麻里紗
『君、時というものは、それぞれの人間によって、
それぞれの速さで走るものなのだよ』


●佳奈恵
何? また名言?

●麻里紗
シェイクスピアよ。

●佳奈恵
まあ、なんでもいいんだけど。

●佳奈恵
って、あれ? ひなたじゃん。セリアがまた遊ぼーって
言ってたから、今度付き合ってやってくんない?

●ひなた
佳奈恵ちゃん!
2人って、もしかして仲いい?

●麻里紗
仲が良いというか、腐れ縁ね。
同級生だし、なんだかんだ顔を合せる機会が多いから。


●佳奈恵
そうそう! 麻里紗にはちょーお世話になってるから!
特に今日の数学の宿題とかね! ね!

●麻里紗
……教えはするけど、写したりしたらダメよ?

●佳奈恵
ちぇ、ケチ~。
でも意外。ひなたと麻里紗って、知り合いだったんだ。

●麻里紗
うちのセンターのクラスメイトなの。

●佳奈恵
ああ、晴海の! あの子、お嫁さんの素質あると思う。

●ひなた
あ、それはわかる! いつも手作りのお弁当持参なんだけど、
それがすっごく美味しくて~。

●麻里紗
ふふっ、面白い子ね。ひなたちゃんは。

……晴海のこと、よければ支えてあげてね。
あの子はなんでも1人で背負いこもうとするから。

●佳奈恵
そこを調節してあげるのが、年長者の務めっしょ?

●麻里紗
先輩っていう立場が邪魔をすることもあるのよ……。
とくにあの子、自分を追い詰めちゃうタイプだから。

支えるといっても、話を聞くとか、声をかけるとか、
それくらいでいいの。

そういう些細なことで、気分が晴れることもあるから。

●ひなた
大丈夫だよ! 任せて!
あたしたち、友達だから!

●麻里紗
うん、よろしくね。
それじゃあ佳奈恵、行きましょうか。

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第6話「悩めるコンポジション」

ーーレッスン場

●ひなた
様子を見に来ちゃった!
悠ちゃんはみんなと本音で向き合えた?

●悠
はい! みんな、ユニットのこと大事に思ってるってわかって、
すごく嬉しかったです!

最近、解散のこと意識してヘンにギクシャクしてたんで……。
その辺を解消できたの、ひなた先輩たちのおかげですよ!


●ひなた
えへへ、そうかなー?

●萌
ところで、他のお三方は?

●晴海
くるみちゃんと寧々ちゃんの移籍先に、ご挨拶に。
麻里紗さんは2人だけだと心配だって、ついて行きました。

●萌
なんだか、仲のいい姉妹みたいですね。

●悠
あー、麻里紗先輩はそういうとこあるんですよ。
妹扱いというか、ネコ可愛がりというか……。


●晴海
ふふっ、悠ちゃんもいっぱい構ってもらってたよね?

●悠
自分的にはこう、パン買ってこーい的な感じのほうが
しっくりくるんですけどね。

麻里紗先輩は甘々すぎて、正直ちょっと気恥ずかしいです。

●ひなた
いいなー。
あたしも、もっと可愛がられたいなー!

●萌
ひなたさんには、十分みんな甘いと思いますよ、ええ。

●ひなた
そ、そうかなー?

……解散の件、さ。
やっぱり、どうにもならないのかな?

●晴海
それは……。

●ひなた
だって、『銀河歌劇団』のみんな、こんなに仲が良いんだよ?
お互いのために、一生懸命考えられて……。

そんなみんなが、離れ離れになるなんて、悲しいよっ。

●晴海
そう、だよね。私も……。

●悠
……そのこと、麻里紗先輩とも話しました。

●ひなた
そうなの?
そ、それで、解決法とかは……!

●晴海
やっぱり、チーフの決定をくつがえすのは難しいだろうって。

『銀河歌劇団』というユニットを存続させるには、
もっと思いきった手段じゃないと……。

●ひなた
例えば!?

●悠
先輩は、ユニットごとの移籍とかなら可能性があるって、言ってました。


●ひなた
あ……! そっか、それなら!

●萌
なるほど、たしかにその形でなら
今のメンバーのまま活動を続けられますね。

……1つ、大きな問題はありますが。

●ひなた
問題? ユニットがそのままなら、問題なんてないんじゃない?

●萌
そのユニットを、どこに移籍させるのかという話です。

移籍というからには、当然学プロ単位での話になります。
ですが、基本的にどこも自前のユニットを抱えているんですよ?

よっぽどの評価でもない限り、
受け入れてくれる学プロはないと思います。

●晴海
『銀河歌劇団』のアイドルランクは、平均Dランク。
最高でも、麻里紗さんのCランクですから。

なにか、大きな実績がないとユニットごとの移籍なんてとても……。

●ひなた
むぅ……で、でも! 方法はあるって、わかったじゃない!
あとは、メンバーの頑張り次第だよ!

●悠
そ、そうですよね!
自分、頑張ります! 頑張りますから、晴海先輩!

●晴海
うん、そう……だね。

●???(律)
…………。

●萌
……プロデューサー?
どうかしたんですか?

●プロデューサー
誰かがいたような……。

●萌
誰もいませんけど。

●ひなた
とにかく、あたしたちも出来る限り協力するね!
ね、プロデューサー!

●悠
ホントですか!?

●ひなた
もちろん!

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第7話「続・銀河的対策会議」

ーーレッスン場

●ナレーション
『銀河歌劇団』が解散しなくても済むように、
一緒に考える約束をしたひなたたち。

後日、さっそく悠が、
その相談をしにやってきた。

●悠
解散を乗り越えるためにどうすればいいか、
一緒に考えてほしいんです!

●プロデューサー
他のメンバーは?

●悠
そ、それは……その。

●寧々
頑張るって言って、すぐ晴海さんに頼るのカッコ悪い……
って、悠くんが。

●悠
そうです! タンカ切った手前、
『でも何も考えてませんでした!』は格好がつかなさ過ぎです!


●琴音
うーん、でも『ユニットごとの移籍でも欲しい』って
他の学プロに思わせるのは、すごく大変だと思うな。

引き抜きだから、学プロ間でもギクシャクしちゃうと思うし……。

それこそ、ヴァルプロに在籍できるくらいの実力者か、
もしくは誰もが気になるような話題性が必要じゃないかな。

●悠
つまり、猛特訓でスーパーアイドルになればいいんですね!

●寧々
ちょっと過激な、スキャンダル……?


●ひなた
ちょ! それ極論じゃないかな……!?

●悠
極み……! いい言葉ですねぇ!

プロデュースする側としてはどうですか?
どっちがいけそうですか?

ーー選択肢1
●プロデューサー
スーパーアイドル

●悠
さすが、ひなた先輩のところのプロデューサーさんです!
特訓こそ最高の解決法!

●琴音
……でも、それ。解散までに間に合うのかな?

●悠
……あ。

いやその、さすがにそれは無理……ですね。

ーー選択肢2
●プロデューサー
スキャンダル

●寧々
え? あ……その、思いついて、口にしただけなので……。

●悠
でも、可能性があるなら試したいです!
どうすればいいですかね?

●寧々
よく聞く、話だと……プロデューサーとアイドルの、ロマンス?


●悠
それ、寧々先輩がいつも読んでる小説じゃないっすか!

●寧々
あ、う……。

●悠
うぅ……ダメです。思いつかないです。

●ひなた
あきらめないで、一緒にいろいろ試してみよう?
あたしたちも、協力するから。ね?

●悠
そうですね。
解散までまだ猶予はあるし……。

今度は、ヘンに格好つけずに
『銀河歌劇団』のみんなと一緒に考えてみます。


ーーさらに後日

ーー廊下

●ひなた
……ねえ、プロデューサー。誰も見てない?

●プロデューサー
大丈夫。

●ひなた
よぉし、抜き足差し足……。

●和歌
これからレッスンだっていうのに、どこに行くつもり?

●ひなた
わっ、和歌!? これは、その……。
は、晴海ちゃんたちはどうしてるかなって……。

●和歌
はぁ……そんなことだとは思っていたけど。

ほら、ひなた。晴海のことが気になるのはわかるけど、
自分たちのレッスンもしっかりやらないと!

●ひなた
うぅ、わかってはいるんだけどぉ……。

●和歌
だったら、まずは自分のやるべきことをする!
じゃないと逆に、晴海たちに心配をかけることになるでしょう?


●ひなた
は、はぁい……。

●和歌
プロデューサーさんも、ひなたと一緒にいたなら止めてください。
というか! 萌さんが探してましたよ?

●プロデューサー
……ごめんなさい。

●ひなた
……ん? あれ?

晴海ちゃんと……誰だろう?

●和歌
ほら、よそ見してないでこっちに来る!
私たちもライブが近いんだから、遊んでる時間はないの!

●ひなた
あ、はーい……。

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第8話「堕ちたヒナ鳥」

ーー幼稚園の前

●???(麻里紗)
うぅ、ひっく……ひっく……。

●ナレーション
少女のすすり泣く声が、聞こえる。

今日、潜った想世<アンダー>はどこか雰囲気が違っていた。
どこか優しく、穏やかで……けれど何もない。

ただ、目の前には『私立銀河幼稚園』と書かれた看板が
立っており、さらには小さな小屋のようなものが立っていた。

●麻里紗の瘴念人
どうして……どうして?

●プロデューサー
どうしたの?

●麻里紗の瘴念人
……どうもしないわ。
だって、私はもう必要ないから……。


●神蔵
来たか、相棒。
まったく、とんだところに迷い込んじまった。

このガールはもうずっと、こうして泣きっぱなしだ。
まったく、現世<エイドス>でなにがあったんだか。

●麻里紗の瘴念人
だって、みんな立派になって……
自分でちゃんと前を見てて……。

これじゃあもう、誰も私に甘えてくれない……!


わかってるの。それがいいことだって。
でも、私は……寂しいの。

私はみんなに……あの子達に、
ずっと頼られて、甘えられていたかった……。


●神蔵
そりゃ無理だろ。
どんなヒナ鳥も、いつかは巣を離れるもんだ。

●麻里紗の瘴念人
わかってるの! そう、別れはきっとやって来る。
今は取り戻せたとしても、いつか必ず……!

●麻里紗の瘴念人
弱さから一緒にいられなくなることもあるでしょう。
強くなって一緒にいる必要がなくなることだって。

だから……でも! だって!

私は、ずっとみんなを守ってあげたかった!
成長なんてせず、ずっと私に甘えていて欲しかっただけなの!


●神蔵
なるほど。分かっただろ、相棒。
ここは一度出直せ。

いつも通り、まずは役者を揃えてからだ。
分かるだろ?

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第9話「親の心、子の心」

ーー私立銀河幼稚園

●麻里紗
ええと……なんだかごめんなさいね、みんな。
私のせいで、こんなこと……。

●寧々
麻里紗さんは悪くないです……!
悪いのは、いつまでも麻里紗さん離れできない、私たちです……!

●麻里紗
でも、なんだか子離れできないダメな親って感じよね。
そういう意味では、私のほうがずっと子供なんじゃ……。


●晴海
大丈夫ですよ、麻里紗さん。
今日は私たち、一生懸命、役になりきりますから!

あそこにいる麻里紗さんの……瘴念人<ミアノイジー>?
……に、思いっきり甘えればいいんですよね!?

●くるみ
でもでも、それっていつも通りですよね!?

●悠
任せてください! そういう何も考えないの、得意です!

●くるみ
そうですー! 銀河幼稚園の名前は伊達じゃないですから!


●神蔵
それ、自慢することなのか?
大丈夫か、こいつら?

●プロデューサー
たぶん……。

●寧々
……わ、私も頑張ります……!
死してなお、ひとの体温に機械的に反応するゾンビのように……。


●神蔵
そういうのは瘴念<ノイジー>で間に合ってるんだけどな……。

●麻里紗の瘴念人
さあ、みんな~!
お絵描きの時間よ!

●くるみ&悠
は~い!

●悠
何描いてもいいんですよね?
だったら自分は、大好きな麻里紗先生を描きます!


●くるみ
あ、悠くん! オレンジ貸して~!
くるみも使いたいです~!

●悠
ダメだよー。自分が先なんだから!
麻里紗先生を書くには、紫とオレンジがいるの!

●くるみ
お願いです~! ちょっとだけでいいから~!

●麻里紗の瘴念人
コラ、ケンカはダメよ2人とも。
悠ちゃんも、一度に2つの色は使わないでしょ?

片方だけ、くるみちゃんに貸してあげてくれないかな?

●晴海
悠ちゃん……くるみちゃん……あんなにすぐ適応しちゃって。
なんて演技力なの……!?

2人とも、いつの間にか立派になったんだ……。
みんなが離れていくのが寂しい気持ち、分かる気がするな……。


●寧々
あの、あれは多分素ではないかと……。
というか、私達もこのノリで……?

●麻里紗の瘴念人
ふふっ、みんないい子ね……。
大丈夫、私が守ってあげるわ……。

●神蔵
六川麻里紗に甘えてくれとは言ったが、
別に園児になりきれとは言ってないんだけどな……。

これで本当に、上手くいくのか?
その、『卒園』作戦とやらは。

この光景、たしかに甘ったるくて胸やけがする。
こんな自分の姿を見た日には、悶絶必至な気がするが。

●麻里紗
いいな、アレ……。ああ、恥ずかしがり屋の寧々ちゃんが、
顔真っ赤にしながら、一生懸命甘えてる……。


●麻里紗
素敵……。記憶がなくなってしまっても、
私の脳裏に永遠に焼きついてるわ。

●神蔵
当の本人がコレだぞ。

●プロデューサー
大丈夫。

●神蔵
本当かねぇ……。

●麻里紗&麻里紗の瘴念人
はぁ……尊い……。


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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第10話「鶏が先か卵が先か」

ーー私立銀河幼稚園

●悠
ほら、晴海先輩や寧々先輩も!
これも麻里紗先輩のためですよッ!

●晴海
うぅ……ま、麻里紗せんせ~い
ご本を読んでくださ~いっ。


●寧々
わた、私はっ、えっと……私もそれで……。

●麻里紗の瘴念人
はいはい、待っててね。

●くるみ
ダメですよ2人とも!
もっとこう、童心にかえる感じのアレです!

●寧々
じゃ、じゃあ……。

麻里紗先生……好き、です……。
いつもお世話してくれて、あり、あ……ありがとう……。

ええと……わ、私を抱っこ、してください……。
それから、ええと、ええと……!


●悠
それ、甘えてるっていうか、なんというか……。

●くるみ
不健全な匂いがするです~!

●寧々
っ~!!!!

●晴海
い、いいんだよ寧々ちゃん!
くるみちゃんも! 一生懸命甘えてるんだから!

●麻里紗の瘴念人
そうよ。私だって寧々ちゃんのこと、大好きだもの。

寧々ちゃんだけじゃないわ。
銀河歌劇団のみんなのこと、世界で一番、愛してるわよ。


●晴海
麻里紗さん……。

●麻里紗の瘴念人
ああ……みんなかわいい。
ずっとこのまま卒業しなければいいのに……。

ね? 私がずっと、ずっと守っていてあげるわ。
だから、永遠にここにいましょう? ……ね、みんな。

●晴海
そ、それは……。

●悠
…………。

●麻里紗の瘴念人
ん? どうしたの?
くるみちゃんも、いつもの元気なお返事は?

●くるみ
…………。

●麻里紗の瘴念人
……おかしいわね。
みんな、先生の言うことを素直に聞く、いい子だったはずなのに。

これじゃみんなのこと、先生は愛せないかも。
みんなは一生、私に守られていればそれでいいの。

●晴海
……麻里紗さん。

●麻里紗
……それじゃ、ダメなのよ。

●悠
あ、本物の麻里紗さん。

●麻里紗の瘴念人
どういうことかしら?
これが、あなたの望んだ世界なのよ?

●麻里紗
望んでいないわ。私が、執着しているだけ。
私のワガママで生まれた、悪い世界。


他のみんなの足を引っ張るだけの世界だわ。
飛び立とうとするヒナの羽を、削ぎ落とすようなものよ。

●麻里紗の瘴念人
けど、ヒナたちも望んでいるのよ。
だったら、それこそあなたのエゴではなくて。

●麻里紗
あの子たちはまだ、自分の翼で飛び回る
青空の素晴らしさを知らないのよ。


●麻里紗の瘴念人
そんなに、いいものではないわ。

●麻里紗
それを決めるのは私ではない。あの子たちよ。

●寧々
麻里紗さんと麻里紗さんが、ケンカしてる……。
どっちを応援したら、いい……?

●くるみ
そんなの、本物に決まってるです!

●悠
だけど、ニセモノにもとても可愛がってもらったよ?
どっちも、いい麻里紗さんだと思う。

●くるみ
そ、それは……。

●晴海
…………。

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第11話「巣立ちの時」

ーー私立銀河幼稚園

●晴海
ずっと麻里紗さんに守ってもらう……。
それじゃダメなんです、麻里紗さん。

●麻里紗
晴海?

●麻里紗の瘴念人
……どうして?
あなただって言ってたじゃない。

解散なんて、納得できないって。

●晴海
私だって、みんなとずっと一緒に……。
でも、コレは違うと思います。

●麻里紗の瘴念人
何が? 何が違うの?

●晴海
だってこれじゃ……
私達が、麻里紗さんに何にもお返しできないじゃないですか。


ただ頼って、甘えて……
辛いことも苦しいことも全部押しつけて。

それは、とても『寂しい』です……。

●麻里紗の瘴念人
…………。

●麻里紗
……そうよね。
それは独りよがりだわ。

もうみんな、しっかり自分たちで進む未来を決められるのだもの。

もちろん、分かってはいるわ。
……分かって、いるのよ。

いまの私の気持ちは、ただのワガママ。
本当に引き止める気なんて、微塵もない。

だけど……。

心と身体は、ちぐはぐのバラバラよ。
みんなとずっと一緒にいたい気持ちは、止められないわ。


●麻里紗の瘴念人
飛び立った青空の先で、羽を休めることも許されず、
そのまま墜落してしまったとしても?

●麻里紗
……そうね。悲しいことだけど、仕方ないわ。

それでも、私に飛び立つことを止める権利はないのよ。

だって、彼女たちはアイドルだから。
進むべき空は、彼女たちが決めるべきだわ。


●麻里紗の瘴念人
…………。

『僕の前に道はない。』

●寧々
あ……っ!

●晴海
その、言葉は……。

●くるみ
ど、どうしたんです?

●寧々
『僕の後に道は出来る。』

●悠
寧々先輩……?

数日前ーー

●寧々
あの、麻里紗さん、私、どうしたら……。

●麻里紗
寧々はもう、次に行く学プロは決まっているんでしょ?
だったら、どうしたらいいか、という質問は正しくないわね。

新しい一歩を踏み出すことは、怖くてつらいものよ。
でも、これだけは覚えておいて

『僕の前に道はない。僕の後に道は出来る。』

寧々はこれまでも、自分で考え、選んできた。
自分で道を切り拓いてきたのよ。


だから、これからもそうしていくべきだわ。

自分で言ったことなのに……。
そうよね。誰しも、自分の道は自分で決めなくちゃ。

●麻里紗の瘴念人
そう。もう、何も言うべきことはないわね。

●神蔵
来たか……!
相棒! 瘴念人<ミアノイジー>が具現化するぞ……!

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想世(アンダー)サイド:第11章「銀河に見る夢」第12話「人生の道程」

ーー銀河幼稚園

●ナレーション
『私立銀河幼稚園』と書かれた看板の前で、
少女が1人俯いていた。

けれどそこには、はじめて見た時の悲壮さはない。
ただ、想いに浸るように看板を撫で、そして――。

●麻里紗
ええと、ありがとうございました。
色々とご迷惑をおかけして……。

●プロデューサー
気にしないで。

●神蔵
まあ、これが俺たちの仕事だ。
どうせ向こうに戻れば忘れる。気にするだけ無駄だぞ。

●麻里紗
それでも……お礼を言わせてください。
なんだか、おかげで心のもやもやが晴れた気がして。


●神蔵
……ま、どう思うのもガールの自由だ。
にしても……。

『僕の前に道はない。僕の後に道は出来る』だったか?

●麻里紗
高村光太郎の言葉です。ええと、わかりますか?
有名な詩人で――。

●神蔵
ああ、そういう薀蓄はいい。間に合ってる。
ただな?

あの言葉は、あの場にいたガールズの背中を押す言葉だった。
心の底からのエールだったような気がする。


おかしな話だ。あの瘴念人<ミアノイジー>はガールズの成長を
拒んでいた。いつまでもこの繰り返しが続けばいいとな。

あんなことは、今までなかった。
アレは一体……。

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第1話「出会い」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第2話「明かされた正体」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第3話「氷解する心」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第4話「不穏な香り」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第5話「天才の過去」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第6話「落ち延びた真相」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第7話「才能の奔流」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第8話「いるべき場所」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第9話「過去に生きる」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第10話「肯定すべき選択」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第11話「挑み続ける誓い」
想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第12話「未来への道しるべ」

想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第1話「出会い」

ーープロダクション室

●ひなた
プロデューサー。
ごめんね、急に呼び出して。

朝起きた時に観たテレビCMのダンスで、
いい感じの振付をやってたの。

忘れないうちにマスターして、
萌さんやみんなをびっくりさせたくて。

ーー廊下

というわけで、今日はダンスの秘密特訓頑張るぞーっ!
……って、あれ?

ダンス練習室から音が聞こえる……?
この時間は誰も使ってないはずなのに、誰かいるのかな?

ーーレッスン場

●落ち着いたアイドル(麗華)
…………。

●ひなた
先客かぁ。
でも、あの人のダンスとっても綺麗……。


ちょっとだけ見て行こうよ、プロデューサー。
いいでしょ?

……すごいなぁ。腕と脚に羽が生えてるみたいに活き活きして、
光がこぼれる感じ……!


●落ち着いたアイドル(麗華)
ふぅ……。
あなたたち、そこで何をしてるの?

●ひなた
……へっ?
あ、邪魔してごめんね! あたし、櫻花ひなた!

●落ち着いたアイドル(麗華)
……名前を聞いてるんじゃないんだけど。

●ひなた
あ、1年生だよ!

●落ち着いたアイドル(麗華)
……学年を聞いてるわけでもないのだけど。
一体、なんの用件なのかを聞いているのよ。

●ひなた
用件……? ええと、じゃあ……。

あなた、名前は? 学年は?
同級生? ダンスレッスンしてるなら、見せてもらってもいい?


●落ち着いたアイドル(麗華)
ちょっ、…ちょっと待って!
そんなふうに、急に言われても……。

●プロデューサー
落ち着いて。

●ひなた
えへへ、嬉しくてついつい……。

●落ち着いたアイドル(麗華)
嬉しい?

●ひなた
うん! あなたのダンス、とっても上手でカッコよくて……
すっごく綺麗で、見とれちゃった。

●落ち着いたアイドル(麗華)
……そう。
あなた、わたしのこと知らないのね。

●ひなた
ごめんね、学園の事情にはあんまり詳しくなくて。

●落ち着いたアイドル(麗華)
謝らなくていいわ。

黒瀬麗華。3年よ。

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第2話「明かされた正体」

ーーレッスン場

●ナレーション
黒瀬麗華という先輩と知り合い、ひなたは結局、
そのままみっちり2時間、レッスンをつけてもらった。

ーー食堂

●ひなた
いっぱい踊ったらお腹すいたなぁ。
お夕飯前だけど、ちょっとだけお菓子食べちゃおうかな……あれ?

●和歌
……ひなたっ!

●愛美
ちょっと、どこ行ってたのよ。捜したじゃないの!

●ひなた
捜してたって……
あれ? なんでみんなここに?

●愛美
なんでって、アンタねぇ……。

●千尋
まぁまぁ、みんな落ち着いて。
ひなたちゃんも、お菓子食べよう。おいしいよ~。

●和歌
琴音から、お菓子買ってきたからみんなで食べようって
連絡してくれたんだけど……。

ひなたもプロデューサーも、連絡つかなくて……!

●琴音
みんなで集まってこれからどうしようかって話してたんです。
でも、見つかってよかったです。

●ひなた
ごめんね、練習に熱中してて……。

●和歌
ううん、いいの。
ひなたが無事ならそれで十分。


●愛美
やっぱりプロデューサーが一緒だったのね。
アンタにも何度も連絡入れたんだけど?

●プロデューサー
ごめん。

●愛美
しっかりしなさいよね。
で? 2人でどこで何してたのよ?

●ひなた
実はね、今日たまたますっごくダンスが上手な先輩と
知り合いになったんだ!


それで特訓というか、レッスンをしてもらってたの。

●和歌
ダンスのレッスン……?

●ひなた
うん、紹介するね!
麗華さーん! こっちこっち!

●麗華
わたしが入ってもいいの?

●ひなた
もちろん!
みんな、紹介するね。黒瀬麗華さんだよ。

三年生で、とってもダンスが綺麗で……。
あれ? みんなどうしたの?

●愛美
く、くくくく……!?


●琴音
黒瀬麗華って………!

●千尋
あの、黒瀬麗華……!?

●ひなた
あのって、どの?

●和歌
ひ、ひなた……!
あなた、知らないの!?

●ひなた
なにが?

●愛美
バカ! ひなたのバカ!!

●ひなた
なんでっ!?

●和歌
いい、ひなた。
落ち着いて聞いてね……。

その人は、元ヴァルプロのNo.5よ!

●愛美
しかも、Sランク!
今の私たちにとっては天上人なのよ!?

●ひなた
へー、そうなんだ。
ヴァルプロの……。

……ヴァルプロ?

Sランク……。

●麗華
……どうも。

●ひなた
…………。

えっ、えええええええーっ!?

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第3話「氷解する心」

ーー廊下

●ひなた
あっ! 麗華さんだ!
麗華さーん!!

●麗華
櫻花さん?

●愛美
ちょっとひなた!
アンタ、ヴァルプロの元No.5にそんな馴れ馴れしく……!

●麗華
いいのよ、気にしなくて。
ヴァルプロと言っても辞めてしまったもの。


●愛美
い、いや……
そういう意味じゃなくて……。

●麗華
櫻花さんたちも、これから練習?

●ひなた
うんっ!
よかったら、一緒にどう?

●麗華
わたしはかまわないけど……。

●ひなた
やったぁ!
じゃあ行こう!!

……そうだ。麗華さん、もしよかったら、
あたしのことは『ひなた』って呼んでくれない?

●麗華
えっ?

●ひなた
あたし、もっと麗華さんと仲良くなりたいの。
だから、お願い!

●和歌
ひなた……。

●麗華
……そう。わかったわ。
ひなた、でいい?

●ひなた
もちろん!
あたし、後輩だもんね!

●琴音
ふわぁ……ひなたちゃん凄いですね……。
麗華さんとあんなに仲良くなれるなんて。

●和歌
それがひなたの長所ですから。

●千尋
そうだね。ひなたちゃんは誰とでも仲良くなれる天才だから。

●眼鏡のアイドル(更菜)
よいしょっ、よいしょっ……。

●愛美
天才って、図々しいだけじゃない。
だいたいひなたは……うわぁっ!?

●眼鏡のアイドル(更菜)
きゃあっ!?

●愛美
いっ、たーい!

●眼鏡のアイドル(更菜)
ご、ごめんなさい。
書類で前が見えなくて、その、ごめんなさい……!

●愛美
……ううん、こちらこそごめんなさぁい♪
ふみゅ~。エミ、よそ見しちゃって……あっ、書類集めますね☆


●ひなた
あたしも手伝う!
怪我してない? 大丈夫?

●眼鏡のアイドル(更菜)
私は、大丈夫ですから。
……えっ?

●麗華
更菜……。

●更菜
……麗華。

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第4話「不穏な香り」

ーー廊下

●麗華
更菜……また、雑用押し付けられたの?

●更菜
………押し付けられてなんてないよ。
私が自分でやるって言っただけ。

●麗華
ほんとに……?

●更菜
うん。
レッスンも、ちゃんと受けてるよ。

●麗華
……そう。それならいいんだけど。
拾うの、手伝うわ。

●更菜
あ、ありがとう……。

●千尋
知り合い、なのかな?

●麗華
希たちと、最近話した?

●更菜
……ううん。あれからずっと、連絡をとっていないから。
麗華は?

●麗華
話しかける資格なんて、わたしにないわ。
でも、更菜は違うから……。


更菜だけでもユニットに入れてもらえないか、
頼んでみましょうか?

●更菜
ううん。麗華に資格がないなら、私にだって……
そんな資格ない。


●麗華
そう……余計なこと、言ったわね。

●ひなた
あ、あのっ。
これ、落ちた書類なんだけど……。

●更菜
……ありがとうございます。
それでは、失礼します。

●麗華
…………。

●ひなた
麗華さん……?

●麗華
あ、ごめんなさい。
そろそろ、レッスン始めましょう。

●ひなた
う、うん……。

●プロデューサー
…………。

●千尋
何か事情がありそうよねぇ、麗華ちゃん。
思ったよりも根が深い、かも?

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第5話「天才の過去」

ーー学園内広場

●麗華
……ダメね。
どうしても賑やかな彼女たちを見ていると……。

あのころのこと……思い出してしまうわ。
そんな記憶に浸る資格さえ、私にはないはずなのに……。


●ひなた
麗華さんっ!

●麗華
……あら、ひなた。
どうしたの? 息を切らせて。

●ひなた
あはは、ちょっと麗華さんを探してて。
有名人だからかな、すぐ見つけられたけど。

●麗華
今日はお友達は来ていないのね。
賑やかで、おもしろい人たちだったけど。

●ひなた
……う。

あの、やっぱり、迷惑だったかな?

●麗華
……?
迷惑って?

●ひなた
その……あたしに教えてくれてるだけでもありがたいのに、
学プロでいろいろ教えてもらっちゃって。

●麗華
ああ、そんなこと。
ぜんぜん気にしてないわよ。

人に教えるのも、自分へのレッスンになるしね。

言葉にして誰かに伝えて、
初めて血肉になる経験、そういうものもあるの。


●ひなた
でも……い、いろいろ押しかけて騒がせちゃったかもだし。

●麗華
私、ひなたの学プロの子は好きよ。

●ひなた
え。

●麗華
みんないい人そうだったじゃない?


●ひなた
……やっぱり、麗華さんはスゴイなあ。

●麗華
い、いきなりなに?

●ひなた
ね、麗華さん。
よかったらなんだけど……ずうずうしいかもしれないけど。

●麗華
ああ、いいわよ。
レッスンのコーチをやればいいのでしょう?

●ひなた
本当!?

●麗華
ええ、どうせやることもないもの。

倍に増えたって構わないわ。
もちろん……やる気のある人が来てほしいけれどね。

●ひなた
うん! ありがとー!
あ、早速みんなに伝えてくるね!

きっとみんな喜ぶから!
ありがとー! 麗華さんっ!

●麗華
はいはい、それじゃ。

ーー廊下

●ひなた
……ふーんふんふん、やっぱり麗華さんはいい人だなぁ。

あ……でも……。

麗華さんが、なんで寂しそうにしてたのか……。
聞くの、忘れちゃった……。

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第6話「落ち延びた真相」

ーーライブ会場

●律
…………。

●アリス
…………。

●律
……最悪だわ。もしかして、また?

●プロデューサー
ごめん。

●律
二度とこっちには来たくなかったけど……。

●アリス
こ、今度はワタクシとリツさん、2人だけですの……。

●律
不満かしら?

●アリス
め、滅相もございませんわ!
他のみなさんの姿が見えないなと思っただけですの!

それで、今日は一体何故、呼び出されましたの?

●律
心当たり、ある?

●プロデューサー
麗華のこと。

●アリス
黒瀬麗華、ですの?
貴方、彼女に何か関わりがあるんですの?

●プロデューサー
(これまでのことを説明する)

●アリス
櫻花ひなたたちが、黒瀬麗華のレッスンを受けてる!?

●律
あのひと、どういう風の吹き回し?

●プロデューサー
おかしい?

●アリス
おかしいというか……そういうことは、
もう二度としないみたいなことを、言っていましたから。

……『ヴァルキュリア』を辞めた黒瀬麗華に
聞いたことがあるんですの。

自分はヴァルプロに入るために、元いたユニット『GE:NESiS』を
メンバーに背中を押されるかたちで辞めた。

なのに結局、ヴァルプロも辞めた。
だから、自分は『GE:NESiS』には戻れない。


それに、他のユニットに入ったりする資格もない。
だから、自分はずっと1人なのだと。

●律
それは、たしかにおかしな話ね。
なぜそんな彼女が、なぜプロデューサーのユニットと?

●アリス
だから変なんですの。
心変わりでもしたのかしら?

●律
彼女の仲のいいあなたでも知らないとなると、
本当に謎ね。

●アリス
ワタクシは別に仲良しではありませんわ!
倒すべきライバル、いえ、敵ですわ!


●プロデューサー
どうして?

●アリス
黒瀬麗華が辞めたことで、ワタクシがNo.5になったのです!

ワタクシはそれが許せませんの……!
実力で勝ったのならともかく、ただの繰り上がりだなんて……!

●律
逆恨みよね。

●アリス
違いますわ!

ワタクシは、正式に実力で黒瀬麗華に勝ってみせます。
いまに、けちょんけちょんにしてあげるんですから!

●律
けちょんけちょんって、久しぶりに聞いたわね。

●麗華の瘴念人
……呼んだかしら?

●アリス
っ! く、くくくくくくくく黒瀬麗華!?

ここで会ったが100年目!
今日という今日は、完膚なきまでに叩き潰してあげますわ!


●プロデューサー
瘴念人<ミアノイジー>だよ。

●アリス
みあ? ……ああ、悪い分身ですのね。

●律
すごくざっくりした解釈ね。
間違ってはいないと思うけど。

●アリス
ニセモノが出るってことは、悩みがある、ということですわよね?
このタイミングだと、櫻花ひなた?

●麗華の瘴念人
……櫻花ひなた?

●アリス
は? いま貴女、櫻花のユニットと
一緒にいるのではないのですの?

●麗華の瘴念人
いまはそんな話をしている場合ではないわ。

2人とも、わたしと勝負して。


●アリス
唐突ですわね……。

●麗華の瘴念人
手加減はいらないわ。もちろん、こっちも全力で行く。
いいわね?

●アリス
い、いいも何も……望むところですわ!
この日のために、ワタクシはレッスンを続けて来ましたの!

●律
よく分からないけど、元メンバーと勝負できるのはいい機会だわ。

それに、私は現No.3。
3年の先輩相手だけども、負けるわけにはいかないの。

●麗華の瘴念人
決まりね。勝負よ。

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第7話「才能の奔流」

ーーライブ会場

●アリス
そん、な……。動きについていけませんわ……。
やはりワタクシは、黒瀬麗華に及んでいないというのですの……?

で、でも! リツさんまで負けるなんて、どういうことですの!?
リツさんは現No.3ですわよ!

●律
序列がイコール実力じゃないわ。
もちろん、実力で劣っているつもりもないけど。

でも、いま負けたのは分かる。
気迫で負けたわ。


●アリス
気迫、ですの……?

●律
鬼気迫る何か。彼女、この勝負に特別な意味を込めている。

一緒にパフォーマンスしながらも感じたわ。
それはきっと、期待、という感情……。

●麗華の瘴念人<ミアノイジー>
律、いまのあなた達の実力で『ヴァルキュリア』だなんて
はっきり言って失望したわ。

このままではいつか『ヴァルキュリア』を
追い出されるわよ。

輝音と栞歩の足元にも及んでいない。
バックダンサーぐらいが関の山かしら。

●律
くっ……!

●アリス
リツさんでヴァルキュリア失格なら、
ワタクシは……。

●麗華の瘴念人
何を言ってるの。アリスはまだ
『ヴァルキュリア』じゃないでしょ。


●アリス
……は?

●麗華の瘴念人
だって、あなたは『ヴァルキュリア』に最も近いヴァルプロ。
改善点は多いけど、見込みはあるわ。

●アリス
は……はぁぁぁぁぁぁ!?

黒瀬麗華! いくらワタクシに勝ったからと言って、
そんな愚弄は許されませんわ!


●麗華の瘴念人
なんの話?

●律
もしかして……麗華さん、いまのあなたの序列は?

●麗華の瘴念人
序列?  『ヴァルキュリア』のNo.5だけど。
なんでそんなわかりきったことを?


●アリス
No.5!? ワタクシなど眼中にないと!?
言っていいことと悪いことがありますのよ!

●律
待ちなさい、アリス。

●アリス
なんですの!?

●律
忘れたの? 彼女はニセモノよ。
いまはまだ、彼女は『ヴァルキュリア』にいるつもりなんだわ。

●アリス
いるつもり……?

●律
つまり、彼女の心の問題は『ヴァルキュリア』にあるのよ。


●アリス
そう……ですか。黒瀬麗華、本人ではありませんものね……。
ワタクシ、つい熱くなってしまって……。

●律
だけど、負けたままだと癪なのは本当ね。
とりあえず、リベンジマッチといきましょうか。

●アリス
ええ、賛成ですわ!

…………はぁ。はぁ。
……ど、どうしてですの!? 何度やっても、黒瀬麗華に……。

●律
この私ですら、完全に負け越している……。
これが外部からの移籍で、いきなりレギュラーを勝ち取った実力?

●麗華の瘴念人
アリス。なんども言うけど、あなたはわたしを意識しすぎ。
意識するのはわたしじゃなくて、お客さんよ。


まさか、普段のステージからそんなじゃないでしょうね?
そんな失礼なことしていたら、許さないわ。

●アリス
…………。

●麗華の瘴念人
律はもう少し体幹を鍛えなさい。特に腰回りね。

根幹がぐらついているから、次の動作に移る時、
スムーズにいかないの。それが遅れにつながってる。

あなたはプロデューサーでもあるんでしょ?
ひとの上に立つアイドルが、そんなではダメよ。


●律
……分かって、るわよ。

●麗華の瘴念人
でも安心して。わたしたちはチーム。
最後まで責任をもって、面倒を見るわ。

ここからは、スペシャルレッスンよ。

●律
スペシャル?

●アリス
ひっ!? む、虫!?

●麗華の瘴念人
動きが遅れると、この子たちがあなたたちを襲うわ。
ゆめゆめ、気をつけることね。

●アリス
カノンさんでもそこまでしませんわー!

●律
本性を表したわね……!
いいわ、やってやろうじゃない!

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第8話「いるべき場所」

ーーライブ会場

●アリス
もう足が動きませんのー!
どうして夢のなかでまで、レッスンしてるんですのー!?

●麗華の瘴念人<ミアノイジー>
だらしがないわね。そんな役に立たない足なんて、
いっそ切り落としてしまいましょうか。


●律
こ、これ以上は……私もさすがに体力が……。

●麗華の瘴念人
さあ、レッスンの続き、行くわよ。

●アリス
勘弁してくださいましー!

●麗華
そこまでよ。

●アリス
っ! 黒瀬麗華!?

●律
やっと、ご本人登場ってわけね。

●麗華の瘴念人
何? わたしたちはトップアイドルになるの。
邪魔しないで。


●麗華
あれは、わたしなのよね。
わたしが心の底で望んでいることが、具現化したもの。

●プロデューサー
そうだね。

●麗華
たしかに、その通りみたい。
後悔だけで構成された、醜いわたしだわ。

●律
後悔? それがあなたの抱えている感情なの?

●麗華
そうね。やり残したこと、
やるべきだったことがたくさんあるから。

●麗華の瘴念人
部外者は遠慮してもらえるかしら。

●麗華
遠慮するのはあなたよ。
あなたのしていることは、なんの意味もないわ。

●麗華の瘴念人
なんですって?

●麗華
だって、あなたはもう『ヴァルキュリア』じゃない。
そして『GE:NESiS』でもないのだから……。


●麗華の瘴念人
……話にならないわね。わたしは『ヴァルキュリア』だし、
同時に『GE:NESiS』にも属しているわ。

●アリス
そんなの、規定違反ですわ!

●麗華の瘴念人
なんと言われようとも、事実よ。

わたしは、このユニットでトップアイドルになるの。
誰にも、邪魔なんかさせない!

●麗華
わたしは『GE:NESiS』を裏切って辞めたことも、
『ヴァルキュリア』を半端に辞めたことも後悔している。


だから、そこから動けないでいるの。

●アリス
だけど、聞きましたわ。貴方、櫻花ひなたのユニットに
レッスンをつけているのでしょう?

それは前に進もうとしているからではないんですの?

●麗華
そうよ。ひなたとなら、いい加減過去の自分と決別できる
かもしれない――そう思ってレッスンすることをOKしたわ。


●アリス
だったら……。

●麗華
でも、だからこそわたしに重くのしかかるの。
ひなたといるのが楽しいからこそ……。

自分にはそんな資格がないって。
過去に犯した罪を忘れたのかって。

そう思うと、『ヴァルキュリア』でももっとメンバーと、
積極的に高め合うべきだったって。

そんな思いが、強くなっていったわ……。

●アリス
……もっと、メンバーと高めあう。
貴方がそれをやっていれば『ヴァルキュリア』は……。


●律
…………。

●アリス
……いいえ。なんでもありませんわ。

●麗華
でも、わたしはわたしを乗り越えるわ。
ニセモノなんかに負けない。


勝負よ。

●麗華の瘴念人
わたし、売られた勝負はきっちり受ける主義なの。
手加減しないからそのつもりで。

●麗華
もちろんよ。そうでないと、意味がないわ。

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第9話「過去に生きる」

ーーライブ会場

●麗華の瘴念人<ミアノイジー>
はぁ……はぁ……。
やるわね、あなた……。

このわたしについてこられるなんて。
ただものじゃないわ。

●麗華
それは、どうも……。
だけど予定では、わたしが圧勝することになっていたのだけど。

●アリス
互角、ですわ……。

●律
当然といえば、当然かもしれないけどね。

●麗華の瘴念人
わたしも、負けられない……。必ず『ヴァルキュリア』と
『GE:NESiS』は、アイドルの頂点になるのだから!

どうして、その思いを否定するの?
あなたには、分かるはずよ。

こんなに素晴らしいユニットでに出会っておいて、
それがダメならまた新しい場所で、なんて、虫がよくないかしら?


●麗華
それは……。

●麗華の瘴念人
すでに失敗した、終わらせたというのなら、原因はあなたよ。
また新しいユニットに手を出して、終わらせる気なの?

過去に執着するのは当然。だって、わたしには過去しかないから。
……わたしに、誰かと未来を生きる資格はないのよ。

●麗華
…………。

●アリス
ちょ、ちょっと! 何を説得されかけてるんですの!?

●律
ニセモノは黒瀬麗華自身。それだけ、いろいろな思いが
心の中に渦巻いている、ということよ。

●麗華の瘴念人
……いまよ!

●麗華
えっ。

●瘴念<ノイジー>
――ジジジジジ!

●アリス
きゃあっ!? 急になんですの!?

●プロデューサー
させない!

●麗華
プロデューサー!?

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第10話「肯定すべき選択」

ーーライブ会場

●律
まさか、不意打ちをされるとは……。

●アリス
なんて卑怯な!
実力はあっても、アイドルの風上にもおけませんわ!


●麗華の瘴念人<ミアノイジー>
もう少しだったのに……。余計なことを。

●麗華
…………。

●プロデューサー
大丈夫?

●麗華
え、ええ。ありがとう。

●プロデューサー
ひなたといてほしい。

●麗華
え? わたしが、ひなたと?

●プロデューサー
そう。

●麗華
でも……聞いていたわよね。
きっと、また傷つけることになるかもしれない。

●プロデューサー
そんなにやわじゃない。

●麗華
……そう。そうかも、しれないわね。
でも、またわたしが裏切ったりしたら……。

●プロデューサー
嘘。

●麗華
嘘って、何が?

●アリス
……黒瀬麗華。ワタクシには分かりますわ。

あなたのことは気に入りませんが、
誰かを平気で裏切るアイドルではないのは、知っています。


そのとき一番いいと思う選択を、悩んで選んだ結果なのでしょう?
だったらそんなにクヨクヨしないでくださいまし。

ライバルがそんなだと、うっとうしいですわ!

●麗華
アリス……。

●アリス
少なくとも『ヴァルキュリア』は
誰も裏切られたなんて思っていません!

●律
『GE:NESiS』のメンバーとはいざこざがあるみたい。
だけど私には、互いに意固地になっているようにしか見えない。

それに、アリスの言う、そのとき一番いい選択をした結果。
まさしく、そのとおりだと思うわ。

未来なんて分からない。そのとき精一杯の選択をするしかない。
その行為すら否定されるなら……誰も、アイドルは名乗れないわ。


●麗華
…………。

●麗華の瘴念人
関係ないわ! 誰かを傷つけたのは事実!
やっぱり、わたしにそんな資格はないわ!

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第11話「挑み続ける誓い」

ーーライブ会場

●アリス
前を向きなさい、黒瀬麗華! そのために櫻花ひなたが
必要だと思うなら、それでいいじゃないですの!


●麗華の瘴念人<アミノイジー>
そんな資格、あなたにはない。
分かっているでしょう?

●麗華
……わたしは。

…………。

ひなたと、一緒にいたい。


●麗華の瘴念人
どういうつもり?
また、繰り返すの?

●麗華
繰り返さないわ。そもそも、わたしは『ヴァルキュリア』も
『GE:NESiS』も諦めていないもの。

『GE:NESiS』とは、希たちとは和解できるって信じている。

『ヴァルキュリア』だって、
ライバルとして切磋琢磨していきたい。

未来なんて分からない。そのとき精一杯の選択をするしかない。
アリスと律の言葉で、目が覚めた気分よ。


わたしは、自分の心の弱さが
間違いを引き出したと思いこんでいた。

でも違うわ。いまのこの現実は、わたしが挑んで選んだ結果よ。

だったら、開き直るしかないわ。
だって、わたしはこれからだって一歩も引く気はないのだから。

連敗を増やさないよう自制するより、
勝ち星で連敗を止めたほうが、わたしらしいと思うから。


●麗華の瘴念人
……本気なのね?

●麗華
もちろん。いまの現状はわたしの選んだ結果。
だったら、胸を張っていまできることをするわ。

●麗華の瘴念人
そう。残念だわ。歴史は繰り返すのね。

だったら、力づくでも止めてあげるわぁ!

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想世(アンダー)サイド:第10章「贖罪の日」第12話「未来への道しるべ」

ーーライブ会場

●麗華
ありがとう、2人とも。お礼を言うわ。

●アリス
お礼なんて、言われる筋合いはありませんわ。

貴方がそんなだと、ワタクシが困るのです。
ワタクシは、そう言っただけですわ。

●律
私も、別に。ただ客観的に言っただけ。
あなたがどうなろうと、興味はない。

●麗華
そうね。そうだったわね。

でも、いまのヴァルプロは有望なのね。
あなたたち、とっても手強い相手になりそう。


●律
当たり前よ。

●アリス
だから、ワタクシは認めてませんの!
ちゃんと勝負して、正式にNo.5の座をくだいまし!


●律
さっき勝負して負けてなかったかしら?

●アリス
あれはニセモノだからノーカウントですわ!

●麗華
ふふっ。そうね。
まあそのうち、現世<エイドス>でね。

プロデューサーも、ありがとう。
はじめは驚いたけど、その格好も似合ってるわ。

●プロデューサー
ありがとう。

●麗華
きっと、あなたとは長い付き合いになりそう。
向こうに戻っても、よろしく頼むわね。


●プロデューサー
こちらこそ!

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第1話「ウソだらけの世界」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第2話「自分らしさをさがして」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第3話「予期せぬ来客」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第4話「主役交代のお知らせ」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第5話「決められた未来」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第6話「特別になれない少女」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第7話「歩む道の選択」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第8話「少数精鋭の団結」
想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第9話「『Remuage』」

想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第1話「ウソだらけの世界」

ーー街中

●楓李
……はぁ。

何やってんのやろ……うち。

学プロなんて入ってもーたら。
アイドルやーん……ホンマに……。

●セリア
フウリはアイドルでありんすよ。

●楓李
うちは『はいぱ~めでぃあくりえいた~』で、
えふえっくす? とかで秒で億単位稼ぐんやで~。


●セリア
えふえっくすで億稼ぐアイドルがいてもいいんじゃないデスか?

●楓李
アイドルより儲かるから、
そっちに集中した方がええやろ~。

●セリア
でも、億はウソでありんす。

●楓李
せやな。

●セリア
なら、アイドルでも良いんじゃないデスか?

●楓李
セリアはん、ちゃうで。

アイドルもウソやもん。
ぜーんぶ、ぜーんぶ、ぜーんぶ……。


●セリア
フウリ……。

●楓李
ぜーんぶウソやもん。

……なあ、セリアはん。

アイドルってウソやで?
どーしてそんなになりたいんや?

●楓李の瘴念人
そう全部ウソやで。

アイドルなんて、バカバカしいのに。

みんな、よーやるわ。

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想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第2話「自分らしさをさがして」

ーー校門前

●セリア
フウリの瘴念人<ミアノイジー>デスか。
つまり、フウリがいつも心のなかで考えていること。

フウリって、なんというか、
底知れぬ何かを秘めてるでありんすから……。

●彩
会ってみたいような、みたくないよな……。

●佳奈恵
こわっ。

●セリア
あはは……いやぁ……。

…………。

……はっはっはっは!

●佳奈恵
何か言えよ怖いよ!

●彩
……き、きっと普通だよ。

●セリア
いやそれはないデスね。

●プロデューサー
信じよう。

●楓李
なんやそう言われると、
ますます楽しみになってきたやんな。

●佳奈恵・セリア・彩
…………っ!?

●プロデューサー
出たー!

●楓李
いや、呼ばれてたやん。

●セリア
いやまあ、そうでありんすけど。
というかフウリ、怖くないんでありんすか?

●彩
乗っ取られたら、消えちゃうんだよ?

●楓李
人は生まれ、育ち、消えるものやで。


●佳奈恵
頼むから緊張感を持ってくれ。

●楓李
生きることに意味なんてない。

●彩
それっぽいこと言われても……。

●佳奈恵
逆に瘴念人っぽくないよね。

●楓李の瘴念人
うちらしいってなんやろ。


●楓李
そうやんなぁ、困るわ。

●佳奈恵・セリア
…………っ!?

●彩
今度こそ出たー!?

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想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第3話「予期せぬ来客」

ーー校門前

●楓李の瘴念人
……ふっふっふっ。

●彩
ぎゃー!

●佳奈恵
おおおおっ、なんだ!?
何をしてくるんだ!?

●彩
コワイ!

●楓李
わくわく。

●セリア
だ、ダメでありんすー! ゼッタイゼツメイ!
ここがあちきのゴエモン・カマでありんす!


●楓李の瘴念人
……ふっふっふっ。

…………。

●楓李
……そうハードル上げられるとなあ?


●楓李の瘴念人
ほんまやで。みんな性格悪いわ……。

●楓李
ハードルって上げる人に限って、
すべったときフォローせえへんよな。


●彩
きっと、何か企んでるよ……。

●楓李
うちってそんな企んだりするキャラやないやろ。

●楓李の瘴念人
せやせや。

友達連れて遊びにきただけやで。

●彩
友達?

●楓李の瘴念人
せやで。紹介するわ。

●瘴念<ノイジー>
――ギチギチギチギチ。

●セリア・彩・佳奈恵
ええええええええっ!?

●楓李
パリピの方はちょっとなぁ……。
仲良くなれへんし、悪いけど帰らせてもらうわ。

●佳奈恵
ア、アタシも!

●セリア
あちきもあちきも!

●彩
私も……。

●楓李の瘴念人
そう言わず、遊んでってーな。

●瘴念
――ギチギチギチギチ。

●彩
いやー! このパリピ、歯ぎしりがすごいー!

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想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第4話「主役交代のお知らせ」

ーー廊下

●楓李
ひゃー! ヤバイヤバイヤバいわー!
あんなに数追おったら、どうにもならへん!

●瘴念<ノイジー>
――ギチギチギチギチ。

●楓李
もー! アカン!
うち体力ないねん、アホちゃうか?

●彩
あああっ、これは夢! これは夢!

●佳奈恵
足止めるなバカ~!!!

●セリア
プ、プロデューサーとはぐれたでありんす!
大丈夫デスかね!?

●楓李
……ええ人やったなぁ、うちらをかばって。

●セリア
エンギ、コトダマ! きっと無事でありんすーっ!


●彩
プロデューサーのとこに戻ろうよ!
逃げたところにもこんなのいるんじゃ、ダメじゃん!

●佳奈恵
プロデューサーはアタシらを逃がすために、
敵を引きつけてくれたんだ!

戻ったら意味ないっしょ!

●瘴念
――ギシャー!

●セリア
なんと、前からも来たでありんすか。

●楓李
……辞世の句とかどうしよかな。


●彩
ちょっと楓李! ほんと死んじゃう! 死んじゃう!

●セリア
カナエ! フウリ! 今こそ秘められた力を解き放つ時!

●楓李
……よっしゃ! やったろやないか!

●セリア
え、マジでやるでありんすか?

●楓李
よっしゃー! 来いっ! あーっ!?

●瘴念
――ギィー!

●彩
キャアアアアアアアアッ!?

●佳奈恵
ちょ、本当にっ!?

●セリア
フウリー!?

●楓李
…………あれ、痛くない?

●神蔵
……はぁ、間一髪か。

ふっ、ヒーロー参上!
いつもは影が薄いが、今日は大活躍だろ!

●楓李
なんや、プロデューサーはんやないのか。
おっちゃん、チェンジで。


●神蔵
オッサンだって生きてるんですけどねぇ!?

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想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第5話「決められた未来」

ーー下駄箱

●瘴念<ノイジー>
――ギチチ……。

●神蔵
って、ふざけてる場合じゃねえ。
さっさとずらかるぞ!

●セリア
え、カグライが全部倒してくれないのでありんすか!?

●神蔵
俺はいま、力を失ってるんだっての。
それにこいつらは、嬢ちゃんのニセモノに集められてるからな。

●セリア
ああ、なるほど無限湧き……ショギョ・ムジョ……。

●彩
楓李のニセモノを倒さないと、
ずーっと出てくるってこと!?

●神蔵
ああ、だからいちいち
相手してられないんだ。

ーー廊下

●佳奈恵
ニセモノの楓李を倒さないと、
絶望的な状況は変わらないってことか。

●楓李
ヤバイやん、どーすんの?

●セリア
そんなの、簡単でありんす!
フウリが自分と向き合って、克服するのデス!

●楓李
ええ、そんなん言われても。
うちの闇なんて、心当たりないで?


●セリア
……っ! フウリ!

●楓李
うち、不満あったら
ちゃんと言うもん。

学校はつまらんーとか。

アイドルなんて目指してもしょーがないとか。

アイドルの何処がおもしろいんやろーとか……。


●セリア
フウリ……。

●楓李
うちなー、もう飽きたねん。
ちっちゃいころから、アイドルアイドル……。


うちって、なんやろな。

●彩
えっと、楓李は楓李なんじゃ……。

●楓李
アホやないか、うちはちっちゃいころからこうやで?

●楓李の瘴念人
そう、アイドルやったから。

●佳奈恵
……ニセモノの楓李!?

●神蔵
そんなっ、相棒は……。

●楓李
プロデューサーって人種が、嫌いやったんや。

箸も持てんころから、あーしろこーしろ……。
しゃべり方とか、普通に話したらアカンとか……。

●彩
ちょ、ちょっと楓李。

●楓李
歩き方とかも、そーやし。
ちょっと不思議ちゃんのがかわええとか……。

●佳奈恵
……え、そ、それは、つまり。

●彩
いつものは演技ってこと?

●楓李
いや、まあ、元からやけど。

●セリア
やっぱり養殖ではなく、天然!

●楓李の瘴念人
でも、わからんなーほんま。
うちの知ってることとか、ぜーんぶ。

ちっちゃいころから決められとったことやし。
この学校に入るのも、アイドルになるのも……。


●セリア
……フウリはアイドル嫌いデスか?

●楓李の瘴念人
別に。

●楓李
アイドルなんて、なんとなくやってれば
なんとなくなれるもんやろ……。

●楓李の瘴念人
エスカレーターで、びゅーんってな。

●楓李
うちの親、2人とも偉いし。
でびゅーのあと、どう活躍するかも決まっとるんやない?

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想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第6話「特別になれない少女」

ーー廊下

●楓李
アイドルやるとか、やらないとか。
しっくりこないやん。だってうち、もうアイドルやし。


●セリア
……子役やってたって言ってたでありんすな。

●楓李
ライブに出るだけがアイドルやないからな。

●セリア
いっつも挑戦したいって言ってるのは……。

●楓李
なんとなくここまでこれたから、
刺激が欲しいやん……退屈だから……。


一回、学校辞めた方が
うちにとってアイドルって何か分かる気がしたんやけど。

●瘴念<ノイジー>
――ギギギ……。

●彩
えっと、その……すっごい集まってきてるんだけど。

●佳奈恵
ちょっと、ヤバいんじゃない!?

●楓李の瘴念人
アイドルなんて、
ぜんぶやらせやもんな。


●楓李
ちっちゃいころから、
アイドルだったうちは……。

●セリア
……っ! フウリ!

●楓李
誰で、どんな子なんやろ。
みんな、うちのこと良く分からんいうけど。

うちが、うちのこと一番分からんわ。


●楓李の瘴念人
アイドルなんて、
いくらでも代わりおるしな。

●楓李
せやな、うちがおらんでも
だーれも困らんの分かるし。

●セリア
そんなことないのデス!

●楓李
そんなことあるで、セリアはん。

●楓李の瘴念人
たとえば、ここでうちが消えたとしても。

●楓李
この世の中に影響なんかあらへん。

●楓李の瘴念人
アイドルなんて特別じゃないのと同じ。

●楓李
だってテレビのアイドルなんて
いっぱい消えても覚えとらんやろ?。


●佳奈恵
待て待て待て!
楓李くらい濃いやつなんて忘れないよ!

●楓李
その楓李って、誰のことやろな。
アイドルしてて、学校行ってた時も。

ずーっと、うちはうちやったから。

試して、みようか?

●瘴念
……ギチギチギチギチ。

●楓李
うちが消えて、みんな助かるならそれはそれでええわ。


ちょっとアイドル、疲れとったからな。

●楓李の瘴念人
日常が、アイドルだったもん。

●瘴念
……ギチギチギチギチ。

●神蔵
くそっ、やべぇっ!
嬢ちゃん、自棄になるな!

●セリア
ふ、フウリ! フウリはアイドル好きでありんすよね!?
つまり、フウリは生きてるだけで楽しいってことなのデス!

●楓李の瘴念人
せやけど、疲れたわ。
学園入って、仕事はしなくなったけど。

●楓李
仕事やなくても、
アイドルやっとるのと……うちは、変わらんからなぁ。

●セリア
フウリーっ!?

●楓李の瘴念人
今日からオフってことやで、よろしゅーですわ。

●瘴念
――ギィィィィイィィィッツ!!

●プロデューサー
危ない!

●楓李
……う、かんにんやわ。

●楓李の瘴念人
ちっ。

●セリア
プロデューサー!

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想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第7話「歩む道の選択」

ーー廊下

●楓李
プロデューサーはん。
……空気読んでや。

今の助けるところちゃうで、
どーせ倒しても……。

●瘴念<ノイジー>
……ギチギチギチギチ。

●セリア
ま、また! どんどん現れて……!

●楓李
うちの闇を晴らさないと、
無限にバトルやで流石にしんどいやろ。


何時までも戦える訳やない。
やったら、うちが死んで……。

●プロデューサー
負けない!

●セリア
そんなのダメでありんす!

●彩
そーだよ! 楓李が死んじゃうなんて!

●佳奈恵
アタシ、あんたとライブに出たい!
ステージに立ちたい……。

●セリア
『Remuage』にはフウリがいるのでありんす!


●楓李
……そんなこと、言われても。

●プロデューサー
アイドルは好き?

●楓李
せやから、疲れたって……。

●セリア
好きなら逃げるな! フウリ!

フウリはアイドルから1回逃げて、
また挑戦するところからも逃げてるだけでありんす!


いつもしんどいしんどいって言ってるデスが!

楽しそうだったのも、ウソでありんすか!
うちらと遊んでた時も、イヤだったのでありんすか!

本当のフウリなんて知らないのデス!
だけど、あちきは……こんな所で別れるのは許さないデス!

●楓李
……わがままやな。

●彩
だ、大体、お金貸してるでしょ!
ちゃんと返してくれるまでダメ!

●佳奈恵
アイドル、ちゃんとやればいいじゃん。
そしてさ、自分らしさとか探そうよ。

●楓李
でも、うちはプロデュースとか、もうされたくない。

●プロデューサー
じゃあしない。

●楓李
……はぁ!?

……うち、そういえば。
それだけは言われたことなかったわ。

前のプロデューサーは何でも決めてくれたけど。
そういえば、うちが決めたこと、なかったな。


…………セリアはん。

●セリア
なんデスか?

●楓李
分かった、うち、自由になってええなら。
……ちょっと、がんばるわ。

●彩
楓李!!

●プロデューサー
任せて!!

●楓李の瘴念人
……そんなのっ! 今までと変わらないやないか!
今までみたいに、どこにいても仕事みたいな感じで……っ!

●楓李
んー、そうなんやけどな。

うち、たぶん溜まっとったんやと思う。
甘えとった、というか。

でもいま、プロデューサーはんに好きにしていいって言われて、
そういえばこのひとは、そーゆーひとやったなって。

これ、まえのプロデューサーとは違うんやなって。

それに『Remuage』は居心地がええ。
いま、うちすっごくいい環境にいるのかもって思ったら……。

もうちょっとだけ、頑張ってみようかなって。
なんだか、そんな気になったんよ。

●楓李の瘴念人
そんな、適当な……。

●楓李
そうやで。うちはテキトーなんや。
楓李はんも、よ-知っとるやろ?

●楓李の瘴念人
知っとるわ! だからこそ、許さへん!

●楓李
そんなこと言われても、性分やからな。
なぁ、プロデューサーはん。

●プロデューサー
そうだね。

●楓李
って、プロデューサーはん? それ、どうしたん?
なんやむっちゃ光っとるで!

●セリア
ユピー! もしかして新しい変身デスか!?
これで新しいグッズが出せるでありんす!


●佳奈恵
子供の夢をマネーに変えるのはやめろ!

●彩
あ、光がだんだんおさまって……。
これが、プロデューサーの新しい変身?

●楓李
ニュースタイルやんな。
プロデューサーはん、よろしゅう頼むで。

●プロデューサー
任せて!

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想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第8話「少数精鋭の軍団」

ーー廊下

●楓李の瘴念人
……アイドルなんて、どうせまたすぐに嫌になる。
だってうちはテキトーなんやから……。

●楓李
そやろうか。

●楓李の瘴念人
うちは、うちがいちばんかわいい。

うちはアイドルが好きや。

●楓李
せやな。

●楓李の瘴念人
うちは、きっとうちが許せなくなる。
アイドルの汚点みたいな、うちは……。


●楓李
ま、そうかもなぁ……。

●セリア
……あちきはフウリが好きですよ。

●楓李
お、ほんま? うち、モテモテやん。
ファンがいて嬉しいわぁ~~。


●彩
……ファン2号。

●佳奈恵
3号っと。

●楓李
身内ばっかやな、うちのファン。

ま、その方がええかもな。
ファンは少数精鋭でいこうか。

目指すは『はいぱ~めでぃあくりえいたー』や!

……うちは、なにしててもアイドルやから!
なにしてても、プロデューサーはん許してくれるやろ!


想世(アンダー)サイド:第9章「ウソだらけの真実」第9話「『Remuage』」

ーー控室●ひなた
……よかった、よかったよぉ。
承認ライブ、もうダメかと思ったよ……。

●愛美
もともとヤバかったのを頑張ってレッスンしたのに、
本番ではっちゃけすぎ……。

●和歌
アドリブ入れすぎです……。

●琴音
ま、まぁ……ちゃんと承認されましたし……。

●千尋
これで、『Remuage』のみんなも仲間だよ~。

●ひなた
セリアちゃん! 彩ちゃん! 楓李ちゃん! 佳奈恵ちゃん!
あらためてよろしくね!

●セリア
はぁ……ニンジャ学校……行きたかったデスねぇ。


●ひなた
ええっ!? セ、セリアちゃん……?

●楓李
行きたくなったら辞めればええんちゃう?

●ひなた
楓李ちゃん!?

●彩
はぁ……歌のレッスン気が重いなぁ。
上手くはなりたいけど……。

●ひなた
あ、彩ちゃん、ダイジョーブ!
みんなでバックアップするから、ねっ!?

●佳奈恵
どーしよっかなー。
学プロに入ること、まだ親に相談してないや。

●ひなた
えっえっえっ!?

●佳奈恵
いやだって……急に相談するのもハズイしさ。

●楓李
佳奈恵はんは高3やし将来考えなあかんしなぁ?

●佳奈恵
それなんだよな……本当に就職どうしよっかな。

●ひなた
アイドル目指そうよ!?

●佳奈恵
いや、踏ん切りはつけたけどさ。
保険として普通の就活もすべきかとか……。

●琴音
け、堅実ですね。

●佳奈恵
そりゃ人生かかってるからね。うん。

●セリア
そうか……ニンジャ学校に入るのは
卒業してからでもいいデスね!

●楓李
えむあいてぃーとか行けばええんかな、卒業後は?

●彩
ダンスアイドルにはなりたいけど。
みんなと離れ離れになるなら、プロダンサーに転向もいいかなぁ。

●ひなた
ちょ、ちょっと!?

●愛美
我ながら学プロに迎えて良かったのか、はなはだ疑問だわ……。

●セリア
……とりあえずはアイドル、デスけどねー!

将来ニンジャ☆マスターになるためにも!
アイドルをちゃんと学校でマスターしなければ!

改めてよろしくお願いするでゴザイマース!


●ひなた
よ、よろしく……? みんな本当に学プロ入って良かったの……?

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第1話「終わりの予感」
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第2話「みんなと一緒」
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第3話「見据えた果ての決意」
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第4話「夢を語るチカラ」
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第5話「甘える勇気」
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第6話「茶番の種明かし」
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第7話「嬉し恥ずかし再結成」
想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第8話「自由人たちの試練」

想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第1話「終わりの予感」

ーー廊下

●佳奈恵
あ、プロデューサー!
次のレッスンだけど、この教室であってたっけ?

……そう。よかった。じゃあ楓李を捕まえにいかないと。
セリアもふらふらしてるかもしれないし……。

まったく。合同でレッスンする以上は、
ある程度ちゃんとやらなきゃいけないし、忙しいったらないわ。

●プロデューサー
楽しい?

●佳奈恵
……まあ、楽しい。

充実してるっていうのかな、忙しいけど嫌じゃない。


最初は、本当にセリアにつられてって感じだったのにね。

●彩
あ、佳奈恵。ここに居たんだ。
レッスン遅れるわよ?

●佳奈恵
あ、オッケー。すぐ行く。

●彩
プロデューサーと何か話してたの?

●佳奈恵
ただの雑談だよ、雑談。

●彩
……ふぅん? そう。

というか、急がなきゃ、また愛美さんにドヤされる……。
あのひと、小さいくせに怒鳴り声大きいのよね……。

というわけで、先行ってるから!

●佳奈恵
……彩も歌のレッスンができて楽しそうだし。
楓李も……。

ーー学園内某所

●琴音
楓李ちゃん!
トイレに立て籠もるのは流石に迷惑ですよー!

●楓李
ここは芸能科の子しかおらへんから、
迷惑にはならんから大丈夫やでー。

●琴音
もー! 校則読んだことないんですか!?
許可なしでの施設の占拠はダメですよ!

●楓李
これはデモや! 表現の自由を迫害したらあかんで!

●琴音
表現の自由の乱用もいけませんよ!
レッスン始まっちゃいますから~!

●佳奈恵
楽し、そう……?
まあ楓李はいいか、楓李だし……?

●プロデューサー
何か悩みがある?

●佳奈恵
ううん、それはないかな。

さっきも言ったけど、ほんと最近楽しいんだよ。

レッスンがっていうか、
賑やかでさ、毎日……。

まるで本当にアイドルになったみたいでさ。


●プロデューサー
よかったね。

●佳奈恵
……だんだんセリアが何を考えてたのか、
わかってた気がする。

それは彩も、きっと楓李も気づいてると思う。
きっと、セリアは……。

ーー学園内広場

●セリア
今日こそ、レッスンは水遁の修行にすべきデース!

●愛美
だからアイドル関係ないでしょう!

●セリア
チッチッチッ。
海、川、プール! どこで撮影があるかわからないでありんす!

その時、ヤマトカルチャー、ヌレスケ! 波でポローリ!
日焼け止めぬっておくれよ!

を、どう自然にアピールするかがー!

●愛美
その偏りきった知識をどこでしいれてんの!?

●佳奈恵
セリアは、最初からアタシらのために、
アタシらが輝ける学プロを探してくれてたんだよね。

ーーレッスン場

……はぁ。ホント、最近、楽しいな……。

でも、もう、遅いよ……。

やっぱりあの時、辞めとけば良かったのかなぁ……。

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想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第2話「みんなと一緒」

ーー校門前

●セリア
タノモー! それじゃー!
いっちょやりますかっ!

カナエの瘴念人<ミアノイジー>なんて楽しみでありんす!

●彩
佳菜恵の悩みって何だろう……。

●セリア
会ってみればきっと分かるのデス!
そしてあちきたちで解決するのでありんす!

●彩
大家族らしいし、お金のこととか……?

●セリア
お金……?

そ、それ以外デスが!
あちきにはカナエの悩みに心当たりがありんす!

●彩
え、何!?

●セリア
それはズバリ年齢でありんす!
やっぱり最年長だとお肌が……っ!

●佳奈恵の瘴念人
誰が年増だバカっ!


●セリア
ぬあー! ノン暴力~~!

●彩
佳奈恵の瘴念人……!

●佳奈恵の瘴念人
ったく、失礼なヤツだな。
アタシの肌のどこがカサカサだって?

●セリア
じょ、ジョークでありんす。
ヤマトナデシコはウイロー肌デスから……。

●佳奈恵の瘴念人
……ウイロー肌なんて、
褒められてる気がしないんだが。

●彩
あ、あはは……。

●セリア
ハーッハッハッハ!

……アッタン! プロデューサー。
この子は本物のカナエでは……?

●彩
なんか、普通……。

●佳奈恵の瘴念人
なにを言ってるんだお前ら……。

そもそも年増扱いは不当だぞ。
アタシたちは同い年だろうが。


●セリア
はぁ?

●彩
はっ!? まさか年齢のこと気にして……?
こっちの世界では同級生ってことにしたの!?

●セリア
……カ、カナエ。
あんまりにも悲しすぎる悩みでありんす……。

●佳奈恵の瘴念人
そんなことよりレッスンしないとな。
『Remuage』も本格的に始動したんだ。

高校2年生から頑張っても
遅いかもしれないけど……。

高校3年までに気づけて良かったと思うことにするよ。

●セリア
……カ、カナエ。

●佳奈恵の瘴念人
ま、最後は笑って一緒に卒業式を迎えようか!

●彩
か、佳奈恵……。

●セリア
か、カナエ~!
最高の卒業式にするのデス!

●彩
うん! 一緒に卒業アルバムに載ろうね! ぐずっ!


●佳奈恵の瘴念人
ま、その時は楓李だけ学校に残っちゃうんだけどな!

●セリア
うぅ、そうでありますねえ。

●彩
本当はみんなで、卒業できたらいいのにね!

●セリア
カナエの悩みがまぶしすぎて、
あまりにいじらしいでやんす~。

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想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第3話「見据えた果ての決意」

ーー運動場

●セリア
っと、言うわけで!
ワタシらはズッ友なのでありんす!

●彩
ごめんね、佳奈恵!
一緒に卒業できなくてっ!

●佳奈恵
お、おう……。
確かに1人だけ卒業……ってのは寂しいけどさ。

●セリア
そうだ! 留年するのデス!
そうすればみんな一緒に卒業可能なのデス!

●佳奈恵
留年なんかできないよ。
そんな金があったら、弟たちを塾に行かせたりできるし。


●セリア
ど、どこまで良い子なのデスー!?

●佳奈恵の瘴念人
ふんっ。口先だけだ。

●佳奈恵
!? お、驚いたな……。
本当にアタシがいる……。

●佳奈恵の瘴念人
家族のコトなんて、
邪魔としか思ってないくせに。

●佳奈恵
……そ、それは。

●佳奈恵の瘴念人
兄妹がいなければ。
もっと家がお金があれば……。

アイドルに真剣に取り組めたのに!


●佳奈恵
違う、アタシは……。

●セリア
……カナエ。

●佳奈恵
……そんなこと、考えてない。

●佳奈恵の瘴念人
もっと自由に!
もっと好きなことがしたかった!

仮に時間があっても、
何もできなかったとしても!

必死に夢にうちこんでいたかった!

●佳奈恵
そうだとしても!
そうしなかったのは自分の責任だ!

●佳奈恵の瘴念人
大人ぶったことを言っても!
アタシがお前の本心だ!

正直に言えよ!
もうウンザリだってさ!

●佳奈恵
……確かに思うときはあるよ!
だけどそんなの言ってもしょうがないじゃないか!

どうして! どうしてアタシばっかり!
他の誰かが我慢すれば良いだけじゃないか!

アタシはっ! アタシは……もっと!
もっと『Remuage』のみんなと一緒にいたいだけなのに……!


だけどっ!
そんなの、ワガママだって分かってる!

言ってもしょうがない!
だって、もう3年生なんだよ!

最近は楽しかったよ。
学プロにお世話になって。

アイドルっぽいことたくさんしてさ。
でも、もう今からがんばったって間に合わない。

●セリア
そんなことない!
カナエ、今からあちきらでがんばればーー!

●彩
うんっ! わ、私もがんばるから……!

●佳奈恵
……サンキュ。

●セリア
家のことが大変なら!
毎朝、ごはんを作りに行くでありんすか!?

●彩
わ、私……洗濯ぐらいなら……。

●佳奈恵
でももういいんだ。
コイツの言うとおり、アタシには先がない。

●佳奈恵の瘴念人
だから学校を辞めようとしてたのにね。

●セリア
学校を辞める!?

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想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第4話「夢を語るチカラ」

ーー運動場

●彩
ええっ! 佳奈恵やめちゃうの!? やだ!

●佳奈恵
あはは、許してよ。
今のまま通ってても意味ないしさ。

2年生の最後までズルズル在籍してたけど、
芽が出ないってことは才能ないってことだし。

●セリア
どーせシューショクするなら、
高校卒業くらいはした方が良いのデス!

●佳奈恵
まあ……でも、どうせ無駄なら楽しんだ方がいい。
その方がお得だしって、言われたらそうかもねぇ。

でもね、このまま3年間学校へ行って、
アイドルとして何もなかったならって思うとさ。

●佳奈恵の瘴念人
そんなの、怖くて耐えられない。
チャンスがあるより、ない方が気が楽だよね。


●佳奈恵
……かっこ悪いなぁ、アタシ。

●彩
……か、佳奈恵がアイドル辞めるなら!

●佳奈恵
私も辞める! とか言うなよ?

●彩
だ、だってぇ……。

●セリア
……ダサかろうが、みっともなかろうが。
負けることもできなかったやつより、マシでありんす!


●佳奈恵
……いや、それは。

●セリア
負け犬以下は、みっともないとか。
かっこ悪いとか……そう言われる価値もないでありんす。

あちきは、そんなカナエは見たくない。

●佳奈恵
セリア……。

●彩
わ、私も……。

…………………。

う、上手く言えないけど!
諦めちゃう佳奈恵は見たくない!

●佳奈恵
あはは、彩。うん……。

●セリア
フウリだってここにいたら!
きっと辞めてほしくないって言うでありんす!

●一同
「「「それはどうだろ……」」」

●セリア
まあ、そうでありんすけど!!

でも! みんなカナエが好きなのデス!
だから一緒に1年くらい、バカやるでありんすよ!


●佳奈恵
……踊らない阿呆より、踊る阿呆かぁ。

●彩
世間とか家族とか、才能がとかどうでもいいよ。
佳奈恵はどうしたいの……?

●佳奈恵
……辞めたくないよ。

●彩
うん……。

●佳奈恵
アイドルに、なりたい。

●プロデューサー
任せて。

●佳奈恵の瘴念人
無駄だよ! 今から努力したって!
意味なんて無い! 遅すぎるよっ!

●佳奈恵
それでもいい、みんなとがんばりたい。

胸を張って、学校を卒業したいから。

●佳奈恵の瘴念人
……綺麗事言ってんじゃねー!
手遅れだっていってんだよ! 全部!

どいつもコイツも! 夢ばっか追いやがって!
現実を見ろ! お前みたいなアイドル、必要ない!

●プロデューサー
そんなことない。

●佳奈恵の瘴念人
ウルサイ! 偽善者ー!

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想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第5話「甘える勇気」

ーー運動場

●佳奈恵の瘴念人
家族が好きなら、将来を考えるなら。
夢を追ってる、場合じゃない……。

アイドルなんて……
ならなくても、いいのに。

●佳奈恵
そうかもね。
アタシは正しいよ、正しいけど……。

夢をまだ、諦めたくないって思うから。


●佳奈恵の瘴念人
……せいぜい、無様をさらすがいい――。

●佳奈恵
……アイドルを頑張るなら、
もっと早く頑張ればよかった。

家のこともさ、ワガママ言っても良かったかなって
思うときもあるんだ……いや、後悔してるってわけじゃなくて。

家事とかさ、もっと分担できたかもとか。
結局、アタシが好きでやってたところも大きいからね。

●彩
……佳奈恵はもっと、
他の人を頼った方が良いと思う……。

●セリア
……ソーデス!
例えばワタシとか!

●佳奈恵
アッハッハッハッハ!

ま、頼りにしてるよ。
だけど……セリア、それはアンタもだよ?

●セリア
……あちきでありんすか?

●佳奈恵
ゴメン、ずっと甘えててさ。

アンタに背中を押してもらうまで、
アタシは、夢なんて諦めてた。

『Remuage』でアイドルになろう。
みんなで、ステージに上がろう。


●セリア
ユピー! もちろんでありんす!

●彩
うん! みんなで……みんな?

●セリア
あ……フウリ……。

●彩
ふ、楓李だって、ほら、ね!

●佳奈恵
……そ、そうだな。

●セリア
……そうだとイイでありんすな。

●彩
そうだよ!

●セリア
いやまぁ……うん。
フウリは、まぁ……。

……フウリでありんすからなぁ……。

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想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第6話「茶番の種明かし」

ーープロダクション室

●ひなた
あのね、そろそろ、いいと思うんだ。

●セリア
そろそろとは?

●ひなた
いいよね? 愛美ちゃん?

●愛美
…………。

●琴音
愛美さん。

●愛美
わかってるわよ……。
今更放り出すのも目覚めが悪いしね。

●千尋
じゃあ、決まりね!

●響香
うん、うん。

●ひなた
あのね、セリアちゃん。
彩ちゃん、佳奈恵ちゃん、楓李ちゃん。

正式にあたしたちの学プロに、入らない?

●彩
えっ。

●ひなた
きっとあたしたち、うまくやれると思うんだ。

いろいろ、みんなあるかもしれないけど。

あたし、やっぱりセリアちゃんたちと
同じ学プロで頑張りたいかな。

●彩
学プロって……。

●ひなた
歌のレッスンも恥ずかしくなくなったでしょ?

彩ちゃんも分かったと思うけど、
プロデューサーはいろいろ尊重してくれるし……。

●彩
でも……えっと……。

●佳奈恵
……アタシを見られてもなぁ。
だって、卒業したら就職するもん。

●彩
だよね! じゃ、じゃあ楓李は……?

●楓李
うちはパスやで、学プロなんて頑張りすぎやもん。
佳奈恵はんも入らんゆーてるし。

●佳奈恵
だけど、楓李と彩、セリアは入ったほうがいいんじゃないかな。

●楓李
へ? 唐突な裏切りやで。

●彩
な、なんでっ!?

●佳奈恵
2人はまだ1年か2年あるでしょ?
いまから頑張れば、まだ取り返せると思うし。

●彩
そんな……。

●楓李
うーん、アイドルは楽しいとは思うけどなぁ……。

●佳奈恵
この学プロ逃したらさ、
きっとアタシらを誘ってくれるところないよ?


●彩
だったら佳奈恵だって、学年なんて気にしなくていいじゃん!

●佳奈恵
いやー、気になるでしょ。

愛美みたいに超頑張ってるならともかくさ。
才能があったわけじゃないのに、頑張ってもなかったんだもん。

足手まといは少ない方がいいっしょ。
てか、本当に気にしないでよ、もともと――。

学プロに入る気なんて、アタシはなかったんだから。

●愛美
……気に入らないわね。
挑戦する前から諦めるなんて。

●佳奈恵
悪いね。

●ひなた
え、ええっと……。

●佳奈恵
ごめんね。アタシらのこと考えて、
茶番を打ってくれたと思うんだけどさ。

●彩
茶番?

●佳奈恵
セリアが学プロに入れば、間違いなくアタシらは追いかけていく。
そうしたら、学プロの良さが分かるかもしれないって。

●ひなた
別に茶番ってわけじゃ……。

●佳奈恵
いいんだよ、みんなをよろしく。

アタシ、『Remuage』と『Twinkle☆Star』を
応援してるよ、ずっと。


でもセリアは学プロに入りたいなら、
一言言ってくれればよかったのに。

●セリア
ああ、バレてたデスか!
うーぬ、修行が足りないデスな!

●彩
セリアは学プロに入りたかったんだ、やっぱり。

●セリア
そうデス、でもチャバンとはなんデスかカナエ。

ワタシは何時でも本気デスよ。

それをチャバン、しかも『Remuage』と『Twinkle☆Star』を
応援してるとは。

●佳奈恵
え、いや……だって。
今はアタシら、プロデューサーの学プロで……。

●セリア
カナエ、いきなりホイホイ受け入れてくれる
ユニットなんて実際ないデスよ。

しかもキョウカはヴァルプロをどうするデスか。
常識で考えるデース、常識で。

●佳奈恵
は?

●セリア
だいたい、『Remuage』はワタシがつくったユニットデース。
勝手に抜けて鞍替えなんて、そんなことするわけないデス。


●彩
え……。

●セリア
敵を騙すにはまず味方から……。
でも自分を騙すのはダメデスよ、カナエ。

●佳奈恵
セリア……。

なんか、アンタに正しいこと言われると、すごい違和感しかないんだけど。

●セリア
実はワタシもデース。
自分で言って鳥肌が立ちました。

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想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第7話「嬉し恥ずかし再結成」

ーープロダクション室

●セリア
カナエはアイドル、もう諦めたんでありんすか?

●佳奈恵
いや、諦めたっていうか……。
だって、仕方ないし、もう手遅れだし……。

●セリア
……そんなこと言っちゃダメデス、カナエ。

●佳奈恵
……っ!

●セリア
あちきは、不甲斐ない。
アヤもカナエも、アイドルとして頑張りたかったのに……。

ついニンジャごっこが楽しくて、
センターとしてそれを助けられなかったでありんす。


●楓李
あれ、うちは?

●琴音
しっ、今いいことをセリアさんが言ってるんですから!

●楓李
…………。

●セリア
あちきが、2人をダメにしてたでやんす。

●彩
そんなことない!

●佳奈恵
それは考えすぎだよセリア。たしかにアタシらは遊んでたけど、
別にセリアのせいってわけじゃ。

●セリア
もっといいユニットが2人にはあると思ってたでやんす。

●彩
ひょっとして、
道場破りでいろんなユニットと会ってたのって……。

●佳奈恵
……バカだなぁ、セリア。
アタシらが『Remuage』をやめて、他のところ行くわけないじゃん。

●楓李
なぁなぁ、愛美はん。
うちは? うちのことはセリアはん心配しとらんのかなぁ?

●愛美
……た、たぶんほっといても大物になると思ってるのよ。

●楓李
そーっかー、せやなぁ。
うち、そういうところあるもんなぁ。

うちもやで! 『Remuage』が、一番や! な? な?

●セリア
……ワタシもデス。
でも、アヤもカナエも、なかなか本気を出してくれなくて。

●ひなた
セリアちゃんは、
2人にアイドルへの憧れを思い出して欲しかったんだよ。

●楓李
あれ、また……。

●ひなた
響香さんを呼んだのも、刺激のためだと思う。
うん……トップアイドルとその、一緒に過ごすのは……。

……アイドルとして大切なことを学べるって和歌が言ってたし。

●響香
うふっ、褒められるのは悪い気がしないわね~。

●楓李
うちは響香はん苦手やわ。

●ひなた
とにかくっ! 諦めちゃダメだよ! 佳奈恵ちゃん!

彩ちゃんも! ね、ここからスタートしようよ!

あたしでよかったら、精一杯手伝わせてもらうからさっ!

●佳奈恵
ひなた……そうだよね、卒業までだけでも……!

●彩
……学プロに、入る、か。

●セリア
ワタシは、よければデスけど……。

また、『Remuage』として。
一緒のユニットで……今度はちゃんとアイドルとして。

来てくれないデスか……2人とも!


●佳奈恵
うん……そうだね。
アタシ、自分に嘘ついてたかも。

●彩
よかったぁ、そっか、
セリアは『Remuage』を忘れたわけじゃなかったんだね。

もちろん行くよ、だって友達だもん。

●セリア
カナエ! アヤ! ジューテーム!
2人はあちきの最高の友達でやんす!


●楓李
なあなあ、うちは? うちは……?
ちょ、はぶかんといてーな!

友達やろ? え、そうやんな? な?

●ひなた
……学プロも賑やかになるね。
じゃあ、歓迎パーティーしないとね!

●セリア
トレビアンッ! 改めて、よろしく!
ひゃっほぅ! じゃあ、レッスンルームに急ぐでありんすよ!

●楓李
もぅええもん。うちは学プロはいらんからな。

ってあっ、佳奈恵はんっ、彩はん! だから襟首はあかんて!

首が絞まってまうっ、引っ張らんといてぇなっ!
ちょ、セリアはんっ、足はっ、パンツが見えてまうって、アーッ!

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想世(アンダー)サイド:第8章「さよならの代わりに」第8話「自由人たちの試練」

ーープロダクション室

●セリア
ショーニンライブ?

●愛美
……なんだか不安になる反応ね、……まさかっ。

●ひなた
承認ライブのこと、知らない……とか?

●セリア
ああっ! レンタイホショーニン、デスね!?
マンガで読んだことがあります!

……まさか学プロ加入にあたって、
ユニットで契約しなければならぬとは……。

一歩間違えれば、全員でオフロ行き!


その危険を共有することで
サムライ団結を図るということでありんすな!?

●佳奈恵
多分違うと思うけど、それなら絶対サインしない。

●琴音
ぜ、ぜんぜん違う話ですよ。
ユニット承認ライブのことです。

●千尋
『Remuage』は学プロの仲間だよ~!
って、学園の偉いひとに認めてもらうためのライブよ~。

●セリア
……うぃ! なるへそ!

●愛美
本当に分かってるの?

●和歌
そんな簡単なものではありませんよ。
学プロに入るためには、避けて通れない難所です。

●セリア
うーい! ではでは! 早速、準備するでありんす!

ふふっ、新作のニンジャジャン体操を考案しなくては!!


●琴音
新作よりは、やったことのあるものを
堅実にやったほうがいいと思います。

その、承認ライブは印象良くいきたいですし。
今から新しい振り付けとか覚えるのは大変でしょうしね。

●セリア
むむっ? 新しいものでなくて、よいとな?

●琴音
そうです。
『Remuage』の一番得意なダンスとか、歌とか……。

●佳奈恵
あー……。

●彩
一番、得意な……ねぇ。

●ひなた
あはは、何が得意って自分じゃ選びにくいよねー。
でもやっぱりダンスユニットなんだし、ダンス系から。

●楓李
ないんやないかなぁ?


●ひなた
え。

●佳奈恵
そもそも、アタシら『Remuage』として
一回も正式な舞台に立ってないかも。

●楓李
ライブバトルは、たくさんしたんやけどなぁ。

●ひなた
えぇ~……。

●セリア
はは~、何言ってるデスか、カナエ。
商店街の催しモノで獅子舞を4人でやったでありんすよ!

●愛美
ライブじゃないでしょっ!
え!? 本当にないの!?

●彩
そもそも得意って言えるほど、
何やるにしても練習してない気が……。

●琴音
でも、ライブバトルを
したことがあるのなら大丈夫じゃないですかね?

同じことをやればいいと思いますし。

●愛美
そうね……割とめちゃくちゃだったけど、あれでもこの際……!

●セリア
あー、どんなパフォーマンスであったデスでしたっけ?

●ひなた
え?

●セリア
ワタシら、基本アドリブでやってきたデスからなぁ。

●佳奈恵
もっかい同じのとか言われても……ムリかも。

●ひなた
ええええええええっ!?

●千尋
ふふっ。本当に急に賑やかになったわねぇ。

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青空アンダーガールズ!Re:vengerS ・販売元: SQUARE ENIX Co., Ltd.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 155.7 MB
・バージョン: 2.0.6
※容量は最大時のもの。機種などの条件により小さくなる場合があります。

© SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

【あおガルシナリオ集】想世(アンダー)サイド:第7章「Dear My Hero」


2019年1月31日にサービス終了を迎えるスクウェア・エニックスのアイドルゲーム『青空アンダーガールズ! Re:vengerS(リベンジャーズ)』のシナリオ集をお届けします。

この記事では、想世(アンダー)サイド:第7章「Dear My Hero」を紹介します。

目次
想世(アンダー)サイド:第7章「Dear My Hero」第1話「ひなたの提案」
想世(アンダー)サイド:第7章「Dear My Hero」第2話「ネコの気まぐれ」
想世(アンダー)サイド:第7章「Dear My Hero」第3話「震える少女」